「な、なぁ、あのな…俺は」
リムルは今、5人のオーガの説得しようと語りかけるのだが……
「貴様の言葉など聞く耳も持たん、全てその仮面が物語っている!」
「え?この仮面?待て待て待て待ってくれ!何か勘違いしていないか?これはある人の形見で…」
「同胞の無念、その億分の一でも貴様の首で贖ってもらおう!邪悪なるブタどもの仲間め!!」
「(邪悪なるブタ?ブタって多分ルインが言ってたオークの事だよな?まさか、俺達勘違いされてる⁉︎)」
赤髪のオーガは刀の刃先をリムルに向ける。勘違いされていることに対して、リムルは、仮面の内で困った表情を浮かべていた。すると、隣にいるランガが思念伝達でリムルに話しかけてきた。
『どう致しますか?』
『どうって……一旦ルインに連絡する』
『ルイン様に?ルイン様は今遠くに出かけられております。思念伝達の範囲外におられますが……』
『お前達には黙っていたけど、昨夜オークに襲われていたオーガのお姫様をルインが助けて保護したみたいでな…多分あいつの言っている豚野郎はオークの事だ。おそらく俺達をそいつらの仲間と勘違いされてる』
『なんと⁉︎その様なことが、ですが、彼らは話を聞く耳は持っておられませんが……』
『出来るだけ話し合いで解決したいがそうはいかないかもしれないな。まぁ、その時は任せろ。(あーあーテステス!ルイン、聞こえるかぁ!?)』
リムルはルインに今の状況を連絡するため、繋がりし者で彼に脳内会話を飛ばす。
「わぁー……!」
現在ルインとオーガの姫君を乗せた魔法の絨毯は、安全飛行で町に向けて空を駆け抜けていた。姫は空の旅を楽しんでいる様子だ。
「楽しそうで何よりだ、姫様」
「昨日はそんな余裕はありませんでしたし、それに、空を飛ぶ事なんて里ではありませんでしたから」
姫は目を輝かせ、空からの地上の景色を眺めていた。空から見える景色はまた一段と違うのだ。
「あまりはしゃいでいたら落ちるぞ?」
「私はそこまで子供ではありませんよ!」
子供扱いされたことに姫は頬をぷくっと膨らませる。
「(この世界には、俺みたいな空を飛べる種族や、乗れるような魔獣はいるけど、乗り物は存在していないのかな……)」
ルインはドワーフ王国以外の国はわからないため、この世界の文明がどこまで進んでいるかは未知の領域でたる。
「改めて確認しますが、ルインさんは本当に
「ああ、やっぱり違和感あるか?」
「いえ、本当に人間と変わりないので……たとえ人間相手でも魔物だと気付かれないと思いますし…」
「翼は基本出さない事が多いからな。実際知り合いの人間相手でも翼を見せるまで気づかれなかったよ」
姫様は改めてルインの姿に関心を寄せた。ルインは
「それに、ルインさんの翼は、書物にあった
「
「いえ、あくまで書物にあった内容です。実在するかはわかりませんが……」
「(この世界にも伝承的なものもあるのか……神話の生物はこの世界だと当たり前のように存在していたが、
ルインもまたこの世界に改めて関心を寄せていた。
「(不死鳥……そう言えば、夢で見ていた無銘剣が『(ルイン、聞こえるかぁ!?)』っ⁉︎」
突如リムルの声が脳内から流れ込む。声からして何かあったのだとすぐに判断した。
「(どうした、何かあったのか?)」
『(ああ、今俺の目の前に、お前が昨日言ってたオーガがいる)」
「(オーガの生き残りか⁉︎数は?)」
『(5人だ。しかも、少しまずい状況…)』
「(5人か……リムル、その中に赤い肌色に赤髪、黒い角二本と目元に血涙模様のあるオーガはいるか?)」
ルインは昨夜姫から兄の特徴を聞いていたのだ。その5人の中にいるかもしれないと期待を持ちながらリムルに確認させる。
