歌を奏でる装者と無限を操りし少年   作:アユムーン

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「同じ」だからこそ

時は幸詞達が買い出しを終えた帰路の途中で壊れた寺院を見つけた頃に遡る

 

ビーチで待機していた残りのメンバーは遊びつつ、買い出し組を待っていた

 

そんな状況に物申したのがエルフナイン

 

幸詞の存在によりイグナイトモジュールは実質使えない状況にあり、今回の特訓(と書いてバカンスと読む)においてはこの状況を打開する策を考えなければならないとエルフナインは焦っていた

 

「ちゃんと特訓しなくていいんでしょうか?いつまでも幸詞さんに負担をかけ続けるわけにはいきません・・・」

 

「真面目だなぁエルフナインちゃんは・・・って言いたいところだけどその通りだよね」

 

「いくら身体は孤仁が直してくれるとはいえ、あんなのが続いたら幸詞も皆ももたないもんね」

 

響と未来がエルフナインの意見に賛同するが

 

「現状なにからどうすればいいのかもわかんねーんだろ?そういえばアイツと先輩の特訓の結果はどんな感じだったんだよ」

 

「幸詞さんが衝動に耐えるのは数十秒が限界でした」

 

「それじゃあどうしようもねぇな」

 

「けど幸詞さんはなにかを掴めてきたと言っていました」

 

「!、本当に!?」

 

知らなかった情報にマリアが驚きの声をあげた

 

「は、はい。具体的になにかは分からないと言っていましたが・・・それでもやはりボク達の方でもなにか対策を打ち立てないと、例えばマリアさんの「ストップよ」むぐっ」

 

マリアさんの、から続く言葉を慌てて止めたマリア

 

「ん?どうしたってんだ?」

 

「なんでもないわ、それより・・・立花響」

 

「?私ですか?」

 

「君は以前幸詞の暴走を止めてみせた・・・あの時一体なにをしたの?」

 

「なにを、と言われても・・・ただ手を握って、衝動に負けないでと、伝えました」

 

「それだけ?」

 

「はい、それだけです」

 

「そう・・・」

 

「結局のところアイツ自身の問題になっちまってるのかもな」

 

「周りがどうやっても、最後は幸詞君自身が乗り越えないといけないってことだよね」

 

「・・・マリアさん、やはりあのことを皆さんにお伝えしたほうが」コソコソ

 

「まだダメよ、安全だと私が証明しない限りは・・・」

 

「けどもしもマリアさんが『ザッパーンッ!!』!!」

 

エルフナインの言葉を遮るように海面から水柱が立ち上ぼり、その頂点に立つのは

 

「ガリィ!!」

「夏の思い出作りは十分かしらぁ?・・・ってあら?あの呪術師はいないの?」

 

以前マリアと交戦したオートスコアラーガリィ、そして

 

「ひどいぞガリィ、服がビショビショだ」

 

カースが現れた

 

「うるさい!来なくていいって言ったのに勝手についてきたからだろーが!?」

 

「しかしこう・・・もっとあるだろう」

 

「ねぇよ」

 

等と敵前でのんきに話す二人に対して

 

「ごちゃごちゃうるせぇ!!」

 

クリスと響は聖詠を歌い、ギアを纏う

 

マリアは非戦闘員である未来とエルフナインを逃がすために戦線を離れる

 

「それそれ♪それでいい♪じゃあカース後は予定どおりに・・・失敗しないでよ」

 

「・・・あぁ、ちゃんと我慢してみせるさ」

 

ガリィはノイズをばら撒きマリアを追いかけ、カースはノイズに混じって響とクリスと戦闘を開始する

 

ガキンッ!!

 

「ッ!?お前がこっちかよ!?おいっ!お前はあっちに!「行かせないっ!!」ッ!?」

 

カースの拳の攻撃をガトリング型のアームドギアで受け止めたクリス

 

マリア達の方へと向かったガリィを追うように響に声をかけるが、その拳の強さを増していく

 

「クリスちゃんっ!・・・!?このっ!」

 

圧されていくクリスの元へ駆けつけようとするがアルカノイズが行く手を阻む

 

「そういえば奏者と戦うのは初めてだな、よろしく頼む」

 

「誰がするか!!」

 

ガガガガン!!!

