歌を奏でる装者と無限を操りし少年   作:アユムーン

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始まりの「祭」

武装組織フィーネが使用している大型ヘリ

 

廃病院での戦闘から退散して、マリア、切歌、調はウェルによるメディカルチェックを終え、暫しの休息をとっていた

 

「マリア、本当にもう大丈夫デスか?」

 

「えぇ、むしろピンシャン・・・本当に彼がやってくれたの?」

 

「うん、治療したって、言ってた」

 

ベットで横になるマリアに付き添う切歌と調、弧仁の一撃により気絶していたマリアだったが、ヘリに戻って数分後に起きた

 

「メディカルチェックも問題なし・・・本当になんでもありなのねあの力は」

 

「全くです。それに少し戦っただけでしたけど、あの天羽奏も同じ力をもっているみたいデス」

 

「相手の戦力は強大化してる、正直劣勢」

 

「・・・いえ、相手の勢力は減少してるわよ」

 

「え?どういうことデス?」

 

「マムからの情報よ、五条弧仁は特務二課に属していない。確かに装者と天羽奏の能力は確かに脅威、だが今回のような罠、それに天羽奏もまだ戦線復帰したばかり・・・まだ負けてないわ」

 

マムと呼ばれるマリア達の上に立つ人物、フィーネのトップであり、親代わりである人物

 

「マムが言うなら間違いないとはいえ、それでもアイツが不確定要素であることには変わりないデス!」

 

そんな存在による情報を疑わない切歌だったが、それでも不安が消えるわけではなかった、そこに

 

「・・・それなら、こっちに引き込めばいい」

 

「!」

「調!?」

 

「あの人を、弧仁をこちらに引き込むことができれば大きなアドバンテージになる。戦力的にも精神的にも」

 

「!、それは確かにそうデスが、なんで調はアイツにそんなご執心なんデスか!」

 

「・・・切ちゃん、もう誤魔化すのはやめよう?」

 

「な、なにをですか!?」

 

「切ちゃんもどうしても弧仁を敵と思えないと感じているはず」

 

「!、それは!!・・・そうデス、なんでデスかね・・・」

 

不確定な存在でどちらかといえば敵なはずの弧仁をなぜか敵とは思えない調と切歌

 

「(二人とも・・・)」

 

そんな2人を見て、マリアは思い詰める

 

本当ならこの二人の間にはもう一人あの子がいるはずだった

 

「?、マリア?」

 

「!」

 

「どうしたの?やっぱりどこか痛い?」

 

「・・・いえ、大丈夫よ。それより次の任務本当に二人で行くの?私のことなら「!、そっちのことなら大丈夫デスっ!!」切歌・・・」

 

マリアの身を案じて、次の任務・・・二課所属の装者のギアのペンタンドの奪取に挑む二人

 

切歌と調がマリアの身を案じる理由は二つ

 

一つは戦闘の傷のため

 

そしてもう一つは、マリアをこれ以上フィーネに塗り替えられないために、二人は立ち上がるのだった

 

・・・

 

「ふーん、なる、ほど」

 

未来に色々と相談してからはや数日

 

マリア達はまた活動を控えたのか、特に目立った行動を起こすことはなく、平穏だった

 

そんなある日、弧仁はまた緒川と電話をしていた

 

二課の方では外務事務次官の協力を得て武装組織フィーネについての情報を掴んでいた

 

マリア達が名乗った集団、フィーネは米国の科学者達によって構成されている

 

そしてその科学者達が元々所属していたのは米国連邦聖遺物研究機関『FIS』、ウェルもここに所属していた

 

米国に通じていた了子・・・フィーネにより設立されたであろう集団らしい

 

そう考え、更にフィーネの魂の刻印をもつマリアのことを考えると、武装組織フィーネと名乗った道理もつく

 

『今のところ分かっていることはこの程度ですね』

 

「ありが、とう」

 

『ところで、えらく周りが騒がしいですが今どちらに?』

 

「祭」

 

『は?え?祭?』

 

「それじゃあ、切る、ね」

 

ピッ・・・

 

電話を切って携帯をポケット入れる

 

先ほど緒川に伝えた通り、本日は祭です

 

