……Chapter2からどうしようかなぁ、と悩み通しです。
<Chapter1-3-8-Y>
え。
そんな言葉が、私の脳内を回った。
何故、そんな呼ばれ方をしたのか。
何故、当然のような顔をしているのか。
神社にいてって、言ったはずなのに。
そんな言葉を、口に出そうとして。
けれど、口に出すことは出来なかった。
私のことを、下の名前で呼んで。
助けて、なんてお願いしたのは。
あの時に会った、それ以来会うこともなかった男の子で。
それが、有地さんだと?
少しだけ感じた既視感の元は、そこだと?
頬に、熱が昇るのを感じて。
彼の顔をまともに見られない。
「ご主人、ちょっとクサすぎやしないかの?」
「そうかな?」
そんな、ムラサメ様と話している二人。
「……良かったですね~。」
「茉子ぉ……。」
「羨ましいです、本当に。」
だから、そんな二人に聞こえないように話をした。
あの時、一緒にいた二人だからこそ。
感情を共有できると思って。
「……茉子も、助けて貰ったじゃない。」
「いやいや、ワタシなんてそんな。」
「そんなことはないと思うけど。」
自分が、それだけ頑固になってしまっているのは分かってる。
ただ、茉子も……それに近いくらいに頑固なまま。
もう少し言うのなら。
私ではどうにも出来ない、一族に縛られた女の子として。
「……後、芳乃様。」
「はい?」
「胸元、気をつけてくださいね。 有地さんは気付いてませんけど、祟り神の攻撃で破けてます。」
自分の巫女服を見れば、全てが……なんて言わないけれど。
所々が破けて下着や肌が見えてしまっている。
霊的な加護で護れたとは言え、どうしてもこういった傷は付いてしまうものだから。
ずっとずっと慣れているはずなのに。
そんな当たり前の格好がどうにも
「……そうね、有難う。」
「いえいえ。 今日も、お疲れさまでした。」
「茉子も。」
そんな、気分を落ち着かせる少しの時間。
「後、あの突撃自体は褒められんが気合は良かったと思うぞ?」
「他に手段が浮かばなかったんだよなぁ……。」
「吾輩の神力自体もご主人の活力で上下する。 そういう意味では、あの感情の発露は最適じゃったと思うがな。」
反省会というか、ムラサメ様から有地さん――――ま、
隣り合う、ずっと昔からの友人に小さく聞いた。
「ねえ、茉子。」
「はい?」
「……約束、護ってくれるんだって。」
「……そうみたい、ですね。」
「それに、どう答えてあげれば良いのかな。」
「あは……ワタシも、それは分かりませんけど。」
格好良かったですよね。
そんな言葉。
…………うん。
そんな言葉。
絶対に、彼には聞かれたくない言葉。
其処に込められた感情を、お互いに自覚することはなく。
今だけは、あの時の私達で。
今だけは、あの時の彼を見つめていた。
頬を、ぱん、と。 一度叩いて。
十二時の鐘が、鳴るまでの間の話だ。
<Chapter1 End>
別名:その感情の名は。
という訳でChapter1完了。
この時点での好感度想定は原作Chapter4突入時!
要するに共通ルート段階でガンガンデートとかイチャイチャとかしたいよねって!
ただR-元服は全ての原因をある程度理解してから。
そうじゃないと将臣君を分け合う感じにならないからね!