ダンジョンでモンスターマスターを目指すのはきっと間違っていないはずだ。 作:珊瑚宮出身イマジン
戦闘シーンは多分次回になるかなぁ…申し訳ないです。
あと、前回のアンケートありがとうございました!!無事最初のモンスターはスラぼうになりました!専用ストーリーを一応大雑把だけど組んでるのでお楽しみに!
「アストレア様、あんな所に茂みなんてありましたっけ?」
「私の記憶が正しければなかったはずよ。どういうことなのかしら…」
「……」ワクワク
「落ち着けベル、何が起こるかわからないから気を付けろ」
「お、来たみたいだね。よし、じゃあ説明に入ろうかな」
そう言ってわたぼうは、ふよふよと飛び回る。
一方、ホーム内での一連の出来事から庭へと移動した一同は多様の反応を見せていた。
それを視界には入れても意に介さず、わたぼうは説明を始める。
「そうだなぁ…色々言うことはあるんだけど、とりあえずマスターの説明からかな?」
「その前にこっちの質問に答えてもらおう、モンスター」
簡単な確認の意味合いも込めて少し間を置いてから話そうとするわたぼうに、冷え切ったような声と視線で静止する輝夜。
そんな声に対し、わたぼうは「んー?」と呑気に答える。
「さっきは突然のことで聞けなかったが…お前は何者だ?なんの為に現れた?返答次第ではお前を斬らねばならない、答えろ」
「ちょっと輝夜!」
先程よりも一層冷たい視線にしながら言葉を続ける輝夜。
それに対してアリーゼが止めに入ろうとするも、輝夜は意に介さない。
しかし、輝夜のこの反応は全員とはいかずとも他の一部団員の反応を代弁しているようなものだった。
無理もないだろう。
かつて託された物とはいえ、その指輪から出てきた未知の喋るモンスターらしき生物を出会い頭に信じろというのは難しい話だからだ。
「ふーん…まあ
輝夜の方に向き直りそう言うわたぼう。
どこか適当にも取れる言い方に輝夜は更に眉間にシワを寄せるが、わたぼうはそれを全く気にしていなかった。
「自己紹介からかな、ボクはわたぼう。他のモンスターとは違って、ボクは所謂マスターの案内役みたいなものだよ。
…まあ、ある程度マスターが一人立ちできるようになったらボクはすぐやること無くなるんだけどね」
前半はやや適当気味に、後半から段々どこかトーンを落としながら語るわたぼう。
「ボクの元々いた世界っていうのは、ここにはない『タイジュの国』っていう所なんだ。本来ボクはそこの精霊っていう扱いなんだよ」
「精霊…!?」
精霊、という単語に神アストレアを始めとした一部団員が少し反応するが、わたぼうは全く気に留めず説明を続ける。
「まあ、君たちの言うところの神様みたいなものだと思ってくれればいいよ。それで、ボクの目的なんてものはないよ」
「何…?」
わたぼうの口から放たれた輝夜にとって予想外の言葉に、輝夜は思わず声を出す。
その声と共に思わず少し警戒心が緩んでしまうが、一瞬で元に戻していた。
「あくまでボクにはないだけで、ボクは今とある
「…その依頼ってのはなんだ」
「新人マスターの案内だよ、
「二つ…?」
「一つはもう言ったけど、もう一つの方は今は言えないかな。だけど、その時が来たら必ず話すよ。それも依頼の内容に含まれてるからね」
じゃあ話したことだし、本題に戻るね。
と言って説明を戻すわたぼう。
輝夜はそれに異を唱えることもなく、警戒の姿勢を少し解いて聞く姿勢に入っていた。
沈黙は肯定と受け取ったのか、わたぼうは輝夜を一目見てから説明に入る。
「マスター…つまりモンスターマスターっていうのは、ボクたちのようなモンスターを使役する人のことを言うんだ。あーでも、君達の知ってるモンスターとボクの言うモンスターは全然違うっていうのだけは覚えておいてね」
「はいはーい!質問です!!そのモンスターに可愛いのっていますかー!?」
「お前は本当に黙ってろ団長!!話を逸らすんじゃねぇ!!」
「君達の価値観でどうなのかは知らないけど、いるにはいるよ」
「ほんとっっ!!?!?」
説明中にも関わらず目をキラキラさせながら興味本位増し増しのような質問を投げかけるアリーゼに、あっけらかんに答えるわたぼう。
思わず止めに入ってたライラも、これには目を白黒させていた。
「いるのかよ!って、どうせ実はかなり凶暴でした〜とかそういうオチなんだろ?」
「いや、ほんとに見た目だけ可愛くて戦闘能力が低いのもいるよ」
「……生物として大丈夫なのか?それ。」
「んー、大丈夫なんじゃない?」
「雑っ!?名前も姿も知らないモンスターだけど、なんだか可哀想に思えてきたぞ…」
多少なりとも関心が向いたのか、ライラがツッコミつつも少し興味ありげに聞いたのに対して、わたぼうはいかにも適当という風に答える。
その返答に思わずツッコんでから同情と親近感が混じったような目線をどこか遠くに移しているライラを放って、わたぼうは説明を続ける。
「話を戻して…そのモンスターマスターには、スカウトリングっていう翠玉色の指輪を付けている人が当てはまるんだけど…」
「…あれ、それって僕のことですか?」
わたぼうの話にベルが反応し、指輪のついている手を上げて見せると同時にそう聞く。
「ん?お、それだよそれ!じゃあ君がモンスターマスターだね!」
ぴょんぴょんと空中で小さく跳ね、口元に手を当てて少し嬉しそうな表情をしながらわたぼうはそう言う。
「じゃあマスターも見つかったことだし、そろそろ最初の仲間に出てきてもらおうかな」
「…?」
「もう来ていいよ〜!」
わたぼうはそう言って、すぐ後ろの茂みに声をかける。
すると、先程まで静かだった茂みが再度ガサガサと音を立て始める。
それを見て輝夜を始めとした一部団員は戦闘態勢に入るが、茂みの中の者を見た瞬間、思わずその警戒を解くことになった。
「って、またスラぼう…!?はぁ…血は争えないってことかなぁ…」
「は…?」
「こいつが…」
「最初の仲間…!!」
輝夜、ライラ、アリーゼの順にまるで示し合わせたかのように言葉を繋げていく。
途中何やらわたぼうが小声で呟いていたが、この場の誰もが茂みのモンスターに気を取られていて聞くことはなかった。
輝夜は信じられない物を見たような驚愕の目を、ライラは疑問の声と目を、アリーゼは目をキラキラさせながら好奇と期待の目を見せていた。
「わっ、ふふ…可愛いですね。この子が、僕の最初の仲間ですか?」
「そうだよ、種族名は『スライム』だ!」
わたぼうがそう言うと同時に、青い横長の雫型に笑顔の姿をしたモンスター…スラぼうことスライムが現れ、ベルの手に乗っていた。
なんか、自分が書くアストレアファミリアの中でまともに喋ってるの少なすぎでは…?と思ったけど、どう増やそうか…
アストレアレコード見つつちまちまやっていこうと思います。