白い魔法少女と守護輝士   作:狩村 花蓮

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第三話 アリシアちゃん復活大作戦

三人称side

 

白い服を纏った少女”高町なのは”黒いマント状のものを羽織った少女”フェイト・テスタロッサ”の前にムツハは舞い降りた。

 

アリシアの願いを完遂するために。そして彼女はいま、アリシアのことを説明している。

 

「私はアリシアという子供に助力を請われ、ここへ来ました。しかし、今の彼女は思念体のようなものです。ここに彼女の体はありますか?」

 

ムツハは二人にそう聞く。高町なのは口をぽかんと開けていた。どうやらこんがらがっているらしい。するとフェイトが口を開いた。

 

「・・・・・・・・ここの通路をまっすぐ行った先にアリシアの体が入ったポットがある。」

「情報、感謝します。」

 

ムツハはそう言うと走り出した。およそ人間と思えない速度で。なのははその後ろ姿をただ茫然と見ていただけだった。

 

 

ムツハside

 

私はいま、アリシアという少女の本体、本来の肉体の前にいます。

 

彼女の容態を見てみたところ、外傷や内相は一切ありませんでした。

 

しかし、何らかの力が影響しているのか、かなり衰弱していました。それこそこれ以上放置すれば体が崩壊してしまうレベルで。

 

私はこれと似たような現象を見たことがあります。

 

「まるでフォトンの異常生成のような・・・・・・・・」

 

そう、アークスが扱うフォトンの生成量が体の許容量をオーバーし、アークス内にキャストという意思を持った機械型生体デバイスを生み出した原因である特殊な病です。

 

こればっかりは私にはどうしようもない、私でも菩提なフォトンの流れを制御するのが精いっぱい、しかしそれでは根本的な解決にはならない。

 

しかしここで私はある一つの策を思いつきます。

 

「もしこれが”アレ”を使うことで抑制できるとしたら・・・・・・・・」

 

私はおもむろに、通信回線を開きある人物のところへとつなげました。

 

「ジグさん!今お暇ですか?」

『おぉ!ムツハじゃないか。どうした?私に何か用か?』

「今使えて、フォトンを吸収してくれる”創世器”ってありますか?」

『ふむ・・・・・・・・あぁ、あるぞ。クラリッサと姉妹機のやつが。』

「本当ですか!?じゃあ今すぐにテレパイプとつなげるので調整をお願いしてもいいですか?」

『わかった。おぬしの頼みじゃ、すぐに準備しよう。少し待っておれ。』

 

その後、創世器(名前はまだない)を携えたジグがやってきた。

 

私は、アリシアちゃんを呼んで、ジグさんの前へと来ました。

 

「彼女が件の少女です。」

「ふむ・・・・・・・・確かに肉体に魂と呼べるものは入ってなさそうじゃな。」

「わかるんですか?」

「わしを誰じゃと思っとる。創世器を長年作ってきた刀匠じゃぞ。このぐらいわかるわ。」

「それなら話は早い。ジグさん、今この肉体の持ち主の子は思念体・・・・・・・・いわば魂の状態へと還元されてます。」

「そうじゃな。で、どうする。」

「彼女の肉体をそのまま動く創世器にできますか?」

「なにっ!?この体に創世器を埋め込めと言うんか?おぬしは。」

「えぇ。でも、これは本人の意思を確認しないとできません。」

「当り前じゃ!本来体を作り変えることはよほどのことがない限り禁止、もしくはタブー視されておる。わしだって望んでこの体になったわけではない。」

「なので、今から本人に確認を取ります。」

 

私はそう言うとアリシアちゃんの方へ向き、彼女に確認を取ります。

 

「アリシアちゃん、今からあなたをあなたの肉体を人あらざる者に帰るかもしれない危険なことをする。それでもあなたは生きたい?」

「・・・・・・・・うん、私はお母さんと、フェイトと一緒に生きたい!」

「そっか。あなたは強いのね。」

「?」

「いや、なんでもないよアリシアちゃん。さぁ、さっそくはじめ・・・・・・・・たいところだけど、やっぱり家族やこのことを知っている人には見てもらったほうがいいか。」

「だったらフェイトと、お母さん、そしてフェイトのお友達の人にも見守ってほしい。」

「さっきいた人たちってこと?」

「うん。さっきの白い服の人と黒い服の人、そして、私と同じ髪色の人だよ。」

「わかった。呼んでくるね。じゃあその前に・・・・・・・・マトイ?」

「なに?ムツハ。」

「アリシアちゃんのお母さんの容態は?」

「いま目を覚ましたところだよ。体の調子もいいみたい。でも危なかったみたいだよ。もう少しで手遅れだったらしいし。」

「その人今から連れてこれる?」

「えっ?まぁ私と一緒なら、多分。」

「じゃあ呼んできて。今すぐに。今から前代未聞なことをやるからさ。」

「うん。分かったよ。」

 

マトイはアリシアちゃんのお母さんを連れてくるようだ。であれば私は・・・・・・・・

 

「彼女たちを連れてくるか。」

 

私は足どり重く、彼女たちの方へ向かいました。

 

