これはDxDですか?〜いいえ、ゾンビです   作:絆蛙

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第六話 饅頭屋、再び

夜。ゾンビの活動時間となった俺は一誠たちと一緒に聖剣を探していた。

相変わらず今日もウサギさんは何故か頭に乗っているが、いいや。

ちなみにアーシアたちには秘密の行動である。ユーには・・・うん、多分バレてるだろうけどね。

とまあ、そんなことはどうだっていい。

今回の俺はマジメアユムなのだ。真剣にふり・・・ふ・・・ふー・・・デリバリーに文句言ってきたやつをぶっ飛ばさなきゃならない。ちゃんと手には饅頭が入っている箱もあるし大丈夫だろう。これこそプロ、饅頭屋である。買ったものだけどね!

それに結局のところは・・・見つからなきゃ意味ないんだがなぁ!!

 

「あー・・・今日も収穫はなしか」

 

そう言ったのは律儀に時間を開けて一緒に探してくれている匙だ。

お陰で俺がわざわざ生徒会の仕事をする羽目になってるけどな。け、決して生徒会長が怖かったわけじゃないんだからね! 

 

「まぁ、もっと人気のない場所じゃない?」

 

「もっとか・・・。どこかにあるか?」

 

数日間探して思ったのは、それである。

というか、もっと早く思いつくべきだったんだ。普通に考えて人気(ひとけ)が一番といえるくらい少ない場所で犯行するものだろう。どっかの体は子供、頭脳は大人な名探偵とじっちゃんの名にかけて事件を解く探偵に出てくる犯人じゃないんだ。あの人たちは何故名探偵が来てから事件を起こすのだろうか・・・。

来る前に起こせよ、って毎回思うね。それとも因果操作でもされてるのか?

 

「一つ心当たりがある」

 

「・・・心当たり?」

 

「じゃ案内任せた」

 

「うん」

 

そんなことを考えたら木場が心当たりがあるらしく、そこに向かうこととなった。

---今更だが、俺以外は全員神父服である。

俺? 俺はアレだよ、真っ黒の服着てるよ。なんか一人だけ焦げてるみたいになってるけど、焦げてはいないよ。

ゾンビだから黒なんだよ。ん? ゾンビってみんな黒服来てるのか?

 

「ここって・・・」

 

「知っているのか、一誠?」

 

「ああ、前にはぐれ悪魔と戦った場所だ」

 

木場の心当たりがある場所に着くと、どうやら一誠も知っているらしい。俺は知らない。

まあ、実際に周囲にただの人間の気配はない。ただ強烈な気配は感じるし・・・ビンゴじゃない?

 

『キュッ!』

 

「・・・祐斗先輩」

 

すると、俺の頭の上に座っているウサギさんと小猫ちゃんが視線を上に向けた。

俺と木場は真っ先に上空を見る。

 

「上から来るぞ! 気をつけろ!」

 

「ひゃっほー!」

 

なんだか言わなきゃならないような使命感を感じて叫ぶと、高い場所から降りてきた変な男が変な叫び声を上げながら木場に向かって斬り掛かる。

木場は抜刀するように剣を創り出すと、攻撃を防いで弾き飛ばした。

 

「この間はどうも---ッ!?」

 

「どすこーい!」

 

すぐさま俺はウサギさんに饅頭が入った箱を預けて走り、230%で変な男、訳してヘオの着地地点に跳躍してドロップキックを放つ。

しかし視界から消え、避けられた。前より圧倒的に速い。キレそう。ヘオのくせに。

 

「話の途中で攻撃とは、主人公がやることじゃないですぞ!」

 

「いや、誰に向かって言ってんの?」

 

「・・・こほん。それにしたって今夜も楽しく神父狩りと思っていたのにクソ悪魔とバケモノかよ」

 

いやいや、仕切り直す必要あった!? もういいじゃん! つーか殴らせろ! よくも撮影と騙しやがってッ!

ただの誘拐だったじゃん!

