聖杯戦争で暇つぶし   作:プラスマイナス裏表

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エボルトのevolution聴いてたらパラドにも合いそうだなぁって思いました。


第68話

「あの太陽、アレ段々と落ちてきてるけどアレどうするつもりなんだろ」

「宝具なんだからオレ達殺す気に決まってんだろ。とりあえず1発は大丈夫だ。そのあとは知らん。なるようになる」

「大丈夫って……何が?」

 

 落ちてくる太陽系最大の物体。

 地球の大気圏とは既に接触はしてそうだけど大丈夫なんだろうか……神秘も秘匿も死んだと思うんだけども……

 アレ実物かなー……ホンモノじゃないにせよ私のカンが作り物じゃないって言ってるんだよねー……

 

「ちなみに太陽ってどのくらい大きかったっけ……」

「半径が地球の100倍以上だ」

「……は?」

「オレ達から見たネズミみたいなもんだ。もっとだろうな」

「そんなもん鏡でどうにかなるの?私がするよ?」

「いや、敵の怒りを伴う全力を受けるというシチュエーションが大切だ。それに、この世界に太陽を防げる物質は存在しないから姉さんじゃ無理だ」

「うーん……まぁ、まぁ……いいや。どうでも。最悪死ねばリセットなんでしょ」

「最悪も何も姉さんの理想展開だろ」

「そーだねー。リセットされず死に続けたいくらい」

「そりゃあらゆる方面から無理だ。じゃ、とりあえず後は任せた」

「はーい」

 

 シオンはベルトのハンドルを回しながら飛び上がり……太陽に押し返されながら地表に迫る。

 やっぱダメじゃん……分かってたけど……

 

「ぐおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

「おおおおぉ……おぉ?」

「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!!!」

「おおお??」

 

 今までにないくらい叫び散らかしてるシオンに共鳴して叫ぼうとしたら段々と太陽が縮んで……?小さくなって……消えた。

 

「バカな……」

 

 ギルガメッシュも目に見えて動揺している。

 そりゃそうだ……あんなもん、終末世界の方がまだマシだってのにそれを無力化されたんだから。

 

「うおおおおぉぉぉおぉぉぉぉああああああああああ!っ耐ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!耐えたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「お、おう……お疲れ様……何?テンション……どっか壊れた……?」

 

 テンションがもう夏休み前の小学生だ。

 シオンの身体ガラクタで作ってるし能力盛り沢山だしどっか故障してても全然おかしくない。

 

「遂に手に入れた!惑星を滅ぼすエボルトの力!『エボルトリガー'(エボルトリガープライム)』!」

 

 そう言って手にした謎の白黒アイテムをベルトに装着、意気揚々とハンドルを回す。

 

《オーバー・ザ・エボリューション!》

《マジェスティリバイブ!》《英霊召喚(サーヴァント)システム》

 

 小気味良い電子音と共にシオンの周囲に四角い……棺?みたいなのが生成される。

 

《レボリューション!》

《are you ready?》

 

「変身!」

 

《ブラックホール!》《ブラックホール!》《ブラックホール!》

《レボリューション!》

《フハハハハハハハハッハッハッハ……!》

 

「フェーズ3、完了!」

 

 シオンの周囲が謎エネルギーで覆われ、一時消失。空間が復元されると、さっきまでのライダーが白黒で覆われている。

 

「ふぅぁぁぁぁぁあああああああああああああ!サイッコーだろ!てんっさいだろ!?エボルト完成だ!これでこの世界の地球最大の神秘さえ取り込めた!!これでこの地球にオレを超えるモノは存在しなくなったぁ!これで!この戦争は終わりだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

《Ready! GO!!!》

 

 やだ、私のシオン壊れちゃった……

 はちゃめちゃテンションと共にシオンが飛び上がり、その周囲を……謎の空間が覆う。ブラックホール言ってたしそれなんだと思うけども判断できない。

 そしてそれが足先へ収束し……ギルガメッシュに向けられる。

 

「だが……!」

 

 ギルガメッシュも良くない未来を視たのか、防御のために全力で盾状の宝具を並べて防御する。

 

「オラァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 宝具群は足先のブラックホールのようなモノに吸い込まれ、魔力粒子的に分解、消失しているように見えた。

 

「……!!!」

 

 再び必殺キックを受け吹き飛ばされるギルガメッシュ。

 

「……?こ、これは……!?」

 

 しかし、吹き飛ぶ途中に空中で停止、シオンの周囲にあったブラックホールの中心に固定される。

 

