横に寄り添う青き炎   作:綾凪九尾

15 / 30
前回のあらすじ!
新年会と言いながらまだ年越してないことに気づいた作者!
どう弁明しようか考えた結果!
「年越してないけど、年越しは実家に帰るトレーナーが多いから先に新年会してることにすればいい」と思いつく!
さすが!意地汚い!
急遽!故郷に帰ることになった今葉トレーナー!
どんなことが待っているのか?


担当と故郷へ(特別編成レース)

トレセンからバスと新幹線で京都まで帰ってきた。

ハヤヒデは髪の毛がシート型になってテンション下がっていた。

 

「はぁ…この後旅館だからって言っても少し気分が下がるものだな。」

 

ハヤヒデは独り言を言いながら自分の荷物を持つ。俺とグラスは苦笑いをしながらトレセンで予約した旅館に向かう。タクシーで行くしかないので駅でタクシーを捕まえて旅館に向かう。俺の故郷はN県にあって故郷に近いところに旅館の予約を取ってある。俺はその旅館に向かう途中にハヤヒデに京都での思い出を話していた。

 

「京都はな。俺らの思い出の場所でもあるんだ。」

 

「そうなのか?どんな思い出なんだ?」

 

「ああ。坂本がURAファイナルズ決勝で京都に来ていたんだ。」

 

「なるほど。結果はどうだったんだ?」

 

「タマモにクビ差で負けてしまった。」

 

「それでトレーナーさん。落ち込んだんですよ?私が居ながら。」

 

グラスは急に話に入ってきた。ハヤヒデはため息をついて考察した。

 

「それは多分、同期を助けようとしたトレーナーくんの動きだったのだろう。まあ、私たちがいるのに落ち込むのは少し酷いものだな。」

 

「返す言葉もありません…。」

 

「それから、私たちは旅館に行ったんです。落ち込んでる状態で。」

 

「そうだったのか。ワンダーくんが慰めたってことだな?」

 

「まあそうなるな。」

 

「ふむ、なるほど。」

 

思い出話に花を咲かせているとドライバーが「そろそろ着きますよ。」と教えてくれた。

俺は「ありがとうございます。」って言って2人に荷物確認をさせた。数分後タクシーは旅館前に着き、ドライバーが「2300円です。」と料金を言ってきたので財布から2300円出しドライバーに渡す。ドライバーはレシートを渡して「ありがとうございました。」と言ってドアを開けてくれた。2人は荷物を持って忘れ物がないように確認をしていた。俺も荷物を持ってタクシーから出た。

旅館は前に来たところよりも大きく、天然温泉と書かれていた。

 

「トレーナーさん。お高かったのではないですか?」

 

「いや…?ゼロが5個並ぶくらい…だな。」

 

「トレーナーくん。10万以上ってことかな?」

 

「んー、まあ入ろー。」

 

「もう!トレーナーさん!」

 

「ふふっ。仲のいい2人だ。」

 

俺とグラスは並んで旅館に入る。ハヤヒデは俺らのすぐ後に付いて入った。中に入ると仲居さんが出てきて「お旅お疲れ様です。当旅館をご予約ありがとうございます。」と言って深くお辞儀した。

 

「とてもいいところですね〜♪」

 

「ありがとうございます。もしかして、ウマ娘さんですか?」

 

「「そうです(そうだ)」」

 

「そうですか。じゃあ、トレーナーさんと旅行ですか?」

 

「いえ、里帰りです。」

 

「トレーナーさんの里帰りに担当ウマ娘を連れて帰るってことはご結婚報告ですか?」

 

仲居さんは笑いながら聞いてきた。グラスと俺はお互いの目を見て黙る。仲居さんが困ったようにあわあわし始めた時にハヤヒデが「そうではないんだ。だが、そのうちそうなると私は願っているんだがね。」と言ってくれる。仲居さんは「そうですか!」と言って部屋まで送ってくれた。

部屋に入り、広さを感じた。そしてグラスと俺は座布団のある場所に座る。

 

「ふぅ。グラス…そろそろ挨拶行かないとな…。」

 

「それが…。」

 

「ん?どうした?」

 