 

「・・・気をつけてください。あの剣は---」

 

「あぁ、イリナが持っていた剣と同じエクスカリバーだ!」

 

ふと後方を見ると、一誠や小猫ちゃんたちはいつもの学生服に戻っていた。あと、籠手からぶーすと!って鳴ってた。

 

「おやおや、五人かかり? 数の暴力とは卑怯すぎませんかねぇ。まあ? 人気者の俺さまには当然なのかな?」

 

「勘違いするな。僕一人が相手だ!」

 

木場が素早く俺を抜き、高い場所にいるキモ男に斬り掛かる。

だがその攻撃も俺の時と同じくあっさりと避けられ、木場は瞬時に地面に手をついて着地し、体制を整えていた。

 

「残念ながらこのエクスカリバーちゃんの相手にはならないんだなぁ! もらったァ!」

 

「おい借りるぞ!」

 

即座に木場の元に向かうと、木場が持つ剣を取って相手の剣に合わせる。

落下速度による重さに手から剣を落としそうになるが、300%に固定して止める。

 

天閃の聖剣(エクスカリバー・ラビッドリィ)のお味はどうですかな!?」

 

「毒キノコの方がまだ美味いね!」

 

『キューッ!』

 

右手に持つ剣を放し、左拳を突き出す。予想通りというべきか、すぐに視界から消えた。しかも聖剣の威力には負けるのか剣が崩れてしまった。

俺はとりあえず柄を投げ捨て、頭の上に座っているウサギさんの警告で背後を見る。

ちょうど斬り掛かってくるところだったので、今度こそ完璧に仕留めようとごひゃく---

 

「待て!」

 

「あちょ」

 

仕留めようとしたら木場が新しい剣と一緒に鍔迫り合いに持って行って高速で斬りあっていた。

俺は見事攻撃するタイミングを失い、邪魔になりそうだったので一誠たちの元に降り立った。

 

「どうやら速度は木場と同じくらいらしいな」

 

騎士(ナイト)のスピードを封じられたも当然ってことか・・・!」

 

「・・・かなりマズイです」

 

流石に難しいしなぁ・・・完全に仕留めようとしていたが、よくよく考えたら俺が聖剣破壊しちゃダメなんだよね。木場が壊さなきゃだし・・・でも俺の300%にも耐えうる剣ともなると、木場には威力不足になりそうだ。や、もしかしたら木場の剣がクソザコだったのかもしれない。パンチなら壊せた説ある・・・ないな。

とにかく元々手数で相手を追い詰めるタイプの木場には相性最悪といえる。

---我ながらちょっと真面目に解説してしまった・・・。

 

「つまりは足を止めればいいんだよな?」

 

「匙、出来るのか?」

 

何だか出来ると言いたげの匙の言い方に一誠が言うと、匙は少し得意げに頷いた。

なんかちょっとムカつく。殴りたい。

 

「伸びろ、ラインよ!」

 

匙の手元から黒く細い触手---いや、ベロ、舌が聖剣持ったやつの足目掛けて飛んでいく。

匙の手の甲には可愛らしくデフォルメ化されたトカゲの顔のようなものが装着されていた。

そして俺の頭はウサギさんによって踏みつけられていた。

なんで俺は戦ってないのにダメージ受けるんだ・・・と思っていると匙のトカゲらしいものから舌が伸び、聖剣を持った神父の右足にピタ、とくっつき、巻きついた。

その影響で跳躍していた神父が地面に倒れる。

 

「見たか! 俺の神器(セイクリッド・ギア)黒い龍脈(アブソープション・ライン)だ! こいつに繋がれた相手はこいつに力を吸われ続ける!」

 

「お前も神器(セイクリッド・ギア)を!? すげぇじゃねえか!」

 

神父が舌を斬り払おうとするが、細い割に切れない。

 

「クソッ! クソッ! これもドラゴン系かよ!」

 

というかすり抜けてる? いや分からん。いやいや多分硬いのか?

なんか同化しててよく分からん。もっと分かりやすいところに来いよ! 見上げてたら首痛くなるかもしれないでしょ!