祭は祭でも、響達の通うリディアンの秋桜祭

 

以前から誘われていたので意気揚々と来たのだ

 

『それにしてもにぎやかだね~、でもまぁあんなことがあったからこそこうなるよね』

 

「・・・うん」

 

フィーネの一件で壊れたリディアン音楽院

 

今いる新しい校舎は廃校を買い取った新しい学校で行われる初めての秋桜祭

 

生徒はもちろんだが、地域住民も楽しみにしていたのだろう、活気がありとても賑やか

 

聞いた話では翼も積極的に準備に取り組んでいたらしい

 

最も、その翼のところにも行けてないわけだが・・・

 

未来と話をしてから、それからまだ響達には会えていないのだ

 

ちなみに帰る家も今はホテルである(金ならあるので)、なおこのことは誰にも伝えていない・・・はずだったのだが、メッセージアプリには皆からの「どこにいるのか?」や、「ちゃんと誰かのところにいるのか?」、「帰ってこい」というメッセージが山ほど届いていましたが返せていない

 

『案外簡単に姿って眩ませられるものだね』

 

「・・・」

 

皆に話すといったが、やはりまだ決心がつかなかった

 

未来からはいつ話すの?早く話しなよ?今日話しなよ?と電話、メッセージアプリで何度も圧をかけられていたのでヒヤヒヤしてましたが、それらなんとか避けて今に至ります

 

『まぁ今日話すつもりだったしいいんじゃないかな』

 

「うん、あ、響」

 

チョコバナナ片手に六眼で響達を探していると、響を発見

 

『なんか黄昏れてるね』

 

「と、いう、わけで、接近」

 

早速響のもとに向かったが、未来につれられてどこかに行ってしまった

 

今日の格好は目立たないような服装(帽子とサングラス)にしたので、未来も響も弧仁に気づかなかったようです

 

「あ・・・」

 

『タイミング悪かったね、ドンマイドンマイ。さて、追いかける前に・・・気づいてるでしょ?』

 

「・・・うん」

 

くるりと振り返ると、そこには

 

「!?お前は!!?」

「あ、弧仁だ」

 

「や、調、切歌」

 

変装なのか眼鏡をかけた切歌と調がいました

 

「よく、気づい、たね」

 

「ふん!そんな変装をしたって私たちにはお見通しデスッ」

 

「首のそれははずさないの?」

 

切歌をよそに調が首に巻いている目隠しを指差します

 

「ないと、落ち、着か、ない」

 

「き、聞いてるデスか!?」

 

「うん、気づ、いてく、れて、嬉しい」

 

弧仁の笑顔を向けられた切歌、無垢な笑顔に思わずたじろぐ

 

「!!、そ、そんなこといったって絆されないデスッ」

 

「ふふっ、切ちゃん顔真っ赤」

 

「!!そんなことないデスよ!??」

 

「今日は、どう、したの?」

 

「今日は、装者のギアペンタンドを奪いに「調ーっ!?」むぐっ」

 

「?」

 

「ちょ、ちょっとタンマデスッ!」

 

それから後ろを向いてコソコソ話す二人

 

「作戦を言っちゃダメデスよ調!」コソコソ

「けど、弧仁にはいいでしょ?」コソコソ

「デスけど!情報の横流しとか影うちとか平然と遣りかねない顔してやがりますよ!?」コソコソ

「弧仁はそんな器用には見えないけど」コソコソ

 

「なんの、話、だろ?」

『女の子同士の話に首突っ込むもんじゃないよ。五条悟も野薔薇や真希や歌姫や硝子にちょっかいかけてどれだけ嫌われてたか・・・』

 

・・・で

 

「わ、私たちは今日うまいもんMAPの制覇に来ただけデス!」

 

そういって広げて見せるチラシには秋桜祭のグルメ情報がのっている

 

「おさんどんのかわりに来たんだ」

 

「ふーん・・・マリア、は?」

 

辺りを見回してみるが、マリアはいない

 

まぁ色んな意味でお騒がせしている集団の中心核がこんなところにいたらえらいことになるですが・・・

 

「マリアはお休み」

 

