ハイスクールD×D 銀ノ魂を宿し侍   作:イノウエ・ミウ

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長くなりそうだったので、更に二つに分けました。


※9月10日追記
後編がかなり長くなりそうだったので、後編の内容の一部を中編に入れて再投稿しました。


社会に出たらまずはアポの取り方を覚えろ

先程、陸兎によって倒された黒服たちは、必死になって陸兎と赤ん坊を探していた。

 

「クソ!どこに行った!?」

 

「まだ、遠くに行ってないはずだ!探せ!」

 

辺りを見渡しながら、向こうの方へと走り去る黒服たち。

そんな彼らを壁に寄りかかって眺めていた少年が口を開いた。

 

「・・・もう行ったよ」

 

壁に寄りかかっていた少年、剣夜がそう言うと、彼の隣にあった壁が崩れ、そこから赤ん坊を抱いた陸兎が現れた。

 

「相変わらず便利だな。お前の『錬成』能力は」

 

先程、裏路地を塞いでいた壁は剣夜の誓約神器で作った物だ。

まだ誓約神器の名前は控えておくが、彼の誓約神器はあらゆる物を『錬成』し、本物そっくりのレプリカを作ることができる。

一見、地味に見える誓約神器だが、実はとんでもない力を持っている。その説明もまた別の機会に。

 

「それにしても、こんな街中で逃走中をやるなんて、今回は何をやらかしたんだい?」

 

「別に何もやってねぇよ。それよりも、あのハンター擬きは何なんだよ?」

 

剣夜の質問に一言で答えながら、自分と赤ん坊を追っていた黒服の正体を剣夜に問う陸兎。

 

「あれは恐らく、東京で営業をしている大企業、飯田屋の者だ。飯田屋は表向きは普通の会社だけど、何分黒い噂が多くてね。普通なら調査の対象になるけど、飯田屋は日本陰陽師協会のスポンサーも務めているから、こっちから下手に出ることができないんだ」

 

「ついでに、向こうはこっちに金を出してるから、そいつに何かあった時、俺ら退魔師が動く必要があると。さしずめ、虎の威を借りる狐・・・いや、狸親父ってことか・・・」

 

剣夜の説明を聞いて、加平という人物を一言で表す陸兎。

一方、剣夜は陸兎の抱いている赤ん坊を見つめる。

 

「それにしても、この赤ちゃん、本当に君にそっくりだね。正直、君が女の子を家に連れて、チョメチョメしたって言われても納得できるくらいだよ」

 

「だから、やめてくんない。なんで、どいつもこいつも俺に既成事実をつけたがるの?後、チョメチョメって何時の言葉だよ。今時の高校生でチョメチョメなんて言葉知ってる奴いねぇだろ」

 

またもやあらぬ疑いをかけられ、半ば疲れた様子で否定する陸兎。

一方、剣夜は陸兎が抱いている赤ん坊を興味深そうに見つめる。

 

「本来、赤ちゃんは今の自分の状態を伝える為に数時間に一回は泣くって聞くけど、この子は全然泣かないどころか泣く気配すら見せないね」

 

「冗談じゃねぇ。ここで泣き出してみろ。ホント川にぶん投げてやらぁ」

 

「バブ!」

 

「おう、そうだ。男はパーマに失敗した時以外は泣いちゃいけねぇ。お前はその分、イッセーより見込みがあるぞ・・・ん?」

 

赤ん坊の様子がおかしいことに気づき、ふと下を見下ろす。

すると、赤ん坊の下半身から水が溢れており、着ていた服を濡らしていた。

 

「どうやら、下は泣き虫みたいだね」

 

啞然とする陸兎の隣で剣夜が呟くのであった。

 

 

 

 

場所は変わって、ここは飯田屋本社。

大企業ということだけあって、建物は高層ビルとなっており、建物の中には飯田屋で働いている一般の会社員や社内を掃除する清掃員などがいる。

そんな会社の中に、人ならざる者達が三人。異形の存在を知らず、懸命に働いている人間たちの中に混ざっていた。

 