 

完全に地に伏せさせられる前に受け止めた手とは逆の手に握ったガトリングをぶっ放して距離を取る

 

「ふむ、初対面は挨拶が大切と記憶していたんだが・・・!?」

 

パァン!!!

 

距離を取った隙を見逃さずにアルカノイズを退けた響の追撃の拳

 

しかしカースはそれを平手で受け止めた

 

「キャロルちゃんからの命令もなく動いてるの!?」

 

カースの実力を把握した上でどちらかがマリアの所に駆けつける余裕はないと判断、響が攻撃に加わり、カースの答えを待たずに続いて拳、脚による攻撃を続けていくがカースはそれを全てを手足で受けて払って捌いていく

 

「そう聞かれながら思い切り拳を振るわれるのは少し肝が冷えるな」

 

パシッ、パンッ、スパンッ

 

その動きに一切の無駄はなく、それだけでなく・・・

 

「まぁ私に肝はないのだが・・・そこっ!」

「ぐあっ!?」

 

隙をついたカースの裏拳による反撃に怯んだ響、すかさずそこへ

 

「そらそらそらっ!!」

 

ガッ!ドッ!バシィッ!!

 

「うわぁっ!!」

 

鋭い掌底の連撃が響の腹部に三連撃を与え、後方に吹き飛ぶ響

 

ズザザッ・・・ザッ

 

転倒することなく立ち止まったが、片膝をつく

 

「!、おいっ!大丈夫か!?」

 

「な、なんとか・・・」

 

周囲のノイズを蹴散らしながら、クリスが声をかける

 

「(アイツ戦闘技術はからきしなんじゃねーのかよ!?)」

 

先程から見られる攻撃の捌き方、そして反撃までの流れは以前までのような動きとは違った、それはプロの戦闘員のような動き

 

だが、それだけではない・・・まるでいくつもの戦いを潜り抜けた者の動きで・・・

 

「(なんだ?あの動き見たことが)「驚くことか?」!?成長してますッてか!!?」

 

クリスによぎった違和感、それを整理しようとしたがカースの声で引き戻される

 

ガトリングからボウガンに切り換えて光矢を放つが呪力の籠めた拳で全て掻き消した

 

「お前達の実力は大体分かった、このまま続けていれば私が勝つ」

 

「ッ!?言ってくれんじゃねぇか!!」

「こうなったら!」

 

そう言って二人はギアペンダントに手を掛け、引き金を引こうとするが

 

「いいぞ使ってみせろ、その呪われた剣を・・・鳴届幸詞がどうなってもいいのならな」

 

「「ッ!!」」

 

カースの言葉でその手を止めた

 

「今鳴届幸詞はここにいないが発動したらどうなる?そのペンダントと鳴届幸詞のつながる有効範囲はどれほどだ?仮に暴走した場合の周辺への被害は?是非記憶したい、やってみせてくれ」

 

「なんでそこまで知ってるの!?」

 

「とある情報筋からとしか、それから呪力を扱うものとしての観点から見ての推察だ、その様子ならあっているようだな」

 

「っの野郎!」

 

ガガガガガッ!!!

 

ガトリングを乱射するが避ける・・・そして

 

「そう急ぐな、私はあくまでも足止め・・・お前らを倒すつもりはない」

 

「!?」

 

まさに一瞬、瞬きの間にカースがクリスの目前に現れた

 

驚きでアームドギアを構えることができないクリスに向けてカースは拳を構える

 

「とはいえ、動けないくらいのダメージは与えさせてもらうぞ」

 

この時のカースは計画を遂行するために、そしてそのために余計な感情を排除して目の前のクリスに高い集中を向けていた

 

「クリスちゃんッ!!!!」

 

響の悲鳴も虚しく・・・黒い火花はカースに初めて微笑んだ

 

「黒閃」

 

!!!