 

三人称side

 

ムツハはいま、なのは、フェイト、クロノ、ユーノ、そしてプレシアの4名+通信用仮想モニター越しにいるリンディの6名の前にいた。ジグを連れて。

 

「改めて自己紹介を。私は銀ノ宮六葉、ムツハと呼んでください。」

「私、高町なのはです。」

「フェイト・テスタロッサ、よろしく。」

「時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ。」

「ユーノ・スクライアです。」

「・・・・・・・・プレシア・テスタロッサよ。」

「次元航行艦アースラ、艦長のリンディ・ハラオウンです。それで、あなたはこれからいったい何をするのでしょう?」

「そのことを説明する前にまずはこれから行うことで重要となってくる人物の紹介を。彼はジグ。刀匠です。」

「ジグじゃ。よろしく頼む。」

「ロボットが喋った!?」

 

ジグが言葉を発するとなのはは素っ頓狂な声を上げた。無理もない、なのはのいる地球にはこのような機械はないのだから。

 

「・・・・・・・・ごほん。では、彼の紹介も終わったところで、これから行うことと、その対象者、アリシア・テスタロッサ嬢の状態に関して説明します。では、このモニタをご覧ください。」

 

ムツハはモニタを表示させた。そこにはアリシアの容態と施術方法に関してが細かく記してあった。

 

「アリシア嬢はいま、何らかの要因で体内にある何らかの力が暴走し、に期待がその負荷に耐えられず、意識がシャットアウトされ、精神体、いわば魂というものがその暴走した力によって剥離されている状態にあります。」

「・・・・・・・・アリシアは昔、ある実験の失敗で起こった大規模魔力災害に襲われて、そこから意識がなくなったわ。医者からも、脳死扱いされたわ。」

「なるほど・・・・・・・・ではプレシアさん。彼女の体を蝕む力は何なのでしょう?」

「魔力よ。私たちはそう呼んでいるわ。」

「なるほど・・・・・・・その魔力はこちらが扱う力、フォトンとよく似ています。というより、性質が9割近く似ています。そしてここからがこの話の肝です。」

「肝?あなたはいったい何をしようとしてるんだ?」

「端的に言いますと、私たちの持つ武器の中に、魂を宿しそれを力に変え様々な力を発揮する武器、【創世器】というものが存在します。そして彼女の体を創世器として作りかえそこに魂を宿らせます。」

「つまり、アリシアの体を作り変えるといいたいの?」

「そういうことです。」

「ちょっとまって!じゃあ、アリシアは人じゃなくなるの?そんなのヤダ!母さんが戻ってきたんだ、アリシアが帰ってこなかったら意味がないじゃないか!」

「フェイト・・・・・・・・」

「このまま彼女の魂を戻してしまえば、最悪、体が破裂してしまう恐れがあります。魂という鍵を、暴走した魔力の核という扉にさして回してしまえば一気に力が解放されてしまう。しかし、彼女のうちに創世器を入れれば、暴走による死というものはなくなるはずです。

それに、創世器を体に埋め込むといってもその魂が生きていられるのはその肉体が寿命を迎えるその時までです。武器にすれば寿命はなくなる、しかしそれは武器という()()()()()()”もの”だから。当然メンテを怠れば壊れてしまう。

今回の場合、基にするのは有機体、すなわち命あるものです。メンテの必要はない。でも肉体の寿命が尽きれば魂もあるべきところに帰る。・・・・・・・・ここまで長ったらしく話してきましたが、要はこの施術を施してもアリシア嬢はアリシア嬢のままってことです。」

「・・・・・・・・そう、良かった。」

「では、これから施術を始めます。よろしいでしょうか?」

「私は構わないわ。またアリシアと過ごせるなら、なんだってやっていく覚悟はあるわ。」

「私は母さんがいいって言うならそれで。」

「了解です。ジグさん、お願いします。」

「任せておけ。すぐに終わる。この腕輪を付けるだけじゃ。・・・・・・・・ほれ、準備は整ったぞ。後はおぬしに任せる。本来はわしがやってやるのが普通じゃが、それには膨大なフォトンとそれを制御するデバイスが必要じゃ。jわしにはそれがない。ゆえにおぬしに託すぞ。」

「了解・・・・・・・・じゃあ行きます。アリシアちゃん、ちょっと感覚がおかしくなるかもだけど、我慢できる?」

「うん!」

「分かった。じゃあ、行くよ!」

 

ムツハは彼女の体にフォトンを流し始めた。それと同時にアリシアの思念体にもフォトンをなじませる。それが済むと今度はフォトンをいわば接着剤の代わりにして、彼女の肉体に彼女の魂を鎮座させる準備を始めた。

 

フォトンの輝きが増す。それは徐々に強くなり、つけていた腕輪に引き寄せられていく。そして人来は強いフォトンの光が発生し、ムツハ以外の全員が目を閉じた。その光が引いて、目と開けると

 

彼女が目覚めた・・・・・・・・・・・・・・・・

 




ここまで読んでいただきありがとうございました。ではまた次回お会いしましょう。
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