「こうして見て回ると、一見普通の会社にしか見えないよな」

 

「確かにそうだね。でも、所々に何かを隠しているような嫌な雰囲気を感じるよ」

 

「裕斗先輩の言う通りです。気を抜かないで調査しましょう」

 

清掃員の恰好をしながら社内を歩き回っている木場、小猫、一誠の悪魔三人。

ソーナから飯田屋と言う会社が日本陰陽師協会のスポンサーを務めており、下手に手を出せば日本陰陽師協会を敵に回すと忠告されたリアスだったが、このまま黙っておくことはできず、誘拐の真相及び飯田屋の秘密を確かめるべく木場、小猫、一誠の三人を潜入させた。

変装や手続き等に時間が掛かったものの、何とか潜入できた三人は清掃員として働きながら、飯田屋の秘密を探っていた。

 

「中々見つからないな・・・」

 

「これだけ大きな会社となると、隠している場所も限られているだろうね」

 

会話しながら辺りを見渡す一誠と木場。

すると、三人の耳に僅かだが音が聞こえてきた。

 

パシャ!

 

「「「!?」」」

 

突如水をかけたような音が聞こえ、三人は音がした方へ走り出す。

少し走ったところで、入口が鉄の扉でできている部屋を見つけた。音の発生源はこの部屋からだった。

余談だが、本来この鉄の扉は頑丈にできており、中の音が外に漏れない作りになっているのだが、悪魔である三人は聴力が普通の人間よりも優れているため、この部屋で鳴った音を聞こえることができたのである。

三人は真っ先に部屋に入ることはせず、まずは中の様子を確認しようと聞き耳を立てた。

 

「おやぁ?君たち、ここは立ち入り禁止だよぉ」

 

その時、三人に声を掛ける者が現れて、慌てて振り向くと、他の社員と違って黒服を着ておらず、私服の上に羽織を羽織って、オレンジのグラサンを掛けた男が三人を見据えていた。

ここでバレるのはマズいと思った一誠が慌てながらも何とか誤魔化そうとする。

 

「あ、あぁ!俺たち、新入りで、ちょっと道に迷っちゃって・・・」

 

「臭いねぇ、ネズミ臭い噓つき人間の匂いが・・・いや、噓つき悪魔の匂いがするねぇ」

 

「「「!?」」」

 

自分たちを匂いだけで悪魔だと見抜いた男に対し、一誠たちは一斉に戦闘態勢に入る。

その様子に男は嬉しそうに微笑んだ。

 

「ククク・・・いい殺気だねぇ。さっきの男といい、あんたらとも中々楽しめそうだ」

 

そう言いながら、男は腰に構えた刀を引き抜いた。

 

「ちょっと相手してくれるかい?この、人斬り改め異形斬りの胃蔵と」

 

 

 

 

あの後、剣夜と別れた陸兎はスーパーでおむつを買って、公園のベンチで赤ん坊のおむつを取り換えていた。

 

「お!お前右曲がりじゃねぇか。良かったな。将来大物になれるぞ」

 

「ムゥ」

 

「なんだ?小便漏らしたぐれぇで落ち込むんじゃねぇ。男は上と下が別の生き物だからな」

 

「これでよし!」と言っておむつの取り換えが済んだ陸兎はベンチに座った。

 

「たく、親父に間違われたり、誘拐犯に間違われたり、厄日だ今日は」

 

「アウ」

 

「あぁ悪ぃ、お前の方が厄日か。お互い大変だな。でもまぁ、生きていりゃこういう日もある。オメェもこの先、人生でもっと大変な事が起こるぞ」

 

そう言って、陸兎は立ち上がると、赤ん坊を背負い、落ちないように赤ん坊ごと自分の体に布を巻いた。

 

