ルインと尾上は異変が起きた場所に着くと、街に複数ものメギドが現れ人を襲っていた。
「街のみんなが!」
「シミーが多いな、それだけじゃねぇみてぇたが」
「シミー?あのメギドの名前ですか?」
尾上によると、メギドと一部共通点が見られるボロ衣を纏ったもの。まるで徘徊するような不気味な動きで集団を成している、『シミー』という名の兵士だと説明された。
「とにかく一般人を避難させるぞ!」
「はい!」
ルインは抜刀された烈火を取り出し、2人は襲われている人の救助に向かい、聖剣を使いメギドを斬り倒していく
「(先生との修行の成果もうまく発揮できてる。今は多く逃げ遅れた人を避難させないと!)」
「(やるじゃねぇか、相当鍛え込んでやがるなあれは……ボンボンな坊ちゃんてわけじゃなさそうだ)」
ルインは変身なしでもハクロウとの修行の成果を発揮し、尾上はルインの剣捌きに感心する
その中で一人だけ異彩を放つメギドがいた。
しかし気づいたその途端、彼らの耳にとてつもなく不快な音波が流れてきた。
「がぁ……!み、耳が!」
「な、なんちゅう音出しやがる!」
例えるなら、黒板を引っ掻く音を何十倍にも増大したような不快さ、流石の俺も音による攻撃の耐性は持っていない…
身震い等では済まない拒否感を生むこの音は、最早騒音を通り越して音の暴力と言えた。すると近くの窓ガラスや割れ地面へと落下する
あまりの酷さに耳を抑える二人、音が止むとルインは改めて音を発したメギドを観察するとあることに気づく
「キリギリス……?」
そのメギドはキリギリスを模したメギドであった。緑の表皮に虫らしさのある縦長の顔。
両腕には湾曲した爪を生やし、その爪を擦り合わせる事でこの怪音波を発しているようだった。
キリギリスメギドは2人を嘲笑いながら跳躍すると、シミーの前に立ち、高らかに語り始める。
「来たな剣士共。貴様らが持つ聖剣とワンダーライダーブックをもらう!」
「随分とおいたが過ぎるじゃねぇのか?いきなりブックと聖剣を渡せだ?」
「これ以上は好きにはさせない!」
尾上は聖剣を構え、ルインはブックを取り出そうとした時…
「色んなものが混じったいい匂いがする。たまらないねぇ……俺も混ぜてくれよ」
声がする方へ視線を向けると、何もない場所から突如メギドが現れた
「もう1人⁉︎(全く気づかなかった!)」
「デザスト⁉︎」
もう1人のメギドの登場に驚きを隠せず尾上は動揺の色がうかがえる
「知っているんですか?」
「知ってるも何も、あいつには何度も迷惑かけられてんだ。よりによってこの状況で…」
「土の剣士、今回お前にようはない、ようがあるのはそっちのお前だ」
デザストと呼ばれたメギドは剣先をルインに向ける
「俺?」
「お前からは匂うんだよ、本と剣が交わる最高に楽しそうな匂いだ!俺と戦え……」
「生憎お前と遊んでる暇はない!消えろ」
尾上はデザストにこの場から立ち去るように言うとデザスト「ククク」と笑うだけだ
「いけっ、お前達ィ!!」
キリギリスメギドはお構いなしに号令を出しては一気に嗾けてきた。
「チィ!こっちから来やがった!」
尾上はブックを取り出すとルインは手を出し制止させる。
「おい鳥人間、どう言うつもりだ!」
「邪魔をしてすみません。シミーをまず片付けます」
ルインは抜刀された烈火を地面に突き立て印を組むと、炎がルインの周囲を渦巻く、それを見た尾上は驚き、デザストは興味深そうに見ている
「
炎の魔法攻撃をシミーに向けて放つ。シミーの軍団は炎の渦に包み込まれた。
炎が晴れると、そこにはシミーの姿はなく、キリギリスメギド1人のみとなった
何故この魔法が使えるかって?それはシュナから魔法を教わったからだ。シュナはテンペストでも多彩な魔法を扱う鬼人の姫で、俺も魔法はいくつか扱える。今回は聖剣を介して使ったため、
「へぇ……」
「マジかよ。あれだけいたシミーが一瞬で…」
「尾上さん、デザストは俺に任せてもらってもいいですか?」
ルインの発言に尾上は驚くもあれだけの力を見せられたら考えることは一つだ。
「わかった。あいつはそこらのメギドとは違う。奴は先代のエスパーダ、剣斬を倒した奴だ。気を抜くなよ?」
「この世界の聖剣使いを……わかりました。キリギリスの方は任せます」
ルインはデザストの方へ尾上はキリギリスメギドの方へそれぞれ聖剣を手にして歩いていく
「一つ、非道な悪い奴等にゃ…二つ、震える大地の怒りを……!三つ!見舞ってやるぜ!問答無用!」
