襲来したガリィ&カースと対峙するマリア、幸詞
戦局は二つに分かれ、互いに因縁の相手・・・マリアはガリィ、幸詞はカースと激突する
アルカノイズに加えて水と氷の錬金術がマリアを翻弄する
「今度はガッカリさせないでよねェ!!」
「っ!」
「マリアさんッ!」
「大丈夫、さっきまでとは違う・・・今の私にはエルフナインと幸詞が教えてくれたことがある。だから見ていて!」
後ろから心配するエルフナインに気丈に答える
「無理くりの次は感情論?」
「かもしれない、だけどあるかないかで言えばある方がいいっ!!」
「そういうことは歌で聞かせなよアイドル大統領!!」
「挑むところ!!」
幸詞とカースの方は呪力と呪力がぶつかり合い・・・こちらは一転して拮抗していた
「いいっ!いいぞ!鳴届幸詞!!」
「お褒めに預かりどうも!!」
ガガガガ・・・ガツンッ!!
「どうだ?お前の忠告どおりに格闘も覚えてきたぞ?」
「へぇ~そうかい、呪力も上がってよかったじゃねぇの?」
殴打の嵐が一度止み、拳と拳がせめぎ合う
ほんの一瞬だが幸詞の視線がマリアの方に向いた
「あちらが気になるか?」
「まぁ・・・なっ!」
すぐに気を取り直し、今度は蹴りがぶつかり合い
これ以上のせめぎ合いは無駄と互いに一度下が
「私たちの呪力は同等というわけか」
「互いに強くなったってことだろ・・・ん?」
拳を構える幸詞に対して構えた手を下ろしたカース
「そうだな、たった数日前のことだというのに、あの時より私たちは比べるまでもなく強くなった」
「?お喋りならよそで「それでも私は知っている」?」
戦意が見えなくなったカースに疑問符を浮かべるがそれでも話し続ける
「私は『最強』を知っている、見ている、戦っている」
「・・・孤仁か」
「今この世界にある大きな力、シンフォギア、錬金術・・・そして私たちしか扱えない呪術・・・その起源であるのは五条孤仁、そしてその魂に存在する『五条悟擬き』だ」
「擬き・・・天羽さんの先生」
「お前はどこまでその二人のことを知っている?私は知っている、その生い立ちから最後までそしてその素晴らしい力を・・・
だからこそ思わないか、私達二人がこの先どれほど強くなろうとその領域に達することは永遠にない、と」
「はぁ・・・」ガシガシ
頭を掻き、幸詞も戦闘態勢を解いた
「なにが言いたいんだよ」
「私達には望むもの、そのために戦う理由があるはずだ」
「まぁな」
「私はマスターの世界を解剖する万障黙示録の遂行のために戦いたい。そして家族でもあるガリィや他のオートスコアラーを守りたい」
「・・・俺は家族や
「私達の願いは五条孤仁と同じ・・・だが今の、そしてこれからの私達でもそれはできない」
「!なぜ言いきれる!!」
バッ!!
吐き捨てられた言葉は幸詞の怒りに触れた
パシッ
向けられた拳は軽く受け止められた
「五条孤仁は全てを守りきった、立ちはだかる壁も敵も己自身も全てを砕き、退け、乗り越えて・・・それでも己の命を引き換えにしなければ守れなかった」
「かもしれないな」
「五条孤仁でも命を懸けることでようやくできたことを、私達にできると思うか?脆弱な私達にできると思うのか?」
「!」
「望みを叶える為の力もない私達が争いの場にいることに意味があると思うのか?」
カースの言ってることは事実だ
自分より何倍も何千倍も強い孤仁でもその身を懸けることでようやく守れた
だというならば、今の自分が命を懸けたとて・・・守りきれるわけがない
「・・・けど」
そうじゃない、そうであってはいけない
「アイツがいたから俺がいる。お前もそうなんじゃないのか」
今だって力を貸してくれていて、他でもない自分の命を守ってくれたのは孤仁だ
彼は守ってくれた、そして・・・
「そうだな、マスターが対呪術用にと急遽製作されたのが私、五条孤仁がいなくては作られることはなかっただろう」
「ならせめてアイツのように足掻いてみせるのが俺達に与えられた宿命のはずだ
それに忘れてないか?・・・俺だって
「!」
今度はカースが驚く、落胆するのではなく・・・同じであると言いきった幸詞に
「力が足りないからなんだ、足りないなら貸してもらえばいい!」
カァンッ!!
