んーー………やっぱ恋煩いはなしで。
なんとかその場を収めてルフィとラダンは城下町の食堂に来ていた。
大量に料理が準備されていてルフィは手掴みで食べている。
ルフィ「うめぇ!お、これもうめぇ!あ!これも!」
ラダン「行儀悪いぞ、ルフィ」
ルフィ「別にいいじゃねぇか」
ラダン「全く」
バクバク食べてるルフィの横でラダンは黙々と食べていた。母親の1人に礼儀作法にうるさい人がいるので綺麗に食べている。
何回かルフィが手を伸ばして奪おうとするもラダンはそれを叩き落としている。
ルフィ「ん?オメェらこんな上手いみょんぎゃあんにょに食わんのか?」
ラダン「そうだな。俺たちは気にせずに各々の食事を進めておけ。じゃないとこいつに奪われるかもしれないぞ?」バシッ
ラダンは自分の料理に忍び寄るルフィの手を叩き落としてそう言う。
ルフィ「なんだ〜俺がもりゃってもいいでゃな」モグモグ
ルフィは食べていない九蛇の女性達の料理を食べ始めた。
ラダン「だから言っただろ」モグモグ
離れた席でマーガレット達が話していた。
スイトピー「あれが私たちの命恩人……それにあの大蛇が変化した姿……」
アフェランドラ「明朝2人とも島を出るんだって。それにしても……」
スイ「元大蛇の方は例え全員でかかっても勝てないわね……」
マーガレット「……」
「男の体って変だって噂本当だったのね」 「もう1人の男は誰なんだろう?」 「さぁ?」
「馬鹿馬鹿しい。何故一時は死刑が決まった男が、それももう1人突然現れた男と一緒にいるわけ?」
「しかもこんな祝いの場に!」
「……ワナなのかも知れないわ」
「「「ワナ?」」」
「闘技場ではよもやの苦戦を強いられてしまった。そこであの男にたらふくご馳走を食べさせておき、油断した隙に地獄に叩き落とす」
「その役目を私たちがやるってことね。ザハハハハ」
ラダン「(聞こえてるぞ。ハンコックがそんなことするわけないはずなんだがな。まぁ、ニョン曰くここ数年は氷のような感じだったそうだしな)」モグモグ
九蛇の女性達は隠し持っていたナイフを取り出す。
「準備はいい?」
コクッ
「男を始末する!」
そう言って飛び出すが、異変を感じて待ての命令を下した。
異変というにはルフィだ。ルフィは卓に立ち、何か気に入らない様子だった。
ルフィ「んん!ふざけんなよよお前ら!いい加減にしろ!」
ラダン「なんだ突然」
ラダンは鍋とお玉を持って奇行に走るルフィに驚く。逆に九蛇の戦士はバレたと焦っていた。
「所詮バカな男のすること!遅れをとるな!」
九蛇の戦士達はそのままルフィに突撃する。しかし
ルフィ「なんで歌わねぇんだよ!」
「はっ?」
先頭にいた戦士が急停止した影響で後続がぶつかり、前に崩れる。
ドシンッ
ルフィ「な〜にやってんだよ?」
ラダン「それはお前にも言えることだぞ」
ルフィ「だってよ〜、宴ってのに静かなんだからよ」
ラダン「そういうことか」
ルフィ「いいから!お前ら!宴ってのはなこうするもんだろうが!ヨホホホ〜ヨホホホ〜♪」
ルフィは鍋とお玉を打ち合い、歌い始めた。
ラダン「ビンクスの酒か。懐かしいな」
ルフィは歌い続けてると笑い声が起き始める。ある程度馬鹿騒ぎするとルフィはまた食べ始めた。その間ラダンはずっと黙々と食べていた。量にして20人前は食べている。
「はい、女ヶ島の名物よ」
ルフィ「ん?めいぶちゅ?」モグモグ
「海王類入りペンネゴルゴンゾーラ」
ルフィ「おぉ!うめぇなこれ!」
「あなたもどうぞ」
ラダン「おぉ、ありがとうな」
「いえいえ」
ラダン「しかし、9年ぶりの食事にしては重いな……まぁいいや、このまま食べよう」
するとルフィとラダンに九蛇の女性達が近づき、つついたり引っ張ったりし始めた。
ラダン「俺は伸びねぇぞ」
ルフィ「もうなんなんだよお前ら!人の体つついたり伸ばしたりしてよ!」
「仕方ないじゃない。あなた達もう明日出航でしょ?記念に一度男に触りたいって子達に……ほら!」
女性の指した方を見ると長蛇の列ができていた。
「ねぇ〜!早く!」 「早く触りたい〜!」 「私も!」
「大人気」
