「Umar Eats」の配達員から、トレセン学園にスカウトされたウマ娘の話   作:ayks

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過去最長を更新しました。
それでも収まらず、今回も前後編に分けました。


選択 前編

阪神レース場からの帰途で、二人は特に言葉を交わさなかった。

メイクデビュー戦と同じように、飲み物を片手に窓からの景色を眺めている。

お互い肘置きに頬杖をつきながら、鏡合わせのように同じ姿勢のまま、黙って座席に座っていた。

 

大原の指示に背いた後ろめたさがあるのか、タマモクロスは終始目を合わそうとしない。

だが耳が全力で前傾姿勢を取っており、本人が一番堪えているのがありありとわかる。

ちゃんとやっていれば勝てたレースだったと、感覚で分かっているからだろう。

 

彼女はいたく落ち込んでいるが、大原は今回のレースの内容に関して概ね満足はしている。

無論言いたい事は沢山あるのだが、しっかり反省している相手に追い打ちをかけるほど彼も鬼ではない。

 

途中精彩こそ欠いたものの、前回とは比較にならないほどの理性的なレースメイク。

最後の最後まで「もしかしたら」と思わせる粘り腰。

一度火が点けば、叩き合いに滅法強い勝負根性。

 

実戦経験の不足も、トレーニングとレースで解消出来つつある。

 

 

追い風が確実に吹いている。

これからだ。

本当に、これからなのに――

 

 

レースの直後にかかって来たたづなからの電話の内容を思い出し、口を突いて出そうになる悪態をどうにかこらえる。

 

 

母親の手術は数時間にも及んだそうだ。

一時は本当に危険な状態で、寸でのところでどうにか持ちこたえたらしい。

医師による手腕か、はたまた彼女自身の生きようとする力か。

峠は越えたものの、時折不安定になる心拍が、今もなお一刻の予断も許さぬ状況であることを暗に告げている。

 

だが、誰もが口にしないだけでわかっていた。

回復の見込みなどと言った状況はとうに過ぎ、()()()()()()()()()()ということに。

 

 

何故、たづなが母親の容体について知っているのか。

一瞬大原の息も止まりかけたが、過去に病院の所在地をトレセン学園のツテで探し当てたことを思い出した。

粗方、そこから足がついたのだろう。

肉親よりも先にたづなが知っていたあたり、理事長室でも何かしらの働きかけをしていたことが予測できた。

 

そこで聡明な理事長と秘書は気付いたに違いない。

一介の教官に過ぎなかった男がある日突然、学園からのオファーを待たずして『特編』などという鬼札を切った理由に――

 

 

執刀医からは、もっと大きな病院に移すべきだと勧められたと聞く。

裁量が自分にもあるのなら、喜んで身銭を切るだろう。すぐにでも、もっと良い環境に置いてあげたい。

ウマ娘の幸福を至上の命題としている理事長室(あのひとたち)も、きっとそうするはずだ。

 

だが、縁者以外に彼女の身の振り方を決めることはできない。

大原もたづなも理事長も、所詮は"赤の他人"。

どれだけ親交を深めようとも、無二の関係を築こうとも。大切な家族を預かっていても。

この国では、手を差し伸べることができないのだ。

 

 

そして、その意思決定をするはずの彼女の娘(タマモクロス)は、まだこの事を知らない。

例によって、口留めされているままなのだろう。

自分の生命が瀬戸際にも及んでもなお、ひた隠しにしている。

文字通り、本当に墓まで持って行くつもりだ。

 

ICUに運ばれた際も、うわ言のように「娘には――」と繰り返していたらしい。

何を言いたかったのかは、その場に居合わせなくてもわかる。

 

 

 

大原は、選択を迫られていた。

 

 

 

母親の意思を尊重した場合、タマモクロスは今と変わらず、トレセン学園でトレーニングに励むことになるだろう。

彼女も、それを望んでいる。

あの子の夢の足枷にはなりたくないと、あの日涙ながらに訴えたように。

 

大原自身、病床で誓ったのだ。

 

『俺の人生を"賭して"、貴女とタマモクロスの夢を叶えます――』

 

自分のバッジが惜しいわけではない。

何もしてやれなかったと嘆く、痛々しく痩せ細った女性が見せた、母親としての矜持。

あの覚悟――親としての我が子への献身を、踏み(にじ)るようなことはしたくなかった。

 

例え娘には()()()()になったとしても。

その願いだけは、果たさせてあげるべきなのではないか。

 

タマモクロスは、素質に満ち溢れた素晴らしいウマ娘だ。

喪った悲しみはさぞ深いだろう。暫くはトレーニングにも障るかもしれない。

だがそれは、種としての本能と時間がいつか風化させてくれる。

今はまだ燻っているが、いつか必ず芽を出し、光り輝く大輪の才能を開花させるだろう。

 