「いいか、これはある少年ジャンプ漫画のニート侍の言葉なんだけどよ、人生の80%は厳しさでできてんだ。いやホント、その通りだよ。俺なんて、80%どころか90%もあるぜ。けど、何も悪いことばかりじゃねぇ。こういう一日が終わった後のいちご牛乳は美味いんだ。事が全部済んだら、一緒に一杯やろうぜ」

 

「アウ」

 

「よし!行くか!」

 

背中に背負っている相棒との約束を胸に、陸兎は目的を果たすべく飯田屋本社に向かった。

 

 

 

 

一誠たちが胃蔵に見つかる少し前、飯田屋本社に連行された誘拐犯らしき女性は、柱に括り付けられて拷問を受けていた。

 

パシャ!

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

顔に水をかけられた女性は呼吸を整えながら、水をかけた拷問官を睨みつける。

 

「勘四郎様をどこにやった!?」

 

「この性悪女が!」

 

「・・・・・・」

 

二人の拷問官が女性に問い掛けるも、女性は何も喋らない。

その様子を眺めていた加平は、ゆっくりと彼女に近づく。

 

「全く、勘一郎め。この悪魔のどこに惚れたと言うのだ・・・」

 

そう呟きながら、加平は女性の前に立つと、彼女の顔を掴んだ。

 

「雇ってやった恩を忘れ、人の息子をたぶらかした挙句死に追いやい、更にはその子まで攫うとは、この薄汚い悪魔め!」

 

「・・・勘四郎を攫ったのは、貴方たちの方でしょう」

 

「何?」

 

表情を歪ませる加平に、女性は力強く言い返す。

 

「あの子は私の子です!誰にも渡さ――!」

 

「やれ」

 

「!? あぁー!」

 

力強く叫ぼうとした女性だったが、加平に指示された拷問官が彼女を括り付けている縄に霊力を送らせると、彼女は体中に焼けるような痛みを感じて悲鳴を上げた。

全身が焼けるような痛みに息も絶え絶えになりながら、女性は加平を睨みつける。

対する加平は、先程の行為を何とも思わない様子で平然と喋り出す。

 

「お前のような薄汚い悪魔から飯田屋の者が産まれただけでも恥だというのに、まだ勘四郎を子と言うか!?あの子は飯田屋の跡取りとして、私が立派に育てる。どうしても言わんと言うのなら・・・」

 

そう言いながら、加平は拷問官に指示すると、拷問官は腰にかけていた刀を抜いて、女性の前に突き出した。

 

「どうせ人間よりも長く生きることができるんだ。なら、目の一つが無くなったところで問題は無かろう?」

 

「・・・・・・」

 

刀を向けられて尚、女性は決して口を割ろうとはしなかった。

 

ドーン!

 

その時、入口の扉が破壊され、そこから三人の男女、胃蔵に見つかった一誠たちがなだれ込むように入ってきた。

加平たちは驚きながら入口の方を見る。目線の先には刀を抜いた胃蔵がいた。

 

「お楽しみのところすいませんね。何せ、怪しいネズミを見つけたもんで」

 

胃蔵が説明する中、加平の目線は部屋に入ってきた三人に向けられた。

 

「貴様らは、あの学園にいた赤髪の悪魔の――」

 

「悪いな爺さん。あんたの事を詳しく調べてこいって部長に言われたんだ。悪く思うなよ」

 

驚く加平に、一誠が加平を睨みつけながら言った。

 

「こんなところまで追いかけてくるとは困った人たちだ。私情故に、これ以上お手伝いは必要ないと申したはずですが?」

 

「安心しろ。あんたが私情で動いてるように、こっちも私情で動いてんだ。それにしても、孫想いの祖父ちゃんにしては、やりすぎじゃねぇか?」

 

「あなた方もお節介にしては、やりすぎですぞ。世の中には知らぬ方がいいと言うこともある」

 

加平がそう言うと、部屋の入口から次々と黒服たちが入ってき、三人を囲むように立った。

囲まれた三人は、背中合わせになりながら戦闘態勢に入る。

 

