今回は唐突に番外編です。
【伊月勧誘の裏事情】
「え、イツキさんの事、前から知っていたのデスか⁉︎」
「そう。高校に入学する前からね」
演劇部室にいた麻弥に機材関連の話を聞きに行っていたルルナとリラ。用事が済んで教室に戻っている最中、リラがルルナに伊月の事をどう思っているのか興味本位で聞いたのが始まりだった。
「一年ほど前だったかな〜。ファンレターの中に、伊月のがあったのよ」
「でも、たくさんいるファンの中で、よくイツキさんだけ覚えてましたね?」
「あー、ちょっと理由があってね………」
「???」
「なんかね、なんか一つだけ明らかに手紙というより辞書みたいなのが混ざっててさ………」
「え………?」
「最初見た時は驚いたわ。これ手紙?って」
「イツキさん………」
「たくさんあったファンレターの中でひときわ目立ってたから、ずっと覚えてたのよね。この学校に来て伊月と会ってピンと来たってわけ」
「なるほど………そんな理由が」
「だから、バンドに誘ってみたの。私も伊月のファンレターに元気をもらえたから、今度は私が伊月に恩返しできたらなーって」
この事を伊月が知ることになるのは、まだまだ先の話。
【格差社会】
「思ったんだけど、この学校って結構スタイル良い人多いよな」
教室で衣装を検討していた最中、伊月がふとそんな事を口にした。
「急にどうしたんですか?」
「いや、ルルナ様ばっかり見てたから気づかなかったけど、リラも結構スタイル良いよなーと思って」
「まぁ確かに。でも、星川さんはモデルだし、リラさんもイギリス人だからスタイルも必然と良くなるのでは?」
「Afterglowの先輩達だって、はたから見れば美人の人ばっかりだしさ。そう考えたら、私たちってもっと努力しないとなって」
「私と岸峰さん、スタイルほとんど同じですもんね」
「いや、私の方が身長高いし、胸だって…………」
「岸峰さん?」
「(こいつ、意外と………)いや、何でもない」
「…………もしかして、胸のこと気にしてます?」
「なっ…………そ、そんなことねーぞ!胸なんてあっても邪魔なだけだろ!」
「ふ〜ん」ニヤニヤ...
「な、なんだよ………」
「いや、岸峰さんにも可愛いところあるんだなと………」
「〜〜〜っ‼︎///」
「仕方ないですね〜。この私が大きくする方法でも教えてあげましょうか〜」
「お前もたいして変わんねーだろ!」
「いえいえ、たとえ数センチの差でも大きな違いですよ。もっと私を崇めてもいいんですよ〜?」
「お前、慣れてくるとまあまあ面倒くさいやつだな………」
「いいですか岸峰さん!胸は揉むと大きくなるんです!」
「いや知ってるわ。私もやったことあるわ」
「あ、あるんですね」
「やってみろ」
「…………え?」
「揉んでみろって言ってんだ」
「え…………あ、いや、えーと………たしかに私たちは女同士ですけど、そこまでの関係じゃ………」
「いいからやれ‼︎」
「は、はいぃ‼︎」
恐る恐る伊月の胸に手を当てる杏。
「……………」
「……………」
「…………あれ?」
「……………」
「………えっと、岸峰さん…?」
「なんだ?」
「…………揉むものが見つからないのですが……」
「な?面は基本揉めないんだよ」
「……………なんか、すいません」
「分かればいい」
その後、二人で牛乳を飲みあう中になったのはまた別の話。
定期的に番外編も投稿していこうと思います。