聖杯戦争で暇つぶし   作:プラスマイナス裏表

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魔術師の歴史なんですけど、1代目ってその人から見て例えば20歳から60歳まで魔術師しました!ってなると40年の歴史じゃないですか。でも一般的に子供に後を託すって方法を魔術師は取るわけで、そうなると1代目の子供が20になる年、1代目が40歳の時に回路移植をすると2代目の歴史は20年からスタートじゃないですか。それが繰り返されるとしても優秀になってくる3代目も60年ちょっとの歴史でまだ初代が生きてるかもしれないと思うとそう深く無いのかなぁと思えちゃったり。
あんまり関係無くてごめんなさい。


第11話

 バッグと共に部屋に入る。

 中はベッドとタンス等、ホテル的な簡単な内装になっていた。

 私の家の部屋より充実してる。私の部屋ベッドとテーブルしかないのに。

 それは置いておいて、キャリーバッグを開ける。ところでこれどこのキャリーバッグ?私多分持ってなかったよ?

 

「ほー?」

 

 えっちゃんが私に服なんて持ってくるわけもなく、中にはまぁ……それなりの額の札束が詰められていた。

 

「いやぁ……これなら普通に服でよかったなぁ」

「服くらいならどうにでもなるかと思いまして」

「うおあ」

 

 使い道の無い中身に呆れてるとえっちゃんがドアも開けずに実体化した。

 サーヴァントの霊体化って透過するんだね。見えなくなるだけかと思ってた。便利だね。

 

「どうにでもなるけどさ、お金もどうにでもなるよ」

「あのダ女神の懐柔には現金で手元に置いておく方が良いです。どうせ無限に湧くんでしょう?」

「毎月残高が2から12倍になる。サイコロ2個分。にしても懐柔ねぇ」

「デタラメな金利ですね……期待値7倍とすると来月には5桁万円ですか。まぁいいです。あの人間……遠坂凛、気がつけばこの家の全権力を握る気やもしれません。そうなればいかに私とて手が出てしまいます。金目の物で飼い慣らすのが1番でしょう」

「そーだねー。私の預金残高であの目と声帯買えないかなー」

「ウタネさん、遂に声にも手を出そうとしてるんですか?」

「うぇ⁉︎声に出てた⁉︎」

「ガッツリと」

「んー、まぁそうだね、聞くのもいいけどさ、やっぱり体とか声って自分で使う時間の方が長いじゃない?ならそのほうが」

「……まぁ、そうですか。あなた方がまともな性的嗜好を持っているとは思っていなかったのでまぁ。因みに私やソラの声はどうですか?」

「んー、えっちゃんはちょっと微妙かな?もうちょっと下げるかテンション高いかもうちょっとどっちかに寄れば貰う。ソラはいいや。ん……どんな声だっけソラって」

「……神が言っています。それに触れれば死ぬと」

「殺してほしい」

 

 めっちゃ可愛い子みても愛でたいとかの感情が湧かないんだよね。その声で喋りたい、その顔で笑いたいとかばっかり思う。まぁ人と喋ることがあんまり無いし無表情らしいから多分持て余すんだけども。僅かばかりの数少ない欲求だよ。

 

「無理でしょうね」

「なんでよ」

「ならば逆に聞きますが。どうやったら死ぬんですか?」

「こう……なんか無いの?直死みたいな」

「死の無い相手をも殺すグランドアサシンはいますが、それで死ぬわけないですよね」

「うん。ぶっちゃけこの世界の私は無敵だしねー……」

「でしょうね。ソラもいませんし」

「ソラどうしてるんだっけ」

「第5次の原本の世界に。プレシアさんとアインスさんもそれぞれ並行世界にいます」

「あ、あの2人まだいるんだ」

 

 この世界の私は自分から死のうとしない限り死なない。だからといって余裕がある訳でもない。生死が重要なのは私でもえっちゃんでもなくて、この聖杯戦争の正規の参加者14人だ。彼らは死ぬ。それを防がなければならない。

 プレシアとアインスはロリコンに属する……まぁ私みたいに命を管理されてる感じの人達だ。まぁ会う事はないと思うけど、私みたいに無理矢理やらされてるんだろうな。

 

「引き込んだのウタネさんですよ」

「や、私じゃ……私か?」

「はい」

「んー、まぁそう……ん、どうぞー」

 

 コンコン、とノックされたので返事を返す。

 こちらが開けずにいると少し躊躇うようにゆっくりとドアが開いた。

 

「すまんフタガミ。さっき言ってた買い物のリストなんだが」

「ああうん。ありがとう。あとドアさっさと開けなよ」

「おぁ⁉︎」

 

 微かに開けるだけで一向に動かないので私が内側から引くと変な声を上げて部屋に倒れ込んでしまった。

 

「何すんだ!」

「そっちこそ何してんの。気ぃ使ったら殺すって言ったよね」

「いや、悪い。どうしても女の子の部屋にズカズカとはいかない」

「面倒くさい性格してるね」

「ほっとけ。で買い物なんだが急ぎはしないけど学校終わるまでくらいには帰って欲しいんだ」

「うん?まぁ、今から行けばお昼くらいで帰れると思うけども」

「まぁ、色々事情があるんだ、すまん」

「……そういう気を使うなと言ったつもりだったんだが。言いたい事だけ言えばいい。こっちは別にそんなことで気ぃ悪くしたり裏切ったりはしない」

「お、おう……すまん」

「抑えてください。貴方達のような人は稀なのですから」

「ああごめん、まぁそう言うことだから。今から行くよ」

 

 リストを受け取って部屋を出る。

 少し遅れてえっちゃんがついてきて、少し上機嫌で話し始めた。

 

「ふふ、中々面白いですね」

「うん?何が?」

「いえ。食い慣れたケルトのむさ苦しい生ゴミと比べればなんと可愛らしいことだろうと思いまして」

「ケルト……?」

「フェルグスです。躊躇いなくソラに手を出そうとしたクソカスです」

「おー、そんな嫌うほど?」

「私がどうこうはどうでもいいですがね」

「あっはは、ソラも多分おんなじこと言うよ。えっちゃんに手ぇ出したら殺すーって」

「ですかね。まぁ先ほどのウタネさんもフェルグス(あのゴミ)と同じようなものですけどね」

「んぁ……ああ。いやだってさ、前の世界は殆ど女……というか人間ですらなかったし、唯一の男の子もパートナーいたし……珍しかったんだよ。あーゆー子」

「視点がもう高校生ではないですね」

「まぁねぇ。もう人外だしねぇ」

「まぁいいでしょう。さて、こちらですよ」

「うん?スーパーってこっちじゃないの?」

「等価交換の原則を考えてください。我々は無銭で宿泊させてもらうのですよ?」

「あー……なるほどね。それで私が買い物か」

 

 ♢♢♢

 

 ──えっちゃんが少し遅れた理由──

 

「ん?その……」

「ああ、私はえっちゃんで良いです」

「ああ……えっちゃんは行かないのか?」

「ええ。ウタネさんの部屋を悪漢に荒らされないよう警護しておかなくてはなりません」

「悪漢って……まさか俺か⁉︎するわけないだろ!」

「ふふ、冗談です。今は何もありませんがこちらの物は盗る分には構いません。戻されると数の管理ができないので、そちらで処分して下さい。では私も買い物へ。失礼します」

「ちょっ……待て!おい!」

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