「やれやれ、部長には穏便に済ませろって言われたのに、こうなってしまえば、もう穏便には済まされないね」

 

「仕方ありません。こうなったら、プランBに変更しましょう」

 

聞き覚えのない単語を言う小猫に、一誠が恐る恐る問い掛ける。

 

「なぁ、小猫ちゃん。プランBって・・・?」

 

「それは勿論・・・物理で突破です」

 

 

 

 

一方その頃、陸兎は勘四郎を飯田屋に返すために飯田屋本社へとやって来たのだが、受付で止められていた。

 

「だから、社長さんに会わせてくれって言ってるんですよ」

 

既に何度も行われているやり取りに、陸兎の相手をしてる受付の女性は内心疲れながらも顔に出さず、同じ質問を繰り返す。

 

「失礼ですが、アポの方を取られておりますか?」

 

「だから、さっきから言ってるけど何だよアポって?あ!もしかして東北のフルーツ?社長さん好きなんですか青森アッポ―をたべるんご」

 

apple(アップル)じゃねぇし、たべるんごは山形だろ」

 

陸兎の言葉に青筋を立てながらも笑顔でツッコむ女性。

このようなやり取りを既に何度も繰り返しており、中々社長に会わせてもらえない陸兎は文句を言い始めた。

 

「たく、何なんだよ。さっきからアッポーとか辻野あかりとかよぉ。こっちは社長に会いてぇだけだってぇのに」

 

「アウ」

 

「おぁ、そうだ。最近の世の中はな、何をやるにも色々と登録やら何やら、訳分かんねぇ手続きをしないといけねぇ時代なんだよ。フットワークってモンが悪いんだフットワークってモンが。あーあ!いったい日本はどうなっていくんだろうなぁー!」

 

言いたい放題言う陸兎に、これ以上騒ぐのなら追い出そうと女性の脳内にそのような考えが思い浮かんだその時、建物全体が突如揺れ出した。

 

「な、何!?」

 

建物全体の揺れに、女性は一瞬だけ上を見上げた。

そして、すぐに目線を戻すと、目の前に陸兎はいなかった。

 

「あ!お客様困ります!」

 

騒ぎの隙をついて、近くにあったエレベーターに乗ろうとしてる陸兎を慌てて制止しようと女性は声を掛ける。

しかし、陸兎は既にエレベーターに乗り込み、女性の方に目線を向けると一言。

 

「アポ」

 

「ナポ」

 

その直後、エレベーターのドアが閉じ、陸兎たちは上の階へ登っていくのであった。

 

 

 

 

「なんということだ・・・!」

 

加平は目の前の光景に絶句していた。

黒服の者達は加平のボディーガードを務めるだけあって、それこそ並みのあやかしや悪魔とも戦えるくらい凄腕の精鋭ばかりだった。

しかし、加平の目の前に広がっている光景は、その精鋭たちが全員地面に倒れてる姿である。

 

「どうした爺さん?随分顔色が変わったな。さっきまで余裕こいて笑ってたのによ」

 

加平に向かって喋る一誠に対して、加平はこの光景を引き起こした三人の悪魔を忌々し気に睨む。

同じ悪魔でも下っ端程度だと思っていたが、彼らは自分たちの想像以上の力を発揮し、あっという間に襲い掛かってきた黒服たちを全滅させた。

 

「いいねぇ。こうでなくちゃ面白くない」

 

だが、こんな状況下でも胃蔵は未だに笑みを崩していなかった。

木場は微笑みながらも油断せず剣を構える。

 

「余裕そうですね。こっちは三人に対して、そちらはもう貴方一人ですよ」

 

「ククク・・・そういう言葉は、俺の居合いを防いでから言うんだな」

 

「!?」

 

その瞬間、胃蔵は『神速』で高速移動しながら木場に迫った。

木場は咄嗟に反応をし、剣を僅かに動かしたがその直後、木場の肩から血が飛び散った。

 

