あと今までチーム名は特に考えてなかったので原作リスペクト(面倒なので)でスピカでいきます。
トレセン学園のカフェテリア。ここにはお昼休みになれば、大半のウマ娘がお昼ご飯を食べながら楽しい会話で溢れかえっている。
しかし今日は特別でわざわざ延長コードを引っ張り、ある一角のテーブルの上にテレビが置かれている。それも小型ではなく70インチぐらいはある大型の液晶テレビだ。
テレビの周りにいるのはチームスピカをはじめ、まさかの学園最強チームと言われているチームリギルもいた。
「まったく。今回だけは特別だぞ」
「まあいいじゃないか。私たちのトレーナーも出演するんだ。彼女の晴れ舞台を生で見れる機会はそうそうないだろ」
「そうデース。トレーナーも今日はお化粧に気合いはいってマシター!」
「グラス。それなんデスか?」
「え? 折角だからハードディスクに保存しとこうと思って」
呆れながら生徒会副会であるエアグルーヴが言うが、隣にいる生徒会会長シンボリルドルフはその逆で表情は平静を保っているがその声は嬉しそうである。
二人に続いてタイキシャトル、エルコンドルパサー、グラスワンダーも待機中。
一方チームスピカの面々。
「ねぇねぇ! まだかなまだかな!」
「落ち着きなさいテイオー」
「放送開始まで残り30秒を切りました。もう間もなくです」
「カレン、ウマッターで呟いちゃおーっと」
「ジュースよし、お菓子よし、ライスよし」
「え、わたし……!?」
「そこはご飯でしょ!?」
「なあなあ。ゴールドシップはどこにいるんだ?」
「私は知らないわ。スぺちゃんは?」
「私も知らないです」
「キタちゃん知ってる?」
「確か……地下闘技場に行くって言ってたような……」
『なーんだ。いつものことか』
と、ゴールドシップを除いた全員が待機していたのであった。
「お、はじまった」
誰が言ったかはわからないが、CMが終わってようやくお目当ての番組が始まった。
『みなさんこんにちは。お昼のウマキングの時間です。いつもならゲストにウマ娘を呼んでいるところですが、本日は彼女たちを支えるトレーナーさん方に来てもらっています。まずはチームリギルの東条ハナさんです!』
『今日はよろしくお願いします』
「硬いなぁ彼女は」
「まあらしいといえばらしいがな」
と彼女のウマ娘からは妥当な評価。
『続いてチームスピカの……さ、佐藤(仮)?』
『すみません。本名は困るので今日は佐藤なんです』
『えーチームスピカのトレーナーさんです!』
『あ、無視された』
『『『『きゃぁートレーナー!!!』』』』
「あのトレーナーがちゃんとネクタイをしてスーツを着こなしていますわ!」
「サングラスかけてるからヤクザにしか見えねーな!」
「や、やっぱり先生はかっこいいな……」
「ジャパニーズマフィアデース!」
「保存保存っと」
「ぐ、グラス。あとでわたしにもくださいデス」
と、チームスピカ全員とリギルの数名が歓喜の声をあげていた。
『さらに今日は大人気ウマ娘モデルのロールバトーさんにも来てもらっています。今日はよろしくお願いします!』
『はい。よろしくお願いします』
『は?』
『トレーナーさん、どうかしましたか?』
『い、いえ。なんでもありません』
何故かトレーナーは突如現れたロールバトーに驚いている様子。それはこちらでも同じで、両チーム以外の他のウマ娘達が奇声をあげているほどであった。
『では色々省きまして、まずはお二人に色々聞いてみたいと思います。まず二人の関係はどんな感じなんですか?』
『……ちょっと待ってください。それ、関係あります?』
『ありますあります』
ハナは生放送ということもあってか、ここで下手なことはできないと判断してわざとらしい咳ばらいをして話をはじめた。
『そうですね。彼の方が先輩ではありますが、トレーナーとしての経歴は私の方が少しだけ長いと思います』
『最初は教師メインだったので。まあ、トレーナー免許持ってたんで給料は彼女より多かったですね』
『ちょっとなによそれ!?』
『んーそういうことを聞いたわけではないんですが。ま、次に行きましょうか』
