海賊な蛇王龍様   作:エルにー

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ここからは原作に入ります。場所は女ヶ島からです。

では、どうぞ。


麦わら帽との出会い
15ジャオ 蛇王龍の目覚め


ギリギリィ

 

サンダーソニア「3」

 

ルフィ「おい!やめろ!馬鹿なのか!」

 

ソニア「2」

 

ルフィ「やめろー!があぁぁ!」

 

マリーゴールド「無駄よ」

 

ソニア「1」

 

「マーガレット!」

 

ソニア「 」

 

ソニアは尻尾で掴んでいた石像、マーガレットを地面にぶつけて壊そうとする。

だが、その時

 

ルフィ「やめろって言ってんだろうがぁぁ!」

 

ギイイィィィン

 

ルフィは叫ぶと共に無意識に覇王色の覇気を発動した。その覇気で観客の大半は気絶し、ソニアにマリーも硬直しマーガレットを地面に置いた。

 

しかし、それだけではなかった。厚い岩の壁の中に眠っていたかの龍が目覚めた。

 

 

?『ん……覇気……?それも今は弱いが将来性を感じる。誰だ?』

 

目覚めた龍、クラネル・ラダンは感知で覇気の主を調べた。

 

ラダン『こいつか。ふむ……潜在能力は高いな。そして戦っているな。この気配は……なんか懐かしいな……あぁ、そうか。あの三姉妹の次女と三女か。そして少し離れたところに長女もいるな。理由は分からねぇが、元気でよかった……』

 

ラダンが感傷に浸っていると上で勝負がついた。

 

ラダン『あの男……俺が三姉妹に言った奴隷紋を……意味は知らないだろうけど、助けてくれたか……ふっ、気配だけだがいいやつだな。そろそろ俺も出るとするか。さて、一体何年経ったことか』

 

ズルズル ガリガリッ

 

ラダンは岩を壊しながら進む。

 

 

闘技場では女ヶ島の皇帝、女帝ボア・ハンコックが石にされた3人の女性を元に戻した。その時

 

グラァ ゴゴゴゴゴゴッ

 

ハンコック「な、何事だ!何が起こっているのだ!」

 

ルフィ「うおぉ…!」

 

ニョン「何故地震が……」

 

ドオォォォォォンッ

 

凄まじい音が起こるとそこから巨大な黒い大蛇が現れた。

 

ラダン シャララアァァァァァァァ!!

 

ニョン「黒い……大蛇……まさか!」

 

ハン「何故…何故あの方が……!」

 

黒い大蛇、ラダンは闘技場に顔を覗かせる。

 

ルフィ「な…なんだコイツ……」

 

ソニア「無礼者!」

 

ルフィ「え!?」

 

マリー「あの方を誰と試みる!あの方は……」

 

ハン「あ…あ……やっと会えた……」

 

ラダン『久しいな、まさかこの島が三姉妹の故郷だったとはな。それにニョンもいるし』

 

ルフィ「喋った!?」

 

ニョン「誰がニョンじゃ!それより、ラダン!お主姿を消したと思っていたらここにいたのか!」

 

ラダン『まぁな。数年休眠するのも一興だろう?』

 

ニョン「知らにゅわ!ワシら人間にそんなこと聞くにゃ!」

 

ラダン『ハッハッハッハッ、やっぱりニョンはおもしれぇな。さて、ずっとこの姿も邪魔だろう』

 

ラダンから眩しい光が発せられる。光が止むと人化したラダンがいた。

 

ラダン「ん……数年ぶりに人化するから少し違和感があるな」

 

ルフィ「人になった……」

 

ラダン「お前だな。俺を起こしたのは」

 

ルフィ「え…?」

 

ニョン「何……?どういうことじゃ」

 

ラダン「俺が起きたのはコイツの覇気だ。まだ弱いが素質が高いぞ」

 

ニョン「そんなことが……」

 

ラダン「とりあえずは礼が言いたい」

 

ルフィ「礼……?」

 

