えーい、うるさい!そっちの方の執筆が全然進まないから、ちょっとこっちでリハビリするだけだ!
というわけで、第3章開始です!
新op「CORE PRIDE」
新ed「反抗声明」
op銀魂じゃないんかい!って思っている方もいるかもしれませんが、まぁ・・・同じ悪魔繋がりということで。
銀魂edの「反抗声明」で女性キャラ達がウェディングドレス姿で登場しますけど、皆さんが一番好きなキャラは誰ですか?ちなみに、私は陸奥です。
友達の家にお邪魔する時は親に迷惑を掛けるな
ライザーとのレーティングゲームから月日が流れ、気温が上がり、夏の季節になりかけている今日、陸兎たちオカルト研究部は兵藤家へお邪魔していた。
いつもなら旧校舎で活動するが、今日は年に一度の大掃除のため、旧校舎で活動することができず、一誠の家で悪魔による定例会議を行っていた。
そんな中、陸兎は会議にはほとんど参加せず、一人一誠の部屋を漁っていた。
「おいイッセー、エロ本はどこに隠してんだ?」
「ば、馬鹿野郎!部長たちの前でそんなの教えるわけ――」
「お、エロ本発見」
赤面する一誠を尻目に、本棚に隠されていたエロ本を見つけた陸兎。
「なにぃぃぃぃぃぃ!!な、何故バレた!?」
「単純すぎんだよお前は。後は・・・こことここ、それとここだな」
「止めて!これ以上、俺の青春を皆に晒さないで!」
次々とエロ本を見つけていく陸兎に、一誠は顔がトマトのように真っ赤になる。
その時、部屋の扉が開き、一誠の母親がお菓子を乗せているお盆を持って部屋に入って来た。
「お邪魔しますよ」
「うーす、イッセーのお母さん。あんたの息子、部屋の至る所にエロ本隠してましたよ~」
「おいぃぃぃぃぃぃ!!なにばらしてんだお前!」
「あらあら、お友達と仲良くしてて何よりだわ」
親にエロ本を見られ、焦る一誠をよそに、一誠の母親は侮蔑や嫌悪の感情を出すことはなく、一誠と陸兎に向かって微笑んだ。
そんな母親の反応が予想外だったのか、陸兎は目を丸くしながら問いかける。
「随分落ち着いていますね。息子がエロス一世でショックを受けたりしないんですか?」
「イッセーがエロいのは小さい頃から知ってるからね。そうそう、小さい頃と言えばこれ!」
「って、俺のアルバムじゃねぇか!?」
母親が見せてきた自身のアルバムに、一誠は思わず叫んだ。
一誠の母親はいくつかあるアルバムの内の一つを開き、オカルト研究部の女子たちに見せる。
「これが小学生のイッセーで、これが幼稚園のイッセー。この頃から女の子のお尻ばっかり追いかけててねー」
「小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー、はぁ~」
「すんません部長、ちょっときめぇす」
一誠のアルバムを見ながら、ポツリポツリと顔を赤らめながら呟くリアスにドン引きしながら、陸兎は近くにいた小猫に話しかける。
「なぁ、小猫。もし、小せぇ頃のイッセーの写真が学園に売ってたら、何枚買う?」
「一枚も買いません。イッセー先輩ですし」
「だよなぁ。イッセーだし」
「俺だからってどういうことだ!?せめて一枚でもいいから買ってくれよ!」
二人の会話を聞いた一誠は、自身の写真が一枚も売れない事に悲痛の叫びを上げた。
