ハイスクールD×D 銀ノ魂を宿し侍   作:イノウエ・ミウ

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感想で指摘された箇所を修正しました。考えてみれば、剣夜たちとの話し合いの際に、ソーナが言った今代の赤龍帝にリアス達が反応しないのはおかしいですね。そもそも、なんでソーナが一誠が赤龍帝だと知ってんだ?って疑問も生まれますね(まぁ、剣夜に教えてもらったとか理由付けようと思えば付けられるんですけどね)。
ちなみに、剣夜や陸兎は一誠が赤龍帝だということを彼がまだ人間だった時から知ってました。


・今回の話の内容
作る+白い物=?
これだけで何のネタか分かった貴方は一人前の銀魂マニアです。


授業参観は人によっては公開処刑になる

サーゼクスが駒王町に来た翌日、陸兎はいつも通りの時間で家を出た。

 

「そんじゃ、先に行ってるぜ」

 

「行ってきます。朱乃先輩」

 

朱乃は少し遅れてから登校するとのことで、先に家を出た陸兎とゼノヴィアは駒王学園に向かって歩いていた。

 

「先日はすまなかった。君のことを考えずに突っ走りすぎた」

 

「別に気にしてねぇよ。合体未経験の女子にはよくある間違いだ」

 

「そこでだ。私はある物を使って練習することにしたんだ。確か、コンド――」

 

「とりあえず、お前は保健体育を百年くらい習ってろ」

 

そんな会話をしながら登校してると、見知った顔が見知らぬ人物に絡まれていた。

 

「ん?イッセーと・・・もう一人知らねぇ奴がいるな」

 

一誠と向かい合う形でいるのは、陸兎よりも濃い目の銀髪をした長身の青年だった。

しかし、その青年から感じるプレッシャーは普通の人間とは思えないほど濃く、少しだけ警戒していると、ゼノヴィアが声を上げた。

 

「あれはまさか、白龍皇か!?」

 

白龍皇。先日のコカビエルの騒動で陸兎が倒した(止めを刺したのは龍牙だが)コカビエルを回収しに来た白い鎧を纏った存在。それと同じオーラをあの青年から感じた。

青年の気配から敵意は無いと判断し、一誠と話す青年を眺めていると、ゼノヴィアが手にデュランダルを持って飛び出しそうだったので、肩を掴んで制止させた。

 

「落ち着け。様子からして、向こうは戦いに来たわけじゃねぇらしい。木場もその剣しまえ。銃刀法違反でしょっぴくぞ」

 

「!? 陸兎君。でも・・・」

 

同じく聖魔剣を持って近づこうとした木場に声を掛けて制止させる。

戸惑う木場をよそに、陸兎は白龍皇と思われる青年に話しかけた。

 

「よぉ、この間ぶりだな」

 

向こうも陸兎に気づき、言葉を返した。

 

「八神陸兎か・・・この姿は初めてだな。改めまして、俺はヴァーリ。白龍皇『白い龍(バニシング・ドラゴン)』だ」

 

「そっか。ランスロット・アルビオンのパチモンかと思ってたが、きちんと人の姿もあるみてぇだな」

 

白い鎧の姿を思い出しながらそんなことを言うと、ヴァーリが問いかけてきた。

 

「君にも問おう。八神陸兎、君はこの世界で何番目に強いと思う?」

 

「三番だ」

 

予想外の答えだったのか、ヴァーリはキョトンとした顔になった。

 

「随分中途半端な数字だな。君の性格から考えて、てっきり一番と答えるかと思ってたが・・・」

 

「残念なことに、絶対に勝てねぇと骨の髄まで刻まれちまった人間が二人程いてな。いつか超えてやるつもりだが、少なくとも今は無理だ」

 

「ほう、是非とも会ってみたいものだ」

 

「まぁ、そう急ぐな。その内会談で会えると思うぜ。何せ、その人らも会談に参加するらしいからな」

 