ラダン「そこの緑髪のことだ。すまんな名前を知らなくてさ」

 

ソニア「そ、そんな……!もったいないお言葉です……」

 

ルフィ「あぁ!背中のことか!」

 

ラダン「そうだ。ここじゃ話しづらいな。場所を移さないか?」

 

ハン「は……はい……」

 

石にされた3人は外に出し、ラダン一行はハンコックの城、九蛇城に向かった。

 

 

ガチャ

 

「マーガレット!」

 

マーガ「皆!ここにいたのね!」

 

「石化を解いてもらったのね!それに地震が起きてスッゴイ大きい蛇が現れたけど大丈夫だった!?」

 

「全く、一時はどうなるかと思ったぞ」

 

マーガ「それが……気がついたら男がすごく喜んでてて……その後すぐに地震が起きてあのデカい蛇が現れたの。それでこっちに近いづいてきて喋ったの」

 

「喋った!?」

 

マーガ「うん。それに蛇姫様と妹君達にニョン婆と知り合いだったの」

 

「蛇姫様と!?それにニョン婆も!?」

 

マーガ「更に光ったと思ったらもう1人男が現れてゴムの男に礼を言ってて、話があるから蛇姫様に場所を移さないかって言って九蛇城に向かったの」

 

「「「えぇ!?」」」

 

 

九蛇城にて

 

ラダン「しかし、大きくなったなぁお前たち。綺麗になったじゃねぇか」

 

ハン「あ、ありがとうございます……///」

 

ラダン「そういえば名前を聞いてなかったな。教えてくれるか?そこの男も」

 

ルフィ「俺はモンキー・D・ルフィ!海賊王になる男だ!」

 

ラダン「海賊王……確かゴール・D・ロジャーだったか?ニューゲートからどんな奴かは聞いている」

 

ニョン「お主、白ひげとも知り合いじゃったにょか」

 

ラダン「まぁな。それで三姉妹は?」

 

ハン「妾はボア・ハンコック。この国の皇帝をしている」

 

ソニア「私はサンダーソニア」

 

マリー「私はマリーゴールド」

 

ラダン「ボア・ハンコック……あぁ!七武海の女帝ボア・ハンコックか!絶世の美女と聞いていたけど確かにそうだな」

 

ハン「は、恥ずかしいのでやめてください……///」

 

ラダン「敬語じゃなくていいぞ。それともう一つ。数年前にこの島で眠ったが、何年寝ていたのかが分からん。あの襲撃があったのは何年前だ?」

 

ハン「貴方は私たちの恩人です。タメ口などできません。私たちが解放されたのは13年前です」

 

ラダン「13年前……という事は9年も眠っていたのか……」

 

ニョン「そんな前にお主はこの島に来ていたのか!そういえばその時期に地震があったと聞いたにょ……」

 

ラダン「それが俺だな」

 

ニョン「お主は……」

 

ラダンの回答にニョンが呆れていると

 

ルフィ「なぁなぁ、話ってなんだよ〜」

 

ラダン「と、すまんすまん。あの3人がいる前ではできない話でな」

 

ルフィ「マーガレットたちのことか?」

 

ラダン「まぁ、そうだな。まずは礼を言う。ソニアを守ってくれてありがとう」

 

ラダンはそう言って頭を下げる。

 

ルフィ「別にいいって、俺が間違えてコイツの背中を見てしまった時に死んでも見られたくないと言っていたからよ」

 

ラダン「なるほど、それで闘技場にいたのか」

 

ニョン「それに其奴。つい先日シャボンディ諸島で神も恐れる所業、天竜人を殴り飛ばしたのじゃ」

 

「「「な!?」」」

 

ラダン「そんなことやったのかお前。度胸のある奴だな!」

 

ニョン「お主はその天竜人の住む聖地マリージョアを襲撃したしの。お主、13年前に起きた聖地マリージョア襲撃事件を知らにゅか?」

 

ルフィ「ん〜……あ、そういえばハチが大兄貴と友達が一緒に奴隷を解放したって聞いたな」

 