「なんかつまんないわね」
「うんうん」
「まだまだ始まったばかりだし」
どうやら最初の質問は彼女たちには退屈のようだ。司会はそのまま次の質問へと移った。
『次の質問です。ズバリ、最初にスカウトしたウマ娘は誰ですか!?』
『ハナちゃんは、るn──ルドルフだろ?』
「何か言いかけたな」
『『『うんうん』』』
「(……セーフ)」
『ハナちゃん言うな……まあそうだけどね』
『やっぱり何かこうロマンチックな出会いとかあったり?』
『そんな大それたものでは。ただ、私があなたを最高のウマ娘にして見せる、ぐらいは言ったような気がしますけど』
『おぉ~。では、トレーナーさんはどうですか? 公式情報だとゴールドシップのようですが?』
『ゴールドシップさんですか。巷では黄金の不沈艦と呼ばれていると聞き及んでいますから、それはそれはすごい出会いが──』
ここでロールバトーが沈黙を破って間に入ってきた……が。
『ないです』
『いや、出会いが──』
『ねぇよ』
『『……』』
「なんかトレーナー、ロールバトーに当たりきつくない?」
「……お兄さまと……知り合いなんでしょうか……」
『『『いやーないない』』』
『『『だよねー』』』
『そもそもあなた、最初にスカウトしたのオグリキャップって言ってなかったかしら?』
意外。空気を変えたのはハナであった。
『あーそうそう。多分俺がスカウトしたのオグリだけだわ』
『『『──は?』』』
「む、そうか私か。いやあ、照れるな。照れてしまってご飯がすすんでしまうな」
「え、ちょっとまって。オグリだけなの? 私たちのチームでトレーナーにスカウトされたの」
ここで年長組のひとりであるスズカが冷静に状況を確認しだし、続いてブルボンが自爆しに行ってしまった。
「私、スズカさんは表向きは引き抜きではありますが自ら移籍しています。ライスさん、カレンさん、テイオー、マックイーン、ブラック、ダイヤは自ら入部。なのでスカウトではありません。最後に──」
「スペシャルウィーク、ダイワスカーレット、ウオッカはゴールドシップの拉致による強制入部という情報があるね」
「あの、タキオンさん? なんでうちの情報を知ってるんですか?」
突如現れたアグネスタキオンにそれなりに交流があるスカーレットが訊いた。
「なに。戦いを制するにはまずは情報が大事だからね」
「はあ…………?」
そんな彼女たちを他所に当のオグリキャップは惚気ていた。
「そうかそうか。トレーナーにちゃんとスカウトされたのはわ・た・しだけか~」
『『『……』』』
『でも、彼女は食べ物で釣ったって聞いてるけど』
『失礼な。ランチに誘ったと言ってくれ』
『変わらないでしょうが』
『『『じ~~~』』』
「……おっと。お菓子がなくてしまったから補充してこよう」
そう言って手にお椀も持ってオグリはその場から一時退避することに成功。彼女にみんなの視線が集中する中番組は続いている。
『では次に参ります。お二人のチームは現在トレセン学園のトップチームでありますから、やはり意識しているあるいは警戒しているウマ娘はいたりしますか?』
『そうですね。最近の場合ですと、新入生のキタサンブラックとサトノダイヤモンドの二人ですね。新人ながらも光るものを持っていると思います』
「わーい私たちの名前が出たよダイヤちゃん!」
「んーおじさま以外の人に言われても嬉しくないよ、キタちゃん」
「し、辛辣すぎデース……」
「……調子に乗るなよメス豚」
「て、テイオーさん!?」
なにやら最後に不穏な言葉が出たような気もしなくはないが、気づけば司会はトレーナーに同じ質問を始めていた。
「トレーナーさんはどうでしょうか。やはりチームリギルのメンバーは全員脚に自信を持つウマ娘ばかりですから、一人ぐらいはいらっしゃいますよね?」
『いませんね』
『……はい?』
『ちょっと、そこはお世辞ぐらい──』
『俺の仕事はなによりもアイツらが勝つということを疑わないことだと思っています。なので、そんな他のチームが凄いとか誰が速いとかなんて一々考えてなんかいられません』
『ぷぷっ。これ生放送なのに流石だぜ』
『ろ、ロールバトーさん?』