「ぐぁぁぁぁぁぁ!」

 

斬られる直前、『神速』に反応できた木場は咄嗟に剣を動かして、胃蔵の剣の軌道を僅かに逸らしたため、傷自体は致命傷でないが、斬られた箇所から焼けるような痛みを感じ、その場で肩を押さえながら蹲る。

一方、木場を斬った胃蔵は、自身の居合いに反応できた木場を称賛した。

 

「一撃で逝かせるつもりだったけど、一瞬とはいえ俺の剣に反応するとはね・・・中々いい腕してるじゃないかあんた」

 

「テメェ!」

 

仲間を斬られて怒った一誠が『赤龍帝の籠手』で胃蔵に殴り掛かる。

 

「動きはいい。でも、真っ直ぐすぎじゃないかねぇ」

 

しかし、胃蔵は一誠の拳を体を横に捻らして躱し、『神速』の居合いで一誠の腹を斬った。

 

「がっ!?」

 

斬られた一誠は木場同様、その場に膝を付いて斬られた部位を押さえる。

しかし、一誠はこの痛みに覚えがあった。

 

「この痛み・・・まさか霊力・・・!?」

 

以前、陸兎から霊力が異形にとってどれほど毒になるのかを、その身で体験したからこそ、一誠はこの焼けるような痛みの正体を当てることができた。

 

「激痛かい?この痛みは君たち異形にとって炎で体を焼かれるも同然だからねぇ」

 

不敵な笑みでこちらを見つめる胃蔵に、彼に傷を負わされた一誠と木場は顔をしかめる。

その時、メキメキと音がした。音がした方に胃蔵が振り向くと、強力な腕力で女性を括り付けていた柱を壊し、それを持ち上げている小猫がいた。

 

「このままここで戦うのは不利です。一旦この人を連れて移動しましょう」

 

そう言いながら、小猫はへし折った柱を胃蔵目掛けて投げた。

胃蔵は瞬時に刀で柱を斬りつけた。真っ二つに斬れた柱が部屋の壁にぶつかり、衝撃が部屋を揺らす。

だが、目の前には既に一誠たちはおらず、代わりに床に穴が開いていた。

胃蔵が柱を斬っている隙に、床を殴って穴を開け、そこから逃げたのだろう。

 

「おのれ・・・!何をしておる!さっさと女たちを見つけ出せ!」

 

加平は怒りながらも倒れている黒服たちに指示を出し、逃げた一誠たちを追わせた。

 

「ククク・・・さて、君たちはどこまで足搔いてくれるかな?」

 

加平や黒服たちが、慌てながら部屋を出る中、胃蔵はただ一人、一誠たちが逃げ出した穴を見つめ、楽しそうに笑っていた。

 

 

 

 

一方、胃蔵から一旦逃げることにした一誠たちは、社内の廊下を歩いていた。

 

「お二人共、傷はどうですか?」

 

「大丈夫だよ小猫ちゃん。痛みも、もう治まったし、さっきこの人から手当てしてもらったからね」

 

心配する小猫に向かって微笑む木場の肩には包帯が巻かれていた。

拷問部屋から脱出した直後、胃蔵に斬られた木場と一誠は助け出した女性から軽い手当てを受けていたのだ。

その女性は現在、一誠と話している。

 

「それじゃあ、勘四郎は無事なんですか!?」

 

「はい。今は俺たちの仲間と一緒にいるはずです」

 

一誠はこれまでに起きた出来事を女性に話すと、今度は女性の身に何があったのか問い掛ける。

 

「今の話を聞いて、あの子の母親が貴方だってことは分かりました。もし良ければ、何があったのかも教えてくれますか?それくらい聞く権利は、俺たちにもあると思います」

 

一誠の問いに、女性は少し悩んでいたものの、ゆっくりと口を開き、自身とその子である勘四郎の身に起きた出来事について話すのであった。




次回で完結となります。
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