逃げウマに憧れて   作:ガチタン愛好者

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ドリームトロフィーリーグについてきちんと明言されていないのでアプリの解説プラス筆者が独自に考えたものでいきます。


第二十一話~移籍~

記念をハナ差で優勝したツインターボ。復帰予定のサイレンススズカとの再戦を目標に次のレースへ………とはいかなかった。というのも

 

「うーむ、ドリームトロフィーリーグへの移籍ねぇ。なぁターボ、どうするよ?」

 

「スズカが来るなら移籍してもいいけどなぁ」

 

ドリームトロフィーリーグ。それは有記念といったレースが開催されるトゥインクルの次のリーグ。いわばワンランク上のリーグであり、トゥインクルシリーズと比べれば夏と冬の2レースしかなく、所属ウマ娘も少ないために派手さははイマイチだ。ただレースのレベルは比べ物になら無い。ドリームトロフィーリーグに移籍するには少なくともG1レースを一回以上優勝している必要がある。つまりトゥインクルシリーズの上澄みだけが進めるリーグなのだ。それ故数少ないレースには凄まじい数の観客が詰めかけ、レースのレベルも段違い。G1レースを優勝し、更なる高みを目指すウマ娘にとって出走するだけでも称えられるリーグなのだ。最も必ず移籍しないといけないわけではなく、行きたいウマ娘だけが移籍するため、そのままトゥインクルシリーズで猛威を振るうウマ娘も少なからず存在する。何せ各距離、芝とダートでフルゲートが年に二回だけ。多くのレースに出たいならばトゥインクルシリーズの方が断然良い。

 

「ターボの成長もある程度落ち着いてきたし俺としては更なる高みを目指して移籍していいと思うんだ。それに大逃げをする以上レースは極力減らしたい。長く現役をやりたいならレースを吟味して減らさないとターボの体が持たないんだ。となるとトゥインクルシリーズよりドリームトロフィーリーグの方が都合が良い」

 

「今度お見舞い行くときにスズカに聞いてみるね。ターボにとって一番やりたいのはスズカとの決着だから!」

 

「分かった。一応どうなっても良いようにしておくぞ」

 

ウマ娘は本格化を迎えた後に能力がぐぐーんと伸びる成長期が存在する。そして数年が経つと突然伸びにくくなる。こうなるとこれ以上の能力の成長は見込めず、経験がモノを言う。このタイミングでドリームトロフィーリーグに移籍する事が多い。

 

★★★

数日後

 

「で、返事は?」

 

お見舞いに行ったツインターボが下した判断は

 

「移籍する!スズカは退院した後に以前と同じくらいに調子が戻ったら一つだけG1を優勝してから移籍するって。ターボは一足先に移籍しててってさ」

 

「分かった。そうしよう」

 

さらっと言っているが病み上がりでG1を勝つのは凄いことだ。最もサイレンススズカにとっては他愛ないことだろうが

 

「ドリームトロフィーリーグで走るとなるとレースは多くて年に二回だけだ。今まで以上にレース以外の時間が取れる。でも成長が落ち着いている以上トレーニングを増やすつもりはない。現状維持で十分だ。何せ一線だったか?あれに容易に達する以上むしろ現状維持が望ましい。となると余った時間をどうしたものか………まあ考えておくよ」

 

「分かった!じゃあまた明日!」

 

走り去るツインターボを見ながら明日以降のトレーニング内容について思考するのだった。

 

★★★

 

「どうしたもんか………」

 

ツインターボと別れた後、新しいトレーニングを考案すべく頭を悩ませていた。というのも

 

「トップスピードは?文句無し。加速は?文句無し。コース取りは?理想的。賢さは?しょうがない。これ以上どこをどう伸ばしたものか………」

 

もっと成長すれば良いと考えるかもしれないがこれ以上の成長は体を壊すリスクとの駆け引きだ。危険すぎる。

 

「となれば極力体に負担を掛けないフォームの模索、後は骨を強くする食事………は無理なんだよなぁ!」

 

ツインターボの特徴、それは偏食家。好き嫌いが激しいため栄養が偏りがちなのだ。今までは若さで誤魔化してきたがいつかはそれにも限界が来る。

 

「ターボに渡すドリンクの配合を変えるか?味はそのままで………」

 

方針は決まった。ツインターボの能力を上げるよりも体の限界を伸ばすこと、無事之名という諺もあるように怪我をしないことは優勝するよりも最優先だ。

 

「なんだ、まだまだやることは沢山あるじゃあないか」

 

担当がいる限りトレーナーに暇は訪れない。今日も今日とて夜更かしする翔だった。

 

★★★

 

「移籍手続きヨシッ!」

 

記念を終え、正月三ヶ日が終わった後にツインターボのドリームトロフィーリーグへの移籍が正式に完了した。ただ

 

「なんで!今年に限ってこんなに移籍者が多いんだよ!」

 

当然移籍するかは自由なので移籍者が多い年もあれば少ない年もある。今年に限って言えば

 

「シンボリルドルフ!ふざけんな!なんで今になって来やがる!」

 

というのもこのウマ娘。あろうことか前人未到の七冠を達成するとか言って本当に達成しやがったのだ。そして晴れてドリームトロフィーリーグに移籍してきたわけだ。

 

「勝負服に輝く七つの勲章。確かにレースに絶対はないがこのウマ娘には絶対があると言われるわけだ」

 

他にもメジロマックイーンやらトウカイテイオー等々そうそうたる面子が移籍している。

 

「何が後輩に道を譲るだよ。何もタイミングよく今年に移籍しなくてもいいじゃんか」

 

既にトゥインクルシリーズにはキタサンブラックやサトノダイヤモンド、ゴールドアクターやドゥラメンテといった大型新人が多数出走し始めており、世代交代と言えばおかしい話ではない。実際に世代交代の年は大規模なドリームトロフィーリーグへの移籍が起こる。

 

「サイレンススズカが移籍してくるとしたら早くてもウィンタードリームトロフィーだ。取り敢えずはサマードリームトロフィーを頑張ろう。相手が相手だしダメで元々だ!」

 

今までとは比べ物になら無いレベルのドリームトロフィーリーグ。果たしてどこまで通用するのか期待半分不安半分だった。




筆者的には高校野球がトゥインクルシリーズで、プロ野球がドリームトロフィーリーグのイメージです。ドリームトロフィーリーグは芝の各距離と、ダートは長距離を除いた距離、それが夏と冬、フルゲートのレースが計14レースある設定です。公式さんや、さっさと詳細な設定を出してくれよ。というか夏と冬だけってレース少なすぎないか?
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