もうひとつの小説に集中していたこともありますが色々とゴタゴタしていたもので・・・決してストーンオーシャンとかドンブラとかリバイスとかシンウルとか五等分の花嫁とかスパイファミリーとかは関係ありません!!
これから更新頻度を上げていきますのでよろしくお願いします!!
幸詞がカースを退けた頃、その近くでは響、翼、クリスはノイズとの戦闘を終えていた
強化型シンフォギアによりアルカノイズによるバリアコーティングの分解を無効化し、出力も増強されたシンフォギアにノイズなど敵ではなかった
そしてその戦闘の最中で無事に切歌、調、奏を無事にsong艦隊に避難させることにも成功
そうして切歌と調を退けたミカに攻撃を仕掛けるがキャロルによりそれは防がれる
そうしてミカを撤退させたキャロルとの戦闘を開始・・・しかし聖遺物「殲琴ダヴルダブラ」を錬金術によりファウストローブとして纏ったキャロルから繰り出される錬金術によって劣勢に立たされていた
その現状を打破するために新型シンフォギアに搭載された決戦機能「イグナイトモジュール」の使用を決断
ダインスレイフによってシンフォギアの暴走を敢えて引き起こし、それによる戦力の増強・・・それがイグナイトモジュール
ぶっつけ本番となったが、それでも
ずっと共に戦ってくれたシンフォギアを信じていた
そして隣にもいて、遠くにもいてくれて、今別の場所で戦っている仲間がいると知っているから
胸の歌を信じることができるから
だからこそ迫り来る衝動に負けたりはしないと思えた・・・だからこそその剣を抜いた
「「「イグナイトモジュール、抜剣!!」」」
そうして襲いかかるダインスレイフの呪いによる負の感情、そして
「「「!?」」」
いつもと形状の違う黒いギアを纏うことに成功・・・しかし
「あ、あれ?意外とあっさり?」
「想定よりも軽かった・・・しかしなかなかどうしてか力が湧いてくる!!」
「過程や方法なんざどうでもいい!とにかくいくぞ!!」
想定よりもずっと軽かったダインスレイフの衝動、それによりあっさりとイグナイトモジュールが起動した
・・・
当然そのことにSONG側も驚きを隠せなかった
「これは一体どういうこと?・・・エルフナイン?」
マリアの問いかけに答えないエルフナイン
「装者達が衝動を乗り越えてイグナイトモジュールの起動に成功しました!!・・・幸詞さん?・・・幸詞さん!!?」
必死になって通信機に声をかけていたが
バキンッ!
「ッ!!?」
破壊音に思わず通信機を外したエルフナイン、その通信機の先には幸詞がいたはず
現在songのモニターには響、翼、クリスの三人の装者が映っており、幸詞の姿はない
しかしこれには理由があり、どんな形であれシンフォギアとは違う力(呪力)を持つ幸詞を映像に残さないためだ
なので足のつかない通信機でできる連絡が唯一幸詞の状況を知る術だったのだが・・・
「幸詞さんとの連絡が途絶えました・・・」
「!、幸詞になにが!?」
「・・・分かりません」
「ッ!風鳴司令っ!私が出るっ!」
「それは許さん」
「何故っ「落ち着けマリア」!貴女達!」
焦るマリアを押さえたのは簡易的ではあるが治療を受けた奏、そしてその奏に肩を貸す切歌と調
「心配なのは分かるけど、今の幸詞は簡単には負けねぇから安心しろよ」
「でも「そうデスよマリア!」!、貴女達まで」
「こーじがまたアタシ達を置いてどこかにいくわけないデス!」
「だから大丈夫、きっと帰ってくるよ」
奏を支える二人の手は震えている
本当なら今すぐ駆け出していきたいんだろう・・・それでも今その手にそこに駆けつけるための力はない
それはマリアも奏も同じ
仮に駆けつけたとしても足手まといになるだけだ
それが分かっているから、駆け出さない
「ッ!・・・チクショウッ」
・・・
イグナイトモジュールの起動に成功した装者一同、それに対してキャロルも黙っていない、三千ものノイズを召喚して臨戦態勢をとる
それに対するイグナイトモジュールの力は絶大、たかだか三千のアルカノイズなど相手にならず、凄まじい速度で殲滅していく
「へそ下辺りがむず痒い!!」
そうして遂にキャロルが参戦、ダウルダブラの鋼糸魔弦を振るい、それを響達に向ける
しかし・・・その間に影が差す
ズドォォォォォォン!!!!!