 

・・・

 

一方その頃、未来とエルフナインを連れて逃げていたマリアの元にガリィが追い付いてしまった

 

「見つけたよ、ハズレ奏者」

 

「ッ!」

 

ガリィの目的はハズレ奏者・・・マリアだ

 

「もう戦うための腕は戻ったはずでしょ?それともあの弟君が直したギアだと不安?」

 

「ッ!!そんなものはない!」

 

「なら逃げ回ってないでやってみせなよお姉さん!!」

 

ガリィの挑発に乗り・・・マリアは唄う

 

「Seilien coffin airget-lamh tron~♪」

 

妹が残し、弟が直したシンフォギア・・・『アガートラーム』を

 

「!、あの時みたいに失望させないでよ?」

 

纏われたギアを見たガリィは微笑み、アルカノイズを召喚する

 

しかし新たなギアの力を振るい、左腕の籠手から取り出した剣型のアームドギアを用いてアルカノイズを一掃していく

 

「(特訓用のリンカーは効いている・・・今のうちに!)」

 

アルカノイズを全て倒し、ガリィに迫る

 

「わぁ、私負けちゃうかも~・・・なんてね」

 

ガリィはマリアの一閃をあっさりと避けて、後方から氷の一撃を与える

 

「くっ、強い・・・だけど」

 

身体倒れても意思は倒れず・・・切り札を抜くためにギアペンダントを手に取る

 

「待ってマリアさん!それは鳴届君が「その問題はない!」えっ?」

 

その行動からマリアがイグナイトモジュールを抜剣しようとしていのを察した未来が制止したが、マリアの返答に驚く

 

「エルフナイン、貴女を信じるわ」

「マリアさんっ!!」

 

「アハッ・・・聴かせてもらうわ」

 

「この力で決めてみせる!イグナイトモジュール!抜剣ッ!!」

 

トリガーが引かれたギアペンダント、そこから伸びた刃がマリアに突き刺さる

 

それと同時にマリアの心の闇は増幅、そらは余所にいくことなく(・・・・・・・・・)マリアに襲いかかる

 

「グアァァァァ!!!(幸詞はこんな衝動にさらされていたの!?)」

 

赤黒い闇が身体を包み、身体は赤く染まっていく

 

「グッ!ゥゥ・・・弱い自分をッ殺すッ!!・・・ヴァァァァァァァ!!!!」

 

それでも必死に抗おうとしたマリア、そのマリアの瞳に最後に映ったものは・・・

 

「なんだよ・・・これ・・・」

 

こちらを驚愕の表情で見つめる弟の姿だった

 

・・・

 

「あら弟さん?遅い到着で♪」

 

ガリィが後方に立っていた幸詞に気付き、振り返る

 

「ガリィッ」

 

「あらあら怖い顔~それよりお姉ちゃんは怖い顔なっちゃったけど「オラァ!!!」!?」

 

とりあえず幸詞を煽ろうとしたがその前に幸詞が駆け出して思い切り殴った

 

ゴスッ!!

 

「グァッ!!」

 

ガリィでなく、マリアを殴った

 

その一撃でマリアは無事に気絶、ギアは解除され、姿も元に戻った

 

「え、えぇ~迷いなさすぎ」

 

流石にマリアのことが気の毒になったのか、それとも幸詞の行動に引いたのか・・・恐らく後者が強いだろう、顔をひきつらせたガリィ

 

「迷ってたら迷った分マリア姉さんが傷つく」

 

「もうちょい疑問とかないわけ?」

 

「んなもん後で考えればいい」

 

「酷くこざっぱりとしてる~・・・ま、あんな無理くりのやり方なんてガリィちゃんも願い下げ」

 

「・・・願い下げ?」

 

「おっと、余計なことは一言も話さない方がよさそう。けどそのハズレ奏者に伝えといてくれる?」

 

「その前にお前を潰「させないさ」!?」

 

駆け出そうとした幸詞だったが、突如響いたその声で動きが止まる

 

「カース!」

 

「久しいな、互いに元気いっぱいそうでなによりだ」

 

