前回の次回予告でのサブタイトルを変えます。少し違う気がするので。まぁ、どっちにしろ変な気がしますが。
ラダンがモネを助けてから約一年。大分世界を回って、もう全部見たんじゃないかと本人は思っている。そんな彼は今、
当てもなく飛び回っているとラダンは懐かしい気配を感じた。その相手の反応を楽しみに気配のする方に向かった。しばらく飛ぶと魚を模した太陽の旗を掲げた船を見つけた。そしてそのままその船に迷いなく降りた。
スタッ
「誰だ!」 「空から来たぞ!?」 「敵だぁ!!」
突然人が降りてきたら警戒しないはずもなく、船に乗っていた魚人たちは武器をラダンに向ける。
ラダン「突然すまんな。懐かしい気配がしたもんだからよ」
「何を言っているんだ?こいつ……」
「オイ!どうした!?……ってラダンさん!?」
「オイ、この人間を知っているのか?」
「知っているも何も、奴隷だった俺たちをフィッシャータイガーの兄貴と一緒に助けてくれた人だ!それに人間じゃなく、ラダンさんは龍だ!指名手配もあるだろ?禁忌のラダンって」
「な!?この人は多くの魚人族を助けてくれた英雄なのか!?」
甲板で魚人たちがさわでいると、船長室の扉が開いた。
タイガー「何事だ!敵……か……」
ラダン「久しぶりだな、タイガー。懐かしい気配を感じたから来たぞ」
タイガー「おぉ!ラダン!三年振りじゃないか!」
ラダン「こうもそれに世界が広いとなかなか出くわさないもんなんだな」
タイガー「当たり前だ!まぁ、お前らしいな!ハッハッハッハ!」
二人が再会に華を咲かせていると
?「あの……」
ワンピースを着た女の子が話しかけた。
タイガー「あぁ、コアラ。こいつはラダン。お前も覚えているはずだ」
コアラ「あ!私たちを解放して、奴隷紋を消してくれた!!」
タイガー「そうだ。そのラダンだ」
コアラ「あ、あの!解放してくださりありがとうございました!」
ラダン「気にするな。俺がやりたくてやったんだからな。ところで、どうしてコアラはタイガー達と一緒に?」
タイガー「うむ、漂流しているのを助けた。さらに話を聞くとあの時解放した元奴隷の一人だった。詳しく聞くと故郷に向かっていた船は運悪く海王類に襲撃されて沈んだようだ。解放した身としてすごく気の毒だった。償いも込めてコアラを故郷に送り届けようと思った次第だ」
ラダン「なるほど……海に出る以上、危険は必ず伴うが、解放した元奴隷達を乗せた船が沈んだのは気の毒だ……無事だといいが……」
タイガー「全員は、どうだろうな……」
ラダン「とりあえず、タイガーはコアラを故郷に連れて行くのが目的てことだ」
タイガー「そうだ」
ラダン「なら、俺も乗せてくれ。俺もあの作戦に加担した身だからな」
タイガー「俺としてはありがたいが……いいのか?」
ラダン「あぁ、勿論。そろそろ世界を周り終わるしな」
それを聞いたタイガーは目を見開いた。
タイガー「もうか……やはりお前は規格外だな。まぁ、お前を太陽の海賊団に歓迎するぞ!お前ら!しばらく、コアラを故郷に送り届けるまでラダンも同行する事になった!」
ラダン「知ってると思うが、禁忌のラダンだ。しばらく厄介になる」
こうしてラダンはコアラの故郷まで同行する事になった。
その途中の道は船員曰く、とても大変だったそうだ。主にラダンの悪ふざけで死にかけたり、船が壊れることは何回もあった。
大型の海王類を連れてきたり、龍状態で船を上に押し上げ空を飛ぶ事になったりで。コアラは毎回立ったまま気絶、タイガーは終始笑って見ていた。アーロンを中心にラダンに突っかかる事はあったが、ラダンはどこ吹く風。適当にあしらっていた。ジンベイはラダンがやらかすごとに驚愕して呆れていた。うん、大人な対応!