その隙を逃さない幸詞の拳を受け止めていたカースの腕を蹴りあげる
「!?」
そしてその場でしゃがんだ幸詞・・・その低くなった頭上を光が走る
幸詞の行動に呆気を取られ、迫る光に対する対応が遅れたカースに光・・・アガートラームのアームドギアである短剣が当たる
キィィィンッ!
「!?」
咄嗟に呪力の籠った腕を構え、短剣を弾いた
「これは・・・「オラァッ!!!」!!」
ガツンッ!!
そこに駄目押しの下から立ち上がる幸詞のアッパーによる一撃、呪力のガードを超えてカースに衝撃を与えて一気に後ろに下がらせた
ザザザッ!
「助太刀が必要だったかしら?」
「ナイスタイミング!」
その隙に幸詞も下がり、マリアと並び立つ
「お前っ!?」
「この戦闘は正にタッグマッチ、パートナーを助けるのは当然だ」
自分との戦闘を他所に幸詞のフォローに入ったことに怒りを見せるガリィだがマリアは冷静に返す
「力が足りないなら、望みに届かないのなら、貸してもらえばいい、重ねればいい・・・
「!」
諭すように、そしてカースの知らない孤仁のことを伝える
「幸詞」
「ん?」
胸のギアペンダントに触れながら、マリアは問いかける
「私はこれから無茶をする、それに付き合ってくれるかしら?」
「それはギア奏者としての頼み?」
「それもあるけど違う
ずっと迷いながら、間違えながら進んできた私からの願い・・・そして」
強くならねばならないと焦っていた
その結果、自分の心の闇に負けた
だけどエルフナインが教えてくれた
戦えない身で命を懸けて、自分達に希望を届けてくれたこと・・・それが強さだと
そして幸詞が教えてくれた
足りないなら貸してもらえばいい、
届かないのなら重ねればいい、と
「ただの貴方のお姉ちゃんとしてのお願いよ・・・
昔幸詞に教え込んだ言葉で、問いかける
「
「Thanks・・・イグナイトモジュール!抜剣!!!」
トリガーは引かれ、マリアに剣が突き刺さる
それと同時に幸詞にも闇が迫る
「うっうぅ!!!(弱くても・・・いい!自分らしく!!この呪いに反逆する!)」
バッ、その痛みに苦しみながらマリアが伸ばした手と
「ぐおぉぉぉ!!(訓練の時に掴んだ感覚、暴走を抑えるんじゃない・・・解き放て!!)」
パシッ!、答えるように伸ばした幸詞の手が繋がる
その瞬間、マリアのギアが変化していき・・・ゴォォォォォ!!!!
「これは!?」
「オイッ、一人で納得するな!説明しろ!」
幸詞の身体から立ち上ぼり続ける呪力、それはどこにいくわけではなくただ噴き上がる・・・その様を見てカースは驚く
「アガートラームから送られる呪力をとにかく体外に押し出し続けている・・・暴走するよりも早く放出しているんだ」
「はぁ!?」
「今までは風船に無理矢理空気を詰めて破裂し、その結果暴走していた。だが今の鳴届幸詞は破裂しないように最初から風船の穴を空けた」
その結果多少膨らんでも空気は抜け続け、破裂しないようになったのだ
とはいえ、常にキャパシティ以上の呪力に晒され続けているのは変わらない
幸詞の額に汗が滲む、一瞬でも今の状態を維持できなければ暴走する
それをなんとなく察したマリアが声をかけたが・・・
「幸詞・・・「なんとかなったけど、あまりもたないから急ごう」!、えぇ!!」
余計な言葉は不要と、相手に向き直り、駆け出す、進む先には互いの因縁の相手ではなく・・・
「戦うのは久しぶりだな」
「なっ!?」
「貴女とは初めましてね」
「!!?」
ガツンッ!!ジャキンッ!!