 

 

――親の死に目に会えないという()()を糧として。

 

 

 

大原の両親は、共に息災だ。

トレーナー業とは全く関係ないが、どちらも未だにバリバリの現役として働いている。

しかし、それも必ず終わりが来る。

何時かは老いて、その天寿を全うする日が来るだろう。

 

そこにはきっと息子である自分が立ち会って、その最後を看取るはずだ。

 

もし、それが出来なかったら。

それどころか、亡くなった事さえ知らなかったとしたら――

 

きっと後悔する。

否――必ず、後悔する。

 

 

それは多分、自分が思っているよりもずっと、親不孝なことなのだと思う。

タマモクロス()の意志も聞かずに、大人達の都合だけで決めてしまっても良いものなのだろうか。

 

 

しかし――

 

母親が危ないと知れば、あの小さな芦毛のウマ娘は学園を出て行くだろう。

あの日語った夢も、彼との約束も。何もかも捨てて。

そうしてまた、残された家族のために身を粉にして働くのだ。

 

自分の気持ちを、今度こそ心の奥に閉じ込めて。

決して開かぬよう、理性の鎖で雁字搦めに縛り付けて。

本能が滂沱する(さま)に、気付かないふりをして。

 

そうするのが当然とでも言うように。

働いて、働いて、働いて。

 

そしていつか遠くない未来、ベッドで眠る母親の手を取って。

()()()()、お別れをして。

弟妹達と、肩を寄せながら泣くのだろう。

 

 

そしてその裏で人知れず、彼のトレーナーとしての人生もまた終わるのだ。

 

 

 

夢の行く末を、他でもない、大原(トレーナー)が決めなければならない。

 

 

母親の遺志か。

子の気持ちか。

 

自分の人生(バッジ)か。

あの子の人生(わかれ)か。

 

 

考えて。考えて。

 

 

彼が選んだのは――

 

 

 

 

□ ■ □ ■

 

 

 

 

新幹線と鉄道とタクシーを乗り継いで暫く――

日もだいぶ傾いた頃に、二人はトレセン学園へと帰ってきた。

 

 

「タマ、今からちょっと話せるか?」

 

「えぇー……それ今からやないとアカンの?

流石に今日は疲れたんやけど……」

 

途中何度も船を漕いでいたタマモクロスは、レース後のミーティングに対して露骨に難色を示した。

こんな小さな身体でありながら、60kmを優に超える速度で激走した直後だ。

人間の自分には推し量れないほどの疲労が蓄積されているはずだ。

 

「どうしてもだ。頼むよ」

 

「……あぁもうわーったわーった。

手短にしてもろてええか?」

 

ホンマにはよ終わらせてやーと、部室へと向かう彼の後をぽてぽてと付いていく。

 

 

学園の隅にある小ぢんまりとしたプレハブ小屋――この部室もすっかり見慣れたものだ。

抱えていた三脚等の荷物を下ろし、お互いの定位置に腰かける。

お茶でも入れようかとトレーナーが声をかけるも、だらんと座っている担当は黙って首を横に振った。

 

「じゃあまずは……とりあえず、レースお疲れ様。

何が良くて何がダメだったのか――敢えて俺から言うことはない。

お前自身、今日の敗因はよく分かってるはずだからな」

 

「……」

 

明後日の方向を向きながら、不貞腐れるように頷く。

大凡(おおよそ)反省会で取るような態度ではないが、ちゃんと分かっている筈なので良しとする。

 

「潰すべき課題も更に明確になった。

これから伸びるぞ、お前は」

 

「……当たり前や。次は——次こそは絶対1着取ったる。

もうアンタにも悔しい思いはさせへん」

 

「そうか……」

 

「……トレーナー?」

 

いつもなら、笑って「あぁ、期待してるぞ」なんて言う筈なのに。

何か考え事をしているかのように、表情が曇っている。

 

一瞬の沈黙の後、ハッと顔を上げる。今度は彼がバツが悪そうな顔を浮かべた。

 

「――あ、いや済まない。

実に頼もしいなと思ってな」

 

「ハッ、何やそれ。アンタがそないなコト言うとか珍しいなぁ」

 

椅子の背にだらりともたれかかり、半分溶けた状態のタマモクロスがケラケラと笑う。

 

彼はこの取り止めのない話をしている間、努めて平静を装っていた。

だがこの辺りが限界だった。

 

 

 

「――次のレースについての話をしようか」

 

「お、もう決まっとるんか。次も(ダート)なん?」

 