「お前にやられた傷が痛むんデスよ」

 

「!!、なんで!治療、した、のに!?」

 

慌てて切歌に詰め寄る弧仁

 

威力は抑えたがクリーンヒットした弧仁の一撃、傷を癒す反転術式を行ったのに、傷が痛むはずがない

 

マリアを傷つけたかもしれないと思うと気持ちが焦った

 

「!?、な、なにをそんなに慌てて!?」

 

「・・・切ちゃん嘘はよくないよ」

 

「!」

 

「ごめんね、弧仁。大丈夫、マリアは怪我してないよ」

 

「・・・ほんとに?」

 

「うん、今回は大事をとってお休み・・・ほら、切ちゃんも」

 

「な、なにを「ジーッ」うっ・・・嘘言ってごめんなさいデス」

 

「そっか、良かった・・・」

 

「「!」」

 

安堵の息を吐く弧仁、その表情に見覚えがある二人

 

それは昔まだ研究所にいた頃に見た、ずっと一緒にいた・・・あの女の子みたいな男の子と同じ・・・

 

「「・・・」」ジーッ

 

「切歌?調?どう、かした?」

 

「!、なんでもない、次はどこに行こうかと思って」

 

そういって誤魔化すようにマップを開く

 

「そ、そうデスね!次はこのお好み焼きやさんに「俺も」?」

 

「俺も、行って、いい?」

 

正直まだ響達と会うのは気まずかったので、気分晴らしについていこうと思いました。

 

それになにより、この二人についてもっと知りたいのです

 

「「!」」

 

当然驚く二人、切歌が口を切ります

 

「な、なにを言ってるデスか。お前と仲よしこよしでご飯なんて「奢、るよ?」!」

 

「全額、奢、るよ」

 

弧仁もタダでついていけるとは思っていないので、少しズルい手を使うことにしました

 

「お前がお金もってるわけ「切ちゃん、一応相手公務員」!、それはどんな御時世でも安定した収入が得られるというあの!?」

 

『実質今は休職状態だけどね』

「でも、お金は、あるから」

 

そう金(今までの貯金、月々送られる弦十郎からのお小遣い、二課の皆から毎年貰ってたお年玉の貯金、翼と奏からなぜか度々渡されるお小遣い、というより今までの食費やらなんやらは各家で折半だったのであんまり使ってない)ならあるのだ

 

「くっ、背に腹は変えられないとはこのこと・・・」

 

「298円のごちそうを軽く越えてくるよ、きっと」

 

「どう?」

 

「き、今日だけデス・・・今日だけは同行を許すデス」

 

「うん、じゃあ行こう弧仁」

 

弧仁の手を取って進む調

 

「あっ!!ちょっと待つデスよ調ー!」

 

・・・

 

「ねぇ弧仁」モグモグ

 

「ん?」フーッフーッ

 

たこ焼きをつつきながら列に並ぶ切歌(丁度切歌の前で鉄板のたこ焼きがなくなったため、焼き直し)を眺める

 

「弧仁は、立花響と友達なの?」

 

「うん・・・はふっ」パクッ

 

息を吹きかけて冷ましてから口にいれたがまだ熱かった

 

「・・・そうなんだ」

 

「はふっ、はふっ・・・んぐ・・・」ゴクンッ

 

なんとか噛んで飲み込んだ

 

「はい、お茶」

 

「あり、がとう」

 

『しれっと渡してるけどそれ飲みかけじゃない?』

 

そんなこと気にせず、お茶を貰って、一息ついてから

 

「ふぅ・・・響の、こと、嫌い?」

 

「!」

 

なんてことないかのように、調の核心に触れた

 

「ずっと、思ってた、なにが、偽善、なのかなって」

 

「・・・痛みもなにも知らないくせに、分かりあえる、手を取り合えるって、簡単に言うそんな偽善者が嫌い」

 

「・・・そっか」

 

「本当にそんなことができるのなら、なんで私たちには・・・」

 

「・・・」

 

なにかを悔やむように、恨むように、妬むかのように・・・調は爪楊枝を持つ手を強く握る

 

その様子を見た弧仁は目隠しを着ける

 

