ハイスクールD×D 銀ノ魂を宿し侍   作:イノウエ・ミウ

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最近、暑すぎて執筆が全然進まない・・・


夜中の男女の会話は愛の告白と勘違いする

翌日、リアス達はリビングに集まっていた。

ん?風呂の描写?何の取柄もないヘンテコな会話しかしてなかったためカット。

 

「その昔、我々悪魔と堕天使、そして神率いる天使は三つ巴の大きな戦争をしたの。結局、勝利も敗北も無く大戦は終結したけど、全ての勢力が大幅に減少したわ」

 

テーブルを囲いながら、リアスは悪魔の歴史について説明していた。

 

「悪魔は永遠に近い寿命を持つ代わりに出生率が物凄く低いの。大戦後は72柱と言われている純血の上級悪魔の家系のほとんどが絶滅したから、種そのものが絶滅の危機にあるの。これが悪魔が人間を転生させて眷属を増やす理由よ・・・私からの話はこれで終わり。次は陸兎、最強の退魔師である貴方の話を聞いてもいいかしら?」

 

話を終えたリアスがそう言うと、陸兎はめんどくさそうにため息を吐きながら席を立った。

 

「言っとくが、俺は一応人間側だ。いくら同盟結んだとはいえ、全部は話さねぇぞ?」

 

「構わないわ。陰陽師という組織がどういうものか知りたいだけよ」

 

そう言いながら、陸兎と入れ替わるように椅子に座るリアス。

陸兎はあからさまに面倒な顔で説明し始めた。

 

「まずは陰陽師について話すぞ。元を辿れば、今から遥か大昔に日本であやかし、一般で言う妖怪が多数見受けられるようになったんだ。あやかしは人間よりも優れた能力や妖術を使い、その気になれば人間をあっという間に支配できる力を持っていた。それで、支配されるのを恐れた当時のお偉いさん方があやかしを一匹残らず駆逐する為に作られた組織、それが陰陽師だ」

 

めんどくさそうな顔をしながらも、陸兎は真面目に説明する。

 

「陰陽師は基本的に異形の監視及び人間に害をなす異形の排除を目的としていてな。当然、陰陽師という一つの組織だけあって、それらには色んな役職があるが、今回は実際に現場に出て、異形を除霊する退魔師について紹介するぞ。まず、退魔師になるための絶対条件が霊力の高い人間、すなわちあやかしが見える人間だ」

 

「妖怪が見える人間?悪魔や堕天使は普通の人間でも見えるけど、妖怪は見えないのか?」

 

「あやかしは他の異形と違って、高い霊力を持ってるから、同じくらい霊力に敏感な奴じゃねぇと見ることはできねぇな。逆に魔力という霊力とは違った異能を持つ悪魔や堕天使は普通に見えるだろうし、悪魔祓いでも才能がある奴なら見えるかもな」

 

一誠の質問に答えながら陸兎の話は続いていく。

 

「退魔師は主に霊力を纏った武器や妖術を使って戦うが、神器や俺みたいに誓約神器を使う奴もいる。つか、十天師は全員、誓約神器持ちだし、十師族の退魔師にも神器や誓約神器持ちは何人かいると噂で聞いたことがある。後は・・・札だな」

 

「札?」

 

「あぁ、退魔師にとって欠かせない道具だ。札には種類によって様々な効果を持つモンがあるが、そうだな・・・この三つなら喋っても問題ないか」

 

そう言って、陸兎はズボンのポケットから三枚の札を取り出した。

 

「まず一つは霊力結界の札だ。こいつを発動させると、霊力の結界を辺りに張ることができる。んまぁ、こいつは標的を逃がさない時に使うし、結界なんざ悪魔やあやかしでも似たようなモンは使えるから、こいつの説明これで終了~」

 

説明しながら、『結界』と書かれた札をリアス達に見せる。

 

「二つ目は異形を捕縛する為の札だ。つっても、どんな感じなのか分かんねぇだろうし、実際に見た方が早いな。朱乃、ちょっと俺の前に来てくんねぇか?」

 

「はい・・・こうですか?」

 