「どうやら、両親が来日してるらしいんですよ。妹も連れて。」

 

「え?ええ!?」

 

「そうなんです。」

 

俺はグラスからの衝撃発言に俺は口が閉まらなくなる。ハヤヒデは俺の隣に座り、俺をフォローする。

 

「まあ…トレーナーくん。行くことが省けたのだからいいと思うぞ?」

 

「まあ…そうなんだけど。大丈夫?こっちに来て?グラス。」

 

「はい。その辺は大丈夫だと思いますよ?日本好きな両親ですから。」

 

「なるほど?」

 

「はい♪」

 

一応俺は胸を撫で下ろす。トレセンに行ってグラスを探していたらどうしようと思っていたからだ。俺は心にゆとりができて、畳に寝転ぶ。

 

「こら、トレーナーくん。ゆっくりするのなら温泉に入ってからにしよう。」

 

「ん。わかった。」

 

そう言って俺らは温泉に向かった。グラスは楽しみにハヤヒデは少しソワソワしながら、俺は無心で温泉まで向かう。

 

「ここは混浴じゃないんですね〜。」

 

「あの旅館がおかしかったんだ。ほら、ゆっくり浸かってきなさい。」

 

「わかりました〜♪」

 

「じゃあ、行ってくるよ。トレーナーくん。」

 

俺とグラス達は脱衣所で離れ、温泉に入る。

(グラス視点。)

トレーナーさん1人で寂しくないでしょうか。とりあえず、ハヤヒデ先輩と温泉なので何か聞きたいこと聴いとかないといけませんね。

温泉に2人で入る。

 

「ハヤヒデ先輩。」

 

「ん?どうしたんだ?ワンダーくん。」

 

「いえ、ハヤヒデ先輩はトレーナーさんのことどう思っているのかと思いまして。」

 

「なるほど。彼女だからこそ気になることか?」

 

「誰もそんなこと…言ってません。」

 

ハヤヒデ先輩は少し意地悪そうな笑顔で私をいじる。私はハヤヒデ先輩の言葉で顔が熱くなる。多分これは「温泉のせいだ」と思いつつ、話を続ける。

 

「それでハヤヒデ先輩はどう思っているんですか?」

 

「うーん。難しいことを聞くな。トレーナーくんはトレーナーくんだが、それ以上のことはワンダーくんがいるから何も思わないんだ。」

 

「え?」

 

「もし、ワンダーくんとの仲が見かけずにいたらトレーナーくんのこと好きになっていたかもしれない。だが、ワンダーくんはずっとトレーナーくんの近くにいたから『ああ、私では勝てないんだろうな。』と思ってしまったんだ。だから、何も思ってない。」

 

「そうなんですか。なんか悪いことした気分ですね。」

 

「いや、悪くないと思うぞ。だって、もし色恋沙汰で負けた場合私は両親やブライアンに顔合わせができないからな。」

 

「そうですね。」

 

「次は私の質問だ。ワンダーくんはあの宝塚記念の時、プロポーズしたあの時をどう思っているんだ?」

 

「えっ…えっと…それは…ですね〜…。」

 

私は下を向く。あの時、トレーナーさんが欲しいからと思って言ったことと思うと私は頭の中がどんどん茹で上がる。

 

「えっと…その…あれです。」

 

「まあ、トレーナーくんから話は聞いているんだけどね。1つなんでも言うことを聞くって話を聞いたんだが…間違えはあるかな?」

 

「ないですよ。はい、あの時トレーナーさんは私が落ち着くようにそう言ってくれました。今となったら付き合う事よりほかのお願いの方が良かったのでは?と思ってます。」

 

「それは違うな。ワンダーくん。」

 

「そうですか?」

 

「じゃあ、今不幸かな?ワンダーくんは。」

 

「そんなわけないです!幸せです。」

 

「それが答えじゃないのか?だって、幸せならそれでいいのではないか?周りの人達も応援してくれるのに、今更別れました。では許されないことだと思うぞ。」

 

「そうですね。考え方変えます。」

 

「それがいい。さて、そろそろ頭洗ってこよう。私の髪の毛は癖毛だからね。」

 

