ハイスクール D×D 隠蔽された子   作:世界の果実

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ちょっとシリアス疲れたんで、番外編を書くことにしました。

この番外編、作者の妄想大暴走するので読む際はご注意ください。

なお、このお話は本編と全く関係ないので別物と考えて頂いて結構です。

次話の前書きにて番外編限定のキャラ紹介を説明しますのでよろしくお願いします。

だいたい三話~四話を計画しています。


番外編 ~もしも普通のラブコメだったら~
彼らが想うのは・・・・・・ 


時計の針が深夜二時を指そうとしている駒王学園のとある教室

 

そこに蓮とジーク、それに黒いマントとフードで全身を覆い、仮面で素顔が謎に包まれている黒ずくめの男女六人が集まっていた。

 

天井に設置された蛍光灯を使わず、懐中電灯を教室の真ん中の机に置いた状態の薄暗さ。

 

一般の学生達よりも、一回り丈夫に作られた教師用の机の前に立って、目を瞑り腕を組んでいる蓮と、チョークを持ったまま蓮の横で微動だにせず、黒ずくめ達をじっと見つめているジーク。

 

黒づくめ達はそれぞれ自由に携帯ゲームに熱中していたり、本を読んだりパソコンを開いて小説を書いていたりと、全く緊張感がない様子が見受けられる。

 

「ミカエルが深夜二時になったのをお知らせしちゃう☆」

 

蓮の携帯から、可愛らしいボイスのアラーム音声が鳴った瞬間、彼は指パッチンをした。

 

するとどうであろう?

 

先程までのゆるい緊張感は一瞬にして消え去り、ジークはそれを合図に黒板へ向かった。

 

そのまま右手に持っていたチョークで、何やら文字を書き始め、黒づくめ達はそれぞれの活動を一時中断し、一斉に蓮の方を注目し始めた。

 

そして、ジークが「第六回 兵藤一誠観察定議会」と書き終えたと同時に、蓮は言葉を発した。

 

「まずは毎月の議会にお集まり頂いて感謝します我が同士諸君」

 

「これより、六回目の議会を開廷したいと思いますがその前に」

 

蓮の話が終わらないうちに、教室到着後から何かと落ち着かない様子でそわそわとしていた同志六人のうちの一人が突然、ダンという激しい音ともに椅子を退けて立ち上がった。

 

「我が君。こういった名のある面子を揃えたという事はそろそろ”あれ“が解除されるということですかな?」

 

「おぉ、いよいよこのときが来たのですね」

 

「この日をどれだけ待ちわびたことか」

 

シーンとしていた教室が若干ではあるが、ざわざわと騒ぎ始めた。

 

「静まれぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

目をくわっと開け強い口調で怒鳴った蓮は、場の沈静化を図った。

 

「奴については我が部下、ジークお手製の紅茶を飲みになってからでも遅くはない。そうだろう?」

 

「はっ!!!」

 

蓮が両手を二回叩くと、手に持っていたチョークを黒板の隅に置いたジークは、スーツの胸ポケットから白い手袋を取り出しそれを両手に付けた。

 

「蓮様。紅茶セットを取りに教員室まで行く許可をお願いいたします。」

 

「うむ。許可する」

 

「承りました。急いで取りにいって参ります。」

 

一旦教室を出たジークは、予め用意していた紅茶セットを教員室まで取りに行った。

 

「しかし、ジーク殿は良い部下ですなぁ~蓮殿。」

 

「我が新条家に仕える者としては、あれぐらいできて当然のこと。」

 

自分のことのようにドヤ顔で誇りながら、ジークを待つこと一分。教室のドアからコンコンとノックの音が聞こえ

 

「ジークです。失礼します」

 

お盆に乗せた紅茶セットを、右の手のひらで支えながら入ってきた。

 

部屋の中には蓮とジークを含めて八人いるが、一人一人丁寧に紅茶を注いでいき、最後に自分の分を注いでから、蓮の隣の位置に戻った。

 

「やはり、ジークさんの紅茶は絶品ですなぁ」

 

「う~ん。この香りもまたいつもとは違う深みがあるというか」

 

「恐縮にございます。」

 

「意識高い系は説明しなくていいから黙って飲んどけ」

 

和やかな雰囲気に包まれているなか、頃合いを待っていた蓮はそろそろかと聞こえないぐらい小さく呟き、両手で机を二回叩いた。

 

「さて同志諸君、落ち着いた所でそろそろ本題に移りたいと思う。」

 

「最近、我らの敵兵藤一誠は、オカルト研究部の仲間たちと、何やらおかしな動きを見せているのは、皆も承知の事であろう。」

 

一気に重たい雰囲気が教室全体にのしかかり、蓮とジーク以外に緊張が走る。

 

「しかし、先週に入ってからというもの、事態は急速に最悪の方向に進んでいる。」

 

「蓮殿!そのっ最悪の方向とは一体……。」

 

「信頼できるツテからの報告によると、どうやら最近オカルト研究部の出入りが以前にもまして激しくなったという事と、昼休みはニコニコしながら、あのお方達と屋上で昼食を共にしているそうだ」

 

「イヤァァァァァァァァァ!!!」

 

「何と!」

 

「それはまことですか蓮殿!!」

 

「あぁ、残念ながらな。先日我もしかとこの目で確認した。同志諸君がそれぞれ崇拝している女神達の、胸や太ももなどを舐めまわすように視姦していたことをな」

 

「おおっ恐れていたことが」

 

「クソッ!なぜ我らではなくあいつを……」

 

ある者は地面に屈し、またある者は胸ポケットから写真を取り出して涙を流し、意味もなく円周率を唱え始める者も現れた。

 

「これ以上、奴を野放しにするわけにはいかない。同志諸君、自分に語りかけてみよ」

 

「貴様らの愛というものはそんなものだったか?偽りだったのか?遊びだったのか?」

 

「遊びの時間・勉強の時間・恋愛の時間・食事の時間全てを犠牲にしてまで、守り続けてきた想いというものはそんな程度だったのか?」

 

「否!!!いつまでも現実から逃げていては、貴様らがこれまでしてきた時間はすべて水の泡になり、憎っき兵藤に全て奪われるのと同じである」

 

「既に時は熟したのだ。今立ち上がらないでいつ立ち上がる?」

 

蓮は話しているうちに目から涙が溢れ、目線が下を向いている自分に気が付いた。

 

「俺は皆のリーダーとして、代表として、責任者として兵藤を必ず葬らなければいけない。」

 

ここで一旦言葉を区切った蓮を黒づくめたちは、次の一声に今か今かと待ち望んでいた。

 

「さて改めて聞くが同志諸君、覚悟は決まったか?」

 

「我が君。奴を葬りましょう!」

 

「そうですぞ、共に奴を倒し勝利の雄たけびを叫びましょうぞ」

 

「いよいよ決戦の時ですな」

 

「俺の古傷が疼くぜぇ」

 

かくして彼らの長い夜は過ぎていき、最終決戦日を迎えるのである。

 

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