擬きの瞳に映る空を舞う三人の装者
見るからに強く、それと共に輝く姿を見て・・・
シュンッ!
「やぁやぁ!三人とも強くなったみたいだね!」
「「「!!?」」」
三人の前に瞬間移動し、声をかける
「こ、弧「擬きさんですよね」!?立花は分かるのか?」
すぐ前に現れた擬きに驚く翼だったが、その正体に気づいた響
「うん、なんとなくなくですけど・・・」
「そうだな、あのときと同じ雰囲気だ」
「そういえば翼は僕と会ったことないもんね。その通り、僕は弧仁の先生だよ」
「・・・なるほど、確かに弧仁とは違う強者の立ち振舞いが感じ取れるな」
「そうだね、弧仁にはだせないこのオーラ!・・・弧仁は優しすぎるくらいだからね」
「あ、あの!弧仁は大丈夫なんですか?」
「うん、今は眠ってる状態・・・のはずなんだけどね、今中でもう変われって怒ってる」
擬きに頼んだのはフィーネへのメッセージに伝えることだけだというのに未だに変わらない擬きにご立腹の弧仁
「?、なんで変わらないんだよ」
「弧仁はもう限界だからね、少し休ませないと。それに僕から支配権が奪えてない時点で疲弊具合はお察しだよね」
「危険な状態か?」
「んーん、ただのスタミナ切れだよ。でも大丈夫、少し休めばすぐに戦線復「ダメです!」なんで?」
「もう弧仁を休ませてください。後は私たちがやります!・・・だから弧仁、後は任せて!」
「バトンはしっかり受け取った、だから休んでな。お姉ちゃん様の命令だ」
「弧仁がここまで繋いでくれたから、今この状況に持ってくることができた、その想いを無駄にしないわ」
弧仁の真意を理解したからこそ、後を託してほしい三人、その真っ直ぐな瞳に思わずため息をついた
「はぁー・・・君たちも優しすぎない?もう纏めて生徒にしちゃいたいくらいだよ」
五条悟の生徒の言葉を借りるとすれば、まさしく善人である少女達
性格がクズ・・・と言われていた五条悟をモデルとした擬きでも頭が下がる程の善意と優しさ
それは弧仁が繋いだ絆の表れであり、生徒にしたいというのは擬きからすれば最大の敬意なのだが・・・
「「「それは断る」」」
「なんで!?」
速攻で断られた、弧仁から聞いた話で信用はしているし、信頼もしている・・・だが尊敬はしていないのだ
「でも弧仁分かったでしょ?君のやることはおしまい、下がるよ。じゃあ後はお願いねー」
自分の内側で叫ぶ弧仁をなだめて・・・シュンッ!
再び瞬間移動、戦いが見える場所で腰を落ち着ける
大量のノイズを繰り出したフィーネ、しかしパワーアップした響達に今さらノイズなど敵ではなく、即座に殲滅していく
「フィーネも響達も最終兵器を出したって感じだね」
このままでは戦況が変わらないと判断したフィーネはノイズを取り込み・・・融合した聖遺物と共にその姿を大きく変えていく。
巨大な竜の姿となり、装者の攻撃も寄せ付けず、絶対的な力を振るう
「あっちゃー、パワーアップ・・・っていうかあれはもはや暴走だな」
明らかにピンチ、それを見て手助けしようと、腰を上げる・・・と同時に脳内で声が響く
「ん?・・・あー、俺にやらせろって?無理無理、まだ回復しきってないでしょ。覚えてないの?僕と君の呪力は別物だって。弧仁には弧仁の呪力、僕には僕の呪力がある・・・といっても極めて似たものだけどね」
そう、弧仁と擬き、二人の呪力は共通ではない
弧仁が表に出ている間は弧仁の呪力、擬きが出ている間は擬きの呪力が使われる
ただし性質は極めて似たものである
「んん?極めて似たもの・・・あ、そっか、そうすればいいのか・・・って、あれは?」
クリスと翼が協力して特攻・・・翼が躯体に大きく穴を空けてクリスがその中に入り込み攻撃したようだ
「なるほど、内側から壊そうと・・・いや、あれは」
二人の協力により大きく爆発を起こし・・・爆発の中からなにかが飛び出す、それは響の元へと飛んでいく
爆煙に紛れたそれの、煙が晴れる
それは・・・
「あれはデュランダル・・・なるほど、完全聖遺物に完全聖遺物をぶつけるのか・・・って、あっ!?」
・・・
響がデュランダルを掴む、それと同時に響の体が黒く染まる。それは暴走状態であり、以前と同じ・・・ではあったが
「グ・・・グゥゥッ・・・うぅ!」
暴走の衝動に飲まれまいと、精神力で抵抗する響
ドゴォォォンッ!!