「んな挨拶してる場合か、足止めはどうなった?」

 

ガリィがハンカチで手を拭きながらカースに問う

 

「イチイバルの奏者を適度に痛め付けるつもりがその・・・やりすぎてしまって」

 

「は?」

「!?」

 

「後続のために起点を残すつもりだったが攻撃が急所に当たってしまって倒してしまった感じだ」

 

どこぞの携帯獣の対戦でよく見られる光景で説明したが当然

 

「ますます意味が分からん・・・とにかく殺したの?」

 

ガリィにはあっさりと吐き捨てられた

 

「動かなかったけど生きてると思う・・・ガングニールの奏者はノイズを全部倒してからそっちに気を取られてしまって私のやることがなくて戻ってきてしまった」

 

「あっそ、ったくとにかくそのハズレ奏者にやけっぱちで強くなれるなどのぼせ上がるなって、伝えといて~・・・それじゃ」

 

そういってテレポート用の小瓶を地面に投げ捨て、ガリィとカースの二人の姿が消えた

 

・・・

 

気絶したマリアをコテージのベットに寝かせて、クリスと幸詞とエルフナインを除いた一同はコテージの広間に集まっていた

 

データの受け取りに向かっていた緒川と藤尭も合流し、今回の奇襲を振り返る

 

「主を失ってなお襲いかかる人形か・・・」

 

まずは少しの間とはいえおとなしくしていたオートスコアラーの突然の奇襲

 

そしてとどめを刺せる状況まで追い込めたというのにガリィとカースが撤退したこと

 

その状況まで追い詰められた人物は・・・

 

「あのっクリスちゃんの容態は!?」

 

響が先だって緒川に聞く

 

「身体に別状はありません。現在はマリアさんと同じく休んでいます。至急医療チームをこちらに向かわせているので安心してください

 

そして響さんの証言と過去の五条孤仁さんのデータからカースから放たれた一撃は黒閃であると判断されます」

 

「こくせん?なんデスかそれ?」

 

切歌が首をかしげる

 

「擬きと奏から聞いたことがある。呪力の乗った攻撃を通常の2.5乗の威力で放つ一撃であると」

 

その疑問に翼が答えた

 

「乗!?倍でなく!?・・・乗ってなんデス?」

 

「切ちゃん・・・」

 

そんな切歌に少し呆れ顔の調

 

「とにかく一度黒閃を喰らった身としてはかなりのダメージを負わされたと考える。雪音の戦線復帰は暫くは難しいだろう」

 

「喰らったことあるんですか!?」

 

「あぁ、痛かった」

 

「聞けば聞くほど孤仁はとんでもデース」

 

「そして黒閃を放ったということはカースの大幅なパワーアップが起こったということも視野にいれないといけない」

 

藤尭が次の論点に移した

 

「どうして?」

 

「これも擬きと五条孤仁君のデータからなんだけど黒閃を放つだけで感覚的なものが研ぎ清まされてこれまで以上に呪力を操れるようになるらしいんだ」

 

「そういえば鳴届君も何度かそれを出してましたよね」

 

「私と未来を助ける時と、それからこの間のキャロルちゃんとの時だね」

 

「鳴届の強化はそれらの要因も含まれているのかもしれないな」

 

「とにかく今後カースを相手にするのは鳴届幸詞さんに任せるほうがいいでしょう」

 

「鳴届は確かに適任でしょう・・・ですが」

 

「はい、そうなってくると奏者は他のノイズやオートスコアラーを相手取る必要が出てきます。そしてその戦闘にイグナイトモジュールは必要不可欠でしょう」

 

「けどそれを使っちゃったらこーじが」

 

暴走してしまう、八方塞がりな状況に皆の視線が沈んでしまったが・・・

 

「でもさっきマリアさんがイグナイトモジュールを使っても鳴届君は平気でしたよ?」

 

「!?未来!?それ本当!?」

 

「う、うん、けど鳴届君がすぐにマリアさんを気絶させたからよく分からなかったけど・・・」

 

未来の一言に全員が顔を上げた

 