「そうか。会談には俺も参加するから、会うのが楽しみだ」

 

そう言って、ヴァーリは楽しそうに笑うと、いつの間にか来てたリアスに向かって口を開いた。

 

「兵藤一誠は貴重な存在だ。だが、過去二天龍に関わった者は碌な人生を送らないらしい。君たちはどうなんだろうね?」

 

「・・・・・・」

 

リアスは何も答えず、冷や汗をかきながらヴァーリを見据える。

そんな彼女を見て、満足そうに微笑みながらヴァーリは去っていった。

 

 

 

 

その後、各教室に入った陸兎たちは、授業の準備をしていた。

 

「俺はおかしいと思っている!イケメンの八神はともかく、何故か最近イッセーまでもが女の子にモテ始めていることに!」

 

「その通り!これはもはや、世界の法則が崩れていると言っていい!」

 

「どんな法則だよ。それに、俺は八神ほどモテてねぇよ」

 

相も変わらず一誠に嫉妬を向ける元浜と松田。それに対して、面倒だと言わんばかりに言葉を返す一誠。

その隣で桐生が陸兎たちと会話してた。

 

「そ・れ・で、実際はどうなの?2人はもう兵藤や八神君に抱いてもらったの?」

 

「き、桐生さん!それはいくらなんでも破廉恥すぎます!」

 

「ふむ、私としては保健体育を一通り習ってから、実行するつもりだ」

 

「なるほど。でも、善は急げって言うからね。うかうかしていると、あいつらはあっという間に食べられてしまうかもよ」

 

「た、食べられるんですか!?」

 

「む、それは無視できないな。やはり、性交の予定を早めるべきか・・・」

 

「・・・花の女子高校生がなんつー会話してんだ」

 

そんな感じに時間を潰していると、後ろの方から親たちが入って来た。

やがて、後ろは親たちで埋まり、前の扉から教師が入って来る。

授業は英語なのだが・・・何故か机には白い長方形の物体が置かれた。

 

「いいですか。今渡した紙粘土で好きな物を作ってみてください。動物でも人でもいい。自分が思い描いたありのままの表現を形作ってください」

 

教師がそう説明するが、机に置かれた紙粘土を見て、陸兎が手を上げた。

 

「先生、どう見てもこれは美術の授業ですよね?イングリッシュじゃなくて、アートですよね?」

 

「そういう英会話もあるのです」

 

「あるわけねぇだろ!紙粘土で誰と何英語で会話しろってんだ!?」

 

「諦めようぜ八神。なんか、皆もう作り始めてるし」

 

普段ボケ側の陸兎がツッコミを入れるほどの異常な授業だが、周りは気にしてる様子なく紙粘土をこねり出したのを見た一誠が諦めの顔で言った。

陸兎も渋々と言った様子で、紙粘土をこねり出した。

 

『おぉ!』

 

しばらくすると、一誠の机の方から驚きの声が上がった。

 

「あれって、リアスお姉様じゃない!」

 

「凄いそっくり!」

 

一誠が作ったのは、リアスのミニ人形だった。

脳内に焼き付いたリアスの体を想像しながら作ったそれは、彼女の顔からスタイル、胸の大きさまで本物そっくりと言っていいくらいの出来栄えだった。

 

「素晴らしい!兵藤君、君にこんな才能があったなんて!」

 

「それにしても、胸までそっくりね。つまり、手が覚えているほど触りまくっているってことね」

 

「クソ!イッセーの野郎!やはり、先輩と・・・!」

 

「嘘よ!リアスお姉様がこんな野獣と・・・!」

 

「イッセー!俺の芸術と交換しないか!?」

 

「そんなゴミより、俺は5000円出す!」

 

「私は7000円出すわ!」

 

感動する者、考察する者、嘆く者、自分の作品や金で交渉する者など周囲の反応は様々だった。

その光景を見ながら、陸兎は呆れた様子で口を開いた。

 