今から少し情けない顔をするので見られたくないのだ

 

「あんまり、覚えて、ない、けど・・・俺も、なんで、誰も、助けて、くれない、んだって、思った、ことが、あった、んだ」

 

「!」

 

朧気に残っている、擬きと出会った研究所にいた記憶を思い返しながら、ちゃんと話したいと思い、体に反転術式をかける

 

「・・・誰も助けてくれなくて理不尽に虐げられ、尊厳を奪われ、明日の命もなくなりそうだった」

 

取り戻した声で伝える自分の虚無の一部

 

次第になにも望まない、死を待つだけの囚人に成り下がっていたように思える

 

それ以前をなにも覚えていないから虚無感は未だに引きずっているわけだが

 

「・・・そっか、だから弧仁のことは嫌じゃなかったのかな」

 

「似てるのかもね」

 

話から察するに・・・調も、きっと切歌も、弧仁と同じだったのかもしれない

 

似た境遇が自分達を引き合わせ、繋ぎ止めたのかもしれない

 

「だけど同情するつもりはないよ」

 

「うん、私も」

 

それでも苦しみは似て非なるもの

同情や共感はしたくない

 

「けどこれだけは言える、響だって痛みも苦しみも知ってる」

 

「!」

 

「自分とは違うから、異なるから、だから相手を受け入れられないっていうのは分かるよ」

 

見た目や考えの違いから争いは起きる

そういう場面はたくさん見てきた

 

「それが間違ってるっていうことも分かるんだ」

 

「!!」

 

だけど自分を受け入れてくれる人達が教えてくれたから、自信をもって言える

 

「例え敵対する関係だとしても、一方的な決めつけで人を悪戯に傷つけていいわけがない。それはただの八つ当たりであり、ただの妬みやひがみだよ。

 

痛みや苦しみを知っているのなら、尚更相手のことを知らなきゃいけないと俺は思う」

 

言い終わってから反転術式を解く、舌を火傷していたのが治ってよかった

 

「・・・貴方からは言わないの?」

 

「俺、が、言った、んじゃ、意味、ないよ」

 

確かに響の過去は知っている。

 

自分が救って、守った気になっていた人の悪意に晒された響の過去を

 

だけど、それを弧仁が伝えても意味はない

 

響と調が互いを知ること、それにこそ意味があると思っている

 

その結果で争いになったとしても、それはただ憎しみだけでぶつかるのではなく信念と信念、心と心のぶつかり合いに変わる

 

ただの争うよりも、そっちの方が何倍もいい

 

「・・・少し考えてみる」

 

「それが、いいよ」

 

それからまたたこ焼きを食べ進めていると・・・

 

「ふぅ、やっと焼き上がった・・・って二人でなにか話してたんデスか?」

 

切歌が帰ってきた、不思議な雰囲気の二人に疑問を感じたが・・・

 

「「別に、なにも?」」

 

「えぇ!?絶対嘘デス!!」

 

あっけらかん、とそう返した

 

・・・

 

今度は逆に調が食べたいものの列に並びにいき、切歌と二人きりになった

 

二人は先程購入したものを食べ合う

 

「このサンドイッチ・・・!!やっぱりローストビーフが!!これは高級デスよ!!・・・!!」

 

ローストビーフが挟まった美味しそうなサンドイッチに早速かぶりつこうとした切歌の目に写ったのは

 

「・・・」アーン

 

購入したおにぎりを食べようとしている弧仁(具材が一杯はいった爆弾おにぎり)

 

「・・・」ジィー

 

それはそれで美味しそうに見えたのかキラキラした目で 

 

「・・・はい」

 

かじる前だったのでそのまま

 

「あ、ありがとうデス・・・って、まるごとはもらえませんよ」

 

「そう?、なら」

 

パカッ

 

「はい」

 

綺麗におにぎりを半分に割って手渡す

 

「な、なんでおにぎりが綺麗に半分に割れるんデスか「呪力で」ま、まぁいただきます」

 

パクっと一口

 

「!、お米の一つ一つが粒だってて、更にいい塩梅の塩加減・・・でも具材の邪魔はしないいい仕事をしてるデス・・・これ具はなにが入ってるんデス?」

 