陸兎の正面に朱乃が立つと、陸兎は朱乃に向けて『縛』と書かれた札を投げた。

その瞬間、札から大量の縄が飛び出し、朱乃に襲い掛かった。

朱乃は咄嗟の事に抵抗する暇もなく、自身の体を胸を強調した縛り方で縛り付けられて、バランスを崩して床に倒れた。

 

「ああぁ!?こ、これは・・・!いけませんわ~!」

 

縄をほどこうと必死にもがくが、縄は厳重に縛りつけられているうえ、無理にほどこうとすると縄が体に食い込む為、ほどくことができず、何故か恍惚の表情で床に転がる朱乃。

あまりにも破廉恥な光景にリアスとアーシアは顔を赤くし、木場は朱乃から顔を背け、小猫は嫌悪の眼差しで陸兎を睨んだ。

 

「ウオォーーー!!な、なんて夢のある札なんだ!!」

 

そして、予想通りと言うべきか、エロス一世は興奮気味に、縛られた朱乃をガン見していた。

そんな彼らの事を気にともせず、陸兎は説明を再開する。

 

「こんな感じに、霊力を含んだ縄で相手をエロい縛り方で捕縛するイケない札だ。これを作った奴はイッセー並みのエロスと欲望の塊を持った性犯罪者だったかもな」

 

「おい!どういう意味だ!?」

 

「そのまんまの意味だエロス一世。まぁ、俺はこの札は基本男には使わないけどな」

 

「え?なんでだよ?」

 

疑問符を浮かべた一誠に向けて陸兎はドヤ顔で言った。

 

「男の縛りプレイって誰得だよ(グッ)」

 

「確かに(グッ)」

 

両者、親指を立てながらドヤ顔で共感し合う。そんな二人を見て周りは苦笑いしていた。

陸兎は朱乃を縛っている縄をほどきながら三枚目の札の説明をする。尚、縄をほどいている最中に朱乃が残念そうな顔をしてたが、陸兎は見なかったことにした。

 

「最後は魔封じの札だ。この札には霊力が含まれていて、異形が触れたら、あらゆる魔力が使えなくなる代物だ」

 

「あらゆる魔力が使えないですって!?」

 

「応とも。試しに触ってみろよ」

 

陸兎に言われ、『封』と書かれた札を手に取るリアス。

触ってみたが、特に何の変化もなく、疑問符を浮かべるリアスに陸兎が言う。

 

「んじゃ、適当に魔力を出してみろ。心配すんな。どうせ、魔力は使えねぇんだから」

 

陸兎の言葉に、多少戸惑いはしたが、リアスは何もない場所に滅びの魔力を放とうとした瞬間、彼女は自身の体に焼けるような痛みを感じた。

 

「うっ!?な、何・・・!?魔力を出そうとしたら急に痛みが・・・!」 

 

「これがこの札の特徴だ。相手の異能に反応して、札に仕込まれている霊力がその異能を封じる。ついでに、霊力が札から溢れ出るから、この札に触れると、悪魔にとってかなり痛いと思うぜ。しかも、それだけじゃない。こいつは張った物にも影響されるんだ」

 

リアスに渡した札を返してもらったら、陸兎は一誠の方に寄り、彼が座っている椅子に札を張った途端

 

「!? うわぁちぃーーー!!?」

 

一誠は突如椅子から跳び上がり、尻を押さえながら床に転げまわった。

 

「こんな感じに、札を張った物にも霊力が纏われるってことだ。こいつは戦闘より魔除けの札として使われることが多いな。戦いでこいつを使う退魔師なんざ俺は見たことねぇ。以上が退魔師についての説明だ。悪いが、後は言えねぇからそれで満足してくれや」

 

「えぇ、十分よ。ありがとう」

 

説明をし終えた陸兎に礼を言いながら、リアスは椅子から立った。

 

「まぁ、中には異形は徹底的に排除するべきだっていう過激派も少なくはねぇ。寧ろ、退魔師の大半がそういう奴らだ。そいつらに馬鹿やらせない為に俺たち十天師が睨みを効かせているが、それでも馬鹿はいるモンだからな。お前らも、そういう奴らに会ったら気をつけろよ。下っ端ならまだしも、上級の退魔師はそこそこ実力はあるからな」