響のすぐ近くの地上で大きな音と共に地面が盛り上がり噴き上げる、そうしてできた穴の中から数人が飛び出す
それは響のために駆けつけた・・・
「正念場だ!踏ん張り処どころだろうが!」
「強く自分を意識してください!」
「昨日までの自分を!」
「これからなりたい自分を!」
弦十朗、緒川、藤尭、あおい・・・二課の面々
「屈するな立花!お前が構えた胸の覚悟、私に見せてくれ!」
「お前を信じ、お前に全部賭けてんだ!お前が自分を信じなくてどうすんだ!」
翼、クリス・・・共に戦う二人
「貴女のお節介を!」
「あんたの人助けを!」
「今日は私たちが!」
詩織、弓美、、学園でできた友の声・・・そして
「響ぃーー!!!」
大切な陽だまりである未来の声が聞こえた
「ぐ、ぐぅぅっ!みん、な!」
皆の声に答えるように、少しずつ黒が剥がれていく
「姦しい!!黙らせてやる!」
その様子を黙ってみているフィーネではなく、響達に攻撃をするフィーネ
その攻撃はバリアが阻む、しかし攻撃に対して剥がれかけた黒が戻り、瞳がまたも紅く染まる・・・
「っならば!!」
攻撃の矛先を分散・・・地上にいる面々に向ける
弧仁と同じ、守るべきものの命を取れば行動の制限ができると考えた故の行動
「まずいっ!!」
翼が焦るが、今響の近くを離れるわけにはいかない
戦えない人たちのもとに攻撃が迫る・・・その時・・・とても悔しそうに、しかし・・・信じているからこそクリスが叫ぶ
「結局頼っちまうのかよちくしょうっ・・・いるんだろっ!!とっとと来やがれ弧仁!!!」
キィィィンッ!!!
『全く、無理やり支配権を奪い返すとは・・・』
パァァァンッッ!!
『まぁ君らしいか』
クリスの呼び声に答えて、弧仁が現れる。
腕を振るい弦十朗達への攻撃を弾く
「!?、呪術師ぃぃ!!!」
弧仁の姿を見て、更に攻撃が迫るが、全てを捌く
その光景の驚きで声がでない一同・・・弧仁はその中の一人を見つめ、叫ぶ
「未来っ!!」
未来に手を伸ばし、叫ぶ
「!、お願いっ!!」
なにも言わなくても分かる、今の響に必要なものを一番近くで届けるために
パシッ!・・・シュンッ!!
未来が弧仁の手に触れると共に瞬間移動
行き先は響の側
確実に声が届く響の少し後ろで未来を抱えて浮かぶ
「響の帰りたい場所が響を待ってる!!」
もう学校はない・・・だけど、全てを失ったわけではない
「先生も、二課の皆さんも、友達も・・・私たちも皆で待ってるから!!」
今まで響が手を繋いできた人達、皆が響を待っている
「皆、響を信じてる!!だからっ帰ってきて響ぃぃ!!」
「み、未来・・・」
未来の声が届いた
もう大丈夫、だから弧仁からはたった一言
「待って、る、よ」
それは響が帰ってきたい場所として
そして、響が弧仁と肩を並べて戦える時まで
二つの意味を込めた、そっと背中を押す一言を送る
仲間、友達、親友の声・・・胸の歌が響き合い・・・己を塗り潰さんとする黒き衝動は・・・
「(そうだ、今の私は私だけの力じゃない
この衝動に塗り潰されてなるものか!!!)」
響の左胸に収まり、再び背に輝く翼が開かれた
掲げるデュランダルも光を立ち上らせ輝く
「響き合う皆の歌声がくれた!シンフォギアでぇぇぇ!!!!」
左右を翼、クリスが支え、背後は未来と弧仁が支え・・・その力を振り下ろす
その一撃は、完全聖遺物同士のぶつかり合いとなり、対消滅を引き起こした
その余波から未来を守りながら、爆炎の中へと突っ込んでいく響を見て・・・微笑む
「響、らしい、ね」
そう呟いて・・・呪力を解放する
シンフォギアさんぽ
弧仁式呪力回復術
1、甘いものを食べる
弧「あーん・・・んん~~!」
弦「相変わらず幸せそうな顔だな」
擬『そりゃ自我をもって始めて食べたものが甘いものだったからね』
2、寝る
未来の膝枕で眠る
弧「zzz・・・」
未「ふふっ」ナデナデ
ク「な、なぁ!次はアタシに「ん?」な、なんでもない」
3、翼の歌を聞く
弧「♪~」シャカシャカ
音楽プレイヤーで翼の曲を聞く
翼「うぉっほん!、ここに本物がいるのだが?」
弧「♪~」シャカシャカ
翼「弧仁!?」