「しゃけ、ツナ、おかか!!」

 

「おぉ!キングオブ王道・・・ってなんでこんなにお祭りを満喫してるんデスか私達は・・・」

 

「そう、いえば、作戦、って、なん、なの?」

 

「装者のギアペンタンドを奪って餌にするんデスよ」

 

「なんの、餌?」

 

「そりゃネフィリムの・・・って、あぁっ!?」

 

「ふーん、ネフィ、リム、ね」

 

「今のナシッ!聞かなかったことに!!」

 

「まぁ、なんの、ことか、分から、ないし」

 

「でも、二課の面々にはこの情報をリークしますよね・・・はぁぁ・・・やってしまった「しないよ」え?」

 

「しないよ、そんな、こと」

 

「!?なんでデスか?」

 

「今、俺は、休業、中、仕事は、しない」

 

「ほ、ほんとに?」

 

「うん、携帯、渡そ、うか?」

 

はい、と携帯を手渡す・・・みんなとのトークが残っているので渡すのは惜しいが

 

「いや、いいデス。なんか本当に言わなさそうな気がしてきたので、いいデスよ」

 

「・・・そう」

 

「それにしても、なんで私達と来たんデス?」

 

「気まず、かった、から、かな」

 

「気まずい?貴方についての情報はあの後ちゃんと読み直したデス。マムにも怒られたので・・・それには貴方と装者達は皆幼馴染みであるとありました。」

 

「そう、なるの、かな」

 

「なのに、気まずいのデスか?」

 

「・・・うん、ちょっと、ケンカ、しちゃって」

 

「そうデスか・・・私も調と幼馴染みで、ケンカしちゃったりなんかもたまにあるデスけどやっぱり一緒にいたいと思うから、仲直りができるデス」

 

「うん、俺も、一緒に、いたい」

 

「なら、仲直りしないデス?」

 

「そう、なんだ、けどね」

 

「・・・複雑な事情なのデスね。私は常識人なのでこれ以上は聞きませんよ」

 

「あり、がとう、けど、それ、だけ、じゃ、ないよ」

 

「?」

 

「二人と、ご飯、食べた、かった、から」

 

「!」

 

「ご飯、誰かと、食べた、かった、んだ」

 

その言葉には聞き覚えがあった

 

・・・『切歌!調!一緒に食べるご飯って美味しいな!』・・・

 

「・・・こーじ・・・」

 

「ん?」

 

「あ、いや!お前のことじゃなくて!そのっ!」

 

「?」

 

「と、とにかく、こんなことは今回限りデス!ほらっ!調がもう来てるから行きますよ!」

 

グイッ、手を引かれ、二人は調の元へ

 

・・・

 

それから暫く三人で色々巡っていると・・・

 

ピリリリリッ!

 

「!」

 

弧仁の携帯が鳴った、応答する

 

「・・・ん、分かった」

 

小さく返事をして、携帯をポケットに入れ直す

 

「どうかしたの?」

 

「・・・ごめん、ちょっと、仕事」

 

「そ、そうなんデスか、は、早く行けばいいデスよ!」

 

「切ちゃん、いっぱいご馳走になっておいてそれは「いいよ」でも」

 

「いいん、だよ。一緒に、遊べて、楽し、かった。ありが、とう」

 

「ううん、こちらこそありがとう。楽しかった」

 

「・・・ありがとうデス」

 

「うん、またね」

 

二人と分かれて、学園の外へ

 

・・・

 

今回の事件で大っぴらに二課のサポートを受けられなくなった弧仁は独自に情報網を構築していた

 

先程の連絡も、そこからの情報の連絡だった

 

その情報は日本にいる米国政府の軍隊がなにやら怪しげな動きをしているとのこと

 

『早速効果あったね~、短時間でどこまでできるか不安だったけどこれなら期待大だね』

 

「うん、行こう」

 

行き先になにがあるのかは分からないが・・・嫌な予感がした

 

『こういう時の人間の第六感って侮れないからね、気を引き締めていこう』

 

目隠しを着けて、仕事モード・・・自分にできることをするために、弧仁は進む

 

 

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