 

その言葉に顔を強張らせるグレモリー眷属。

そんな中、リアスが真剣な表情で陸兎に提案した。

 

「ねぇ、陸兎。貴方、悪魔に転生してみない?」

 

リアスの提案に、彼女の眷属たちは驚き、陸兎も目を丸くした。

リアスは駒を二つ取り出して陸兎に見せる。

 

「今の私の駒は『騎士』と『戦車』がそれぞれ一つずつあるわ。貴方ならどっちもいけると思うし、貴方くらいのレベルだと、上級悪魔になるのも夢じゃ――」

 

「悪いが、そいつは断らせてもらうぜ」

 

リアスが言い切る前に、陸兎はリアスの提案を断った。

 

「今の俺は、人間(こいつ)が気に入ってるんだ。人間は異形よりも圧倒的に寿命が短いし、悪魔や堕天使と違って特別な何かが何も無い。けどな、何も無いからこそ人間ってのは、その何かを見つける為にテメェの命を燃やして生きてるんだよ。そんな転生したら強くなっちゃったなろう系主人公みたいに強くなったところで何の喜びも達成感も感じねぇよ」

 

「そう・・・分かったわ」

 

納得したような顔でリアスが言うと、今度はアーシアに協会について説明を求め、アーシアは皆に協会や悪魔祓いについて説明するのであった。

 

 

 

 

修行開始から数日経ったある日の夜。

陸兎は定春と一緒に別荘の敷地を散歩していた。

 

「マジでスネ夫の家以上じゃねぇか。別荘だってのに、どんだけ敷地面積あるんだよ。剣夜と言い、部長と言い、金持ちってのは無駄使いが好きだよな~。お前もそう思うだろ?」

 

「ワン!」

 

「おぉそうか・・・ん?」

 

陸兎が何かに気づいて足を止めた。前を見ると、風呂上がりなのか着物を着た朱乃がこちらに向かって来た。

 

「あら?こんな夜中にお散歩ですか?」

 

「まぁな。お前も散歩か?こんな夜中に散歩なんて物好きな奴だな」

 

「うふふ、お互い様ですわ」

 

一言言い合いながら二人は定春の背中に座った。

 

「さっきは悪かったな。いくら俺がドSとはいえ、流石にあんなハードのプレイはやりすぎた」

 

「構いませんわ。寧ろ、あんなにも激しく縄が食い込んで刺激的でしたわ」

 

「・・・前から思ってたけど、お前って結局どっちなの?」

 

「どちらもいけますけど、ドSの方になら基本私はされるがままですわ。何なら、これから毎晩そのお札で私を縛りつけて、あんなことやこんなことを――」

 

「よし!この話はやめにしよう」

 

陸兎はドSではあるが、絵面がヤバいR18禁までのレベルには行かないように心掛けている。

別の話題に切り替えようとした時、朱乃が少し不安そうな表情で話してきた。

 

「後数日でライザー・フェニックスとのレーティングゲームが始まりますわね。陸兎君、今の私たちは勝てるでしょうか?イッセー君も最近は少し自信が無いみたいですし」

 

「そんな心配かよ。別に大丈夫だろ。ほれ、あれを見てみろ」

 

そう言いながら、陸兎は向こう側にあるテラスの方に指を差し、朱乃も陸兎が指差した方に目線を向ける。

そこにいたのは、向かい合って話している一誠とリアスだった。

 

「言っただろ、大丈夫だって」

 

「うふふ、そうですわね」

 

テラスで話している一誠とリアスの方を見ながら、二人は会話を弾ませていくのであった。

 

「朱乃先輩と陸兎先輩、こんな所で何の話をしてるんでしょう?」

 

「お二人共、とても楽しそうに話してらっしゃいますね」

 

「邪魔したら悪いかもしれないね」

 

そして、そんな二人を柱の影に隠れながら見ている小猫とアーシアと木場であった。

余談だが、この時陸兎は既に三人が覗き見していることに気づいており、朱乃と一通り会話した後、柱の影に隠れている三人の下に迫り、頭上に拳骨を食らわせるのであった。

 