 

「お前もドラゴン系なのか! ってうわぁ!?」

 

「いきます」

 

「あ、ぐっばーい」

 

一誠が小猫ちゃんに持ち上げられたのをみて何をするのか察した俺は笑顔で手を振る。

 

「え、ちょ。小猫ちゃあああああん!?」

 

「えい」

 

Boost(ブースト)!』

 

悲鳴に近い叫び声が響く中、小猫ちゃんに投擲された一誠が木場に向かって飛んでいく。

俺はそれを見ながら、ウサギさんが持つ箱から饅頭を取り出して食べていた。

中はこし餡か・・・美味いぜ。流石お店だなー。

 

「一誠くん!?」

 

「木場ぁぁぁぁ!」

 

Transfer(トランスファー)!』

 

回転しながら飛んでいく一誠。

木場を越える前に触れたようで、籠手からなにやら流れる。譲渡ってやつだろう。

しかしながら一誠は受け身は取ったが地面に背中を預けていた。

ちょっと痛そう。あっ、饅頭美味しいけど緑茶欲しいな・・・。え? なんでウサギさんポットと茶葉持ってるの? お前・・・お前ッ! さてはウサギじゃなくて神だな?

 

「木場! ドラゴンの力、確かに渡したぞ!」

 

「・・・受け取ってしまったなら仕方がないね。有難く使わせて貰う! 魔剣創造(ソード・バース)!」

 

木場が跳躍して未だに手こずっている神父に近づくと、剣を地面に突き刺した。

すると、次々と神父に向かって剣が生えていく。

聖剣とやらを振るうことでなんとか対処しているらしいが、今殴ったらチャンスじゃね? や、俺も刺さるからやらないけど。

 

「ほう、魔剣創造(ソード・バース)か。使い手の技量の手によっては無類の強さを発揮する神器(セイクリッド・ギア)だ」

 

「誰だ!?」

 

知らない声が聞こえ、廃墟の中から一人の初老の男が出てきた。

神父の格好もしているし、関係者か?

 

「フリード。まだ聖剣の使い方が十分ではないようだな」

 

「おお、バルパーのじいさん!」

 

「なにッ・・・!?」

 

なるほど、こいつがポルポーか・・・。ん? なんか違くね? いや、あれだ。パ・・・パルバーだ! パルバー・ガルレイ! 

ふっ、珍しく名前をちゃんと覚えれた気がする。ぶっちゃけ名前なんて興味無いしどうでもいいんだけど木場の過去に関するらしいからな。あんな惨たらしいことをしたやつの名前なんて覚えたくもない。俺が覚えるのは友人やマイエンジェル(ネイティブな発音)だけで十分なんだ。あと魔王さまと生徒会長。

あの二人はゾンビの俺でも殺されかねない。死なないけど。

ちなみに前者は肉体面。後者は精神面である。

 

「こいつがゼノヴィアの言っていた・・・!」

 

「・・・聖剣計画の首謀者」

 

「バルパー・ガリレイッ!」

 

憎々しげに初老の男を睨む木場。声にも殺意が籠っており、今にも斬りかかりそうな雰囲気だった。

 

「いかにも」

 

「そうは言いますけどね、じいさん。このクソトカゲの舌が邪魔で邪魔で逃げれねぇんすよ!」

 

「ふん。聖剣の使い方がまだ成っておらぬか。身体に流れる『因子』を刀身に込めろ」

 

「流れる因子を刀身にねぇ・・・こうですかな」

 

初老の男の言葉を聞いた神父は何かしたのか、刀身が輝きを放つ。

まるでエネルギーが集まっているような感じで、輝いた刀身を神父が振り下ろす。

すると切れ味が増したのか、先程まで苦戦していた舌があっさりと斬られ、引っ張っていた匙は倒れそうになる。

なので俺が背中に手を回すことで支えるが、厄介な知識を身につけられてしまったらしい。

面倒なことになってきた気がする。

 

「ほうほう、聖なる因子有効な活用をすればさらにパワーアップするってか? それじゃあ---」

 

神父の視線が木場に向かう。

それに気づいたようで、一誠が叫んだ。

 

「やばい! 木場ッ!」

 

「俺様の剣の餌食になってもらいましょうか! 死ねぇぇええ!」

 

「くっ・・・!」

 

飛び上がる神父。その攻撃を受け止めるために両足に力を入れ、剣筋を見極める木場だったが、神父の攻撃はさっきよりも威力が上がったものらしい。

ならば木場の魔剣では受け止め切れるかどうかと言われると確信は難しく魔剣は---

 

「あれぇ!?」

 

砕かれることなく、横から入ってきた剣が神父の攻撃を受け止めていた。

確か名前は---

 