「そうだ。

6月中旬、阪神レース場 ダート1700m」

 

「今日とほぼ一緒やな。

ほな、明日からそれに向けてトレーニングとオベンキョー頑張らんとな」

 

「それには出さないことにした」

 

「ほうほう、ほんならぎょうさんトレーニング出来るな――って、

 

 

……え?」

 

 

レースに、()()()

 

 

「……どういうことや?」

 

口調が真面目なものに変わる。

普段から小難しいことを延々と口にしている男だ。何か事情があってのことに違いない。

 

「……病院から連絡があった。

 

 

お母さんの容態が今朝急変して緊急手じゅ――」

 

気付いた時には、身体が勝手に動いていた。

手を伸ばし、デスクの向こう側にいるトレーナーの襟首を掴んで引っ張る。

 

引き寄せられた衝撃で、机上の書類や湯呑みが床へと落ちた。

 

 

 

「――どういうことや」

 

 

 

鼻の頭同士がくっつくほどの近さ。

顔が視界の端へとはみ出す距離で、タマモクロスは繰り返す。

さっきと全く同じ言葉。だが、それに内包されている感情は全く異なっていた。

 

瞳の端から火が漏れる程の怒り。

青い双眸は男の顔を目掛けて、抜き身の刃のような鋭い視線を向ける。

 

 

「――言葉通りだ。お前のお母さんが危篤だ。

峠は越したようだが、まだまだ油断できない状況らしい」

 

ヒトとウマ娘の力の差は絶対だ。

その気になりさえすれば、大怪我を負わせることなど造作もない。

 

だが、そんなウマ娘からの強烈な敵意を向けられてもなお、彼は怯むことなく彼女を見つめている。

 

「……()()()()()()()()?」

 

「……」

 

 

沈黙。

だがこの状況においては、何よりも雄弁に答えを語っている。

ネクタイを引っ張る手に、更に力が籠る。

 

 

「何で黙っとった。」

 

「……」

 

「母ちゃんのいる病院、レース場からの方が近いんやぞ。何で黙っとった」

 

「……伝えるべきかどうか、ずっと考えていた」

 

トレーナーの言葉に、血が上っていた頭に更なる燃料が注がれる。

 

「こンの――っ!」

 

振り抜こうとした拳を、残っていたほんのひと握りの理性が踏み止まらせる。

ウマ娘が激情のままヒトを打ち据えれば、どうなるかなんて子供でも分かる。

やり場のなくなった憤怒を、言葉に乗せて吼える。

 

「ウチの、ウチの母ちゃんやぞ! アンタのとちゃうんぞ!

何でウチん家の事を外野に決められなあかんねん!」

 

じっと自分を見つめて口を閉ざすトレーナーを揺らし、叫ぶ。

 

「何でや!? 何でなんや!?

ヨソモンがしゃしゃってくんなや!」

 

犬歯を剝き出しにして、呪詛にも似た言葉を吐き出す。

 

「何であの時嘘ついたんや! 全然大丈夫じゃなかったやんか!」

 

 

『んで、どやった?母ちゃん元気しとった?』

 

『――あぁ、元気だったよ。タマによろしくと言っていた』

 

『なんやその玉虫色の返事……まぁええわ』

 

 

「……あの時、嘘をついたことは、謝る。

望むなら、手をついて……っ、謝罪しよう」

 

「ウチがそないなコトして欲しいと思うか!?

アンタが土下座したら、母ちゃん治るんか!? 」

 

視界が滲む。目の前の顔がぼやける。

 

「何でや、何で教えてくれへんかった!

何でちゃんと言うてくれへんかった!」

 

「……」

 

「その口は飾りとちゃうやろが!黙ってたらわからんやろ!」

 

段々と土気色になっていくトレーナーの顔。

涙を流しながら、大原を締め上げたままタマモクロスの追及は続く。

 

「なぁ! 頼むから何とか言ってくれや! トレーナー!」

 

心が引き裂かれそうだった。

レース後の満身創痍な身体と一緒に、このままバラバラになってしまうんじゃないかとさえ思った。

とめどなく溢れる涙を拭おうともせず、彼を怒鳴りつける。

 

「母ちゃんが大変なの知っとって、ウチにトレーニングさせとったんは何でや!

大事な家族やぞ!? アンタにとっちゃ、他所の家の事なんかどうでもええんか!?」

 

「……っ、お前だって、本当はわかっ、てたはずだ……

お母さんは、遅かれ早かれ――」

 

「だから割り切れってか!? 先は長くないから、言っても言わんでも変わらんってか!?

 

それでハイそうですかとはならんやろがボケ!

アンタ自分の親がそうなっても同じコト言えるんか!?」

 

「……」

 

「何で黙っとった!