ハヤヒデ先輩はそうやって湯船から出ていきました。私は1人、湯船に浸かってリラックスしながらハヤヒデ先輩が言ってたことを考える。

 

「(周りの人達…の応援ですか…。お父さんとお母さんは許してくれるかな…。)」

 

私はそんなことを考えながらハヤヒデ先輩の背中を見る。いつもなら髪の毛で見えない背中が湯船に髪の毛を入れないように上げていたためよく見える。私は見ながら考える。

 

「(トレーナーさんを誘惑するほどの体つきなんですけどね。しかし、ハヤヒデ先輩はトレーナーさんのことなんとも思ってないみたいですね。)」

 

私は考えるだけ無駄と考えつき、これ以降このことを考えることをやめた。

 

(今葉視点)

2人はまだ出てこない。コーヒー牛乳を飲み待つ。2人の声がしないからまだかかるだろうと思い、少し旅館内を歩き始めた。

 

「意外と歴史あるんだな。この旅館。」

 

俺は独り言で、旅館の歴史の本を読む。意外と面白くそれを読破してしまう。

さっきまでいたところに戻ると2人が座っていた。

 

「あっトレーナーさん。先出てたんですね。」

 

「ああ。すぐに身体とか洗えるからな。2人は長風呂だったな。」

 

「ああ。女子会ってやつだよ。」

 

「そうなのか?」

 

「はい♪そうです♪」

 

「そっか。じゃあ、部屋戻ろうか。」

 

俺らは部屋に戻った。数時間後、仲居さんが部屋に料理を持ってきてくれた。

 

「本日は日本海で取れたカニの茶碗蒸しです。」

 

「おお!」

 

俺は歓喜する。カニは実家に住んでいる時にしか食べれなかったからだ。今もその気になれば食べれるのが、貧乏性なのか、なかなか買おうと思えない。だからこそ、旅行などでたくさん食べるようにしている。

 

「すごく…濃厚で美味しいです!」

 

「そうだな。そうだな。」

 

「トレーナーくん?泣いてないか?」

 

「泣いてない。」

 

「そうか?それならいいのだが…?」

 

実際美味しさと懐かしさで涙が出そうになるが担当の前なので出さないようにする。俺は無言でカニを食す。

グラスとハヤヒデはお互いの顔を見てクスクスと笑った。

食事が終わり、俺はグラスが入れてくれたお茶を飲んで外を見る。月が綺麗に見えており、あることを思い出し2人を近くに呼んだ。

 

「グラス、ハヤヒデ。」

 

「どうした?トレーナーくん。」

 

「どうしましたか〜?」

 

「今年が終わるぞ。」

 

「あっ、そうですね。」

 

「トレーナーくん。今年はお世話になったね。」

 

「いや、俺の方がお世話になりっぱなしだよ。菊花賞おめでとう。」

 

「ふふっ。当然の結果さ。」

 

「トレーナーさん。今年はお疲れ様でした。来年は良き1年をです♪」

 

「ああ。グラスこれからもよろしくな。」

 

そうして、今年の挨拶を終わらせている時には1分前になっていた。俺らは外を見て来年に対する想いを心に思う。

 

「(グラスとハヤヒデが健康な1年になりますように。)」

 

「(トレーナーさんとハヤヒデ先輩が健康で勝利に満ちた一年になりますように。)」

 

「(トレーナーくんとワンダーくんが幸せになりますように。)」

 

俺らは互いに顔を合わせ、笑う。遠くの方から除夜の鐘がなり、ついに新年になった。

 

「グラス、ハヤヒデ。あけましておめでとう。」

 

「あけましておめでとう。トレーナーくん。」

 

「あけましておめでとうございます♪トレーナーさん。」

 

「「「今年もよろしくお願いします。(する。)」」」

 

俺らは新年の挨拶をして、布団の敷いてある部屋に行く。そして、また事件が起きる。

 

「待て。お前ら。」

 

「どうしました?トレーナーさん?」

 

「もしかして、俺は真ん中って言わないよな?」

 

「何を言っているんだ?トレーナーくんが真ん中に決まっているだろう?」

 