「たく、どいつもこいつも素人だな。こんな童貞の欲望を詰め込んだ人形に騒ぎやがって・・・芸術ってモンを分かっちゃいねぇ」

 

「そういうお前は何作ったんだよ?八神」

 

一誠がそう問い出すと、陸兎は作った作品を手に持って、ドンっと置いた。

 

「見やがれ。これが本物の芸術だぁ!」

 

陸兎が作った物。それは・・・巨大な二つの玉の間に砲身と思われる棒が置いてある大砲だった。その形はまるで、男性の下半身にある'アレ'のようだった。

 

「小説終わるぅぅぅぅぅぅ!!」

 

絶叫を上げながら、体を使って陸兎の作品を周りに見せないようにする一誠。

突然奇怪な行動に出た一誠に、陸兎は冷静に問う。

 

「おいおい、何叫んでんだよ。女のヌードに比べたら千倍マシだろ?」

 

「ざけんな!どう見たってそっちの方が卑猥だろ!親たちもいんのに、なんつーモン作ろうとしてんだコラ!」

 

「お前が何勘違いしてるのか知らないけど、こいつはあれだ。ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲だよ」

 

「アームストロング2回言った!大事なことなので2回言ったよ!つか、あるわけねぇだろこんな卑猥な大砲!」

 

あたかも適当に付けた名前にツッコミながらも、一誠はネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲の存在を否定する。

尚も食い下がる一誠に、陸兎は呆れた様子で喋る。

 

「たく、思春期のエロスは普段からエロいことばっか考えてるから、'棒'とか'玉があればすぐそっちに話持ってくんだよ」

 

「マジキモい」

 

「しばらく私に話しかけないで」

 

「いや、だって明らかにおかしいだろ・・・'アレ'じゃないとしたら、いったい何だよそれ?」

 

女子達から軽蔑の眼差しを向けられつつも、一誠は陸兎に疑問を投げかける。

そこに、騒ぐ一誠が気になったゼノヴィアが、ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲を見に来た。

 

「どうしたんだイッセー?随分騒いでいるようだが、いったいどんな物を作ったんだ?」

 

「ちょ、ゼノヴィア!見ない方が――」

 

女のゼノヴィアには刺激が強いと思い、慌てて止めようとした一誠だったが・・・

 

「これは、ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲じゃないか。再現度たけぇなオイ」

 

「ええええええ!?知ってんのこれ!?マジであんの!?俺が知らないだけで、実在するの!?」

 

なんとゼノヴィアがこの卑猥な大砲を知っていたのだ。

驚く一誠の隣で、ゼノヴィアは説明する。

 

「遥か昔、処刑されるイエスのド玉を撃ち抜いた兵器だ。歴史の教科書でその時のイエスの絵を見た時は驚いたが、まさか兵器の方もこの目で見ることができるとは・・・」

 

「まさかの衝撃事実!?教科書に載ってる十字架に張り付けられたイエスの絵、○玉撃たれた時の奴だったの!?」

 

ゼノヴィアから語られたイエスの衝撃の事実に、驚愕の表情となる一誠。

すると、アーシアが陸兎たちの所に近づいてきた。

 

「ゼノヴィアさんがあんな真剣な顔をするなんて・・・そんなに凄い物を作ったんですか?陸兎さん」

 

「おう、アーシアにも見せてやるよ」

 

「見せるな!アーシアは健全なんだ!こんな破廉恥な物見せたら――」

 

必死に止めようとした一誠だが、アーシアはネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲を視界に入れた瞬間、目を大きく見開いた。

 

「まぁ!これはひょっとして、ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲ですよね。再現度たけぇなオイ」

 

「アーシア!!!?」

 

まさかアーシアまでもが、この卑猥な砲台を知っているとは思わず、しかもゼノヴィア同様、最後はおっさんぽい口調で喋ったのを見て、一誠は目が飛び出るほど驚いた。

 

「別名『教会のイナズマ』。クリーム戦役における惨劇、『ロンドンのケーキ七個』を引き起こした地獄の兵器です」

 