場所は違えど、いつもと変わらぬオカルト研究部の様子に、木場は微笑みながら一誠に話しかける。
「アハハ、いいお母さんだねイッセー君」
「どこがだよ・・・そう言えば木場、お前って家族は――」
「・・・ねぇ、イッセー君」
一誠のアルバムを見ていた木場だったが、あるページを開いた瞬間、木場の手が止まり、低い声で一誠に問い掛けた。
「この写真に写っているこの剣に見覚えある?」
「いや、覚えてねぇ。何せガキの頃だし」
「まさか、こんなところで目にするなんてね・・・」
そう言いながら、木場は苦笑した。しかし、写真を見つめるその目は、激しい憎悪に満ちていた。
その憎悪に一誠は気づかぬまま、木場から放たれた言葉を聞いた。
「これは・・・聖剣だよ」
「・・・・・・」
そして、その憎悪を陸兎は見逃さなかった。
日が沈み、辺りが暗くなった頃、オカルト研究部は駒王町の廃棄工場に集合していた。
目的は工場の中に潜んでいるはぐれ悪魔の討伐である。
「あの工場の中に、はぐれ悪魔が?」
「えぇ、今晩中に討伐するよう大公も言っておりましたわ」
「それだけ危険な存在ってことね。私と朱乃は外で待ち構えてるから、イッセーと裕斗と小猫で敵を外におびき出してちょうだい。アーシアは後方で待機、陸兎はアーシアの護衛・・・って寝てる!?」
「ガァー!ゴォー!」
部員たちに指示を出す中で陸兎の方を向いたリアスだったが、当の本人は立った状態のままいびきを掻きながら寝ていた。
驚くリアスをよそに、朱乃が微笑みながら彼女に声を掛ける。
「そっとしておいてあげましょう。私たちと違って、陸兎君は夜中に弱いんだから」
「はぁー、まぁいいわ。頼んだわよ三人共」
「「はい」」
「・・・・・・」
「裕斗?」
「あ、はい」
木場が遅れて返事をしたが、三人は工場の中へ入った。
すると、数分経たずして、中から激しい戦闘音が聞こえてきた。
「皆さん、大丈夫でしょうか・・・?」
「・・・ん?」
アーシアが心配そうな表情で見守る中、ふと中の様子に異変を感じ取った陸兎が目を覚めた。
陸兎はまじまじと工場の入口を見つめていたが、面倒な顔をしながら呟く。
「おいおい、何やってんだ木場・・・」
「陸兎さん?」
隣にいたアーシアは疑問符を浮かべながら目覚めた陸兎の方に振り向くと、陸兎は『神速』で一気に工場内へ瞬間移動した。
そして、木場の上に馬乗りになっている上半身が女性、下半身が蜘蛛のはぐれ悪魔を『洞爺刀』で斬った。
「陸兎君!?」
「さっさとやっちまいな小猫」
「!? はい」
突然の陸兎の登場に驚きつつも、彼の一言で小猫はすぐさま状況を理解し、怯んだはぐれ悪魔に向けてアッパーをかました。
アッパーによって上に飛ばされたはぐれ悪魔は、工場の天井を突き破って外に出た。そこに朱乃が雷をお見舞いし、黒焦げになったはぐれ悪魔は地面に落下した。
「グレモリーの名において、貴方を滅するわ!」
止めにリアスが滅びの魔力を放ち、はぐれ悪魔は断末魔を上げながら消滅した。
「やったか!?」
「お前それフラグ・・・だけど、今回はその心配はねぇな」
工場の外に出ながら、フラグを立てようとした一誠を慌てて制止しようとするも、はぐれ悪魔は跡形も無く消滅したのを見たので、復活することはないと判断した陸兎。
パチン!