ガリィに幸詞が、カースにマリアが接触する
「ちっ!お呼びじゃねーんだよっ!!」
錬金術で水を発生させるが即座にかわされ、拳が当たる・・・と思いきや
パァァァン!!!
ガリィの身体が爆ぜて、周囲に泡が浮かぶ・・・その一つ一つにガリィの姿が写っているが・・・
「そういうのは効かないって・・・言ってんだろ!!!」
泡には目もくれず、背後から迫っていたガリィに拳を炸裂させる
「獣めっ・・・」
一度後退しようと、地面に氷を発生させながら移動するが・・・ダンッ!
「(早いっ!)「ラァッ!」!」
ガキィィィンッ!!!
凄まじい脚力が呪力により強化されて瞬間で移動したかのような速度でガリィにもう一撃加えた
錬金術の結界でそれを防ぐが・・・
「足元がお留守だぜ?」
「!?」
ガンッ!!
手元に出した結界は足元を守れない、そこに到底脚払いとは思えない音を立てながら蹴りつけて、ガリィの態勢を崩す
「オラァッ!!」
「!!?」
ズズンッ!!
がら空きになったボディに渾身のストレートが炸裂、今度はメキメキという音を立てながらガリィが地に沈んでいく
「かっ、あっ・・・」
「お前には皆散々煮え汁飲まされたらしいな・・・思いっきり殺ってやる」
「ガリィ!!「そこッ!!」!?」
ザンッ!
そんなガリィの状態に気を取られたカースに容赦なくマリアは黒く変わったギアで斬りかかる
身体を裂くことはできなかったが、いつも見に纏っていたローブが裂け、中に着ている服・・・全てが黒のスーツが初めて見えた
「随分とお洒落なのね」
「これは皆がくれたんだ!汚したくないから隠していたのに!!」
激昂しマリアに襲いかかるカース・・・だが
「貴女の能力は接触しなければいい・・・それなら」
後退しつつ、アームドギアを展開し短剣を飛ばし続ける
「その程度ッ!!」
バキンッ!バキッ!バキィッ!!
それらを砕きながら接近していき、遂に・・・ガシィッ!
「!」
「お前の相手は私じゃない!ここで少し眠っていろ!!」
マリアの腕を掴み、そのエネルギーを吸い取ろうとしたが
「だけど!接近戦をしないとは言っていない!!」
パァンッ!!
固く握った左拳をカースに叩きつける
「!?」
思わず手を離してしまうほどに強い衝撃、いつの間に手に展開していたアームドギアが伸びていき、カースの身体を縛っていく
「!?これは!?」
「幸詞!!」
「了解!!」
マリアの掛け声に合わせて、幸詞はガリィの足を掴みぶん投げる
そして同時にマリアも剣を振るってカースを投げ、ガリィとカースがぶつかる
「ちっ!」
「うぐっ!・・・!」
行き着く暇もなく互いの視線の先には
幸詞は腕に呪力を籠めて、マリアは左腕に短剣を装備して、迫る二人が写っている
二人はガリィとカースに最後の一撃を与えんと迫ってくる・・・これはもう間に合わない
「・・・ちっ」
だがそれは一人の力しかない場合の話
ドガッ!
ガリィはカースを思い切り殴り飛ばす
「!?ガリィ!?「勘違いすんなよ!」!?」
「アタシが一番乗りなんだから!」
そう言うガリィの表情は取って付けたような笑顔でなく、歯を見せながらニヒルに浮かべるのは本当の笑顔
滅多にカースに向けられることのなかったその笑顔を向けて・・・
「じゃあね」
優しくその言葉を贈った
ザンッ!!!!
ドンッ!!!!!
マリアの一撃はガリィを二分にし、
幸詞の一撃はガリィに風穴を開けた・・・そして
「ガリィィィィィ!!!!!」
ドォォォォンッ!!!