「なるほど。グラスはまだいいとしよう。ハヤヒデ?お前はどうなんだ?」

 

「ふっ。トレーナーくん。笑わせないでくれ。私たちはもう一緒の部屋で寝た仲じゃないか。」

 

「あれはお前が乗り込んできたからだろ!」

 

「そうだったかな?すまない、最近忘れぽくてな。」

 

「はい!嘘!」

 

「トレーナーくんと話していると話題が尽きないな。さて、明日は早いから寝よう。」

 

「そうですよ?早くしてください。」

 

「ぐぬぬ…。担当2人と添い寝だと…。」

 

「大丈夫です。誰にもバレませんから。」

 

「そうか?いやいや…ダメな気が…。」

 

「トレーナーさん!」

 

グラスが立ち上がり俺を布団の中に押し込んだ。

 

「何をするグラス!」

 

「寝ないからですよ?」

 

グラスは俺に抱きつき無理やり寝かそうとする。ハヤヒデは見て見ぬふりをしているようで笑っている。俺は逃げようと暴れるが「ウマ娘に勝てないですよ?」と言われ俺は暴れるのを諦める。そして、白いものがどんどん近づいてくる。

 

「待ったグラス。このモコモコの毛布は…?」

 

「ああ。すまないトレーナーくん。私の髪の毛だ。」

 

「すごい暖かいんだな。」

 

「夏場は最悪だよ。」

 

「そうか。」

 

そう言ってハヤヒデはメガネを取って寝始めた。グラスは口に人差し指を当てて「しぃー。」と微笑みながら俺に見せる。グラスも俺に抱きつきながら、寝息をたて始める。俺はグラスが力が弱まるのを待つ。あの時のようにさっき居た椅子に座る。

 

「ふぅ。さっきのはグラスなりの甘えかな。」

 

俺は独り言でそう言う。去年の冬に行くと言って、まさかの1年後に帰ってくるとは親も考えていなかっただろう。トレーナー業は大変なのがよくわかる。俺は去年のことを思い出す。

去年の1月からグラスと京都旅行に行き。2月にはハヤヒデのトレーナーを兼任。3月にはハヤヒデのトレーニングを初め。4月に皐月賞を2着。5月には日本ダービーで2着。6月に宝塚記念でグラスが1着と婚約発表。7月は合宿に行った。8月は札幌に行ったりパリに行ったり。9月は菊花賞に備えてハヤヒデのトレーニング。10月は菊花賞で1着。11月〜12月は天皇賞・春に備えてトレーニングを進める。来年からも忙しくなる。俺はそう思いながら、さっき入れたお茶を飲む。

 

「天皇賞・春…か。また、この地に来るのか。去年は2回来てるからな。」

 

俺はまた独り言で京都に来ることを言う。URAで来て、菊花賞で来ているのだ。来年は天皇賞・春で京都競馬場に行かなければならない。京都大好きか!と1人でツッコミを入れる。そして、月の光に照らされながらお茶飲む。色んなことを考えていたがお茶を飲むと少し落ち着く。そして、コップを置いた。

 

「トレーナーくん。」

 

暗闇の中から話しかけられる。白いモコモコが話しかけてくる。

 

「なんだハヤヒデか。どうした?」

 

「トレーナーくんが居なくて探していたんだが…まさかお茶を飲んでいたとはな。」

 

「あるあるだ。こうして落ち着くのもまた一興だ。」

 

「そうなら、私にもお茶を頂こう。」

 

俺はハヤヒデにもお茶を入れた。ハヤヒデは俺と向かい合うように座り、お茶を飲む。

 

「ふむ。落ち着くものだな。」

 

「そうだろ?」

 

「何を考えていたんだ?」

 

「天皇賞・春だ。」

 

「4月だろう?」

 

「ああ。だが、気にしてしまう。」

 

「まあ、トレーナーくんの気持ちも分からないつもりではない。ブライアンと戦うためにはな。それぐらいはやらないといけないんだ。」

 

「そうか。まあ、休みなんだからゆっくりしとくんだな。」

 

「まあ、それもそうだな。明日早いから早く寝るんだぞ?トレーナーくん。」

 

