深夜。
『ニートトレーナー志望娘@の生放送が開始しました』
【わこつ】
【久しぶり 何かあった?】
【親に怒られたか】
『今日は前言ってたエロいウマ娘ランキング 中央編で。RTAの生放送は暫くできないかも 動画もお休みするから、適当に切り抜いて動画化頼む』
【ニートが何で忙しいんだよ】
【まさか本当に就職したのか】
【前からウマ娘に関する知識はガチだし、無職だった方がおかしい】
『では第五位から発表。 ビワハヤヒデ』
写真ペタッ。
【やけに写りがいいな】
【これ、出回ってる写真と違わない?】
【えっ、盗撮か】
『ドローンとか使うとうまいこと撮れるよ。捕まるけど』
【相変わらず謎の伝手】
【犯罪やん】
【今更じゃね?】
『眼鏡掛けてるのがまずポイント高い。眼鏡って欠損をこなしながら知性も証明している感じがある』
【いきなりレベル高いな】
【偏見がすぎる】
『BNWのうち、チケゾーがカラッと、タイシンがジメっとするなら、ビワはかりふわで二度美味しい感じ』
【ウマ娘のことをかりふわって言うひと初めて見た】
【初見です 料理配信ですか】
『柔らかさの中に芯があるみたいな。エロ要素が高い水準で纏まってることから五位。では次四位 マヤノトップガン』
【来たな 俺の嫁】
【俺のだぞ】
『人間っぽくってエロくない? ほら、利賀摩耶って感じでさ』
【言うほどか?】
【仮にそうだとして何がエロいか分からん】
『エッチなお願いにI copyって言わせたい』
【わかる】
『普段はそんなエロくないんだけど、エンジンに火が入ると燃えそう。私も燃料補給してあげてさ、自在に旋回飛行するわけ』
【日本語で喋ってもらえません?】
【俺もドッグファイトしたい】
『じゃあ第三位行くか マルゼンスキー』
【おばさんじゃん】
【ニートレ娘らしいチョイス】
『シチュエーションがいい。トレーナーとウマ娘は寮を行き来出来ないけど、マルゼンは外だからこれをすり抜けられるのが爆アド 何なら車の中でもイチャつけそう』
【また自分がトレーナーっていう前提で語ってる】
【やけに詳しいけど、本当に関係者?】
『個人的に、レースに全力な子はあんまりエロくないと思っていて。サクラバクシンオーとか、レースに勝ってなお余裕がある方がエロくなると感じる シンボリルドルフとか、でもウマ娘もそれを分かってるのか委員長とかダジャレとかナウでヤングな感じにしてストッパーを掛けてる』
【勘ぐりすぎだろ】
【レースに全力なのはエロより美しいって感じ】
『実際ダジャレはエロへの発展が乏しい。下ネタも、すまないくらいで終わりそう。せめてラップに進化してくれないと。一方でザギンでシース―はエロへの可能性に満ちてる』
【どこがだよ】
『スキーって呼び続けたい。ではそろそろ、第二位。ファインモーション!』
【エイシンフラッシュはどこ】
【ダイワスカーレット来ないのか】
『エイシンフラッシュ選んだ奴どうせ童貞だろ。勝負服がエロいからとか、そういう理由。勝負服は確かに作ってる人のリピドーは籠ってると思うけど、そこだけ見てエロい言うのは違う。スカート付いた民族衣装の男に発情してろ。ちゃうねん。お前は顕在スケベポイントしか見てないけど、本当に重要なのは潜在スケベポイント』
【ハンターハンターみたいに言うなw】
【連載開始マダー?】
『だから一位はゼンノロブロイで異論は認めない。外在、顕在、潜在スケベポイントの合計が最も高くなるから』
【実際エロいのは確か】
【俺と一位が同じだけど嬉しくない】
【ハルウララは】
『どうせピンク髪は淫乱とかヤれるとか考えてんだろ。ライ麦畑で捕まえてを読んで煩悩を追い出せ』
ライ麦畑で捕まえては私の人生のバイブルだ。主人公の少年がちょっとした旅行をするのだが、色々あって、終盤にメリーゴーランドで揺られる。そこで崖から落ちて死んだ妹のことを思い出す。もしも、妹がウマ娘だったら死ななかったのではないだろうか? ウマ娘は沢山食べるから、食べ物を用意しなければいけない。自然とライ麦畑で自分と妹が追いかけっこする情景が浮かぶ。ウマ娘だから、多分すぐに捕まる。それで、パンでも食べて…… 最後は旅行の途中で出会ったウマ娘保護団体と再会し、募金に参加して物語は終わる。
