響と未来と学校や放課後遊んで、家では奏と弦十郎と過ごして、時々翼と遊んで、そんなこんなで何年か経ち、孤仁はもうすぐ卒業を控える小学六年生になった。
もちろんそんなこんなの中にはたくさんの出来事がある(特に衝撃的だったのは奏がなにやら大怪我して入院したこと)のだが・・・それはまた別のお話
今回はそんなある日の朝から物語は始まります。
「♪」シャカシャカ
『もう僕の教えは必要ないくらいに料理上手くなったね。』
この間の誕生日(正確な誕生日か分からないのでとりあえず弦十郎宅に来た日にした)に翼と奏からもらった音楽プレーヤーで音楽を聴きながら朝御飯の支度をする。
翼と奏は弦十郎のお仕事関係で一緒で仲良しらしく、三人で遊ぶことも少なくなかった。
そして、今聴いているのは織田光子の恋の桶狭間、翼に教えてもらった演歌である。
更にこのプレーヤーの中には翼が歌う恋の桶狭間や、これまた翼が歌う孤仁の好きなテレビ番組の歌など・・・誕生日プレゼントの意味を込めて翼と奏からもらったのだった。
「~♪」
いい音を上げながら焼けていく溶き卵、焦げないように破けないようにと、細心の注意を払いながら巻いていき、卵焼きを作る。
「~♪」
一人一本のつもりなのでまだまだ焼くのだが、一本目からよい出来上がりなのが嬉しかったので、先に切り分けて、皿に盛っておいた。すると
「おはよ、今日の朝飯なに?」
「!」ゴソゴソ「あ、ごめん。料理中だな。」
奏が起きてきた。挨拶カードを取り出そうとしたが、料理中の孤仁を気遣って、それを制した。
二人が仲直りしたあの時から奏はよく孤仁と話してくれるようになった。
挨拶からはじまり、料理の感想や今日あったことなどたくさん話してくれた。そして孤仁が返事をメモに書く間もちゃんと待ってくれた。
その他にも色々と気にかけてくれるので孤仁は奏のことを姉のように思っている。
「お、卵焼きか。綺麗にできるじゃん。早速」
「!」
皿に盛っておいた卵焼きの一切れを奏が摘まむ。
「うん、うまい」
「!!」プンプン!
「なんだよ。どうせ後で食べるんだから同じだろ?」
「!」プンッ!
奏の言う通りだが皆の分ができてから皆で食べたかったのでお怒りの孤仁、こんなやりとりを毎朝行っているとかいないとか・・・
・・・そうして朝御飯を終えて、学校に行こうとしたその時、弦十郎から声をかけられる。
「孤仁、次の日曜空けといてくれ」
「?」
「少しついてきてほしいところがあってな、なに悪いことではないから楽しみにしていろ」
「!」ビシッ
「いい返事だ、いってらっしゃい」
【いってきます!】
・・・さてさて、学校では
「」キリリッ
『あ、孤仁そこ間違ってるよ』
「!?」
真面目に授業を受けつつ・・・
「♪」ルンルン♪
『今日の給食カレーだったんだね。あれ?今日の晩御飯カレーにするんじゃなかったっけ?』
「!?」アッ!?
「孤仁!ご飯大盛りで入れてね!」
「ルー少なくなるからだめだよ響」
【未来の言う通りだね】
給食を楽しみ・・・
「それじゃあさようなら!」
「「「さようならー!」」」
響、未来と帰る帰り道
「いやーもうすぐ卒業だね~」
「中学も三人同じところだから、まだまだ二人のお世話しなきゃだめかな」
「未来!?」
「!?」エェ!?
「冗談だよ。それより聞いた?この間またノイズの被害がでたって」
「!」
「聞いたー。家出るときもお母さんに気を付けなさいって言われたよ~、怖いもんね」
「けど、ノイズをやっつける人達がいるらしいよ?」
「へぇー、それはすごいカッコいい人がやっつけてるんだろうね~」
「・・・」アセダラダラ
「そうかも・・・あれ?孤仁?どうかしたの?」
「!!」ブン!ブンブン!!