「重力!それは物質がカタチを保つための制御圏!分子も当然として全てが互いを引き合いそのカタチを形成する!重力が無い物質はそのカタチを保てず爆散するのみ!そして基準に比べ重力が強ければ縮み!弱ければ膨らむ!深海へ沈む人間は潰れ!山頂のポテチは爆発する!ブラックホールは強い!シュバルツシルト半径を下回るブラックホールは最速無質量の光でさえ脱出できない!」

 

 シオンが着地、上半身をのけぞり両手を掲げて高らかに理論を演説する。

 要は……あらゆる物質にはそれぞれ重力が存在していて、それが無ければ無重力の宇宙で静止していられないように分子がバラバラになって爆発してしまう。つまりカタチある物は全てカタチを保つための基準となる重力を持っている。そして基準となる重力より強い重力圏に入るとそれに引きつけられるようにして縮むのだそう。そしてブラックホールは質量0の光さえ引きつけて逃がさないほどの重力圏を形成している……と。

 簡潔に……ブラックホールの重力圏に飲み込まれたら死ぬと。

 

「んー、その能力アリぃ?私より強くなぁい?」

「んな事ねぇよ。このオリジナルをワンパンしたライダーだっているんだぞ」

「……じゃそれになればいいのに」

 

 この太陽さえ攻略したライダーをワンパンとか何だそれ……根源か?

 

「オーマジオウは『常盤ソウゴ』でしかありえない。闇の書で蒐集したかもしれない並行世界を映すアインスならば可能ではあるが、シオンであったかもしれない存在を映すオレの鏡にオーマジオウは映らない」

「ふーん?」

 

 固有名詞がダメなら他所の能力全部ダメだと思うんだけどなぁ。私がシオンだと思えなかったってことだもんね……それはそれで何かおかしくないか?

 シオンの鏡は根源やらの世界の枠を上回る超常概念は映せない。やはり根源か?

 

「愚かな……!この(わたし)がブラックホール如きに呑まれるなど……!」

「「ぉお!!?」」

 

 ブラックホールから謎の黄金船が出てきてブラックホールの歪みの外まで出てきた。

 

「そこは呑まれとけよ……存在として……」

「この船は思考と同じ速度で駆ける事ができる。お前たちの貧相な知性では不可能だったであろう」

「この煽りカスが……良いだろう、なら、空間ごと時空の彼方へ飛ばしてやるぜ」

 

《ready go!》

 

 空中にキックと同様のブラックホールが複数発生し、その場で停滞する。

 

「わお」

「姉さんは離れてろ。流石に戻って来れんぞ」

「りょーかい」

 

 死にたい死にたい言ってるとは言え、重力に潰されて死ぬなんて苦しいもん味わいたいわけじゃない。

 

「ブラックホールとかいう即死攻撃を複数展開、操作できる……ふふ、最強だ。火力面において物理でコレを超えるのはまず無い……」

「ならば防御面はどうだ!」

 

 ギルガメッシュがブラックホールの合間を縫う様に移動しながら宝具を展開……あれは多分、全部爆発するタイプのやつだ。

 

「この世界の神秘をも吸収したと言ったろう。例え最大級の神秘ももう、オレを超えられない」

 

 全ての爆破をもろともせず、ハンドルを回して飛び上がるシオン。

 

《Ready! GO!!!》

 

「おのれ……!再びここに降臨せよ!」

 

 ギルガメッシュの怒号と共に再度出現する太陽。これマジか。回数制限無いの?

 

「2度は無いぞ、太陽神と下手に融合した結果だな!」

「ぐ……!」

 

 太陽はシオンのキックで簡単にブラックホールの向こう側へサヨナラした。

 

「お前も終わりだ、ギルガメッシュ」

「あ……」

 

 瞬間移動したシオンがブラックホールにギルガメッシュを蹴り込み、残りのブラックホールで蓋をしてしまった。今更だけど気楽に瞬間移動したなシオン今な。

 

『お──おのれおのれおのれ!この(わたし)が人間如きにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』

 

「ふ……オレが人間だなんて思わない事だ。チャオ」

 

 2度も太陽を落とした英雄王は影も形もなく消え去った。

 

「はー、強かったねぇ、ギルガメッシュ」

「あぁ……恐らくは太陽神シャマシュとの混ぜモンだ」

「しゃましゅ?」

「ギルガメッシュに関連のある神格だ……まぁおおよその予想だしもうどうでもいい。さて、卿たちを戻さねぇとな」

「衛宮士郎の能力直死で切るの?ブラックホール解除しちゃうの?」

「いいや、どうせだからな。このまま奴らともやる。桜を除く残る戦争関係者全てをこの場で再起不能にしておこうと思う」

「えぇ……」

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