最近めっぽう忙しくて、すっかり次の投稿のことが頭から抜けてました。
今回はちょびっとですが、あの二人が登場しますよー。
「ハァ〜……さっきの数学の小テスト、すっごく難しくなかったー?」
「まさか抜き打ちでやるなんてね。ちゃんと予習しといて良かった」
「明日香ちゃん凄いなぁ……私もあまり出来なかったよ。杏ちゃんは?」
「あ、えと………ま、まあまあかな………」
「私は全然分からなかったわ‼︎」
「ルルナ、そこ威張るところ違う」
この学校に入学して数日経ち、それなりにクラスにも馴染めてきたようにも思える。いろいろあったけど星川さんとも仲良くなれたと思うし、今の私の学園生活は充実しているように思う。
もしかして、私って陰キャじゃなかったのかな?そうだよね、前までのことは全て夢だったんだ!良かった〜。
「あっ、あなたが陰キャで有名なハナムラアンさんね!」
「うぐぁっ⁉︎」
そう思っていたのも束の間、金髪碧眼のクラスメイトの一言で夢から覚めた。
「ちょっとー、陰キャちゃんは繊細な生き物なんだから言葉には気をつけてよねー」
「そうだったのかー、すみません」
「い、いえ………むしろこんな私が一瞬でもリア充だと思ってしまっていたことがおこがましかったというか………」
元はと言えば、浮かれてしまっていた私が悪いのです。私は陰キャです。そう生きる運命なのです。自分で言ってて悲しくなりました。
「ところで、どうしたのリラちゃん。杏ちゃんに何か用?」
いろいろとダメージを負っている私の代わりに六花ちゃんが聞いてくれました。ありがとうございます。
一応紹介しておきますと、この金髪碧眼の女の子はリラ・シャリエールさん。見た目や名前から分かる通りイギリス人の女の子です。だけど、両親がイギリス人というだけで生まれも育ちも日本なので日本語ペラペラなのです。だけど心なしか少しカタコトな気もする。いやどっちだよっ。
「ご紹介ありがとござます♪」
「もう心を読まれることにはツッコまないからね………」
「実は、ハナムラさんに協力して欲しいことがあって………」
「協力、ですか………?」
「私を、ハナムラさんの弟子にしてほしいのです!」
コノコハナニヲイッテルンダ…………?
ーーーーーーーーーー
ーーーーー
ーー
なんやかんやあって放課後になったよ。リラさんに呼ばれて、彼女の所属している演劇部の部室にきたよ。いい仕事をするよっ!
「やぁ、君がリラの言っていた子だね。ようこそ、私たち演劇部の部室へ。楽しんでいってくれたまえ」
「すみません、リラさんがいきなり呼んでしまったようで。お時間とか大丈夫でしたか?」
「あ、大丈夫です。今日は何も予定がなかったですから………」
本当のことを言うと、今日に限ってあこちゃん達全員予定があったため放課後は暇になっただけなのだ。さらに本当のことを言うと、帰らなかったのではなく帰れなかったのだ。この人のせいで……!
「全然大丈夫です!演劇部のスターである
「ふふ、そう言ってくれて、私も誇りに思うよ」
放課後になるや否や、星川さんが私の腕を引っ張ってここまで連れてきたのだ。あなた呼ばれてないですよね?私を口実に演劇部に来ないでください。
「じゃあ花村さん、こちらで説明させていただきますね」
「あ、お願いします………」
星川さんが演劇部のスター(?)である薫先輩の方に行っちゃったから、今私はこの
いや星川さん、ついてきたのなら責任持って私のサポートしてよ、知らない場所で一人きりにしないでよ!もう心の中で愚痴ったりしないから!お願いします!
