先祖はパワハラ上司らしい 自分は頑張ろう   作:ケツアゴ

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恐らくクラスで争奪戦

 今日の給食はきな粉揚げパン! 近所のパン屋じゃ売っていないメニューだし、凄く楽しみにしていたんだ。

 

「この屋敷の元の持ち主は焼き肉チェーンの社長一家で……」

 

 なのに僕が居るのは少し山を登った所にあるお屋敷。一家心中? の後にネットで広まった心霊スポットになって行方不明者が続出しているとか。そりゃ次の犠牲者が出る前に祓う必要があるのは分かるけれど……。

 

 今から終わらせれば給食の時間には間に合うかな? でも、熱出してお休みってなってるから駄目か……。

 

「メリーさん。呪霊は何処に居るの?」

 

「私、メリーさん。呪霊は屋敷の中の空間に居るの」

 

 こうやって任務に出る場合、僕は調子を崩したって事で小学校はお休みだ。だから体が弱いって思われているし、小学校じゃ友達が出来難い。良いや、さっさと終わらせて幸吉君とアニメでも観ようっと。任務の報酬で映画のビデオ買ったし。

 

 メリーさんを呼び出すと呪霊の居場所について直ぐに教えてくれる。中の空間? って事は……。

 

「多分結界の類いよね。どうしようかしら……」

 

「一応入って調べてみるかい? 虎穴に入らずんばとも言うだろう?」

 

 今回同行しているのは歌姫さんと怪しいお姉さんの冥々さん。正直この人だけでもどうにかなると思うから僕は今回待機。使えそうな術式を持っていたら夏油さんにお土産として持って帰るけれど、呪力はカラカラになるまで吸い上げる。宿儺の指の呪力さえ吸わせてもらえたら次の上弦が作れるのにお偉いさんが邪魔するんだから。

 

 だから今回僕は待機だし、宿題の読書感想文用の本でも読みながら待っていようか悩んでいたら、歌姫さんが何やら警戒した様子でキョロキョロと周囲を見ている。

 

 

「ところで創示君。あの性悪は本っ当にいないのよね?」

 

「悟さんと童磨のどっち?」

 

「童磨の方」

 

「童磨なら別の任務に行ったよ。歌姫さんと同行したがってたけれど」

 

「よっしゃぁあああああっ!!」

 

「私は会った事は無いが余程嫌なんだね。さて、私達二人で入るから君は此処で待っていてくれたまえ。明日は雨だそうだが、今日の降水確率は0だから日差しにだけ注意するんだ」

 

 凄っ! 歌姫さんが拳を振り上げていても反応殆どしてないや。流石は一級だなあ。

 

 童磨が居ない開放感からかテンションが変になってる歌姫さんと冥々さんが屋敷に入っているのを見送った後、僕は本をリュックから取り出す。実は水筒にこっそりジュースを入れて来たし、お菓子も持って来ている。

 

「さてと、本を読む……前にちょっとだけ」

 

 リュックの奥から取り出したのは携帯ゲーム機。電池も新しいのを入れているし、少しレベル上げしないと。だって堕姫に対戦で負け越してるし。どうせ二人が出て来るまで時間はあるんだからとスイッチを入れた所で上から伸びた腕にゲーム機を取り上げられた。

 

「おい、宿題残ってるんだろぉ? やるべき事をさっさと終わらせてやれよなぁ」

 

 妓夫太郎は取り上げたゲーム機のスイッチを慎重に切りながら僕の頭をペチペチと叩く。最近ゲームばっかりやってる堕姫のゲーム機を雑に扱ったらセーブデータ消えちゃって泣かれてたからだね。

 

「ちぇっ! 堕姫はちゃんとお勉強してる? 自分だけ先に進めたりとかしてない?」

 

 仕方がないから従うけれど、暇な時はゲームするかお菓子食べるか漫画やテレビばっかりの堕姫は狡いよね。妓夫太郎は根が真面目だからゲームを先にしたいって言っても駄目だろうし本を先に読むけれどさ。

 

「ゲームや漫画で読めない文字や解けない数字の謎解きがあるから勉強したいって言ったのは彼奴だからやってるぞぉ。ほら、読書が先だ先だ」

 

 本日の護衛は妓夫太郎とメリーさん、それとヘドラが分体を浮かせて上空から周囲を監視中。ハサンや堕姫ならお願いしたら遊びを優先させてくれるのに今日はその辺厳しいメンバーだ。

 

 仕方が無いので本を読んで、一日の制限時間内で終わらせる様に見張られながらゲームをして、退屈だからトランプをしていたんだけれど……。

 

「出て来る様子が無いね。二人共,大丈夫かな?」

 

 時計を見れば三時間は経過しているけれど結界の中だからか外からじゃ様子は分からない。ちょっと心配になって来たよ。

 

 え? ヘドラが様子を見に行ってくれる?

