史上最強のレベルカンスト~無能スキル『経験値アップ』が『自動レベルアップ』に進化したので、仲間と共に成り上がる!!~   作:蛮異未成年

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第1章 求殺逃避編
02 自動レベルアップ


 「(まぶ)しっ!!」

 

 久しぶりの外に体が慣れていないので、一日の中で一番日光が照っている12時に外に出るのは辛い。

 だがいくら文句を言っても何か変わるわけではなく、周りに人もいないので特にこれといった変化はない。

 心の中でもう家に帰りたいと思いながらも、少しずつ体を動かし歩く。

 

 「それにしても2年経ったら色々変わるもんだなぁ…」

 

 二年間外に出ていなかったため、街の変化に驚きを隠せない。

 元々咲苑の住んでいる街はダンジョン宿泊所といわれており、近くにダンジョンがあるためその宿泊所として多くの人に知られ、活用されている。

 そのため、定期的に宿泊所の模様替えや店舗の発展が行われ、一年も経てば周りの景色は見違えるように変わる。

 咲苑は街の変化に驚きつつ、ダンジョンがある少し街から離れたロードアイアスという街へ向かう。

 ロードアイアスは世界に数少ないダンジョンがある場所として多くの冒険者、王国兵、金稼ぎが出向いている。

 

 「ってかダンジョン近くの街なはずなのに意外とロードアイアスまで距離があるのやめてほしいなぁ…」

 

 咲苑の街からロードアイアスまでは徒歩2時間、一番ロードアイアスまで近いといわれる街が咲苑の街だがそれでも意外と時間がかかってしまう。

 それと同時に移動中は街と街の間にある無法地帯を通らなければならず、無法地帯にはそれぞれの街の冒険者レベルの平均によって生み出された魔物がいるので、移動するだけで危険なのである。

 

 「ここ2年でロードアイアスの冒険者人口は増加したらしいし、絶対俺のレベルじゃ雑魚魔物も倒せないじゃん…」

 

 ろくにレベルを上げていない咲苑は絶望しながら少しずつロードアイアスに向かって進む。

 もちろん魔物が沢山いるので、咲苑は魔物を発見次第別ルートでロードアイアスを目指す。

 結果的に2年前、ロードアイアスに向かった時は5時間もかかった。

 

 「今回は5時間じゃ、着かなそうだな…」

 

 前回より無法地帯の攻略に時間がかかると思うと心がくじけそうになる。

 だが俺は少々諦めが悪いので、一度決めたら最後までやりたい。

 そう思いながら、ゴールが見えない森林を通っている最中、後ろから雑音がした。

 

 ガザガザ…

 

 「な、なんだ!!」

 

 二年ぶりの無法地帯という事もあり、思わず後方いる何かに驚き声を出してしまう。

 無法地帯で魔物に殺されると、それは現実の死なので咲苑は全ての神経を後方の雑音に向ける。

 

 「来るなら来い…」

 

 急いで後方を向き、雑音のする方向を凝視するが雑草から魔物が出る気配はなく、あまり戦いたくなかった咲苑はこれを好機だと思い込み、全力で森林を駆け抜ける。

 だが雑草に隠れている何かに集中しすぎて周りにいる魔物を完全に忘れていた。

 

 「やべっ…」

 

 全力疾走したせいで周りの魔物は俺の足音に気づき、近くにいた無数の魔物が姿を現す。

 後方に20匹、前方に10匹、左右に30匹、合計60匹の魔物が俺を囲った。

 

 「どうしよ…60体なんて相手ができるわけない。」

 

 元々人間が生まれたときから所有している魔力認知、つまり魔物のステータスを見れるスキルを使って60匹のうち、一匹の魔物のステータスを見る。

 

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 

 ヘッドガイアス オス レベル:403

 役職:魔物

 HP:???/??? MP:???/??? SP:???

 攻撃力:???

 耐久力:???

 速 度:???

 知 性:???

 精神力:???

 幸 運:???

 限定スキル:冒険者干渉LV403

 スキル:身体強化LV69 ???LV55 ???LV39 ???LV90                                                                                                                             ???LV49 ???LV33 ???LV64 ???LV73          

 

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 

 「な、なんでこんな強いんだよ…」

 

 一匹の魔物のレベルは咲苑が予想していたレベルより何倍も高く、咲苑のレベルより400近く違う。

 

 「2年間で何があったんだ…」

 

 2年前、一度この無法地帯を通り魔物のステータスを陰から見たところそこまで高くなく、まだ辛うじて一匹の魔物なら倒せたはずが今では魔物から一撃喰らうだけで死んでしまうほど強くなっていた。

 

 「俺の街の冒険者の数は増えてなかったからロードアイアスで何か大きな変化があったという事か」

 

 この状況でなぜか冷静な判断ができてしまったが、現状絶体絶命の危機である。

 数十匹の魔物はよだれをたらしこちらを見ている。

 余程飢えているのか今にも俺を殺して食料にしたいという殺気が感じ取れる。

 

 「どうすればいいんだ…」

 

 家での支度を適当にしていたため、前回の無法地帯攻よりも装備やアイテムが劣っている。

 そのため前回より数十倍強くなった魔物に勝てるわけがない。

 

 

 強行突破で何とかなるわけないしな…

 かといって他にとれる手段もない。

 

 

 魔物を突破する手段が一つもない咲苑は絶望を感じながら何の頼りにもならないと自覚している自分のステータスを見る。

 自分のステータスに奇跡が起きないかと神様を信じ、ステータス覧を開く。

 だがそこには今まで見たことのないスキルが一つあった。

 

 「これは何だ…?」

 

 魔物がいつ襲ってくるか分からない状態で見つけた一つのスキル、それは…

 

 『自動レベルアップ』

 

 今までそんなスキルは見たことなく、ましてや限定スキルのところに書かれていた。

 

 

 何なんだ、このスキルは…?

 

 

 だがのちにこのスキルが咲苑を世界最強にさせる。

 

 

 

 

 




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