迫力と共にキリギリスメギドに怒りの台詞を言う尾上。そして尾上はワンダーライドブックを取り出して起動した。
【玄武神話!】
ワンダーライドブックのガードバインディングを開くとライドスペルによる朗読が流れる。
【かつて四聖獣の一角を担う強靭な鎧の神獣がいた…】
そしてワンダーライドブックのガードバインディングを閉じ、ワンダーライドブックをそれぞれ聖剣に装填する。
土豪剣激土からリズミカルかつ力強い曲調の待機音が流れ出した。
尾上と土豪剣激土のトリガーを押し、ワンダーライドブックのページが開いた。
【玄武神話!】
【一刀両断!】
「変身!」
【ブった斬れ!ドゴ!ドゴ!土豪剣激土!】
土豪剣激土を振り下ろした尾上の身体が六角形の装甲で覆われ、灰色の鎧となる。
【激土重版!】
【絶対装甲の大剣が、北方より大いなる一撃を叩き込む!】
「いくぞ!」
尾上は土の剣士、仮面ライダーバスターに変身し、激土を構え、キリギリスメギドに駆け出した。
「…………」
「へへ」
ルインとデザストは互いに距離を取り様子を伺う。
「(デザスト、尾上さんの言う通り只者じゃない……下手すると魔王ゲルドよりも強いな。魔力感知じゃ気配は捉えられない……)」
《解。この世界には魔素、及び魔力の概念がない為、『魔力感知』は意味を成しません。》
「(成る程、『魔力感知』は魔力や魔素の概念のない世界には全く通用しないわけか)」
大賢者の説明に納得するルインは気を引き締める。
「一つ聞く、お前と俺は初対面のはずだが…まるで俺のことを知っているかのような口ぶりだったが」
「同じ剣士がこの世界に存在している事も変だろ?遠くから聞いたが、お前とあと2人、この世界の人間じゃないんだろ?お前ら三人が人間じゃないって事もな、匂いでわかるんだよ」
「(見られていたのか)目的はなんだ?」
「さっきも言ったろ?俺と戦え…それだけだ」
「(この様子だと戦闘狂か、どうやらあのキリギリスメギドとは手を組んでいないと見る。ならば好都合、尾上さんが奴を倒すまで、今回はこいつの話に乗るしかないようだ。しかし、こいつは他のメギドとは何かが違う……)」
ルインは納刀されていないソードライバーを装着した状態で出現させ、火炎剣烈火を納刀し、ライドブックを起動させる
【ブレイブドラゴン!】
ブックのガードバインディングを閉じ、ルインはブレイブドラゴンをライトシェルフに
【ストームイーグル!】
【西遊ジャーニー!】
ルインは更に赤色のブックを起動させ、ストームイーグルをミッドシェルフに、西遊ジャーニーをレフトシェルフに装填し、柄を握り抜刀する。
【烈火抜刀!】
「変身!」
【語り継がれし神獣のその名は!クリムゾンドラゴン! 】
【烈火三冊!真紅の剣が悪を貫き、全てを燃やす!】
抜刀と同時ルインはクロスに描いた剣筋を描き炎となり包み込み、炎が晴れた末に現れたるは、真紅の炎を身に纏いし剣士。
ルインは全体の真紅のセイバー、仮面ライダーセイバー・クリムゾンドラゴンへと変身した。
「いいねぇ……そうこなくっちゃなぁ!」
デザストは刀身部に赤い髑髏の装飾が造形された長剣、グラッジデントを構える
「俺は異世界の聖剣使い、ルイン・テンペスト。改めて問う、お前の名は?」
ルインは烈火を構えデザストに名前を問う
「……デザストだ。これは最高に面白い死合いなりそうだ」
「生憎俺はまだ死ぬわけにはいかない」
2人は互いの紹介が終え、剣を構え。風が止んだのと同時に同時に駆け出す
「ハァァァァァァッ!!」 「ハハッ!」
ルインは雄叫びを上げ、デザストは笑い声を出し、2人は走り出すとお互いを攻撃し合う。剣先から火花が飛び散り剣を打ち合う音が響き渡る。デザストがセイバーを斬り、セイバーは左腕のタイセイブレーサーに備えられた如意棒を伸ばし打撃を与え烈火に炎を纏わせ斬りつける。
そして互い距離を取り、再び走り出し、鍔迫り合いとなる。
ここに不死身のメギドと、魔物の聖剣使いとの戦いが… 火蓋を切った。
デザストがリムルとルイン達の世界に行くのはあり?
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あり
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無し
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作者に任せる