女性の手には「1タッチ20ゴル」と書いてある看板を持っていた。ちゃっかり商売をしていた。
ルフィ「お前、何勝手に商売してんだよ!」
ラダン「困るなそれは」
すると大勢の女性にラダンは埋もれ、ルフィは押されてそのまま壁にぶつかってしまった。
ラダン「ルフィは……逃げ切れたか」グイグイ
ラダンは埋もれて主に引っ張られていた。
ラダン「俺も向かうとしようか。ピューイ」
キシー
ラダンが口笛を吹くと九蛇達の相棒である蛇達が女性を拘束する。
「ちょっと〜話してよ〜!」 「なんで言うことを聞いてくれないの!?」
ラダン「今の隙に出るか」
女性達が蛇に拘束されてる隙にラダンは九蛇城に向かうことにした。
九蛇城にて
ハン「はぁ……はぁ……」
九蛇城のベランダみたいな場所でハンコックが息を荒くして胸を押さえていた。
ラダン「よっと、ようハンコック……って大丈夫か?」
ハン「はぁ……はぁ……ラ、ラダンさん……わ、妾は大丈夫じゃ……」
ラダン「何を言ってるんだ。顔も赤いし呼吸も荒いじゃねぇか。ほら、部屋に入れ。これでも治療院に勤めていたから診察するぞ」
ハン「あ、ありがとう……」
ラダンはハンコックを支えて部屋のベッドにハンコックを寝かせる。
ラダン「どこが苦しいんだ?」
ハン「む、胸が痛いほどに締め付けられるんじゃ……」
ラダン「胸か……何百年と患者を見てきたが、こう言ったのは初めてだな。体に異常があるわけでもねぇし……いや、確か女性しか存在しない種族で似たような症状があったな……」
ハン「そ、それはなんなのじゃ……?」
ラダン「昔に聞いたことあるだけだったからな……確か……恋煩いだったか?」
ハン「恋……煩い……?」
ラダン「結ばれたいのに結ばれない。そんな儚い恋が体を蝕むと言うものだ」
ハン「恋……そうか……これが恋なのか……」
ラダン「それで、誰に恋してるんだ?ハンコックは娘みたいなものだから応援させてくれ」
ハン「……さんなのじゃ……」
ラダン「ん?」
ハン「じゃ、じゃから……ラダンさんのことなのじゃ!///」
ラダン「俺……?」
ハン「そ、そうなのじゃ……///」
ラダン「俺か……」
ハン「う、うむ///」
ラダン「俺は龍だぞ?」
ハン「好きになれば種族など関係はない!///」
ラダン「千も年上だぞ?」
ハン「それも関係ない!それにそう見えぬし……///」
ラダン「他にも妻にする予定のやつはいるぞ?それに寿命も俺に近くなってソニアとかマリーが先に亡くなるんだぞ?」
ハン「構わぬ。独占したい気持ちはあるが、其奴らと気持ちを共有するのも楽しそうだ。寿命も覚悟は出来てる」
ラダン「………」
ハンコックはラダンに真剣な顔を向ける。そして
ラダン「……わかった。これから妻としてよろしくな、ハンコック」ニコッ
ラダンは了承した。
ハン「!はい!」ニコッ
ラダン「それじゃ、早速寿命を伸ばすとするか」
ハン「それはどうやってやるのじゃ?」
ラダン「簡単だ。俺の血を飲めばいい」
ラダンはコップを取り、自分の腕に傷をつけて血を垂らす。ある程度入れると腕の傷を治してコップをハンコックに渡す。
ラダン「これを飲めば寿命が伸びる。少し痛みが走るかもしれん」
ハン「ふぅ……覚悟は出来てる。ラダンさんと一緒にいるため頑張る!」ゴクゴク
ハンコックは血を一気に飲み干す。
ハン「うぐっ!」
ラダン「耐えろ!」ギュッ
ハン「うっ……う……」ギュッ
ラダンはハンコックを抱きしめ、ハンコックは痛みから強く抱きしめる。しばらくすると痛みが引いたハンコックはラダンから離れた。
ラダン「大丈夫か?」
ハン「えぇ、大丈夫じゃ。それに力が底上げされてるのを感じるのじゃ……」
ラダン「半竜となるからな。ある程度は強化される。今のハンコックは9年前の時点の黄猿に勝てるな。あいつは速度さえ見極めれば簡単だ」
ハン「あの黄猿をそう簡単に……」
ラダン「ま、9年前の時点だからもっと強くなってるだろうがな」
ハン「そうか……」
ラダン「そう落ち込むな。俺はハンコックが俺の妻になってくれるのが嬉しいんだ」ギュッ
ハン「ラ、ラダンさん!?」
ラダン「ラダンでいい。まぁ、ハンコックの呼びたいようにすればいい」
