史上最強のレベルカンスト~無能スキル『経験値アップ』が『自動レベルアップ』に進化したので、仲間と共に成り上がる!!~ 作:蛮異未成年
「あ、貴方は…?」
死ぬという恐怖を体で体感し、未だ頭の中は真っ白だが、目の前に現れた一人の女性に驚く気持ちも芽生えてくる。
そして俺の呆然とした言葉に女性は答える。
「私は
俺は俺の知らない言葉、
「十雄って何なんだ?」
すると彼女は目を丸め、質問の答えを言うのかと思いきや、俺に質問してきた。
「貴方、討伐者ではないのですか?」
質問をしているのはこっち側だが、なぜか刹雷魅阿は逆に質問をしてきた。
助けてもらっているという恩義があるので俺は俺の知っている事だけを話した。
「討伐者ってそもそも何なのか知らないし、俺はここ2年間ずっと家に引きこもってたからな…」
少し恥ずかしいが2年間家に引きこもっていないとこの無法地帯の情報や刹雷魅阿が言っている討伐者についても知る由がないだろう。
「そうですか、そうなのですね。という事は一般人同様、先程のお言葉失礼しました。」
何のことについて謝っているかさっぱり分からないが、とりあえずまだ目の前にいる魔物のボス・ヒューマフィンガーをどうにかしてほしい。
ついでになぜか刹雷魅阿がこの場所に来てから魔物のボス含め周囲の魔物が動かない。
この刹雷魅阿って人は強いのは大体分かるけど、魔物のボスが全く動かなくなるほどなんて…
いったいどれだけ強いんだ…?
先程までの死の恐怖はすでに無くなっており、今は刹雷魅阿について頭がいっぱいだ。
だが、そんな事を考えている俺を見て刹雷魅阿はついに目の前の魔物のボスと戦う意思を見せる。
「貴方のお名前は?」
「俺は白崎咲苑だ。」
「了解しました。咲苑様、この場は無法地帯討伐、冒険責任者・王兵監督役、
え…
勇者なの…?
あまりの衝撃に口を開けたまま刹雷魅阿を見てしまう。
明らかに強さの次元は違うとは思っていたが、まさか勇者だとは思わなかった。
そして次の瞬間、俺の前から1秒足らずで彼女は消える。
ドゥゥン!!!!
彼女は瞬間移動したかのような速度で、魔物のボスの背後に待ち構え、技を放つ。
「
この技を放った0.1秒程で、魔物のボスの体は数千という数に分断された。
魔物は叫ぶ暇もなく、大量の血と肉片が地面に転がり血の海になる。
「まじかよ…」
1秒も経たない時間の中で魔物のボスを倒したため、咲苑はいったい何が起こったか理解があまりできていない。
だが一つ言えるのは刹雷魅阿が目の前に転がる肉片、元は魔物のボスを倒したということ。
これが勇者の力なのか…
規格外すぎて話にならないじゃん。
自分との格の差を見せつけられた咲苑は魔物のボスが倒された後も口を開け、刹雷魅阿を眺める。
だがそんな咲苑を気にせず、彼女は周りにいる数百に魔物を狩りに行く。
「さぁ、
威嚇の言葉を魔物に告げると、今度は移動せずに魔物のボスを倒した位置から技を繰り出す。
「散れ、
立派な森林が空から生まれる雷に打たれ、それと同時に台風より強い風が一瞬にして俺を含めた魔物達に襲い掛かり、そのおかげで森林に落ちていた雷が数百の魔物に直撃した。
全ての魔物が焦げ、結果的に肉体を維持している魔物、生きている魔物はいなかった。
雷に打たれそうになったが、何とか避ける事ができた俺は反射的に刹雷魅阿に対して文句を言ってしまう。
「こ、殺されかけたんですけど!!!」
彼女が助けに来る前にも死ぬ危険はあったが、こんなにも安心しながら死ぬ危険に会うのはごめんだ。
「あ、すいませんでした。魔物に夢中になってました」
必死に訴えている俺とは違い、そもそも俺の事を戦闘中に覚えていないという意味の分からない言い訳をして笑っている彼女。
確かに強いし、異次元レベルだけど、この人に助けて貰うのはやめといたほうがいいのかもしれない。
心の中でひそかに思っていると彼女は俺に対して言葉をかけてくる。
「周辺の魔物、そして魔物の住処に関しては先程の攻撃で消滅を確認しました。これでロードアイアスまでは無事に迎えるでしょう。」
彼女は平然と周囲の状況、そして俺の目的地を的確に当てるが、いったいどうやったらここからかなり離れた魔物の住処について知り得る事ができ、どうやって俺の目的地を当てたのかもはや怖いのレベルを超えている。
「刹雷さんは本当に勇者なんですか…?」
何を話していいか分からず、結局この話にたどり着いた。
「そうですよ。私は雷轟の勇者、簡単に言えば雷を操る勇者と覚えていただければ幸いです。」
確かにさっき雷の技使ってたな。
まぁ凄すぎて何も言えないな。
とりあえずこの無法地帯の魔物レベルがなぜあんなに高いのか聞いてみようか。
「一つ聞きたい事があるんですけどいいですか?」
「いいですよ」
許可をもらった咲苑はこの無法地帯に来て、一番知りたかった事を聞く。
「2年前、この無法地帯に足を運んだ時の魔物強さはそこまで、まぁレベル50がいいところでしたがなぜ今回魔物のレベルが400とか700とかましてやいるはずもない魔物のボスがいるんですか?」
直球な質問に少し戸惑ったのか彼女は少し頭を悩ませるが、すぐに俺の方を見て質問の回答をしてくれた。
だがこの質問がのちに俺を乱戦に巻き込む質問とは思いもしなかった。
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