 

 出会ってからの期間でドンドン成長したヘドラは今や全長四十メートル。公害怪獣って付けた名前のお陰で特撮物と公害の問題が広まる程に力を増している。

 切り離した一部を更に切り離して三十分位経った頃、なんか嫌な予感がした。

 

 

「あっ、帳……」

 

「私、メリーさん。私がしておいたわ」

 

 良かったと安心した瞬間に僕は妓夫太郎に抱き上げられて退避して、屋敷は派手に崩壊しちゃった。あっ、呪霊はちゃんと呪力を搾り取ってから夏油さんに渡しておいたよ。代わりに今度ラーメン奢ってくれるってさ。

 

 

 

 

 

 

「え? 悟さんと夏油さん、数日学校に居ないんだ。任務?」

 

 任務で通えない事もあるからって出された春休み間の課題があるんだけれど、僕はそれを溜め込んでいた。だってゲーム新しいの買ったし。

 

 その結果が今の惨状なんだ。溜め込んでいたせいで買ったばかりのゲームをお預けされて机に向かう中、呪霊玉の味変の為に顔を出した傑さんが算数を教えてくれながら数日出掛けるって言って来たんだ。

 

 

 星漿体? の護衛だとか。

 

 勉強を教えてもらう傍ら、傑さんが持ち帰った呪霊玉を変化させていく。性質を僅かだけ変えて味を別の物にするのって大変なんだけれど、夏油さんにはお世話になってるしね。

 

「多分童磨か黒死牟辺りなら知っているんじゃないのかな? さて,今回は……子供用風邪薬風味か。いや、本来の味よりはマシなんだけれどね」

 

「何かごめんね」

 

 前は牡丹餅の糖蜜漬けみたいな感じで、ジュースの原液を水で薄めずに飲んだみたいな味の時もあったらしい。調子が良かったらカレーの甘口とか照り焼きチキンピザみたいになるんだけれど安定しないんだよね。

 

「どうやら君も護衛対象を狙う連中のターゲットにされていると聞いて様子を見に来たけれど大丈夫かい? 悩みがあったら相談に乗ろう」

 

 

「童磨が歌姫さんにストーカー紛いなんだけれど、どうすれば良いと思う?」

 

 歌姫さんを何故か気に行ったらしい童磨は僕への指導が無い日は歌姫さんの任務に同行する事が多いんだ。外での体育の時とか僕の周囲に氷の粒を浮かばせて涼ませて欲しいのにさ。

 あっ、でも顔を見ないで良いのは嬉しいかな。

 

「彼女は弱いから性格が悪かろうが強い護衛が居た方が良いんじゃないかい?」

 

「そっかー」

 

 あんなのでもヘドラと縁壱さんと黒死牟の本気モード以外では最強だし、仕方無いのかな? 命懸けのお仕事だし。性格は悪いけれど。凄く悪くって十二鬼月の多くが彼奴をストレスの原因にしてるしフォウなんて見付け次第襲い掛かる。

 

 もう出会って一年は経つけれど慣れないんだよね。慣れたら駄目な気がする。

 

「予防接種とか宿題とか童磨の相手とか世の中我慢しなくちゃいけない事が沢山だね」

 

「ははは。確かにね。私も君と同じ歳の頃は宿題と注射が嫌だったよ。さて、そろそろ悟が待ち切れずに怒る頃合いだ」

 

 夏油さんったら五条さんをまたせてたの!? 下手したら僕より大人気ないあの人を!? 堕姫と精神年齢が同じ悟さんを待たせてたのかあ……。

 

「絶対に拗ねて童磨みたいな鬱陶しい絡み方して来るから急いだ方が良いよ」

 

 あの人って中身が子供なんだしさ。それにしても童磨が一番先に悩みに出て来るとか本当に……。

 

「じゃあ、また呪具の凄いのがあったら教えて欲しいな。十二鬼月の空席埋めたいし」

 

 呪術高専に来て一年経ったけれど十二鬼月のメンバーを創る時の核になる程のは見つかってない。傑さんが出掛ける時にお願いしたけれど多分無理だろう。

 

 

 

 

「じゃあ僕も行かないと」

 

 夜蛾さんに頼まれていてコッソリ行くところがあるんだよね。確か……天何とか様の所。

 

とあるキャラクターの強化案

  • キャラメルマン
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