ハン「で、ではラダン……」
ラダン「呼んだ?」
ハン「こんな気持ちは初めてじゃ……嬉しいと言う言葉だけで終わらせたくない。この気持ちはなんなのじゃ?」
ラダン「その気持ちは幸せと言う気持ちだ」
ハン「幸せ……そうか妾は幸せなのか……」
ラダン「それからその幸せをもっと感じるようになる。夫婦は幸せを分かち合い、作っていくものだからな」
ハン「これからも……」
ラダン「あぁ、だから」
ラダンはハンコックの目を真っ直ぐ見る。
ラダン「俺は俺が死ぬまでハンコックを想い続け、ハンコックを幸せにすると誓う」
ラダンがそう言うとハンコックは涙を流し始める。
ハン「妾も……妾も妾が死ぬまでラダンを想い続け、幸せにすると誓う!」ポロポロ
ラダン「これから何千、何万年よろしくな、ハンコック」
チュッ
ハン「ハイ!」ニコッ
ハンコックは涙を流しながらとても綺麗な笑顔で応えた。そして二つの影は近づき、またくっついた。
バタンッ
ニョン「蛇姫!……て何をしとるんじゃ?」
ニョンとルフィが扉を蹴破るように開けるとハンコックを膝枕して、ハンコックの相棒の蛇、サロメに巻き付けれている。
ラダン「どうした?ニョンにルフィ」ナデナデ
ニョン「まずはこっちの質問に答えてくれるにゅか?」
ラダン「妻を甘えさせるのに理由はいるか?」ナデナデ
ニョン「妻じゃと!?」
ラダン「ついさっきにな。ソニアもマリーも知ってるぞ。気を遣ってどこかに行ってしまったが」ナデナデ
ニョン「なるほどにょう……まぁ、薄々気づいとったがにょ。とりあえずはおめでとう。じゃが、少し間が悪かったにょ」
ラダン「どう言うことだ?ハンコック、真面目な話のようだからな起きろ」
ラダンはハンコックを愛しそうに見つめ、残念そうに起こす。
ハン「ん……なに〜……?」
ラダン「ニョンが真面目な話があるみたいでな」
ハン「もう……わかった……」
ハンコックは起き上がり、胡座に姿勢を変えたラダンの足の間に座る。
ニョン「ラブラブじゃにょう……」
ハン「それで、なんのようじゃ」
ニョン「ようがあるのは麦わらじゃ」
ニョンはそう言ってルフィを指す。
ルフィ「今度処刑されるエースってのは俺の兄ちゃんなんだ!そいつを助けたいんだ!」
ラダン「エースって誰だ?」
ニョン「白ひげ海賊団2番隊隊長じゃよ。黒ひげとかいうやつに負けて捕まったんじゃ」
ラダン「白ひげ……ニューゲートのか!」
ニョン「やはり知り合いじゃったか」
ラダン「最後に会ったのは10年も前だがな。それでそのエースを助けたいと」
ルフィ「そうだ!けど海賊船じゃ間に合わねぇんだ!お前、海軍の迎えの船に乗って俺を監獄へ送ってくんねぇか!?」
ハン「それが頼みなのか?」
ルフィ「あぁ!シャボンディ諸島に送るのはなしでいいから頼む!」
ルフィは土下座をして頼む。
ラダン「インペルダウンに向かうなら海軍本部マリンフォードにも向かうのか……行くなら俺も行くぞ。ガープとセンゴクに会いたいしな」
ハン「ラダンがそう言うならよかろう。其方をインペルダウンに送ろう」
ルフィ「いいのか!?」
ハン「勿論じゃ」
ルフィ「ありがとう!」
ニョン「おかしなものじゃにょ。海賊が大監獄へ行きたいと願って行き着く手段など捕まる他ないにないと言うのににょう……」
ラダン「ルフィは特殊な海賊ってことだろ」
ニョン「そうなのがにょ……」
プルプルプル プルプルプル ガチャッ
ハン「妾じゃ」
「ボア・ハンコックか?」
ハン「此度の召集の件応じることにした」
「おぉ」
ハン「ただし、条件がある。それを守らなければ……」
「……聞かせてもらおうか。その条件とやらを」
今回はここまで。
結局恋煩いを少し出しました。
蛇王龍なら蛇に命令を出すぐらい楽勝ですよね。蛇繋がりならラダンとハンコックってお似合いですね。勿論、ハンコックはすごく甘えん坊です。
さらに、半竜になったので強化しました。七武海最強になった感じですかね。9年前の黄猿がどれくらい強いかわかりませんが、少なくとも七武海よりは強いはず。
次回はルフィをインペルダウンに置いてマリンフォードに向かいます。
次回、蛇王龍一行の海軍ドナドナ