そして大ヒット上映中の呪術廻戦0
今、製作意欲が爆発しています!!
未来と対峙し、その様子を伺う弧仁
他のギアの通常形態では見られない飛行機能を持っているのか、少し浮いている
そして未来もこちらを伺っているのか、頭についていたバイザーを装着しその場に止まっている
こうしている間にウェルが痺れを切らしたのか再び大量のノイズをばら蒔いた
それに対してクリスが即座に対応にあたった
翼も加勢せんと動くがそれを阻む切歌と戦闘に入る
調はその前に緒川に保護された
形は違えど自分の意思を汲んでくれて、望んだ状況に持ち込めた
これで未来に集中できる
そして・・・
「(ここで俺が未来を抑えることが切歌と調を守ることに繋がる・・・縛りの条件も達成している)」
孤仁が幸詞と交わした幸詞の大切な人たちを守るという約束、その約束は縛りへと変わっていた
縛り、呪術師における重要な因子である誓約
誓約を守ることによる能力の向上などのメリットがある反面、それらを破った際のデメリットがある
孤仁の場合、幸詞と交わした縛りにより呪力の向上というメリットがあったがそれを破った際のデメリットとして激痛と体調不良に襲われる
マリアと戦闘になりかけた際に起きた現象がこれだ
「前は約束破って悪かったよ、だけど今は力を貸して」
未来に対して拳を構える
「未来、ちょっと痛いけど・・・我慢してね」
ギュンッ!
踏み込むとほぼ同時に呪力の練られた拳を未来の腹部に叩き込む
「!!!」
ドォンッ!!!
そのまま後ろに大きく吹き飛ばされるが、空中で体勢を取り、浮遊しながら手に持つ大剣を向けて光弾を放つ
「こんなの効かないよ」
一つ一つの光弾を避けながら未来に接近していく
無下限のバリアを張ってはいるがそれを頼りに戦闘は行わない、ネフィリムの戦闘から学んだことだ
「(ましてや今の未来は確実に呪術に対策のあるギアを纏ってる状態、攻撃の一つ一つが脅威)」
ここまでの情報を統計し、戦術を考える
まず相手の攻撃は絶対回避すること
そしてこちらからのアプローチとして
「(逆に言えばギアを纏ってる以上それはフォニックゲイン頼りの力ってこと
だったら機能停止するくらいの呪力を注ぎ込めばあのギアは止まる
ギアの耐久を考えれば多少の攻撃もギアが未来を守ってくれる!)」
呪術に対して優位な神獣鏡だが呪術も優位に立つことができる
どちらもどちらが弱点という戦闘・・・しかし
ドンッ!ガッ!ドスッ!
遠慮する必要はないと未来に攻撃を加えていく
今の未来はウェルによって戦闘マシーンに仕立て上げられている状態、ウェルが頭に取り付けた機械が戦闘パターンなどを自己学習していくのだろう
他の装者との経験差を埋めるための仕組みだが、現在の未来と孤仁では埋めようのない経験の差がある
「(ウェルが未来に取り付けたあの機械もとっとと機能停止すれば反動も少ないだろ)」
恐らくこちらを見ている響にこの映像はショックであろうが、今気にしている場合ではない
攻撃と共に呪力を叩き込んでいく
「(もう・・・少し!)!!」
ガッッ!!パキィィンッ!!