ふと乾いた音が響き渡り、音がした方に振り向くと、木場とリアスが向かい合っていた。
しかし、リアスの表情は険しく、木場の顔には平手された痕があった。
「少しは目が覚めたかしら?陸兎が咄嗟に気を利かせてくれたから良かったけど、一歩間違えば誰かが危なかったのよ」
「すみませんでした。今日は調子が悪いみたいなので、これで失礼します」
注意するリアスに対して、木場は塩対応で流しながら、そのまま立ち去ろうとする。
そんな木場を一誠が呼び止める。
「待てよ木場!今日のお前マジで変だぞ。もし、悩みがあるなら話してくれ。俺たち仲間だろ?」
「仲間か・・・イッセー君、君は本当に熱いね。でもね、僕は基本的な事を思い出したんだよ。僕が何のために戦っているのか・・・つまり、僕の生きる意味さ」
「生きる意味・・・それって――」
「復讐か?」
いつの間にか一誠の隣にいた陸兎が、一誠の言葉を遮るように言うと、木場は少し驚いた顔になった。
「・・・気づいてたのかい?」
「まぁな。イッセーの家に行った時にな」
そう言いながら、陸兎は真剣な表情で木場に向かって言う。
「お前が誰に復讐しようが、それがお前にとって必要な事なら俺は止めやしねぇ。何せ俺自身、復讐を経験したことがあるからな。だから、一つアドバイスをしてやるよ」
「アドバイス?」
「・・・俺が復讐を果たした時、そこに喜びは一切無かった。あったのは、達成感と虚しさだけだった・・・復讐ってのは、お前が思っている以上に過酷なモンだ。やるつもりなら、それ相応の覚悟は持っておきな」
アドバイスを聞いた木場は、無言で陸兎を見つめていたが、「覚えておくよ」と一言言うと、そのまま去っていった。
「教会ではかつて、聖剣を扱える者を人工的に生み出す『聖剣計画』が行われていましたわ」
リアス達と別れた後、家に戻った陸兎は朱乃から木場の過去、彼の復讐の動機について聞いていた。
聖剣エクスカリバー。悪魔にとって一撃でも食らえば消滅する恐れもある武器だが、使える者が限られているという欠点があった。
教会はその欠点を補うために、人工的に聖剣を扱える者を生み出す『聖剣計画』が行われた。その計画の人材の一人として、当時まだ人間だった頃の木場がいた。
しかし、木場は聖剣に適応することができず、同じく適応できなかった者達と共に処分されそうになったが、命からがら逃げ出した。そして、逃げた先でリアスと出会い、彼女の眷属になったのだと言う。
「大方、その計画によって殺された同士の恨みを晴らす為に、エクスカリバーを一つ残らず駆逐してやるってことか。復讐としちゃ、よくあるパターンだな」
朱乃からある程度話を聞いた陸兎は、木場の復讐について頭の中でまとめ上げた。
そんな中、朱乃が先のはぐれ悪魔討伐の際に、別れ際で聞いた陸兎と木場との会話で気になったことを陸兎に問いかける。
「そう言えば、陸兎君も復讐の経験があるとおっしゃってましたね。陸兎君は復讐を果たした時、復讐をして良かったって思ったことがあるのですか?」
「・・・さぁな。木場の奴にはああ言ったが、俺自身あの復讐が正しかったかどうか・・・今となっては分かんねぇことだ・・・」
そう語る陸兎の目が一瞬机に置いてある一枚の写真に向いたのを朱乃は見逃さなかった。
写真に写っているのは幼い頃の陸兎と彼の母親。彼の母親が既に亡くなっているのは前に聞いたが、詳しい事情については聞かされていない。というよりも、彼自身そのことについて話そうとしないし、何度か聞こうとしたが、毎回はぐらかされる。
もしかしたら、その復讐に彼の母親が関係しているのではないだろうか。そんなことを思っていると、突如陸兎が声を上げた。
「あーやめだやめ。こんな辛気臭ぇ空気を出すなんざ俺らしくねぇ。色々動いて疲れたし、今日はもう寝る」
「何でしたら、今夜は一緒のベットで寝ましょうか?」
「自分の部屋戻れ・・・と言いてぇけど・・・お前がいいなら勝手にしろ」
「うふふ、かしこまりました」
部屋の電気を消し、二人は陸兎のベットに横になる。
すると、朱乃が突如陸兎の体を抱きしめ、自分の胸に陸兎の顔を寄せた。
「・・・何やってんだ?」
「こうしたら、少しは気持ちが和らぐんじゃないかしら?」
「そんなんされて喜ぶ奴なんざ、ガキかエロス一世だけだろ・・・たく、もういい。窒息しない程度に抱きしめてくれ」
「はい」
諦めた様子で朱乃の腕に抱かれた陸兎だったが、ふと小さい声で彼女に呟いた。
「・・・ありがとよ」
その小さな呟きを、朱乃は微笑みながら聞かなかったことにした。