「なんでそんな慌てて首振ってるの!?落ち着いて!?」
そのノイズをやっつけるカッコいい人、うちの身内(奏、翼)ですとは言えない孤仁だった。
それから帰ってから宿題に夕飯の準備・・・をしている時に奏が帰ってきた。
「ただいまー、いやー今日もハードだった。」
【おかえり、お風呂にする?ご飯にする?】
最近新たに追加した挨拶カードで迎える。
「んじゃご飯で」
ペラリ、一枚カードをめくる
【残念まだご飯できてません。お風呂入ってきて】
「だったらなんで聞いたんだ?ん~?」グリグリ
「!!、!!」ギリギリ
「まぁ先に風呂でもいいけど。あ、一緒に入るか?」
ペラっ
【セクハラ】
「ちょっと前まで(弦十郎にバレるまで)普通に一緒に入ってたくせに・・・っていうかなんでそんなカードまで作ってるんだよ。」
【色々あるから】ヤレヤレ
「お前になにがあったんだ」
【そういえば弦十郎さんは?】
「今日は遅くなるってさ」
【了解】
・・・
奏が風呂に入っている間にお味噌汁と漬物、そして今日のメインの肉じゃがをお皿に盛って、机に並べる
「上がったぞ~・・・ってあれ?今日カレーじゃなかったっけ?」
「?」ニコニコ
「いや、カレー・・・」
「??」ニコニコ?
「あ、いやなんでもないです。」
文句あるなら食うな、というオーラを出して誤魔化しました。
「そういえば日曜のことってもう旦那から聞いてるか?」
「」コクリ
「でも、なにがあるのかはまだ聞いてないな?」
「」コクリ
「そうかそうか、それならいいんだよ」
「?」
「なにがあるのかって?それはお楽しみだよ」
「?」
・・・それで日曜日
「それじゃあ孤仁、行くぞ」
「!」
弦十郎に連れられてやって来たのは近くの音楽関係の高校
「??」
「ここは女学校のはずなのに入っていいのかって?安心しろ、用があるのは学校の方じゃないからな。」
そのまま進んで進んで、乗せられたのはエレベーター
「捕まっていろ、落ちるぞ」
「?・・・!?」ガクンッ
やたら機械的で速く長いエレベーター、外の景色は機械的な光景・・・そして代わりなにかの古代遺跡のような建物が見えてきた、なんだがワクワクしてくる
『いいね、いいね、こういう秘密基地的なのは僕も大好きだよ。やっぱり孤仁も男の子だね!』
「!」ウンウン!
「孤仁、奏と翼の仕事はノイズを倒す仕事だと、以前伝えたな」
「」コクリ
「だが、それをどうやって行っているのかは覚えているか?」
「」コクリ
「FG式回天特機装束・・・シンフォギア、ノイズに対抗しうる唯一の装備。それをあの二人は纏い、闘っている。もちろん苛烈な日々だ・・・俺はそんな二人が落ち着ける時間ができればと思い、お前を引き合わせた」
「?」
「なんで自分だ?と言いたいだろうな。俺は忘れてほしくなかったんだ大きな力を持ったとしても自分には心を落ち着ける場所があり、日常があることをな。俺もお前に教えられた」
「?・・・!」ガション!!
エレベーターが着いたようだ、ドアが開く。
「結果は大成功、翼はお前や奏といるときは年相応の笑顔を見せるようになり、奏も家に帰ってお前のメシを楽しみにしているようだ。」
エレベーターを降りて弦十郎が進む、それに着いていく
「・・・」エヘヘ
『お、照れてるね~』
「そして、そんな二人の提案でな。今日どうしてもここにお前を招きたいと言われたので連れてきた次第だ・・・そして」
端末を近づけると、ドアが開く・・・それと同時に
パーンッ!!!