とまぁ、主にラダンの遊びで大変だったが、太陽の海賊団は無事コアラの故郷、フールシャウト島に着いた。フールシャウト島はサバンナに近い気候で、デカいサボテンがあちこちに生えていた。
ラダン「ここか……面白い島だなと思って来たことある。島民には会わず野宿で一泊して次の島に向かったが」
タイガー「あるのか。とりあえず、コアラ。ここがお前の故郷だ」
コアラ「わあぁ……!」
コアラは久しぶりに見るであろう景色に感動していた。
タイガー「お前の村はどこだ?入り口まで連れて行こう」
ラダン「なら、俺も同行しよう」
コアラ「あ、うん!」
コアラは階段を降りてタイガーについて行った。太陽の海賊団の魚人たちはすっかりコアラと仲良くなって、別れを惜しんでいた。
ラダン「いいな、この光景……コアラのように人間と魚人が仲良くなればいいな……」
タイガー「今の世代じゃダメだな。コアラのような次の世代が、それでもダメならさらに次の世代でしかそれは叶わないだろうな……」
ラダン「天竜人が考え方を変えない限りは無理だろうな……奴らが魚人、又は人魚を攫って奴隷にしてのだからな……」
タイガー「やはり天竜人か……」
ラダン「でもま。そう遠くないうちにそれも叶う気がする」
タイガー「ラダンが言うのなら確実だな。コアラ。行くぞ」
コアラ「あ、今行きます!みーーんなーーーまたねーーー!!」
コアラは太陽の海賊団に手を振ってタイガーの元に向かう。3人はそのままコアラの案内でコアラの生まれた村に向かった。コアラがタイガーの手を握るがタイガーはそれを振り払うが、コアラが頑なに握るのでタイガーは折れて手を繋いで歩いていた。ラダンはもう片方のコアラの手を繋いでいる。
ラダン「(しかし……なんで海軍の気配がこの島に……誰だ?まさか魚人が……?なんにせよ。まずはコアラを送り届けることを優先しよう)」
海軍が出ることもなく、コアラの村に着き、コアラとコアラの母親が涙を流して抱き合っていた。
ラダン「無事再会できてよかったな……」
タイガー「あぁ……」
だが
「あいつは太陽の海賊団船長……」 「フィッシャータイガー……それに」 「あぁ……御伽噺でしか思ってなかった禁忌のラダン……」
「あの二人って悪い人なんだよね?片方は魚人だし……」 「しっ!」
ラダン「やはり歓迎はされんか……」
タイガー「……行こう」
コアラの感動の再会の邪魔をしないためと、村人の反応からラダンとタイガーはその場を去るため歩き出した。
「よかったね……辛かったよね……」
コアラ「でもね。悪い人ばかりじゃなかった」
「え……」
コアラ「ラダンさんとタイガーのおじさんのおかげで解放されて、一生消えることのない奴隷紋も消してくれて、魚人の人たちもいい人達だった!」ニッコリ
「お前はまだ子供だから……!」
コアラ「ううん!私わかるよ!一緒に暮らしたらきっとわかるよ!」
ラダン「(コアラだけ……じゃないか。一部しか見ていないが、次世代はしっかりと育っている。あの子の代で何が起きるのやら。今から楽しみだ)」
コアラ「タイガーのおじさーーん!!」
ラダン「呼ばれてるぞ」
タイガー「……」
コアラ「約束守ってくれてありがと──う!!」ポロポロ
コアラはまだ色々言っているが、タイガーは片手を上げ、少し歩くと振り返り、手を振り返した。ラダンも一緒に振り返した。そして、そのまま船に向かって歩き出した。
だが
ラダン「来たか……」
しばらく歩いた所で隠れていた海兵が姿を現して銃を構えた。
タイガー「(海軍!?)」
「私は海軍本部ストロベリー少将である。君たちがここに来る事はとある島の者から聞いている。あの村のもの達にも少々騒がしくなることを承知してくれている。天竜人の所有物である娘を見逃す。と言う条件でね」