拳の一撃が未来のバイザーの一部分を破壊した
「危なっ、壊しちゃったらダメなんだった」
しかし六眼で見える程にギアに呪力を注ぎ込めた
欠けたバイザー部分から見える未来の瞳はいつもの優しい瞳ではなく、光のない虚ろな瞳
でももうその瞳に光を注ぐための光明は見えている
「っ!(流石に限界か、だけど後は攻撃を介してじゃなく直接呪力を注ぐ)」ズキッ
呪力を詳細に見ることができ、原子レベルでの呪力操作が可能な六眼と無下限術式を使える自分なら、神獣鏡のフォニックゲインと丁度釣り合う呪力を注げる
体に何かあったとしても、反転術式を他者に使える自分なら即座に治療ができる
目隠しの侵食により頭が痛むが、ゴールが見えてきた
「ここで終わらせ「孤仁」!!」
頭痛を堪えながら最後の一手を撃とうとしたその時、ずっと喋らなかった未来が口を開いた
「未来?」
もしや既に自我を取り戻しつつあるのか?と構えた腕を下ろす
「未来、俺のこと分かる?」
「私が孤仁のことが分からないことなんてことないよ」
「そうだよね、未来は久しぶりに会ってもすぐに俺って分かってくれたもんね」
やり取りはいつもと変わらない・・・だがどこかおかしい
まるでこちらを見ていないような感じがする
「その時私は孤仁を傷つけた」
「あれはもうなにも言わないって「それでも私はずっと後悔してた」」
「あれだけ傷つけたのに、命を懸けて私を守ってくれた。それなのに私はなにも返せなかった」
「・・・それでも未来が戦場に来る必要なんてないんだよ。俺にとっても、響にとっても、未来が日常にいてくれるから俺達はそこに戻ってこられる」
「孤仁も響も優しい。だけど私は嫌だ」
「!」
「私だって孤仁と響を助けたい!力になりたい!守られるだけじゃ嫌っ!」
これは未来の本音だ
だけどこんな状況で聞きたくなかった
「・・・」
「なんで二人を助けてくれる人はいないの!?二人は自分を失ってでも誰かを守ろうとしてるのに!」
「それは違う。助けてくれる人はたくさん「ならどうして誰も今の孤仁のこと知らないの?」!!」
未来の叫びは二課の仮設本部である潜水艦、そしてそこからクリス、翼にも届いていた
「未来・・・今の孤仁って一体なにを?・・・?、師匠?なにか知ってるんですか?」
「・・・孤仁からなにも聞いていないのか?」
「アタシと翼はなんとなく察してる。だけど詳しくは知らねぇ・・・旦那は知ってるのか?」
「・・・アイツがまだ伝えていないのなら、伝えるべきではない」
「っ!師匠っ!!」
「・・・」
響に詰め寄られるが押し黙る弦十朗、孤仁との約束を守るために口を固く閉じる・・・その奥では堪えるように強く噛み締めていた
・・・
「はぁ?知らない?一体なに言ってやがる!?」
「孤仁・・・やはりお前は」
「っ!アンタなんか知ってんのか!?」
「私も詳しくは知らない・・・だが恐らく孤仁は・・・」
「なんでそこで黙るんだよ!おいっ!!」
目前の敵から目を反らさず、未来の叫びに耳を傾ける
・・・そして
「孤仁は呪いに蝕まれてて、もう助かる方法がないって・・・なんで皆知らないの?」
遂に明かされた今の孤仁の状態
そしてそれはもう手遅れということ
「「「「!!」」」」
知らなかった一同は驚く
察していた翼も奏でも、驚愕の色を隠せない
それを知ることのない孤仁と未来は話続ける
「・・・知ってても、誰にもなにもできないからだよ。決して皆を信じてない訳じゃない」
「そうかもしれない、だけど今の私なら助けられる」
「・・・」
「このギアの光は新しい世界を照らし出すんだってそこには争いもなく穏やかな世界・・・そこなら響も孤仁も戦わなくていい・・・私はそんな世界を作る」
争いのない世界
もしも世界がそうだったらきっと誰もなにも失わない
孤仁だって何度も考えたこと・・・だけど
「そんな世界じゃなかったから俺達は出会えたんだよ未来」
以前フィーネからこの世界を変えようと思わないのかという問いかけに対して孤仁は大切な人たちがこの世界で必死に生きているから変えようとは思わないと答えた
だけど、その時から思っていた
争いばかり嫌になるこんな世界だったからこそ、孤仁は皆と出会えたのだと
「確かに俺の人生は争いばっかりだった
だけど、そのお陰で皆と出会えたんだ」
だからこそ嫌になるこんな世界にも少しは感謝できる・・・そして
「これからそんな世界を作るって目標ならいい・・・だけどそんな世界を作るために、今争いが必要だって言うのなら、そんなものまやかしだ」
大切な親友と争い、そこから生み出される世界なんて御免だ・・・未来がウェルによって誰かを傷つけて望む世界などいらない
「っ!ならどうすれば!」
「その方法を探すために、皆戦ってるんだ・・・矛盾してるけどね」
「孤仁・・・」
未来の瞳に光が戻り始め、涙が浮かんでいる
もう、大丈夫・・・未来にはもう争う気はない
「俺と響のこと心配してくれてありがとう。
俺達のことはそのギアを研究すればなんとかなるかもしれない」
「!」
未来が身を張って、孤仁と響を救うための鍵を手に入れてくれた、心配なことはもうない
そして腕の呪力を抜き、手を差し出す
「だから一緒に帰ろう、俺達のお日さま(響)の元へ」
「・・・うん!」
出会った時とは逆に孤仁が差し伸べた手を未来が掴もうと手を伸ばす
手が触れあう、その時
キィィィンッ!!!カッ!!