「ゼノヴィアと言ってること違ってんだけど。何、クリーム戦役って?何、『ロンドンのケーキ七個』って?ロンドンでケーキを7個食べただけだろそれ?」

 

色々ありすぎて疲れた一誠は、アーシアの説明に覇気の無いツッコミで返した。

 

「おい、俺今スゲーこと思いついた。翼付けようぜ翼」

 

「砲身の所にすべり台を付けるのもありかもしれんな」

 

「お二人共素晴らしいです!素敵な発想だと思います!」

 

そんな一誠をよそに、陸兎、ゼノヴィア、アーシアの三人はネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲の話題で盛り上がっていた。

 

「(あぁ、神様。俺の周りにはまともな奴がいないのでしょうか・・・?)」

 

その光景を見た一誠は、涙を流しながら、自分の周りにまともな人間(悪魔)がいない事を嘆くのであった。もっとも、彼自身まともの部類に入るかは微妙であるが・・・

え?どうしてまともじゃないのかって?女子の着替えを何回も覗いている変態がまともであると?

 

 

 

 

「よくできてるわね」

 

昼休み、飲み物を買うため外に出た陸兎と一誠とアーシアは、同じく外に出てたリアスと朱乃に出くわした。

そこで一誠は、先程作ったリアスの人形を本人に見せた。

 

「あらあら、流石毎日部長のお体を見て触っているイッセー君ですわ」

 

「いやいや、部長の体はきちんと脳内保存してますから」

 

朱乃にも称賛されて、照れ顔を見せる一誠。

そこに陸兎が口を挟んだ。

 

「そんな思春期の呪いが詰まった特級呪物より、俺の芸術も見てくれや」

 

「げぇ、それは・・・」

 

陸兎が持ってるネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲を見て、先程からこの大砲に苦しめられている一誠が顔を顰める。

 

「(頼む、部長だけは健全であってくれ・・・!)」

 

自身の憧れの人が、こんな卑猥な大砲の存在を認知してないで欲しいと願いを込めながら、一誠はリアスを見つめる。

果たして一誠の願いは届くのか・・・!?

 

「あら、これはネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲じゃない。再現度たけぇなオイ」

 

「部長ぉ・・・」

 

残念!一誠の願いは、リアスのおっさんぽい口調と共に砕かれたとさ。

残酷な現実に号泣してしまう一誠。そんな彼を気にすることなく、リアスは説明する。

 

「三大勢力による戦争が起こる遥か昔、三大勢力でちょっとした小競り合いが起きたわ。その第8万4649次スーパースポーツデー大戦の時に、劣勢となった悪魔軍が投入した秘密兵器よ。この兵器で私たち悪魔軍は、これまで優勝常連だった堕天使軍を破り、3000年ぶりの'優勝旗'を手にしたわ」

 

「どーでもいいし長げぇよ!なんだその世紀末な運動会は!?何スポーツデーって英語にしてんだよ!全然かっこよくねぇんだよ!つか、8万4649年間もなんつー大規模な運動会してんだ!それで、あの珍兵器が使われたのもビックリだよ!」

 

色々ツッコミどころが多すぎて、一誠は半ば錯乱した状態でツッコミを入れた。

その時、体育館の渡り廊下から騒がしい声が聞こえた。

 

「体育館で魔女っ子の撮影会だと!?」

 

「写真部として、これは収めなければならぬ!」

 

見てみると、複数の男子達が体育館へ走っていった。

 

「魔女っ子?」

 

「まさか!?」

 

「あらあら」

 

疑問符を浮かべる一誠の横で、リアスは驚愕の表情となり、朱乃は面白そうに笑う。

ひとまず、騒ぎの正体を確かめるため、陸兎たちも体育館に向かうのであった。




※この物語は言うまでもなくフィクションです。実際の人物、団体とは一切関係ありません。
最後に・・・イエスさん、ごめんなさい!
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