「わかってる。お前は俺の親か。」

 

「ふっ。親ではなくても担当ではあるがな?」

 

「そうか。ゆっくり寝ろよ。」

 

「ああ。おやすみトレーナーくん。」

 

ハヤヒデは布団の敷いてある部屋に戻り、布団の中に戻ってあった。俺は飲んでいたコップを片付けて、同じ部屋に入る。そして、グラスが占拠している布団の隣に敷いてある、布団に入り眠った。

翌朝、アラームが鳴る。

 

「ん…んー?何時…?」

 

「おはようございます。トレーナーさん。」

 

「ん。おはようグラス。どいてくれる?」

 

「嫌です。」

 

「早く起きたまえトレーナ…ああ、なるほど。」

 

「助けるとかしないんですかハヤヒデさん。」

 

「そうだな。しないでおこう。」

 

「助けて。」

 

「楽しんでくれ。」

 

そう言ってハヤヒデは部屋の襖を閉めた。俺はグラスをどかせようと必死になる。グラスを説得しようと話しかけた。

 

「グラスさん。1回落ち着こう。」

 

「私はいつでも冷静ですよ?」

 

「じゃあどけよう。」

 

「嫌です♪」

 

「どけぇぇぇぇぇ!」

 

朝の旅館に俺の叫び声が響く。少ししてグラスは離してくれたのでハヤヒデを叱りに行く。

 

「ハヤヒデ、どうゆう事だ?」

 

「ああ、トレーナーくん。お楽しみのようだったね。」

 

「楽しんでねぇわ。逆に疲れたわ。」

 

「ふふっ。そう言うことにしておくよ。」

 

「こいつ…。」

 

ハヤヒデを叱る気にもなれず、俺は実家に帰るために荷物を集める。忘れ物がないようなに確認していると電話が鳴った。

 

「はい?もしもし今葉です。」

 

「あっ、勝馬?もうすぐ泊まってるホテル着くからね。」

 

「母さん…来るの早くない?」

 

「そう?いつも通りだと思うけど?」

 

「そっか。わかった。外で待ってる。」

 

俺は親との電話を切り、2人に伝える。

 

「もうすぐで親が来るから荷物持って外出るよ。」

 

ハヤヒデとグラスはそれを聞くとそそくさと用意を始め、数分後には荷物を持って外に出た。

そして、すぐに親の車が来た。

 

「久しぶり勝馬。」

 

「ただいま母さん。」

 

「その2人が担当の子?」

 

「そうだよ。」

 

「いつも息子がお世話になっております。」

 

「いやいや、トレーナーくんにお世話になっているのは私の方だ。」

 

「そうです。トレーナーさんはしっかりしてますよ。」

 

「それならいいんだけどねぇ〜?勝馬。」

 

「あっはい。」

 

俺らは親の車に乗り俺の地元に帰る。車の中は俺の過去の話をされ顔を真っ赤にする。グラスはクスクスと笑っていた。そして、数時間後実家に着いた。

 

「さっ、入って。広くないけどね。」

 

「ただいまぁー。」

 

「「お邪魔します。」」

 

「おっ、帰ってきたか勝馬。」

 

「ただいま父さん。」

 

「その子たちが担当の子か。」

 

「ああ。この栗毛の子がグラスワンダー。白いモコモコはビワハヤヒデだ。」

 

「そういえば、年末番組でお前の名前出てたな。」

 

「そうなのか?」

 

「ああ。今葉勝馬の歴史ってな。」

 

「まあ、俺も有名人だしな。」

 

父親と話をしていると、渋い声が聞こえたきた。この家で渋い声を出す人はいないので誰か来ているのか?思っているとグラスがあわあわし出した。

 

「グラス?」

 

「トレーナーさん。ちょっと耳貸してください。」

 

「ん?」

 

「(両親ここに来てます。)」

 

「(えっ!?マジ?)」

 

「(はい。さっきの声はお父さんの声ですよ。)」

 

「(挨拶挨拶!)」

 

「(気楽にですよ?トレーナーさん。)」

 

「(あ…ああ。)」

 

