海賊な蛇王龍様   作:エルにー

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3ジャオ 解放した奴隷達の処遇

マリージョア襲撃後、ラダンは人化を解き大蛇の姿になり解放した奴隷達を乗せて孤島(リトルガーデンの半分くらいの大きさ)についておろした。

そしてまた人化をしてタイガーに話しかけた。

 

ラダン「ふぅ、あの姿で初めて泳いだけど意外に疲れるな」

 

タイガー「泳ぎは全身の筋肉を使うと言われてるからな。しかし、本当に驚いたぞ。本当に龍だとわな」

 

ラダン「こっちには龍はいねぇのか?」

 

タイガー「話には聞いたことはあるが、お前ほど知性は高くないし悪魔の実でも食べない限り人の姿にはなれん」

 

ラダン「まぁ、だろうな。親父もイレギュラーな存在って言っとったしな。さて」

 

ラダンは一拍おいて

 

ラダン「解放したはいいが、こいつらはどうするんだ?幸い島もでかいから自活はできるが、自分の島に戻りたいやつもいるはずだ」

 

タイガー「ううむ……返すことには賛成だが、奴隷紋がな……」

 

解放された奴隷達はそれを聞いて俯いた。

 

ラダン「奴隷紋か……これなら消せるぞ」

 

「本当か!?」

 

ラダンがそう言うと大勢が反応する。

 

ラダン「あぁ、少し痛むかもしれんが奴隷紋のない元の状態にできるぞ」

 

「頼む!この忌々しい奴隷紋を消してくれ!お願いだ!」

 

「私もお願い!」  「俺もだ!」

 

一人が懇願すると次々に自分もと声が上がる。

 

タイガー「静かに!!!」

 

タイガーは大声を上げて静かにする。

 

タイガー「いくらラダンでも一斉にはできん。しっかり全員消すから順番に並べ」

 

タイガーがそう言うと元奴隷らは素直に一列に並んだ。

 

ラダン「早速始めるぞ」

 

そう言ってラダンは一人目の奴隷紋に手をかざす。すると

 

パァァァ

 

ラダンの手から緑の光が出て奴隷紋がみるみるうちに消えた。

 

ラダン「よし、消したぞ。確認してみろ」

 

そう言われた一人目の男はすぐさま確認する。

 

「おぉ……おおぉぉ!!奴隷紋が消えてる!!ありがとうございます!ありがとうございます!!」

 

ラダン「礼はいい。それより次がつっかえてんだ」

 

「あ、すみません」

 

男はラダンに礼を言い、ラダンに言われて離れる。ラダンはそのようにして次々に奴隷紋を消していく。

並んだ元奴隷の最後が終わると

 

ラダン「さて、残りはお前らだが、どうする?消すか消さないかはお前ら次第だ」

 

残ったのはテゾーロにステラ、姉妹であろう3人に魚人達である。

 

テゾーロ「お前は消さないのか?ステラ」

 

ステラ「ううん、これは戒めとして残そうと思うの」

 

テゾーロ「そうか。なら、俺も戒めとして残す!」

 

ラダン「(こいつがどう成長するか楽しみだ。見てる感じ悪の道には堕ちんだろう。あ!そうだ)」

 

ラダンは何かを思いついて持っていた袋から何かを探す。これはマリージョアで面白そうなものを見つけたら持っていこうと思っていたようだ。

ラダンは袋から金色の果実を取り出す。

 

ラダン「これをお前に渡す」

 

その果実をテゾーロに渡した。

 

テゾーロ「俺に……?」

 

ラダン「そうだ。それでお前の女を守れ」

 

ラダンがそう言うとテゾーロは顔を赤くする。ステラも少し赤くする。

 

テゾーロ「は、はい……///」

 

ステラ「ふふふ///」

 

周りはそんな二人を温かい目で見る。

 

さて、話は戻って

 

ラダン「他は?」

 

?「妾も同じだ。これは許せないが、戒めとして残す!」

 

?「「私たちもお姉さまと同じです!」」

 

三姉妹も戒めとして残すことにした。魚人達も同じようだ。

 

ラダン「奴隷紋のことは終わりにして、これからのことだ。まず、自分の島に戻りたい奴らは挙手してくれ」

 

手を挙げたのは三姉妹に魚人達、その他数名だった。(コアラもいるよ!)

 

ラダン「了解だ。手を挙げてない奴らはここはそこそこ大きいから自活もできる。海に出たい奴らも船ぐらいは提供する。一週間ほどここに滞在するつもりだからその間に決めてくれ」

 

元奴隷達はうなづく。ラダンはそれを見てタイガーに話しかけた。

 

ラダン「魚人達はタイガーに任せる。一応一週間後にはここに来てくれ」

 

タイガー「わかった。俺は先にこいつらを魚人島に連れて行く」

 

ラダン「あぁ」

 

ラダンはそう返事しタイガーは魚人達のところに向かった。数時間後タイガー達は魚人島に向けて出発した。

そしてラダンも

 

ラダン「俺も少し出てくる。明日までには帰ってくる」

 