「どういうことだ?鳴届の特訓の結果か?」

 

「もしくはマリアかエルフナインがなにかをやったのか」

 

「当の本人達は何処にいったのデス!?」

 

「マリアさんは別室で休んでいます。鳴届幸詞さんはエルフナインさんを連れて外に」

 

「この有事に外出ですか?」

 

翼が緒川に問いかける、それに対して緒川は

 

「えぇ、大切な用事・・・お説教してくるとのことでしたので」

 

・・・

 

その頃気絶していたマリアが目を覚ましていた

 

幸詞の一撃を当てられた腹部が若干痛んだ

 

「(けど幸詞が助けてくれたからこの程度ですんだのか・・・)」

 

守りたかった弟に救われてしまったことに己の情けなさを感じて、唇を噛み締める

 

「(強くなりたいっ)」

 

そんな想いを抱きながら外の風に当たるためにコテージの外へと歩を進める・・・そこには

 

「で?俺になにか言うことあるよね?」ムイー

 

「ご、ごめんなひゃい」メソメソ

 

エルフナインの両頬をこれでもかと左右に引っ張る幸詞がいた

 

「なにをしてるの!?」

 

「あ、姉さん」

 

当然驚いたマリアが止めに入り、一旦引っ張る手が離された

 

「ちょうどいいや姉さん・・・なんか俺に言うことあるよな?」

 

「ッ!!・・・えぇ、けどそれは私がエルフナインに頼んだことよ、責めるなら私を責めなさい」

 

「それは話を聞いてからかな」

 

「それならボクは何故問答無用で頬をつねられたんですか?」

 

「エルフナインちゃんうるさい」

 

二人が話し始める

 

「まず幸詞さんのイグナイトモジュールの耐久訓練で奏者と幸詞さんのギアやバイタルの状態をモニタリングすることで、幸詞さんに衝動を向かわせない方法を見つけたんです」

 

「すごいな!?」

 

「だけどそれにはマリアさんのギアのアガートラームにしか実装できない方法でした・・・」

 

「姉さんのギアでしか?・・・!エネルギーベクトルの操作か」

 

「はい・・・」

 

アガートラームの特性、エネルギーベクトルの操作により幸詞に向かう衝動を操作してその矛先を自身に向けたのだ

 

「今後この現象を詳しく調べていけば他の皆さんのギアにも応用できると判断したんです」

 

「そしてそれをアガートラームに実装してもらったのよ」

 

「なんだ具体策出てたんじゃん」

 

「ですが、この方法では奏者の皆さんに衝動が襲いかかってしまうんです。本来それが正しいといえば正しいのですが・・・」

 

「その改造は危険を孕むから誰にも言わなかったってこと?「それは違う」?」

 

「エルフナインに口止めとその応用に向けての研究に待ったをかけたのは私よ」

 

「姉さんが?なんで?」

 

「・・・貴方のあの姿を見る限り、今の私たちに衝動を乗り越えられるかが未知数だった」

 

「!」

 

「皆のことを信じていないわけではない。だけど危険な橋を全員で渡るよりも前にまずは私がそれを乗り越えることで証明したかった」

 

奏者を危険な目に合わせないためにもまずは自分が衝動を乗り越えてみせると息巻いた結果が今だ

 

「それがこの様、魔剣の力に飲まれた私は敵ではなく自分に負けた・・・姉失格だ」

 

「・・・ったく」

 

頭をガシガシと掻いてそれから

 

「まずエルフナインちゃん」

 

エルフナインの方を向く

 

「そういうことはちゃんと言って。そこから俺が力になれたり、マムに相談したりできたかもしれないんだから」

 

「はい・・・」

 

「俺はエルフナインちゃんのことパートナーだと思ってるからさ、隠し事はナシでいこう」

 

「!、はい!!」

 

「約束ね、次マリア姉さん」

 

「・・・えぇ」

 

「姉さんの考えについては同意、俺だって同じ立場になったらまず自分で試そうとすると思う」

 

「・・・」

 