ニョン「それが此奴じゃ」

 

ルフィ「ええぇぇ!?まじ!?」

 

ニョン「本当じゃ」

 

ルフィ「スッゲェな!」

 

ラダン「ただの自己満足だ。さて、話を続けるぞお前が見たというのはこれか?」

 

ラダンはそう言って青いエネルギー(以降ダラエネルギー)でいつか見た奴隷紋を空中に作る。それ見て三姉妹は顔色が悪くなる。

 

ラダン「これを見たのか?」

 

ルフィ「ん〜……」

 

ハン「っ……」

 

ルフィ「やっぱり違うな。俺が見たのとは違う」

 

ラダン「という事はこれか」

 

ラダンは奴隷紋を消して再びダラエネルギーで太陽のマークを作る。

 

ルフィ「そうそう!これこれ!」

 

ラダン「なるほど。ハンコック、ソニア、マリー、悪かったなルフィに見せるとはいえ嫌なものを見せて」

 

ハン「いえ、まだあれを見てられぬ妾たちが弱いのだ……」

 

ラダン「なら、今ここで消すか?」

 

ハン「え……」

 

ラダン「あの時は戒めとして残したが、辛いなら今でも消すぞ」

 

ハン「それ……は……」

 

ラダン「ソニアとマリーも辛いなら消せるぞ」

 

ハン「……」

 

そう言われてハンコックたちは俯く。戒めとして残すと言ったが、やはり辛いものは辛い。

しばらくしてハンコック、それにソニアとマリーが顔を上げた。

 

ハン「心遣いは嬉しいですが、このまま残します」

 

「「私たちもです」」

 

ラダン「……そうか。ならせめてお前たちに不幸が起きないように俺の加護を与える」

 

パアアァァ

 

ラダンは3人に手をかざすと3人の周りに光が舞う。

 

ルフィ「おぉ!スゲェ!!」

 

ラダン「ははは、これからも辛い事はあるだろうけど、姉妹仲良くしてくれ。国も平和であることを祈る」

 

ハン「はい……はい……!」ポロポロ

 

ソニア「ありがとうございます……!」ポロポロ

 

マリー「勿論です……!」ポロポロ

 

ラダン「泣かないでくれ。美人が勿体無いぞ、ほら」

 

そう言ってラダンはハンカチで3人の涙を順に拭う。

 

ハン「あ、ありがとうございます///」ニコッ

 

ラダン「うん、笑った方が綺麗だな」

 

ハン「そんな……綺麗なんて……///」

 

ニョン「話を続けないにょか?」

 

ラダン「そうだったな。ハンコックにソニア、マリー、聞きたくないなら耳を塞いでくれ。お前たちにとって辛い話だから」

 

ハン「いえ、このまま聞きます。私たちにはラダン様の加護があるので」

 

ハンコックの言葉にソニアとマリーは頷く。

 

ラダン「そうか」ニコッ

 

ハン「///」

 

ルフィ「ラダン?」

 

ラダン「そういえば名乗ってなかったな。俺はクラネル・ラダン。懸賞金65億ベリー、禁忌のラダンだ」

 

ルフィ「懸賞金あるのか!それも65億!?スッゲェー!!」

 

ラダン「ははは、まぁ色々とやったからな。さて」

 

ラダンは真剣な顔になる。ルフィも感づいて真面目に聞く。

 

ラダン「最初に見せた奴隷紋ともう一つ見せたお前が知っているもの。まず奴隷紋は、ほぼそのままだ。世界貴族天竜人の奴隷である印だ」

 

ルフィ「な!?」

 

ルフィは驚愕した。国のトップに奴隷の印である奴隷紋があるから。

 

ラダン「ハンコックたちは誘拐されて奴隷になった。その数年後に俺がフィッシャータイガーという魚人の友人と共にマリージョアを襲撃して解放した。解放した奴隷の多くは連れて行った島で暮らしている。その他は故郷に戻ったり海に出た」

 

ルフィ「そんなことが……」

 