本当はロリータとかもウマ娘文学として好きなんだけど、NTRが嫌いな奴が居るから話題に出せない。
【ライスシャワー】
『エロいっていうかあれは重い エロっていうのは多少の軽さと笑いを含むべきだと私は思うよ』
【アグネスタキオンはどうよ】
『アグネスタキオン……何で?』
【ニートレ娘の好みのタイプっぽい】
【最近はクソトレーナーのせいで怪我続きみたいだけど】
『ははっ…… そんなトレーナーが居るんだ かわいそう』
【ニートレ娘が担当すれば、トウカイテイオーも怪我しなかっただろうに】
『・・・・・・・・・・・・』
「トレー「トイレ!」ナー君」
放送を切る。やっぱ音ゲーやってると咄嗟の反応も良くなるのかも。聞いていいのかな、なんでここにアグネスタキオン……いや、やめておくか。
「どうやって来たの?」
トレーナーとウマ娘の寮は分かれてるし、原則立ち入り禁止だ。夜中となればなおのこと。警備ウマ娘もいるし安心と思っていた前提がひっくり返されると、トレーナー全体で協議する案件になるからこっちを優先すべきか。
「いや、薬を飲んだら透明になってね。色々な所を回っていたら、仄かに発光し始めたんだ。それでトレーナー君の所に行こうと思って」
大人しく自分の部屋に籠ればいいと言いたい所だけど、ウマ娘は相部屋だから同室のアグネスデジタルに迷惑が掛かると思ったのだろう。確か明日レースだったような、妨害はシャレにならない。まぁ、事情は分かった。発光するというのはタキオンの実験で最もありふれたパターンだから私たちは大体のことが把握できる。朝まで光るパターンっぽい。
「じゃ、朝まで私の部屋で過ごすの?」
「そういうことになる。睡眠薬も持ってこれなかったから、徹夜しようか」
光ること自体は私が朝まで部屋の電気を付けっ放しにして、昼辺りにこっそりタキオンを運び出せば何とかなりそう。
あんまり眠くない。と言いつつも目をこすって、二度見。酔いが覚めてきて気づく、タキオン服着てる?
「服は透明にならないからね」
「早く着て!」
痴女じゃん。こういう時、パジャマを着て寝ないことを後悔する。一応勝負服のコピー品は持ち歩いてるんだけど、下着……
「取り合えず、私ので」
――引き寄せられる。NHKマイルの時みたいに温めろって? 一枚だけの毛布に、私とタキオンが包まれる。タキオンは私のスマホを弄って、検索している。
「そこそこ有名な放送主なのか」
「アングラと言っても、堂々と法に触れるような配信する人は少数だからねー」
ウマ娘のエロ話をして、トレーナーの知識がある女性、ついでにゲームも出来ます。長時間配信もしていた。逆にこれで人気にならなかったら泣く。
「居場所が欲しくてさ。私、ウマ娘のことが性的にも好きなんだ。トレーナーになろうと思ったけど、こんな人間がトレーナーになるべきじゃないって止めた」
たとえば教師とかロリコンか就職難でなければやりたいと思わないでしょ、普通。なのにトレーナー学校は真面目な奴が多いという。トレセンに来てからはそういう変な情熱持ってるやつはあんまり見てないからやっぱりあそこがおかしいだけだと思う。
「因みに、記事にあったウマ娘を壊したのは事実」
走りたいって言うから走らせたら壊してしまった。
「最低なトレーナーなんだよ、私は」
「なら私は最悪なマッドサイエンティストか?」
「違いない」
時間帯的に大笑いはしないけど、少し気持ちが楽になった。タキオンの光がいよいよ強くなり、私は光に包まれる。ポルナレフが言ってた、白の中に居るって或いはこういうことなのかもと思いました。
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