剣の皇は異界にて何を想う   作:天羽風塵

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第十一章若干ネタバレ注意。


第一章 剣皇復活編
第1話 異世界


〜残■■界レプ■・アル■ー・日本・駒王町〜

 

も う い や だ

 

あのクソ兄貴には嫌気が差した。

性欲旺盛でそれを隠さないのはともかく、他人に迷惑かけるとか頭ん中ウジでも湧いてんじゃねぇのか。

 

といわけで、兄である兵藤一誠に呆れて家出している真っ最中の兵藤斬也(きりや)です。

大丈夫、家出つってもちょっと遠くに住んでる友だちんとこにお世話になりに行くだけだから。

 

というわけで、もう夜も遅いが、そろそろ着くころなんだが……

 

「こんなところにこんな祠あったっけ?」

 

何度も来たことある場所に見覚えのない祠を見つけて戸惑っているところです。

しかもスゲェボロい。扉が片方外れて落ちているし。

 

ん?これは……

 

「……折れた剣?」

 

中に入っていたものを取り出してみると、それは一本の純白の折れた剣だった。

 

バヂッ

 

「———っ!」

 

持っていると、突然頭の中に覚えのない光景が映った。

 

城のような場所で黒い男と仮面の男と対面している。

 

森らしき場所で白い少女とこれまた仮面の男が会話している。

 

「———っ!なんだ、今のは……?」

 

二つのシーンに共通することは、黒い男も白い少女も別々の場所で同一人物と会話しているというぐらい。

 

しかも……

 

「今の二人、いや、それよりもあの仮面の男……なんか見覚えあるような……どこでだ?」

 

既視感がある。

こんなやつらと会ったことないんだけどな……

 

パキッ、パキキッ

 

熟考していると下何かがひび割れるような音がした。

音が気になって地面を見ると———

 

「……は?」

 

地面どころか()()()()()()()()()()()という異常なことが起こっていた。

 

「な、にが……!」

 

っ!足が動かない!?

いやいやいや、何?何この状況?

俺何かした?あのクソ兄貴と違って至極真っ当に真面目に生きてきましたよ!?親孝行もしたよ!?

 

そうやって混乱している間にもヒビは広がり続ける。そして———

 

「は!?おい!待て!!うぉい!?ふざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

そこは海だった。

 

 

 

海に漂うは銀に輝く銀泡(ぎんほう)

 

 

 

その銀泡の灯りを銀灯(ぎんとう)と呼ぶ。

 

 

 

知る者はその海をこう呼ぶ——————銀水聖海、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

クッソッ!!今どこだここ!?

 

水の中っぽいけどなぜか息はできるし……もうかれこれ一時間は流されてるんだけど。

 

それにしても……

 

(結局この剣は一体何なんだ?)

 

そもそもこの剣を取ったらこんなことになったのだ。

このタイミングで原因がこれじゃないってのは考えにくい。

 

ていうか身体重いな。まともに動けそうにない。

 

ただただ流されてるだけ。

さて、どうするべきか。

 

(……ん?あれは……)

 

目の前の銀の灯りがどんどん大きくなっている。

 

あれのある方向に流されてるのか?

 

……おい、ちょい待て。

なんか流れるの速くなってきてないか?

このままだとあれにぶつかるんですけど。

 

そんな風に文句をぶつけている間も、銀の灯りはどんどん大きくなる。

 

そして——————

 

 

 

 

 

 

斬也の体は銀の灯り、否、泡にの中に消えていった。

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

ドサッ

 

気づいたら、そこはどこかの屋敷の庭だった。

屋敷のデザインはよくファンタジーなどで見かける屋敷のようだった。

 

「っ、がぁぁ……!」

 

水の中ではただ身体が重いだけだったのに、なぜか今は体中が痛い。

それに一瞬、いやもっと長いかもしれないが気を失っていたようだ。

しかし、気を失っていたにも関わらず、剣は未だ手元にある。

気を失っている間に何かあったのか?

 

すると、誰かが近づいてきた。

 

「……大丈夫……?」

 

近づいてきたのは少女だった。

言葉はどう考えても日本語ではなかった。

それなのになぜか理解できる。

 

「……お前、は……?」

 

真っ白、という印象の少女だった。

綺麗なプラチナブロンドの髪に二つの髪飾りをつけている。

……なぜだろう……なぜかは分からないが……どこかで、会ったことが、ある、ような……

 

「……ミーシャ……」

 

ミーシャ、と。

彼女はそう答えた。

 

「……ミーシャ・ネクロン……あなたは……?」

 

「……兵藤斬也、いや、キリヤ・ヒョウドウだ」

 

これが俺と彼女、ミーシャとの出会いだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……とりあえず、助けてもらえると助かる。身体中が痛くて、まともに動けん……」

 

「……ん、分かった……」




次回は試験のとこまで飛びます。

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