会議が終わり、ドアを開けるとグラスと同じ髪色と女の人と外国人が座っていた。

 

「お久しぶりです。お父さん、お母さん。」

 

「久しぶりだね。グラス。君が…今葉くんだね。」

 

「はい。グラスさんの担当をしております。今葉勝馬です。」

 

「娘から聞いているよ。ちょっと外で話そうか。」

 

「はい。わかりました。」

 

グラスの父親はそう言って立ち上がった。俺より何倍も高く上を向かなければ顔が見えなかった。グラスの父親に連れられて外に出る。

 

「今葉くん。娘は可愛いかい?」

 

「それはもちろんです。」

 

「そうか。あの新聞の記事は見せてもらったよ。婚約してるんだって?」

 

「あっ…はい。」

 

「娘に婚約者と。」

 

「すみません。早く報告するべきでした。」

 

「いや、構わないんだ。日本とアメリカでは遠いからね。それに君はトレーナー業でなかなか日本から離れられないのも知っているから問題ではない。」

 

「では…なぜ二人で話しているんですか?」

 

「いや、実はな。そろそろコンビニから帰ってくるはずなんだ。」

 

「???」

 

グラスの父親が言ってることが理解できなかった。そして、無言の数分間が過ぎてグラスに似た子が俺の実家に入ってきた。

 

「ん?もしかして!お姉の彼氏?」

 

「今葉くん。この子はグラスの妹のワンダーアゲイン。アゲインって呼んでやってくれ。アゲイン、この人がグラスの彼氏で婚約者の今葉くんだ。」

 

「なるほどねぇ。お姉って可愛い?」

 

「えっと…可愛いですね。」

 

「ラブラブだね!」

 

「こらアゲイン。今葉くんが困っているだろ。グラスが中に居るから話しておいで。」

 

「はーいパパ。」

 

「すまないね。アゲインはグラスのことが好きなんだ。」

 

「そうですね。よく妹の話も聞いてました。」

 

「そうか。んで、話を元に戻すけど。娘と結婚するでいいのかな?」

 

「もちろんです。婚約したのですから。」

 

「その言葉を聞きたかったんだ。どうかグラスを幸せにしてやってくれ。」

 

グラスの父親は俺の前に手を出してきた。俺はそれに応じるように握手をする。

 

「これからもグラスをよろしく頼むよ今葉くん。」

 

「はい!トレーナーとして!彼氏として!婚約者として!頑張らせてもらいます!」

 

「ははは。元気のいい婚約者だな。」

 

そう言って「中に戻ろうか。」と中に戻った。

中ではグラスはアゲインに絡まれており、ハヤヒデは母さんと話していた。

 

「あっトレーナーさんおかえりなさい。お父さんとの話どうでした?」

 

「ああ。大丈夫だよ。少し、試験みたいなもんだ。」

 

「そうですか?」

 

「お姉!どこが好きなの?ねぇー!」

 

「アゲインうるさいですよ。」

 

「ブー!」

 

俺はグラスの隣に座りグラスの両親の顔を合わせる。少し無言の時間が進み、グラスの父親が口を開いた。

 

「今葉くんの覚悟は聞いたよ。お母さんからはあるかな?」

 

「ええ、そうね。まず、グラス。」

 

「はい。」

 

「今葉さんの迷惑にならないようにしなさい。そして、大和撫子のようになさい。」

 

「わかりました。」

 

「今葉さん。」

 

「はい。」

 

「まだグラスは半人前です。それでもよろしいですか?」

 

「いえ、グラスは1人前です。私が保証します。」

 

「その心構えよろしいですよ。わかりました。婚約を許可します。」

 

「ありがとうございます。」

 

俺とグラスは顔を合わせて笑い会う。ハヤヒデも「おめでとうトレーナーくんワンダーくん。」と言ってくれる。俺の両親も拍手してくれた。そして、俺らは実家の近くの神社に向かった。

 

「トレーナーさん?ここは?」

 

「大和神社だ。」

 

「どんなご利益があるんだ?」

 

「戦艦大和の艦内神社でもあったんだ。つまり勝ちだな。必勝祈願でもしようか。」

 