「今回の劇は、ある一人の少女が夢を見つけるお話なんです。その少女は何をやっても上手くいかない、なんでも悪い方向に考えてしまう女の子で、そんな彼女がいろんな人の心の温かさに触れて前向きに生きようとする、そんな劇ですね。その主役の女の子に、新入部員のリラさんが抜擢されたというわけです」
「な、なるほど………で、私が呼ばれた理由は、まさか………」
「はい、この少女に似た人がクラスにいるとリラさんがおっしゃっていました。それが花村さんだったんですね」
「話は分かりましたけど、なんとなく失礼ですねっ!」
役作りのために参考にしてもらうのはいいけど、その役が問題だよ。何をやっても上手くいかない、なんでも悪い方向に考えてしまうって、まぁ当たってるけど。当たってるけど、そんなはっきり言ってくるかなぁ、リラさん⁉︎
「いやいやー、ハナムラさんがいてくれて助かりましたー。こういう人私の周りにいなかたからー」
「また煽ってきてるし………」
この金髪少女はどうしてこうデリカシーというものがないかな〜?さてはおちょくってるなー?私が反論してこないのをいい事に。私だって怒る時は怒るんだぞー!うがー‼︎
「ハナムラさん、どしました?あ、ハムスターのモノマネですね!」
「このタイミングでしないよ………」
全力で威嚇したつもりがハムスターと言われた。私ってもしかして怖くないのかな?あ、今更だね。
「というわけでハナムラさん!さっそく陰キャをご指導ください!」
「陰キャをご指導って………言っておくけど、陰キャはなろうと思ってなるものじゃないよ。自然になるんだよ」
「おぉ〜、さすがは陰キャの師匠!カッコいいお言葉!」
なんか感動されたけど、自分で言ってて悲しくなった。だってそうなんだもん。何もしてなくても陰キャになったんだもん。でも陽キャになるにはそれなりの努力は必要だと思うし。あれ?もしかして陰キャの方が努力しなくてもなれる分いろいろと凄いのでは?←謎理論)
「ということは、ワタシもそのままのワタシでいれば陰キャになれるですね!」
「あー………まぁ、その内………?」
そうは言ったけど、リラさんはもうすでに陽キャの分類だよ。金髪碧眼で演劇部の期待の新人なんて、陰キャから程遠い存在すぎて私と話す事自体もおこがましいというかなんというか………私から何かを学ぼうとしている事すら何か罪悪感を感じるもん。この陽のオーラを陰のオーラで塗り替えてしまってはいけない気がする。そもそも私に出来るわけがない。出来ない。
「分かりました。教えを乞おうとしたワタシが間違ってました。ワタシ、自分で考えて立派な陰キャになってみせます!」
「うん、いいんだけど………目的変わってるよね?」
「解決して良かったですね、リラさん」
「解決したんですか⁉︎これで⁉︎」
「あ、終わったー?花村さん」
「終わったー?じゃないですよ星川さん!」
「ふふふ、人と関わる事で新しい自分を見つけていく………あぁ、なんと儚いことなのだろうか………!」
「儚い……のかな?」
なんだろう、このツッコミ不在の状況は………あまりツッコまない私でもついついツッコンじゃうよ!あと、私今日呼ばれたのに何もしてないよ。勝手に解決したんですがそれは?
「ありがとござます、ハナムラさん。いえ、アンさん!ワタシ、今日アンさんに教えていただいた事を参考に今度の劇を素晴らしものにしたいです!」
「そ、そう………頑張ってね」
「リラの劇、絶対見に行くからね」
「はい!アンさんもルルナさんもお待ちしております!」
「何勝手に決めてるんですか?」
「いいじゃんかー、あこちゃん達も連れて見に行こうね、花村さんっ」
「もう………」
勝手に約束を取り付けられたのは癪だけど………
入学してからというもの、毎日いろんな人に囲まれて多くの刺激をもらっている気がする。
そんな毎日を、心のどこかで満更でもないと思っている私がいるのも、また事実だ。
「じゃあ、私は帰るね」
「はい、アンさん。また明日!」
「っ…!また、明日………」
正直、リラさんみたいにキラキラした人とは距離を置きがちだけど………
友達になりたいな、と思ったのはいい変化なのかな………?
「ていうか、私もとっくに友達でしょ?花村さん」
「私のことを敵視していたのはどこ行ったんですか?」
「まぁまぁ、細かいことは気にしないっ!」
第一印象はアレだったけど、今では星川さんとも友達になれてる。
高校に入っても陰キャのままでいようと思ってたけど、いろんな友達が増えてきたおかげで高校生活が充実してきている。
そんな気がちょっぴりしました。
余談ですが、その後の演劇部の講演が瞬く間に有名になり、その影響でモデルとなった私の周りにすごく人が集まるようになりました。
少しの間陽キャの気分を味わえて少し浮かれたけど、やっぱり一人でいる方が落ち着くなと改めて思いました。やっぱり陰キャ最高。