「ゼノヴィア!?」

 

そうそう、目つきが悪い女性、ゼノヴィアだった。

この件が終わったらアーシアに謝らせるって誓ってるから覚えてるぜ。

 

「やっほ。連絡貰ったから駆けつけたわよ」

 

「紫藤イリナさん? なんで・・・!?」

 

「そういう手筈でしたから」

 

ロープを脱いで相変わらずどうかと思う衣装になったイリナという女性。

どうやら小猫ちゃんが連絡していたみたいだな。それにしても体が温まる。緑茶と饅頭のセットは素晴らしい・・・が、俺はキノコが一番好きだよ。物凄く好きだから安心してくれ。

 

「反逆の徒。フリード・セルゼン、バルパー・ガリレイ! 神の名のもと、断罪してくれる!」

 

「ハッ! 俺さまの前でその憎ったらしい名を出すんじゃねぇよ! このビッチがッ!」

 

「うおおぉぉぉ!」

 

聖剣同士が光を纏いながら鍔迫り合いをしていると、そこに木場が神父目掛けて斬り掛かるが、神父は大きく後方に飛んで回避することで避けた。

 

「フリード。お前の任務は潜入してきた教会の者を消すことだ。まして、聖剣使いが二人も現れては分が悪い。ここは退くぞ」

 

「合点承知之助!」

 

なんか古いネタを使ったかと思うと、神父が初老の男に言われて懐に手を入れる。すると光の球体を取り出した。

あれは・・・逃げる気か。

 

「はい、ちゃらばッ!」

 

「何度も同じ手は食らうか! このバカ!」

 

神父が光の球体を地面に叩きつけた瞬間、俺はブーメラン型のキノコを500%で全力投手する。

しかし同タイミングで眩い閃光に視力を奪われ、完全には捉えきれなかった。

 

「あぶね!」

 

聞こえてきた声からして、多分避けられただろう。

視力が戻ってきた時には、既に初老の男とイカレ神父は居なかった。

 

「追うぞ、イリナ!」

 

「うん!」

 

「僕も追わせてもらう!」

 

「おい、待ってくれ木場!」

 

ゼノヴィアとイリナが頷きあって走っていくなか、木場もすぐに二人についていく。

それを見て一誠も追おうとしたらしいが、転けていた。

 

「よし、ウサギさん。これアーシアにな。じゃ、俺も行ってくるから小猫ちゃんも後は任せた! 一誠と匙は頑張れ!」

 

「え? 神谷せんぱ---」

 

「お、おいお前もかよ!?」

 

「はぁ? 頑張れってなんだよ!? って速っ!?」

 

ウサギさんに暫く帰って来れないと書き、その裏にもう一つ書いたメモを渡した俺は残りの饅頭三個を一気に口に含みながら緑茶を落とさないように集中しつつ、500%の脚力を全力で活かしてその場から逃げた---もとい、木場が心配なのでついて行った。

え? なんで二人に頑張れと言ったかって? そりゃあだって・・・生徒会長の気配がしたもん。また説教されるのは嫌に決まってる! あれは地獄だ! 俺の足が死ぬ!

というか喉詰まりそう、たすけて。

 

 

 

 

 

 





どうも、一ヶ月ぶりです。また読んでくださった方はありがとうございました。ようやく進めれました・・・なんかこう、一度詰まると本当に書けないんですよね。主人公はこんな感じだった気がする。
ええ、ということですみませんでした。
さて、謝辞も済んだことで(すぐに切り替える有能)ちょっと言い訳というかなんと言いますか・・・あのですね? 実は違うんです。本当に真面目にしようとしてたんです。真面目アユムさんにするつもりだったんです。でもアユムが勝手にふざけまくってるんです。
つまり俺は悪くねぇ! 俺を援護(擁護)してくれぇ!(ガロード)
とまあ、完結してないのに新作始めたりしてますが、この作品はゆっくり行きますよーちなみにこの小説は何処で終わらせるか考えてません。

あと余談になるんですけど、作者もアユムのせいでバルパーなのかパルバーなのかパルパーなのか混乱しました。正解はバルパーです

(前書き)いる?

  • いる
  • いらない
  • ユー可愛いし出番欲しいからいる
  • (本作の)他のキャラも欲しい
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