ラダン「やはりこうなるか……」
タイガー「わかっていたのか?」
ラダン「島に上陸した時に気配がしてな……黙っていてすまん」
タイガー「……」
「太陽の海賊団船長フィッシャータイガー、そして禁忌のラダン。君たちには二つの罪名がある。襲撃と、フィッシャータイガー、君には逃亡。ラダン、君は知ってはいけないことを知った」
タイガー「人間が……っ」
二人を包囲した海兵達は一斉に引き金を引いた。
場所は変わって太陽の海賊団の船で
ジンベイ「なんじゃ、今の銃声は…!」
「お頭達が向かった陸からだ!」
「おい!あれを見ろ!」
「海軍だ!取り囲まれてる……!」
「何故、海軍が……!」
アーロン「あのガキを餌に俺たちをここに誘き寄せる。タイの大兄貴も俺たちもまんまと食いついてしまったわけだ!見ろ!これが人間だ!」
海軍の船は太陽の海賊団に大砲を撃ち始める。
ジンベイ「っ!タイの兄貴が危ない!ワシはお頭を助けに行く!」
?「その心配はねぇぞ」
「「「!?」」」
スタッ
ラダン「タイガーは無事だ」
降りてきたのはタイガーを抱えたラダンだった。ラダンは飛んできた銃弾を刀で切り落とし、ストロなんちゃら少将を一発殴ってタイガーを抱えて月歩で戻ってきた。
ジンベイ「お頭!大丈夫か!」
タイガー「オレは……間違っていたのか……人間を信用し、いつか共に笑い合える未来が来ると信じて……」
ジンベイ「お頭……」
ラダン「間違ってねぇよ」
人間を信用できなくなってきたタイガーにラダンがそう言う。
ラダン「今回は間が悪かっただけだ。あの村はコアラの安全の保証が欲しかった。大事な娘に比べたら俺たちは助けはしたにしろ、ただの他人だ。お前も言っていただろ。魚人と人間が共に暮らせるのは今の世代では無理だ。コアラのような次の世代でしか出来ないとな」
タイガー「ラダン……」
ラダン「それをお前。こんなことが一回あった程度で挫けそうになりやがって。レッド・ラインを登りきる方がずっと辛いだろうが、ドアホ」
タイガー「一回程度……」
ラダン「お前の理想を叶うためにはこれが何回、何十回、何百回も起こる。それも人間だけでなく、魚人からもな」
タイガー「……」
ラダン「まぁ、いい。お前がこれからどうするか分からんが、願わくば、理想を求め続けることを祈るぞ」
タイガー「オレは……」
『おじさん!』
そう……だったな……コアラ。こんな馬鹿げた理想を求める以上こんなこと数えきれんほど起きる。それにたった一回程度。
タイガー「たった一回程度で折れてたまるか!」
ラダン「フッ、信じてたぞ、タイガー」
タイガー「心配をかけてすまんな、ラダン。すぐに……」
その時
パシュンッ
一筋の光がタイガーを貫いた。
?「
「「「「タイガー(タイの兄貴、お頭)!!」」」」
ラダン「誰だ!(クソっ!油断した!)」
?「君は禁忌のラダンだね。わっしは海軍本部中将ボルサリーノ。黄猿なんて呼ばれてるよ」
ラダン「テメェがっ!!」
ラダンは怒りのままに黄猿に刀で斬りつける。だが
スカッ
黄猿は体を光にして通り過ぎた。
ボルサ「わっしは
ラダン「それはどうだろうな」
スパンッ
ボトッ
ラダン「おかげで冷静になれたぜ。礼を言うぜ、ボルサリーノ」
ボルサ「わ、わっしの左腕が……」
ラダン「これで軽いと思え」ドゴッ
ラダンは黄猿に蹴りを入れ、海軍船まで吹き飛ばした。切り落とした腕は普通に海に投げ捨てた。
処理し終えたラダンは急いでタイガーの元に向かう。太陽の海賊団の船は使い物にならなくなったから奪い取った海軍船にいる。タイガーは医療室に寝かせている。
ガチャッ