カースの叫びを掻き消すように・・・ガリィの身体は跡形もなく爆ぜた
・・・
「ガリィ・・・ガリィっ・・・」
涙こそ流れていないが蹲り、ガリィの死を嘆くカース
「・・・」
その様子を見て、追撃の手が止まりイグナイトも解除したマリア
それに対して幸詞はカースに近づき、拳を振り上げて、それを振り下ろした
手加減するつもりはない、ここでカースを落とさなければ今後更に手強い敵になる
嘆く姿に思うことがないわけでないが、それでもここでやらなければならない・・・しかし
グググッ
「!?」
バリアのようになにかに阻まれているのではなく・・・カースに触れる寸前で幸詞の拳が止まった
「!!、それは!」
その現象に見覚えのあるマリアが驚く
「・・・やはり、私には無理なんだ」
「なにを「足掻いたところで!私の力では望みは叶わない!!」!!」
バッ、後ろに下がった
「だから、私は変わる・・・」
ゆっくりとカースが立ち上がる
「私は望みを叶えるための力を得る、そのためなら私という存在を擲っても構わない」
「お前・・・」
どういう意図からの言葉なのかは分からない、それでもその瞳から感じられる覚悟が伝わってきた
「今日は、退く」
パリンッ、テレポートの小瓶を割る
光と共に少しずつ姿が透けていく
テレポートする前に言葉を残す
「次会う時にはもう私は私ではないかもしれない」
「・・・」
「その時は私はお前を潰す、お前が自身を
最後の一言と共にカースの片方の瞳が蒼く光り・・・消えた
残された孤仁とマリアは何も言えず立ち尽くす・・・そんな二人を呼び戻したのは駆けつけてくれた響達だった
・・・
一度コテージに戻り、今回の戦闘、得られた情報、そしてガリィを倒したことと、カースの変化を共有した
それぞれ思うことは当然たくさんある、だけどそういったことは今は一度置いておき、一同は夕食をとることにした
「調~ご飯まだデスか~?」
「もうちょっと待ってね」
串に食材を刺していくのは調、未来
「斬るのは任せろ!」
野菜を切っていく翼
待つのは響、切歌、マリア、エルフナインだ
「やっぱり私も手伝うわよ?」
「疲れているだろうしマリアは休んでて?それにお昼はこーじが頑張ってくれから夜は私が頑張る」
「私もお昼は教えていただけで鳴届君が全部やってくれたから任せてください」
「そう、ならお願いするわね」
「皆でバーベキュー楽しみデース♪クリス先輩にも食べさせてあげたいデスね・・・」
「そうだね・・・」
「先ほど医師に来てもらい診断を行ってもらったが身体に別状はなく明日にも回復するとのことらしいが、この場にいないのは悲しいな」
カースの黒閃を受けてしまったクリスは未だ同じ部屋で眠っている
「そうですね・・・あれ?そういえば幸詞さんはどこにいったんですか?」
情報共有の間はいたのだが、気がつけばいなくなっていた
「!、そういえばいないわね」
「トイレじゃないデスか?」
「にしては長すぎるな・・・!もしや先ほどの戦闘のダメージが!?」
「それはないわ、今回あの子一撃ももらってないもの」
「ならお散歩に行ったんでしょうか?」
「お腹が空いたら帰ってくるよ」
「調ちゃんお母さんみたいだね」
「響・・・もうっ」
思ったことを話す響とそれに呆れる未来
「そんなに年取ってません。・・・けどそれも悪くない、かも」
「調ぇ!?」
幸詞にとってのお母さんになるのは2つの道筋がある、
「ふふ、調ったら・・・ふふふ」
「(マリアさんの顔が笑ってません!?)」
例え調や切歌、エルフナインだとしても愛しい弟をそう簡単には渡せない
「(今はまだもう少し・・・ね)」
姉として弟を大切にしたいのだ
・・・所変わり、クリスが眠る部屋・・・
「ん、んぅ・・・」
明日にも回復すると言われていたクリスが予定より早く目を覚ました