「!!?」
鳴り響く銃声・・・ではなくクラッカーの音
「ようこそ孤仁!特異災害対策機動部、第二課へ!」
「!?」
驚きが収まらない孤仁に弦十郎が説明する。
「ここが俺と奏と翼の職場だ。こい、皆を紹介しよう。まずは「こんにちはー!」お、了子君か」
「私は櫻井了子、前に少しだけあったけど憶えてるかしら?」
「?」
「まぁあの時は貴方気絶してたものね。私はここの研究員よ。以後よろしくね?」
「はい、これ暖かいものどうぞ。ココアだけど飲めるかしら?」
「?・・・!」
おいしいココアに目を輝かせる。
「ふふっ、気に入ってもらえてよかったわ。私は友里あおい、ここのオペレーターです。」
「俺のことも忘れないでほしいな、こんにちは俺は藤尭朔也、あおいさんと一緒でオペレーターをやってるよ」
「!」アセアセ「落ち着け、皆お前のことは知ってる」
次々来る人達、慌ててメモを取り出そうとしたが弦十郎がそれを落ち着かせる。
「奏がいつもお前のことを話しているからな。皆知ってるぞ」
「?」
「そうだな、あれが旨かったとか、こんなことをしていたとか、色々だ」
「なに言ってるのよ弦十郎君、奏ちゃんに負けず劣らず、貴方も沢山話してるわよ。こっちが聞き飽きる程にね」
「了子さんの言う通りですよ、映画鑑賞が趣味なのが同じで嬉しいって話からこの間一緒に観た映画の話になるし」
「写真を見せ始めたら一時間は軽いですよね」
「??」
『いやー、孤仁愛されてるねー』
「んんっ、まぁとにかくここの皆は孤仁に会うのを楽しみにしていたんだ。そして、今日お前達を招いた二人はだな・・・」
そう言って弦十郎が取り出したのはラジカセ
「もう!そんなチープなもので彼女達の初ライブを飾るつもり?」
「そんなこと言われても、急ぎで用意できたのがこれしかなかったんだ」
・・・「旦那ー!まだかー!?」
遠くから聞こえる奏の声
「すまん!今から流す!」
弦十郎が再生ボタンを押す、前奏と思われる音楽が流れて・・・そして
「おーしっ!孤仁!特別ライブ楽しめよ!?」
「まだまだ練習中だけど精一杯頑張るから聞いてほし「翼固すぎ!ほら、はじまるぞ!」あっ!」
きらびやかな衣装を着た奏と翼が現れて、歌を唄う。
翼が歌が上手いのは知っていたが奏もこんなに上手いのは知らなかった。
二人の歌声がすごすぎて、音源がかえって邪魔に感じる程に、素晴らしく感じた。
『胸の奥にズシンと来るこの感じ、分かるかい孤仁?これが感動だ。』
「・・・」コクッ
『さぁ、最後まで見届けてあげよう。君のためのライブらしいからね』
そうして、曲が終わる二人が歌い切る最後までしっかりと見届けた。
「!!!」パチパチパチパチ!!
立ち上がって、跳び跳ねて、拍手をする。
「ははっ、そんなにはしゃぐのは初めて見るな」
奏が孤仁の頭をグシャグシャと撫でる。
「ど、どうだった?まだダンスとかは練習中なんだけど・・・」
「!!」カキカキカキッ!
【すごい!完璧!翼ちゃんすごい!】
「そ、そっか、よかった」
いつも丁寧に書いてある孤仁のメモ、それが走り書きになるほど早く二人に感想を伝えたかった。
「おいおい、翼だけか?アタシだって頑張ってたろ?」
【奏さんもかっこよかった!】
「だろ~?・・・それでさ、孤仁」
「?」
「アタシ達、これから歌手になるんだ」
「!」
「『ツヴァイウィング』、それが私たちのユニット名になるんだ。それから私たちの初めてのステージはどうしても孤仁に見てほしかった」
「まぁ、あくまでもシンフォギア装者の表の顔としてだけどさ、私たちの歌をどこまでも響かせてやるつもり」
「そ、それで孤仁にはこれからも応援してほしいんだけど・・・」
「!、!」ピョン!ピョン!