「!、あれは・・・なんで!?」
「嘘だろ・・・」
「何故お前がその姿にッ」
「鳴届幸詞・・・か」
粉塵を上げながら着地したその影・・・キャロルが呟いた名前の主である幸詞が赤い瞳を滾らせ、天を仰ぎ見ながら・・・吼える
「ギャァァァァァァァ!!!!!!!」
戦場には似つかわしくないその声が虚しく響いた
song艦艇
「ッ!?おいおい、なんなんだよあれは!?」
「ギアの暴走に酷似しているが・・・しかし何故幸詞に発現しているんだッ!?」
「まさか装者のダインスレイフの衝動が予想より軽減されていたのは・・・?、マリアさん?」
「ねぇ、切歌、調・・・あれは」
つい先ほどまで焦っていた様子から一変、慌てる周囲をよそに落ち着いているマリアの様子に疑問を浮かべるエルフナイン
そしてマリアと同じように映像を見る切歌と調が言った
「間違いないデス、あれは」
「こーじ、泣いてる」
三人以外には激昂しているようかのように見える天に向かって叫ぶその姿が家族である三人には泣いているように見えた
「なに一人で悲しんでいるのよッ」
彼が慕っていた自身の妹の形見を握りしめながらマリアが嘆く
「なんで・・・なんでそんなに泣いてるんデスか」
幸詞と同じように涙を浮かべながら切歌が叫ぶ
「どうすればその涙を拭えるの・・・教えてよこーじ」
足手まといの自分に憤りながら調が問いかける
三人は大切な家族が泣いている姿にその胸を痛めながら眺めることしかできなかった
・・・
「おいガリィ、どういうことだ」
『やっと繋いでくれましたねマスター』
錬金術師同士の連絡手段でガリィと連絡を取る
画面に映るガリィの顔は無事に見えるが・・・
「奴の足止めはお前らたっての希望、カースを失うわけにはいかないと喚いていたのは気のせいだったか?」
『
「ミカが?そんなことできるものか」
戦闘特化のミカにはそのような精密な作業に当たれるはずがないのだが・・・
『今回カースは核にヒビが入ったんですよ。そんな時には溶接の要領で治すミカが適任だと、本人たっての希望で前から仕込んでたんです』
相当苦労しましたけどねー、と悪態をつくガリィ
「ふん、好きにすればいい。それで?あれはなんだ?」
先ほどから通信こそとっているが、視線は幸詞から離していないキャロル
その幸詞もキャロルを睨み付けているかのように、こちらの様子をうかがっている
『そんなの私たちが知りたいくらいですよー、完全に予想外のバケモノ
まぁ自慢の知能も獣並みになったせいか、ガリィちゃんの水の幻影にあっさりと騙されてくれましたけど』
「・・・お前達まさか」
『あ、お気づきになりましたかマスター?』
キャロルが気づく、そしてその予想通り
『現在ガリィちゃん含めファラとレイアの三体は大破。むしろ大破で済ませただけ誉めてもらいたいものです』
『申し訳ありませんマスター、想像以上というより・・・予測不能な速度で撃破されました』
『まさに一瞬、ガリィの機転がなければ派手にスクラップにされていた』
現在ガリィ、ファラ、レイアは交戦していた場所で倒れていた
立てないのもそのはず、辺りにはガリィ達の身体の破片が散乱していた
「なるほどな、お前達もシャトーに帰投し、各々修復に当たれ・・・しかしあれもまた呪われた旋律に近いものか」
『でもあれはいらないでしょう?』
「あぁ、それに元々奴は不確定要素。ここで潰すもよし、歯車の一部にするもよし・・・どれ少し遊んでみるか」
シャラン♪音を奏でるかのように腕を振るうキャロル
それに合わせて鋼糸魔弦が地を裂きながら幸詞に迫る
途中の瓦礫を軽々と裂くそれに幸詞は引くことなく
ギィンッッ!!
「あれを素手で!?」
爪によく似た腕を振るって、弦を弾く
しかし・・・
ブシュッ!!
弦を弾いた幸詞の腕から血が噴き出す、だが道ができた
ダンッ!!!