タイガー「頭では分かっていても体が受け付けねぇんだ!!頼む……島には何も伝えるな…っ!」
ラダン「ここで死ぬつもりか、タイガー」
タイガー「ラダン……」
ラダンは魚人達を掻い潜ってタイガーのそばによる。
ラダン「また諦めるのか」
タイガー「わかっている!わかっているが、体が受け付けねぇんだ!どうしようもねぇ!」
ラダン「──なら、俺の血を使えばいい」
「ラダンの、血……」
ラダン「龍の血ってのは不思議でな。型が存在しねぇんだ。どんな型のやつにも使える。さらに副作用もない。人間の血は受け付けなくても龍の血は受け付けれるだろう?」
タイガー「ラダン……すまない……毎回助けられっぱなしだ……」
ラダン「気にすんな。俺がやりたくてやってるだけだ」
タイガー「そうか……そうだったな……」
その後、ラダンからタイガーに輸血が行われた。本当にタイガーに副作用はなく、ラダンの回復魔法でタイガーは完治した。
タイガー「ありがとう、ラダン。今回は本当に助けられた。道を見失いそうになったのを導いてくれて、人間の血を受け入れられなかった俺の体に代わりに輸血してくれて。さらに傷も治してくれた。本当にありがとう」ペコ
ラダン「いいって。そんな畏まるな」
タイガー「そうだったな。お前はそんなやつだったな」
ラダン「さて、俺はもう行く。またどこかで会おう」
タイガー「あぁ、また、どこかでな」
ラダンはタイガーに別れの言葉を告げ、月歩で空に飛び出した。
飛んだラダンだが、実はセンゴクから呼び出しされている。ビッグマムの一件以来、ガープとはよく話をしている。センゴクはガープに巻き込まれる形で話をするのがほとんどだ。今回はそんな珍しいセンゴクからの呼び出しである。
珍しいセンゴクからの呼び出しにラダンはドキをムネムネさせながら向かった。
海軍本部に着き、顔パスで元帥の部屋に向かった。
センゴク「来たか……」
ラダン「あぁ。センゴクからの呼び出しなんて珍しいな。何かあったのか」
センゴク「あぁ、あった。お前が黄猿の左腕を切り落としてくれたおかげでね」
ラダン「おっと、それは失礼」
センゴク「まぁ、いい。黄猿はすぐそこにいる。叶うなら治してくれるとありがたい」
ラダン「へぇ……まぁ、いいよ。その代わり、次似たようなことがあれば敵として、腕だけでなく、その命貰い受けるぞ」
ボルサ「あ、あははは……今じゃ君がトラウマだよ」
ぱああぁぁぁぁ
ラダンは黄猿に向けて手をかざすと、手から緑色の光が出る。その光は黄猿の無くなった左腕のところに集まり、腕を形作る。そして光が止むと、そこには黄猿の腕が何もない状態であった。
ボルサ「おぉ……ありがとうね。願わくば、もう君に出くわしたくないね」
ガチャンッ
黄猿はそう言って部屋から出て行く。
センゴク「無理を言ってすまない。お前の友人を殺しかけたのに……」
ラダン「ま、いいことよ。結果オーライだ。終わりよければ全てよし。今回のことはもうこれ以上掘り返すことはしない。もういいか?」
センゴク「あぁ、すまん」
ラダンは元帥の部屋から出て、海軍本部から去っていった。
今日は久しぶりの激動の日だった。毎日は嫌だが、時々あって欲しいものだ。
今回はここまで。
今回はオリジナルが濃い目ですね。タイガーは生きていて、黄ザルの腕を切り落として、その後に治したので。
やっと、アンケートで取った部分が終わりました。あと少しで原作に突入になります。したがって、ヒロインももう少しで締め切りにしてこちらでヒロインにするか、しないかを決めます。
次回、たまたま通りかかった島でとある剣豪を目指すも、女であることにコンプレックスを抱いている少女に出会う。
そのコンプレックスを無くせるのか。
次回、剣豪を目指す少女
お楽しみに〜