ええからさっさと答えろや!

 

ウチが()()()()()()()()()()()()()()!」

 

これ以上しらばっくれるようなら()()()()()

そう、暗に脅していた。

 

 

「……」

 

 

それでもなお、目の前の男は口を開かない。

それどころか、締め上げられても一切変わらない表情に、タマモクロスの方が戸惑いの色を見せた。

 

 

――どうして、ここまで頑なに何も話さない?

 

 

二人が初めて出会い、一緒にトレーニングしながら今日に至るまで、実はまだ2ヶ月も経っていない。

日数にすれば非常に短い。しかし、お互いにどんな人物であるのか、人となりが十分にわかるくらいには濃密な時を過ごしてきた。

 

この大原という男は頑固で融通もあまり利かず、おまけに頭でっかちでいつも偉そうにしている。

こっちに学がないのをいいことに、常に上から目線でバカにしてくるし、文句を言うとすぐに屁理屈をこねくり回して言い負かしてくる。

ちょっと走っただけですぐに息が切れるし、身体は超硬いし、おまけに料理なんて壊滅的に下手くそだし。

 

だが自分に対しては常に真摯に、全力で尽くしてくれていた。

結果が出ないのは自分の責任だと、何日も寝ずにメニューを練ってくれていた。

初めての専属トレーナーとして色々と手探りの中、自分のために方々に頭を下げ、トレーニングのヒントを得るために日夜駆けずり回っていた。

 

トレーニングの方針の事等で軽い口論になった時も、非があるときはびっくりするほど素直に謝ってきた。

多少理不尽なことを言っても、悪くもないのに謝罪の言葉を口にしていた。

 

 

そんな男が――頑として口を割ろうとしない。

タマモクロスの知る大原久は、()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

「……あるんか?」

 

彼女の目に、理性が戻ってくる。

 

 

「ウチに話せんかった"理由"が、あるんか……?」

 

 

襟を掴んでいた腕が緩む。

抗えない力で吊るされていた首が解放され、その場に崩れ落ちながら咳き込むトレーナー。

 

 

「っげほっ、げほっ――ぉぇ……っ」

 

机を挟んだ向こう側、背中を丸めてえずく。

自分が無意識にかなりの力を籠めていたことに気付き、顔が青ざめる。

 

「流石ウマ娘、すごい力だな……」

 

「あ――」

 

よろよろと立ち上がるトレーナーの姿に、思わず後ずさる。

 

「ちゃうねん、トレーナー、ウチ――」

 

「お前の怒りは至極当然だ。俺だって、お前の立場なら同じことを言うし、すると思う。

お前は俺を責める権利があるし、俺はお前の誹りを受け入れる義務がある。

 

それだけのことをしたと言う自覚もある」

 

彼の声音は優しかった。

 

「言い訳に聞こえるかもしれないが、考えてみて欲しい。

タマ――全てはお前と、お前のお母さんと、俺の夢を叶えるためだ。

 

どうして娘のタマより先に、俺がお母さんの容体を知っていたと思う?」

 

 

「それは――」

 

 

正直、思い当たる節はあった。

もしかしたらと。自分の母ならと。

 

それは傍から見れば()()()()()()()()()()で。

娘としては()()()()()()()()()()()ではなかった。

 

 

「正直、俺のエゴもないと言ったら嘘になる。

あの日、夜の公園でそれを伝えてしまったら、きっと俺の下には来てくれなかっただろうし。

 

お前ほどの逸材が、陽も当たらずに朽ちていくのが惜しかった」

 

懺悔にも似た独白は続く。

 

「でも、決めたんだ。伝えると。

 

学園を辞めて、母親の所に戻って、残された時間を家族と一緒に過ごすのも。

学園に残って、俺と一緒に夢を追い続けてくれるのも。

 

()()()()()()()()。タマモクロス。

 

どっちを選んでも、俺はそれを受け入れる。

どんな選択をしようとも、俺はお前の事をずっと支え続ける」

 

「トレーナー……」

 

「明日は1日オフにする。学園には俺から連絡しておくから、お母さんに会ってこい。

直接話せるかどうかはわからないが、ゆっくり考えて答えを聞かせてくれ」

 

話は終わりだ。疲れている時に、こんな話をして本当に済まなかった。

そう言って、先に部室を出て行った。

 

 

「ウチは――」

 

空が、泣いていた。

日が地平線に隠れ、顔を出した夜と溶け合っている。

 

茜色と闇色が斑に混ざり合い。彼女の心の中をそのまま写したかのようであった。

 

 

(トレーナー)は、選んだ。

次は彼女(ウマ娘)の番――




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