聖杯戦争で暇つぶし   作:プラスマイナス裏表

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第74話

「シオン殺して私を引っ張って、その上えっちゃん消しちゃってね?ほーんとソラの地雷踏みまくるんだから。終わらせるなら協力するよ。貴方とマトウを消して終わり?戦争終結はまだ、すぐそこなんだ」

 

 マジェスティリバイブとは初めて1体1で対峙するかもしれない。

 その戦力は歴代ライダーの力。アーチャー以上、ギルガメッシュ以下。

 対する私。生身、武器無し、体力無し。

 

「その状態でも俺に勝てるつもりなのか」

「……この状況でまだ自分が死なないと思ってる?忘れてるのは貴方なの。貴方がアーチャーに固有結界に連れ去られた時、何してたか見てないの?私の能力はそこで十分見せたはずなのに?」

「……?」

「私は生物が争うのが嫌いなの。だからシオンに任せてたのに」

 

【縛れ】

 

「……!?な……っ!?」

 

 マジェスティの両手足を空気で拘束する。

 硬度の指定はこの世界の最大。柔軟性の指定も最大。座標固定。

 これで拘束具は破壊できないし、動くことも無い。

 

「もうこれで終わりなんだ。言わなかった?私は『戦闘する人』じゃなくて『殲滅する存在』なんだよ。私個人と戦うつもりだった?私への抑止力と等しくなったつもりだった?私の能力を相手にするなら、ナメ過ぎてるとしか言えないな。私個人に意見を述べたいなら、私と対等になってから言いなさい?貴方は、世界に勝てる?」

 

 ゆっくりとマジェスティに近寄る。

 

「シオンのフェーズ4。私とシオンの中間だ、って言ったよね。話し合いと殺戮の中間地点」

「だが……だからどうだって言うんだ」

「私に話し合う気は無いよって」

 

【抉れ】

 

「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」

「何で人間って言葉を使うんだろう。何でその意味が私に理解できてしまうんだろう。何で愚かな知性で行動してしまうんだろう。やだなぁ……人間なんかが私と同じ存在って顔して私を見てくるの。何が楽しいの、何が面白い、生きてて良かった、人間に価値はあった、生物に生きる意味がある?あるなら納得させてよ、私を。その言葉で。その回答以外に意味は無いんだから。意味のある言語を使えない人間なら死んで。それが出来ないのは人じゃないんだから」

 

 マジェスティの脇腹を抉り取る。

 速度は最大。形はソフトボール大、切れ味はこの世界の最も鋭いもの。

 それはマジェスティリバイブの装甲を、それを上回る切れ味と強度で持って切断した。

 

「シオンがいたから対話の余地があったのに、シオンがいたから私が守ってあげたりもしたのに、シオンがいたから私も人の世界で生きてみようと思っていたのに。社会不適合の私と貴方たちを繋いでくれてたのはシオンなんだ。だから私は、もう人とは生きないよ」

「ぶぐっ……!ふざけるな!普通に暮らしてるお前ば!学校で見てたお前は!全部作り物だったっで事か!お前の力は……ぶ……シオンを超えるっていうのか!」

「……わかんないなぁ。それは全部シオンなんだってば。シオンのブラックホール。私達VNAはその能力と永遠を求める在り方を(かたど)る、象名(しょうめい)ってのがある。私は殲滅。それが動機、求める永遠の形。互いは対等、立場も能力も同程度。シオンも殺すだけならフェーズ2でも、1でもできたはずだ。でもしなかったのは、貴方たちを生かすため」

「話し合い……平和主義者って事か」

「そ。でもね、アーチャーの言ってた勝算がシオンの攻略さえしてみせるのは正直驚いたよ。でも終わりだ。貴方は念の為、ギリギリまで生きていられるよう殺してあげる。殲滅する能力は、逆を言えば全てを守る事もできる。貴方は空気で神経と血管を繋いだまま肉を細切れにしてウォッチも回収する。呼吸も拍動もしてあげるから何もしなくていい。じゃあね」

「ま──」

 

【繋いで解け】

 

 ♢♢♢

 

「さて……とりあえず……」

 

 間桐邸に到着。結構歩いて疲れてきた。

 以前はシオンがいたしサーヴァントも生きてたから乗り込んだけど……

 

【空間固定】

【浮いて割れろ】

 

 もう気を使ってやる必要は無い。建物を地下室ごと空に持ち上げて、とりあえず縦に割ってみる。

 

「ん……マトウ。殺しにきたよ」

『……!ぐぅ……!』

 

 間桐桜が地下室に見えたから軽く手を振る。奥に虫のお爺さんも見えるね。

 

【動くな】

 

「────!」

「やぁ、ハダカの人。不意打ちなんて効かない──言わなかったっけ」

 

 何処からか出てきた半裸のサーヴァントを座標固定する。

 

「────!」

「やはは……サーヴァントでも喋れないでしょ。そういう意味で話してるからね?動くなっていうのは何もするなって意味だ……いいや、もう現界もしなくていい」

「……!」

 

【潰せ】

 

 サーヴァントだったものは魔力素まで圧縮されて消えた。

 

「マトウ?自害するのと殺されるの、どっちがいいかな。死ぬならすぐ死んでね?5秒待ってあげる」

『ふざけた話!』

 

 間桐桜から伸びてきた影は私に触れて消滅した。

 

『……!??』

「……ふぅ、永劫不滅って意味、分かるかな。未来永劫、永遠に不滅であること。聖杯とかいう有限のもので無意味なことしないでよ」

 

【拘束」「圧縮】

 

『〜〜〜〜〜〜!!!!』

 

 しっかり縛って私の目の前まで持ってきた。

 ゆっくり締めてってるからどこまで持つかな。

 

「争いを無くす最短を教えてあげる。争える存在を1以下にする。それだけだ。醜い奪い合いなんてしなくていい。愚かな戦略なんて考えなくていい。無様な戦いなんてしなくていい。これまで積み上げた醜悪な歴史を圧縮してゼロにしよう。誰もいない、何も無い、観測する者も、観測される物も無い世界」

 

 どーせ人は、あらゆる生命は生存競争なんてのを本能で行ってる。生きてる限り争いは終わらない。

 だったら全部を滅ぼそうよ。

 世界全部を平らにして、発生してくる生命の全てを潰していこう。

 無限に続く平地は、昨日と変わらず、明日も変わらない世界。

 それはずっと記憶できる。薄れる事なく思い出し、同じ景色を確認できる。

 

「それは永遠だ──」

 

【半分こ】

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 間桐桜の上半身と下半身を、必要な臓器等だけ能力で保護して引き裂いた。

 コレも能力だから、繋げればまた元に戻る。

 

「ショック死しないんだね。やかましいけれども……ん……そうだ、令呪、貰っとこうかな。相当数あるんだよね。もう使うサーヴァントもいないんだし、私の魔力源にしてしんぜよう……あれ、無い……ああ、サーヴァント全部消えたから聖杯に取られたんだ……んー、そう言えばシオン、イリヤスフィール連れてこなかったな……戦争関係者全員って言ってたのに……」




主人公ウタネさんにしながらシオンメインになる理由がこれになる。
完全に殺す気で根源のすぐ近くの能力を使うんだから……何も面白くないと思います。
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