「ふふっ。私のためにか?」

 

「そうだな。」

 

「トレーナーさん行きましょ。」

 

「ああ。」

 

俺らは本殿の前に来て、3人で賽銭を入れ一礼二拍手する。

 

「(ハヤヒデが天皇賞・春で勝てますように。)」

 

「(ハヤヒデ先輩が天皇賞・春に勝てますように。)」

 

「(トレーナーくんとワンダーくんの幸せの道を誰にも邪魔されませんように。)」

 

3人で同じ間タイミング一礼をして顔を合わせる。そして、お守りを見る。

 

「トレーナーくん。勝守りがあるぞ。」

 

「ハヤヒデってそうゆうもの信じてたっけ?」

 

「理論上、あまり効果はなくとも心の中はあるのではないだろうか?」

 

「そうだろうか?」

 

お守りを見ていると、ダンボールを持った女の人が巫女さんと話していた。

 

「これ、紀伊鎮守府からの届け物だぜ。中身は勝守りだ。」

 

「ありがとうございます。戦艦信濃の廃材を使ってるって聞いております。」

 

「その辺はしっかりしてるよな。提督って。」

 

俺は口の悪い女の人を見ていて「紀伊鎮守府」の言葉が聞こえてきた。俺はその人に話しかけた。

 

「あの。すみません。」

 

「あ?なんだ?お前。」

 

「今、紀伊鎮守府って言いました?」

 

「言ったがなんだよ。」

 

「その鎮守府の提督は奥巻くんですか?」

 

「なんで提督の名前知ってるんだよ…ははん。まさか、お前提督のファンだな?」

 

「いえ、親戚です。」

 

「は?」

 

「だから親戚です。」

 

「そうか!なら、この勝守り持っていけ!」

 

「えっでも料金は…」

 

「いい!いい!私が払ってやるよ!巫女さんこれでいいか?」

 

「はい。きっちり頂きました。」

 

「んじゃな。」

 

「ありがとう。」

 

俺はその女の人と別れ、グラス達の元に戻った。

 

「トレーナーさん?さっきの人は?」

 

「多分、天龍型軽巡洋艦の天龍だな。」

 

「海軍知識あるんですか?」

 

「従兄弟が海軍で働いてるんだ。提督って職業しててだな。」

 

「そうなんですか。」

 

「とりあえず、ハヤヒデこの守りお前が持っとけ。」

 

「ああ。貰っておくよトレーナーくん。」

 

「これで天皇賞・春勝てるか?」

 

「勝ってみせるさ。なんだって私は『勝利の探求者』だからね。」




あけましておめでとうございます。
綾凪九尾であります。
今回遅れてしまったことを反省しております。
はい。遅れた理由は一日で小説が完成するわけないです。
この小説は31日に投稿されたその日に書かれ始めた小説です。出来るわけないですよ!
さて、今回は何をお話しましょうか。
あっ、近々人気トレーナーアンケート取ってみようと思うので参加お願いしますね?
じゃあ、この小説の話しますか。
この小説は本編より少し未来です。
本編の次回話はパリ遠征編です。
まあ、グラスがレースに出るのではなくエルコンドルパサーなんですけど。
あっ、輝けるダイヤの予告編見ていただきになられましたか?
あれは1番のお気に入りなんですがどうですか?
まあ…あの話はまだ先なので気にしないでください。
書くこと尽きてきました…。
そうですね。あっ『ウマ娘オンリー阪神ファンブックステークス』に参加してた読者の方いました?居たのなら会いたかったです。
一応私の服装は『コートにリュクサックでグラスとハヤヒデの缶バッチとキーホルダーをつけてた変人』です。
覚えているって人は感想で「おまえ!居てたな?見たぞ?」と書いてください。ちょっとお話しましょう。
ではでは、そろそろ書くことなくなってきたので締めさせていただきます。
昨年はありがとうございました!おかけで9700人に読んでもらえたこの小説はこれからも成長をしていく予定です!どうか!これからもこの小説を応援お願いします!
今年もどうかよろしくお願いします。
それでは、良き三が日を!
綾凪九尾でした!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。