ラダン「ハンコックたちはニョンに頼んで故郷に帰してもらった。あの三姉妹がここまで大きくなるなんてなぁ……まるで大きくなった娘を見てるみたいで感慨深いものだ」

 

ハン「……娘じゃなくて妻がいいな……」

 

ラダン「と、悪いな。それで、太陽の方だったな。それは魚人の海賊団、太陽の海賊団の証だ。今はもうないかもしれんが。タイガーは奴隷紋を掻き消すようにその上に太陽の烙印をつけた」

 

ルフィ「じゃぁ、ハチは元々奴隷だったのか……」

 

ラダン「必ず元奴隷だったわけじゃない。タイガーは区別をつけないために全員に烙印をつけた。てかハチか。懐かしいな。ある時しばらく太陽の海賊団の船に乗っていたけど、ハチというタコの魚人がいたな」

 

ルフィ「多分そのハチだと思う」

 

ラダン「そうか……あいつが……そういえば太陽の海賊団は今はどうなっているんだ?タイガーはネプチューン王から魚人島にいてくれと言われてたから解散したと思うが……」

 

ニョン「噂でしかにゃいが、解散する時に人間に恨みのある者ない者で分かれたのじゃ。とはいえ、その魚人海賊団も其奴が壊滅させたしの」

 

ラダン「ルフィが?」

 

ルフィ「だってよ〜。あのアーロンって奴がうちの航海士に酷いことをしてたからよ。だからぶっ飛ばした」

 

ラダン「アーロン……やっぱりあいつか……きっかけはあれだろうな」

 

ニョン「海軍大将黄猿の腕が切り落とされた事件のことかにょ?」

 

ラダン「そう、それだ」

 

ルフィ「黄猿が!?」

 

ラダン「あいつはタイガーに致命傷を与えたからな。だから腕を斬り落とした。そのあと元帥の頼みで戻したがな。もし、また俺の知り合いを傷つけるようなことが有れば……まぁ、言わなくていいだろう」

 

ニョン「怖いにょう」

 

ラダン「(そういえばハンコックたちは顔色を変えずに話を聞けていたな。よかった……)とまぁ、こんな所か。ここ9年の情勢は知らないが、それは追々聞くとしよう」

 

ニョン「そうじゃにょ。しかし……」

 

ニョンはそう言って杖の上に乗る。

 

ニョン「久しぶりよにょう〜、お主がこうも感情を表に出すとはにょ。ラダンもいるからかにょ。近年ではもはや蛇姫は凍ってしまったのかと思ったぞ」

 

ハン「黙れ!国を捨てた裏切り者!」

 

ニョン「仕方がないとは言え、もう少し感情を出してもいいと思うのがにょ」

 

ラダン「確かにな。ハンコックは綺麗だし、笑えばもっと綺麗だぞ?」

 

ハン「え、あ、そ、その……そう言われると流石に恥ずかしい……///」

 

ニョン「全く、この乙女が」

 

ハン「えぇい!この口を閉じよ!」

 

ニョン「asgxbhujsba!(その手をはにゃせ〜!)」

 

ハンコックはニョンのほっぺを掴みニョンを黙らせようとしている。

 

ラダン「ハハハハハ!」

 

ルフィ「楽しそうだな!ははは!」

 

oh……カオス……

 

 




今回はここまで。
やっと原作に入った!ルフィも登場した!
とりあえず、ハンコックがラダンを気になってる感じは出てきたかな。次回当たりには恋煩いになるかな。
因みに、ジンベェですが、アーロンをほっとけなくてアーロンが捕まった時に原作同様のことが起きています。しかも奇しくも捕まえたのが黄猿というセットで。
ソニアとマリーはヒロインではなく、ラダンを兄として慕っている感じにします。
さて、次回はハンコックの恋煩いとルフィがエースの公開処刑を知る所です。エースは原作同様死ぬ方向で行きます。もうそこまでの構想はハッキリとしているので。
次回、蛇姫の恋煩いと火拳の処刑
お楽しみに〜

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