『(ちょい待ち…………ああ、いるいる。そいつがどうしたんだ?)』
「(いるのか!リムル、そのオーガは、俺が今連れてきている姫様のお兄さんだ……)」
『(マジか⁉︎って事は目の前にいる奴はオーガの若様って事か?)』
リムルの目の前にいる赤髪のオーガがオーガの若様と気づく。
「(そう言う事になる。話し合いに応じてくれそうか?)」
『(厳しいな、なんかシズさんの仮面を見て、魔人とかオークの仲間とかどーのこーの言ってきて、全く聞く耳を持ってくれない…!)』
「(戦闘は避けられそうにはないか?)」
『(ああ、敵意丸出しだしな。そっちは後どのくらいで戻れる?)』
「(俺一人ならともかく今は姫様を運びながら向かってるから五分以上はかかる……)」
ルイン自身が飛んだり、闇移動したりすれば、一瞬で移動出来る。しかし今は姫と一緒である。あまり早く飛ぶと姫に負担がかかってしまう恐れがあるため時間がかかってしまうのだ。
「(とりあえず、姫様には話して直ぐに向かう。出来るだけ傷つけないでくれよな)」
『(ああ、勿論だ。少し強引な止め方にはなるけどな……)』
二人は脳内の回線を切り会話をやめる。ルインの後ろにいた姫は不思議そうにルインを見つめる
「ルインさん、どうかなされましたか?」
「姫様、今…俺の仲間から連絡が来た。5人の生き残ったオーガと遭遇した、と」
「ほ、本当ですか!?そ、その中に、兄は…!」
「いる。君のお兄さんは無事だ」
「お、お兄様!」
オーガの姫は瞳に涙を浮かべながら無事でいる事に喜ぶが、事態はそう簡単にはいかない状況だ。
「しかし、少しまずい状況だ、向こうは今戦闘になってるかもしれない…」
「え?ど、どうして?」
「どうやら、姫様達を襲撃した仲間と思われている。話し合いに応じる気配はないらしい」
「そ、そんな……」
姫様はまさかそんな事態になっているとは思ってもみなかったのだろう。話を聞いて顔色を悪くする
「姫様、少し急ぐが……構わないか?」
「構いません!お兄様達を急いで止めないと!ルインさんの仲間が……」
「大丈夫、俺の仲間は、そう簡単にはやられはしないさ。俺は…リムル達を信じるだけだ」
ルインはスキルを使って、雷のエンブレムが付いた剣が納められたバックルを取り出した。
【聖剣 ソードライバー!】
ソードライバーを装着すると、ランプドアランジーナワンダーライドブックを閉じ再起動した。
【とある異国の地に古から伝わる不思議な力を持つランプがあった…】
ライドブックを閉じ、ソードライバーの左側のスロットに装填する。そして同時にエレキギター調の待機音が流れ出す
背後には先程の巨大なランプドアランジーナワンダーライドブックが空中に現れた。ルインは柄を握り、
【黄雷抜刀!】
「変身!」
【ランプドアランジーナ! 】
抜刀した剣を手前で構え、下から切り上げる様に振るう。そして、黄色の斬撃を放つと、変幻自在のランプの精“ランプドアランジーナ”が、回転しながらルインを包み込み、姿を変えた。
【黄雷一冊!ランプの精と雷鳴剣黄雷が交わる時、稲妻の剣が光り輝く!】
【雷鳴剣黄雷!】
刀身には光り輝く稲妻が刀身にまとわりついていた。その剣を見たオーガの姫様は……
「雷鳴剣黄雷?」
「(っ!?今の声、聞こえたのか?この声はこの剣を使えるスキルを持っていないと聞こえないはずだが…)姫様、速度をあげるから、振り落とされない様に」
「は、はい!」
「よし、行くぞ!」
ルインは絨毯に雷を纏わせブーストをかける様に速度を上げ、リムル達の元へ急行する。
デザストがリムルとルイン達の世界に行くのはあり?
-
あり
-
無し
-
作者に任せる