・・・
神獣鏡の光が孤仁を襲った
「!?ぐあぁぁぁぁぁ!!!!」
光が被弾した箇所が痛む・・・違う、失くなっていく
「あっ、ぐぁっ!?(違う!肉体は無くなってない!)」
強烈な熱を当てられたかのような錯覚に襲われる
その光の先には・・・
「そんな、なんで・・・?」
神獣鏡のアームドギアである足のユニット展開させ、更に光を発生させるギアを浮遊させている・・・未来
つまり孤仁に光を放ったのは未来
「私、こんなこと・・・いやぁぁぁ!!!」
頭を抑え、涙を流して叫ぶ未来
「(未来の、意思を、無視して・・・)ウェ、ルの、仕業、か」
シンフォギアを動かすフォニックゲインは歌と装者自身の意思の力
その意思を無視して未来の体を操っている頭の機械
それを取り付けたのはウェル・・・ここまでの戦闘、ある程度は未来の意思によるものだったかもしれないがここにきて完全に乗っ取られたのだ、それが仇なす孤仁に向けられた
それよりも問題は目隠しの侵食の頭痛よりも、縛りによるペナルティも痛む身体
それに加えて、ずっと感じていた目隠しの侵食が収まった
「反転、術式、が、働いて、ない」
しかしいつまでも痛む身体、それは即ちオートでかかっていた筈の反転術式が機能していないということであり、言語機能も元に戻っていた
瞳も片方の六眼だけに戻っている
「俺の、術、式は、先生に、もらった、もの、だから・・・元の、俺には、ない、もの」
神獣鏡の光は元の姿を映し出す光
そして未来自身の思いの力により聖遺物の力を分解する光、そして
「強力、な、凶、祓いの、光」
その光が孤仁にかかっていた呪いをまだ完全ではないが祓ってしまったのだ
そして呪いの中には孤仁の呪力、そして刻まれていた術式、片方の六眼も含まれていた
更に先ほどからギアに注いでいた呪力も祓われているのが残った六眼で確認できた
「(蒼はまだ使える、だけどこれ以上やられたら・・・)」
孤仁は呪力を失う、そしてそれよりも前に
「(これ以上やったら、未来の心が壊れる)」
孤仁との戦闘で戻った自我が壊れてしまう
「大、丈夫、だよ。未来」
なんとか立ち上がる孤仁
しかし傷もなく、血の一滴も出ていない身体
にあった力は抉りとられてしまった。
ろくな力も入らない身体ではしっかりと立てない、それでも・・・
「(まだ、呪術は使える。呪力も空になった訳じゃない)今、助ける、から」
ギリギリの呪力で足りない力をカバー・・・そしてフラフラしながら一歩ずつ進む
「だめっ!来ちゃだめ!!来ないでぇぇ!!」
これ以上孤仁を傷つけたくない未来の叫び
だがそれに反してギアは孤仁に再度その光を向ける
「そんな、風に、泣い、てる、未来を、ほっとけ、ない」
絶望的な状況・・・だが孤仁はもう一度手を伸ばす
「未来の、くれる、光で、俺が、死ぬ、もんか
だって、未来は、俺の・・・」
キィィィンッ!!!
最後の言葉を言いきる前に光は孤仁を照らし・・・周囲が爆煙で包まれた
「嫌ッ!いやぁぁぁ!!!孤仁!孤仁ぃぃぃ!!!「大丈夫だよ、未来」!!」
泣き叫びながら孤仁の名を叫ぶ未来の耳に聞こえた声、それは自分と孤仁にとって大切な、お日さまのような彼女の声
「遅くなってごめんね、孤仁」
「・・・ううん、ベスト、タイ、ミング」
孤仁を優しく抱き上げる暖かい手、この手の暖かさはよく知っている
「来て、くれる、って、信じ、てた」
「!!・・・当たり前だよ」
孤仁を優しく下に降ろし、未来の方へ振り向く
辛い思いを噛み砕き、浮かべた笑顔はいつもの笑顔
「迎えに来たよ未来・・・三人で一緒に帰ろう!」
「響!!!」
孤仁と未来の親友であり、お日さまである響がガングニールという爆弾を抱えてでも、二人を迎えに来てくれた