 

 

 

その次の日、リアス達は別荘の平地へやって来た。目的は一誠の修行の成果を確認する為である。

 

「イッセー、『赤龍帝の籠手』を使いなさい。それで裕斗と戦ってみせなさい」

 

「はい、『赤龍帝の籠手』!」

 

一誠の叫び声に応じて『赤龍帝の籠手』が出現した。

 

「イッセー、今の貴方の限界まで強化しなさい」

 

Boost(ブースト)!」

 

Boost(ブースト)!』

 

一誠の叫び声と共に『赤龍帝の籠手』からマダオボイスが響き渡り、彼の体を一段階強化した。

その後、一誠は「Boost(ブースト)!」と叫びながら己を強化し続け、最大で12回も強化することができた。

 

「今までの貴方なら12回も強化はできなかった。これは貴方がちゃんと成長してる証よ」

 

「俺の・・・」

 

一誠は『赤龍帝の籠手』を見つめながら呟くと、木刀を持っている木場の方へ向いた。

 

「始め」

 

「行くぞ!『赤龍帝の籠手』!」

 

Explosion(エクスプロージョン)!』

 

強化が完了し、一誠は自身の体に力が溢れ出るのを感じた。

そんな一誠に木場が『騎士』のスピードで接近する。

 

「はぁーーー!」

 

「うっ!?うおっ!」

 

一誠は『赤龍帝の籠手』で木場の一撃を受け止めると、反撃に彼に向けて蹴りを入れたが、木場はそれを躱して後ろに下がる。

 

「イッセー、魔力の塊を打ちなさい!」

 

リアスに言われ、一誠は手のひらに魔力の塊を出現させる。

しかし、その魔力の塊は練習した時と変わらず小さいままだった。

 

「くっ!このぉーーー!!」

 

顔をしかめながらも、一誠は叫び声と共に魔力の塊を殴りつけた。

その瞬間、凄まじい魔力が木場の方へ放たれた。

 

「!?」

 

木場は驚きながらも、上に跳んで躱す。

しかし、木場が躱した巨大な魔力はあやかしの住処であろう山の方に向かっていた。

 

「おいおい、こりゃヤベーぞ・・・」

 

そう言いながら、陸兎は『洞爺刀』を出現させて、地面を大きく蹴って跳び上がる。更に空中でもう一度地面を蹴るような動作をすると、陸兎の体は加速し、魔力の前へ追いついた。

そして、一誠が放った巨大な魔力を正面から『洞爺刀』で斬り捨てた。

 

「まさかここまで成長するなんて驚きだわ。まぁ、それをいとも簡単に斬った陸兎も流石ね」

 

リアスが陸兎の方を見ると、陸兎はいつの間にかリアス達の所に戻っていた。

 

「いやー、危ねぇ危ねぇ。こんな事は北海道から沖縄までフルマラソンするくらい真似したくねぇな。それとイッセー、一応この山はあやかしの住処なんだから壊そうとすんなよ。運が良かったな。俺がいなかったら、お前はこの山に住んでるあやかしに呪殺されてたかもな」

 

「怖いこと言うなよ」

 

陸兎の言葉に顔を青くする一誠。

そんな彼らを見つめながら、リアスが木場に問う。

 

「裕斗、さっきのイッセーの攻撃はどうだった?」

 

「正直驚きました。あの一撃は上級悪魔クラスの一撃です」

 

そう言いながら、木場は木刀を見せると、木刀が二つに割れた。

 

「イッセー、それと陸兎。現段階で貴方たち二人は私たちの中で最高クラスの攻撃力を持っている。レーティングゲームは貴方たち二人が勝敗の要になると私は思っているわ。後は自分を信じなさい」

 

「自分を・・・はい、部長!」

 

「んまぁ、ボチボチやりますか」

 

リアスの言葉に一誠は元気よく返事し、陸兎は仕方ないといった感じで返した。

その後リアス達は、決戦当日になるまでひたすらに修行し、各自レベルアップしていくのであった。

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