もはやメモがなくとも、誰にでも喜んで了承しているのが分かった。
「!!、そっか、それなら孤仁はファン一号だな!」
「!」
「うん、だって今日のライブはツヴァイウィングの初めてのライブ、観客は孤仁だけだもの。「それで?どっちが推しなんだ?」奏っ!?」
「!」フンスッ
【箱推し!】
「ずるい答え方しやがって~!」
楽しそうに話す三人を眺めながら、弦十郎は了子の元へ
「・・・どうだ了子君?」
「なんの反応もなしね、フォニックゲインに直接触れればなにかあるんじゃないかって期待してたんだけどね。」
今日孤仁を連れてきたのは翼と奏の希望・・・だけでなく、孤仁の・・・聖遺物兼特級呪物こと「五条悟の目隠し」の適合者の観察のためである。
翼と奏、シンフォギア装者の高いフォニックゲインに当てられれば通常聖遺物は起動する。
フォニックゲインが足りないにしても、なにかしらの反応が起こる。
しかし、なんの反応もない
「そうか・・・」
「こうなってくると、本当にあの目隠しはこの世界の物でなく、別世界のもの。私たちの理論とは外れた次元にいることが確定ね」
「五条擬きの言う通り、というわけか」
あれはシンフォギアとはまた違う力を持った呪物
以前五条擬きが言っていた「君たちの知らない未知の力」・・・呪術と呼ばれる力が孤仁には宿っている。
「けどいいの?こんな観察実験みたいなこと、バレたら五条擬き怒ってこない?」
「孤仁に危害を加えているわけではない、翼と奏、そして俺達が孤仁に会いたくて、今日は招待したんだ。観察なんぞついでだ。」
「言い訳はしっかり用意しておいたのね。なるほど」
孤仁のことはまだどこにも広まっていない、あくまでも弦十郎が保護した少年であり、そもそも保護したという事実も弦十郎の兄のお陰で上手く隠せている。
だけど、もしも孤仁の持つ特異な力が知れ渡ったとしたら・・・きっと彼を巡っての争いが、そして彼を守ろうと友人と家族がその争いに巻き込まれるだろう。
孤仁がそれを望むわけがないのは明らかだ、だから
「なんにせよ、俺は孤仁が・・・いや孤仁達がこれ以上なにも背負うことなく日常を過ごせるように、俺のできることを全力でするだけだ。」
もしも未来で彼が力を望む時になにも背負わず、彼が守りたいもののためだけにその力を振るえるように
あわよくば、力なんて望まなくていいように
そんな未来を掴むために、大人は今日ももがき続ける
・・・その期待が淡く崩れることは、まだ知らなくていいこと
詳細設定的なの
孤仁の風呂がかなり羨まな件→実は孤仁色々あって二次成長が遅れており、身長なんかは響、未来より小さいし、筋肉量も少なく細い、もちろんホルモン関係やらもまだまだなので、そういった異性への興味もなく、更に常識的なのもすっぽ抜けてるのであまりよろしくない、ということが分かっていません。弦十郎や五条擬きから言われて「一緒にお風呂はだめなのかー」って感じでよく分かっていません。
なお、女性陣は「まぁ孤仁だしいいか」ってことで特に気にしていません。
誰にセクハラなんて使ったの?→響にです。スキンシップが激しくなったら使えと未来に渡されました。以降変質者にも使用、それがトリガーとなり五条擬きが降臨します。
時間飛びすぎでは?→だらだら日常書くのもどうかと思いまして・・・空いてる時間はそれなりに楽しく過ごしているようです。一番の思い出は響、未来と行ったTD◯と翼と奏と弦十郎と行った温泉旅行
ツヴァイウィングファン一号→以降後方彼氏面します。