滴る血をそのままにキャロルにその道を飛び出す
更にキャロルの錬金術による地が、炎が、水が、風が迫る・・・しかし避けることも防ぐこともせずがむしゃらに特攻を続ける
「!アイツっ、痛みを感じてねぇのか!?」
『痛覚が鈍いとは言っていたが明らかにこれは異常だ!!』
通信越しのマリアの言葉から察するに・・・
「今の鳴届は痛みを感じず、傷を自覚せずに動き続ける獣と同じということか」
距離をとりつつも攻撃、そしてアルカノイズをばら蒔くキャロルとアルカノイズを殺戮しながらひたすらキャロルにその爪を向ける、向け続ける
「それは力に振り回されて、目に写るものを全部壊そうとする私の暴走と同じ」
「ガァァァァ!!!!!」
そしてついに肉薄する幸詞
「ッ!まさに化け物だな!」
間一髪かわしたが軽くキャロルの頬が裂け血が流れるが、それに気を取られることはない
鋼糸を絡め、ドリルの形状へめ変えて、その矛先を幸詞に向け、放つ
それに対して、先ほどから爪で裂くかのように開いていた拳を握り・・・そして
!!!
その拳に黒い火花を携えて迎え撃つ
「これが黒閃かッ!だが生温い!」
ギャギャギャギャギャギャ!!
回転するドリルと呪力を込めた拳が激突し、二色の火花が散る
一見拮抗しているかのような光景だが
ビシャッバシャッ
腕だけでなく、口からも血を吐く幸詞の足元に血が広がっていく
「幸詞君ッ!」
「いくら痛みを感じねぇからって、こんな無茶苦茶やってたら!」
「先に身体に限界が来る・・・まずい!」
バキッ!ビキッ!続いて骨が軋み、砕ける音が鳴るが・・・その力は増していく
バキンッ!!!
「なっ!?」
「グォァァァァァ!!!」
黒い火花が更に激しく煌めき、ドリルを砕いた拳が遂にキャロルに届くッ!!!
ゴッッ!!!
「ガハッ!!・・・!?」
ガシィッ!!
しかしその身体が吹き飛ばされることはなく、即座に逆の手がキャロルの顔面を掴み、そのまま地面に叩き付けた
バキィッ!!!
今度は幸詞が地を砕きながらキャロルに襲いかかる
だがこのままでは終わらない
「ギィァァァァァ!!」
ドンッ!!ズガッ!!バキャッ!!ガンッ!!!
何度も、何度も何度も何度も何度も地面に叩き付ける
そしてその度に幸詞の身体は悲鳴を上げる
それに反して幸詞は歓喜の声を上げ続ける
『ダメデス!このままじゃこーじが!!』
『やめて!もうやめてっ!!こーじ!!』
切歌と調の悲鳴、それが一番堪える幸詞に聞こえない・・・だが
ガシッ!!
「ダメだよ、幸詞君」
それに応え、その手を止める者がいる
同じく暴走に振り回されたことのある響の手が幸詞に届いた
「なんで幸詞君がそうなっちゃったのかは分からないよ。ッ!・・・だけどこれはダメ」
捕まれた手を振り払おうとする幸詞
「きっと今の幸詞君は頭の中がぐちゃぐちゃになって、なにも分からなくなってるんだと思う」
グググッ、離れまいと止める手に力を込めて、幸詞の手からキャロルを引き剥がす
「だけど、この手はただ相手を傷付けるものじゃない。幸詞君の声はそんな悲鳴を上げるものじゃない」
ジャキンッ!ガチャッ
翼とクリスが引き剥がしたキャロルを剣と銃を向けて抑える
「その手は大切なものを守るための手ではないのか?戦いに使うことがあれど、私達や家族に戦うための力をくれる頼もしい手だ」
「グ、ア・・・」
「お前の声は相手のことを思いやる言葉を出せる声だろ?そのためなら厳しいことも暖けぇこともちゃんと言える声だ」
「・・・」
「思い出して、幸詞君には帰りたい暖かい場所が家族がいるでしょ?」
「マム、マリ、ア姉、さん、き、りか、しら、べ」
「そうだよ大切な人達だよね。そんな人たちのために・・・そして孤仁の託したものをそんな風に使わないで?その衝動に塗りつぶされるな!打ち砕いて乗り越えて!幸詞君ならできるっ!!!」
「ガッ・・・ウゥゥ・・・ウガァァァァ!!!」
大きく一度吠えると同時に身を包んでいた影が剥がれていき、いつもの幸詞が現れた
「ハァッ、ハァッ・・・俺は、一体?」
「おかえり、幸詞君」
「立花、さん?」
「うん、今ここにはいないけど幸詞君を待っている人達がいるよ」
「・・・そっか、なら後は任せてもいいですか?」
「うん、大丈夫だよ。後は任せて」
「あり、がとう・・・」
バタンッ、そう言い残し気を失って倒れる幸詞
その姿は先ほどまでの荒々しさは一切感じさせない無垢なものだった