朧気な視界は暗い、もう夜になったのだろう・・・だけどじんわりと暖かい光が端でチラチラと見えている
自分はこの光を知っている、こんな優しい光を与えてくれるのは・・・少しだけはっきりとしてきた視界でその光と、光を出す存在を捉える
「こう、じ?」
自身に手を向けて、優しい光を向けている存在の髪の色は白い、
瞳は閉じられているから分からないが、傷ついた自分のために帰ってきてくれたのだろう
そしてクリスが意識を取り戻したことに気づき、立ち上がった
「まて、よ!」
ギュッ
どこかに行こうとする手を掴もうとしたが、無限のバリアで阻まれた
「少し、少しだけでいい」
手は届かないがそれでも去ろうとする動きは止まった
なんで、こちらを見てくれないのか
なんで、なにも言ってくれないのか
なんで、少しだけでも帰ってこないのか
聞きたいことは山程ある・・・だけど
「生きてんだな?」
「・・・」コクッ
「なら、今はそれでいいよ」
「!」
「見ないのも話さないのも帰ってこないのもきっとなにか理由があるんだろ?」
「・・・」
「それはきっとアタシや他の皆に話したって分かんねーんだろうな」
「・・・」
「だけど、お前を助けたいって頑張ってるやつがそこにいる」
「!」
「アタシもそれに力を貸すつもりだ
いつになるかは分からねぇけどいつか必ずお前を助けるから!!
お前がアタシに手を差し伸べて掴んで抱き締めてくれたように今度はアタシが助けるから!!・・・だから!!「あのー」!?」
クリスの言葉を遮る声、それは目の前から発せられていた
「どうしたんですか雪音先輩?」
こちらを心配した様子で見てくる髪は黒く、瞳は開かれている
「っていうかなんで俺はこの部屋に?確か便所行こうとしてたんですけど」
「!」
幸詞の意識はなかったようだ、つまり孤仁はその気になれば意識を奪い、表に出られるのだろう
「ったく、できるのかよ」
それでも滅多に来ないということにはなにか理由があるということ
それだけ分かれば十分
「?」
「あぁ悪ぃ、後で話す」
「そっすか・・・って、先輩起きてて大丈夫なんです?」
「もうどこも痛くねぇよ、アイツのお陰でな」
「・・・そっすか」
アイツ、で大体の話は分かった
「とりあえず腹減りません?今調達がご飯の用意してくれてるみたいなんで行きましょう」
「おう」
そして二人は皆のもとへと向かう
「(今はまだいつかでいい・・・けど必ず!)」
そこに彼も連れて帰るとクリスは後輩と共に誓うのだった
しないふぉぎあさんぽ
夕食後、皆で花火をすることとなった
ロケット花火の大バーゲンを終えたクリスが気付く
ク「ん?・・・!、静かだと思ったら」
マ「やっとスイカ割りできて満足したみたいでさっき糸が切れたみたいにね」
マリアの膝枕で眠る孤仁、片手には食べかけのスイカ
先程念願かなってまともにスイカ割りができたのだ
ク「まぁ今日まで頑張ってたんだし、いいんじゃねーの?」
マ「そうね、本当によく頑張って立派な戦士として・・・もう甘えてばっかりの幸詞じゃないってとっくに知ってたはずなのにね」
成長が嬉しい、だけど少し寂しくも感じる
ク「・・・そういうもんだろ」
マ「!」
クリスにはそれが少し分かる、なんとなく幸詞の頭を撫でる
知っている感触に少し泣きそうになったけどぐっと堪える
ク「後ろにいたはずなのにいつの間にか何歩も前にいて、追い付いて追い抜かれて・・・それが姉弟だろ」
マ「それじゃライバルね」
ク「だからそういうもんなんだって」
頭を撫でる手を離す
マ「そうね、そうなのかもね・・・」
空いた頭を今度はマリアが撫でる
ク「で?そいつ寝てるけどどうやって運ぶよ?」
マ「さっき立花響が片手で持ち上げれるって言ってたから頼むつもりよ」
ク「どんな腕力してんだよあのバカ」