『いえ、何でもありませんよ。オホホ』
「エアグルーヴ……ちょっと疲れたからわたしかえりゅね……」
「か、会長!?」
『プークスクス』
トレーナーの発言で一人心に大きなダメージを負ってしまったウマ娘がいる中、スピカの面々はそれを笑っていたが……。
『あ、でもルドルフは素晴らしいウマ娘だと思っています。なにせ七冠ウマ娘ですから』
「さす先!」
「会長!?」
どこかのショボーン会長は一瞬にして皇帝へと戻った。
『ではようやく温まってきたのでちょっと変化球でいきましょうか。ずばり、みんなが知らないことを実は知っているような話はありますか!』
『えーと。例えばどんなことでしょうか』
『そうですね。東条さんのチームでいいますと、エルコンドルパサーの素顔……とかでしょうか』
「え、私デスか!?」
『『『じ~~』』』
まさか話題が自分になるとは思わなかったエルコンドルパサー。さらにその場にいる全員から熱い視線が降り注ぎ思わず顔を隠してしまう。
『かなり世間では彼女の素顔が話題にあがりますから、トレーナーである東条さんは知っているんじゃないんですか?』
『エルの素顔は私も知らないわ』
『え、知らないのハナちゃん』
「……あ」
『『『ん?』』』
何気ないトレーナーの一言で空気が変わった。みんなの視線がテレビに映るトレーナーに向けられる中、エルコンドルパサーはこっそり後退を始める。
『ちょっと待って。なんであなたがエルの素顔を知ってるのよ』
『別に俺、知ってるなんて一言も言ってないじゃん』
『どう聞いたっていまの知ってる言い方でしょうが!』
生放送にも関わらずハナはトレーナーの襟を掴んで激しく問い詰めているが、その当人は知らんぷりを続けていたが彼はぽろっと簡単に白状した。
『予想以上にカワイイ顔してたよ』
『『『ふ~ん』』』
「そろーり、そろーり……」
「エル?」
「ひぃ!?」
あともう少しで安全地帯に逃げられるところまで来ていたところを、グラスワンダーが彼女の肩を掴んで引き留めてしまった。
「ちょっと詳しいお話聞きたいなーって」
「ぐ、グラス違うんデス! アレはたまたま事故で──」
「知ってるよ。ラッキースケベでしょ」
「す、すけっ」
「エルはえっちだね。じゃあちょっと詳しいお話……しよっか」
「ゆるして……ゆるして……」
エルコンドルパサーはグラスワンダーに首根っこを摑まれてどこかへ引きずられてしまった。
「ぐ、グラスちゃん怖いよぉ……」
「お兄ちゃんにカワイイって言われるの、カレンも許せないかなって思うなぁ」
友達の予想だにしない展開にスペシャルウィークが怯える中、どうやらテレビの向こうでは新たな進展が起きようとしていた。
『ではかなりいい感じになってきましたので、ここでトレーナーさんのスキャンダルでも公開していこうかなと』
『ちょっと待てぇ! なんでいきなりそうなるんだ!? しかも俺だけでなんでハナちゃんにはないんだよ!』
『だって、東条さんは堅物すぎてつまらないんですもん。その点トレーナーさんは視聴率ががっぽがっぽとれるようなビッグなネタがたくさんありますし』
『あらぁ。私もそれ気になりますね』
『ご──テメェ!』
『いいじゃない。あなたには前から良からぬ噂が結構あるし、ここで清算しとけば?』
『み、味方がいない──はっ! そうか、だから今回ギャラが──』
『では本日のメインコーナーはCMのあとです!』
するといきなり音が消えて画面には暴れているトレーナーの姿だけが映し出される。しかしすぐに画面は切り替わった。
一方トレセン学園カフェテリアの一部の気温はかなり冷え切っていた。
じゃあ俺、地雷をばら撒くだけばら撒いて放置するね……。
当分本編に時間がかかるのでこのネタで時間を稼ぐ。なのでスキャンダルのネタと短編のネタくださいデース。
ちなみにゴルシはダメです。
※感想で要望などを誘導するのは削除の対象になるらしいので活動報告にてその場を設けましたのでそちらでお願いします。
あと支援絵をいただきました。本当にありがとうございます。
劇中のトウカイテイオーをバッチリ再現していてとてもカワイイですよ!