「だけどそれをいきなり試すってのは認められない。事前に相談してほしかった。それこそ今朝にでも言ってくれたら翼さん達も特訓に協力してくれたはずだ」

 

「それは・・・すまなかった「それから」!」

 

「姉失格とか言うな。今の姉さんの姿を見てセレナ姉さんがどう思うか考えてみなよ」

 

「っ!そうね、きっと怒るわ」

 

「いや、叱られるよ」

 

「叱る?」

 

「うん、叱られるだろうね。マリア姉さんなにしてるの!?ってさ」

 

それはついこの間教えてもらったこと

 

「それは怖いわね」

 

「でしょ?」

 

ふふっと思わず二人とも微笑んでしまう

 

「改めて本当にごめんなさい幸詞」

「ボクもすみませんでした」

 

「うん、許す・・・俺の身を案じてくれてありがとう」

 

そうして二人と仲直りし、そして

 

「それで折角エルフナインちゃんとマリア姉さんが見つけてくれたそれだけど一旦解除してもらえる?」

 

「えぇ!?」

 

「前に言ったけどなんか掴めてきたんだよ」

 

「だけどそれに具体的な根拠はないんでしょう?貴方はそういうのは嫌いなはず」

 

「・・・前までは嫌いだった」

 

どちらかといえば幸詞は自分のことをリアリストだと思っている

 

根拠や証拠のないものはそこまで信じないし、なにかを為すにおいても確信を持った上で行いたい・・・だけど

 

「この間たくさん教えてもらった、根拠のない自信や決意ってものが起こした奇跡や思いつきが数字を越えたこと、感情と想いが束なって繋いできたものを俺は教えてもらった」

 

そうして自分へとバトンは繋がったのだから

 

「俺にだってできるはずだ、同じ孤仁(幸詞)なんだから」

 

「!、そうね」

 

「・・・分かりました、アガートラームに組み込んだものはマリアさんの意思次第で解除されます」

 

「そっかありが『バッシャァァァ!!!』!」

 

昼間と同じく今度は砂浜から水柱が立ち上る

 

そこにいるのは当然・・・

 

「お待たせ、ハズレ奏者♪」

「む、またビショビショだ」

 

ガリィとカースだ

 

それに対してエルフナインを庇うようにして二人が並び立つ

 

「ちょうどいい、ここんとこ暴れられなくて憂さ晴らしに付き合ってもらうか・・・マリア姉さん身体平気?」

「えぇ問題ない、むしろピンシャン・・・それどころか絶好調よ!!」

 

呪力を滾らせる幸詞

聖詠を唄いギアを纏ったマリア

 

リベンジタッグマッチが今始まる!!

 




しないふぉぎあさんぽ!

前々回と前回の続き

エ「幸詞さん!以下略です!」
幸「あーうん、もう余計な説明は省こうか」

もつツッコむ気も失せてきた幸詞

エ「では早速これをどうぞ!」つサングラスと黄色でゴテゴテきた銃『シンブラスター』
幸「うん、ウルトラマン→仮面ライダーときたらこうなると思ってた」←シンブラスターを受け取ってサングラスをかける

エ「そしてこれをどうぞ!」つセレナギア
幸「これは・・・セレナ姉さん!?え!?これどうやって!?」

エ「細かいことは無視です!早速シンブラスターにそのギアを装着してスクラッチを回してください!」
幸「はい喜んでぇ~!!」←セレナだからテンション高い

シンフォギアブラスター「シン!シン!シン!シンフォギア~!!」

エ「トリガーを引いて、シンフォギアチェンジ!」
幸「シンフォギアチェンジ!」

シンフォギアブラスター「ヨッ、堀江由○~♪」

幸「・・・」←セレナにシンフォギアチェンジしたが並行世界のセレナだった

幸「まぁ、これはこれでいいな」テレテレ
エ「満更でもないんですか!?」

おまけ

シンフォギアブラスターでシンフォギアチェンジすると奏者に変身!一時的にシンフォギア奏者として戦うことが可能だ!!アルターチェンジはできないので注意!!

そして歌は下手くそなので(周りの)注意が必要だ!!
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