「わかりました。俺たちは引き続き作業を続けます」

 

元奴隷達は家を作る組と食料を集める組に分かれて作業をしている。

ラダンは一人の返事を聞いてシャボンディ諸島に向けて出発した。スピードは行きより早く僅か20分で着いた。

 

スタッ

 

ラダン「まだ新聞が出てないといいが……」

 

ラダンはすぐそばのぼったくりBAR()に入る。

 

ガチャッ

 

レイリー「おぉ、ラダン君。早かったじゃないか」

 

シャ「おかえりなさい、ラダン君」

 

ラダン「あぁ、ただいま」

 

やっぱただいまって言える相手がいるのはいいな……。そう思うラダンであった。

レイリーとシャッキーの反応からまだ新聞は来てないとわかった。だが、遅かれ早かれ知らせはくる。今にも……

 

クエ〜〜

 

シャ「あら、新聞ね。どうしたのかしら?時間帯的におかしいわね…」

 

こっちを見ないでください。まさかフラグを建ててしまうとは……。

シャッキーは新聞を開いて読み始める。その顔色はドンドン悪くなっていった。

 

レイリー「どうしたんだい?シャッキー」

 

シャ「ラダン君、貴方ねぇ……これを読めばわかるわ」

 

シャッキーは新聞を見出しをレイリーも方に向けてカウンターに置く。レイリーはそれを読んで

 

レイリー「はっはっはっは、修行終わってすぐにやらかすとはね」

 

ラダン「同じ目的のフィッシャータイガーと共に奴隷解放を行っただけだ」

 

シャ「そういう問題じゃないのよ……でも、貴方にとっては関係無いことだったわね」

 

レイリー「私たちの予想を遥かに超えるほど生きるラダン君からしたらね」

 

ラダン「それで、ある島に解放した奴隷達の一部を除いて奴隷紋を消して自活している」

 

レイリー「そういえば、君は母君の遺伝で回復魔法が使えたね。それで、どうするつもりだい?」

 

ラダン「一週間後に自分の島に戻りたい奴は連れてって、そのまま暮らすものはそのままに、海に出るものは船の設計図の提供をする。流石に全部俺たちがやるわけにはいかんからな」

 

レイリー「なるほどなるほど。君の判断は正しい。それじゃ、私もその島に行ってみるとしよう。知り合いがいるかもしれないからね」

 

ラダンはレイリーとシャッキーと共に船で孤島に戻った。その船に人影が乗り込んだことを気にせずに。

 

船が進むこと数時間、例の孤島にたどり着いた。

 

ラダン「この島だ。そこそこ大きいし食料も問題ない。人が住むには十分な島だ」

 

レイリー「ふむ、解放された彼らが心配だったが、見てる感じ精神的に追い詰められてるものはさほどいないな。一部の追い詰められてるものも時間の経過で立ち直れるだろう」

 

シャ「そうね。それにしても、どうやってこんな人数を連れて来れたのかしら?」

 

ラダン「人化を解き龍の状態でレッドラインを降りてここまで泳いだ。なかなかにいい運動だった」

 

シャ「そんなに大きいの?」

 

レイリー「私は見たことあるが、あの大きさは異常だね。海王類よりデカいと思うよ」

 

ラダン「未だに海王類に会ったことないから分からんがな」

 

「あ!ラダンさん!おかえりなさい!」

 

ラダン「ただいま。この二人は俺の知り合いだ。政府とは一切関わりはないから大丈夫だ」

 

テゾーロ「ラダンさんが連れてきたんですからわかってますよ」

 

ラダン「テゾーロか。作業はどうだ?」

 

テゾーロ「はい、巨人族のおかげで思ったより進んでます」

 

ラダン「ならよかった。引き続き作業を進めてくれ」

 

ラダンがそういうとテゾーロは返事をして作業に戻った。

 

レイリー「慕われてるね」

 

シャ「それにリーダーの気質もあるわね」

 

ラダン「まぁ、()()()で指揮を執ることもしばしばあったからな。それより、レイリーはともかくシャッキーは一週間もここに滞在するのか?」

 

シャ「えぇ、そうするわ。バーは一週間開いてなくても問題ないからね。それに参ってる子のカウンセリングもできるからね」

 

こう見えてシャッキーはカウンセリングに関しては相当な実績がある。(オリジナルで〜すby作者)自殺しそうな者を立ち直らせ、海に出したことがある。そのものは今は海軍にいるとか。

 

ラダン「頼む。俺は心までは救えないからな」

 

シャ「任せて」

 

ラダンは近くに人にシャッキーを案内するように指示して、シャッキーは案内のもと向かった。

 

ラダン「さて、次はそこに隠れてるやつからだ」

 

?ビクッ

 

レイリー「ははは、やはり気づくか。君も隠れてないで出てきなさい、グロリオーサ」

 

グロリオーサと呼ばれたものが出てくる。

 

?「トウ!」

 

しかし、派手な出方であった。人影は高く飛び空中で周り

 

スタッ

 

?「我こそは!いd……」

 

ラダン「そういうのはいいから」

 

?「む、自己紹介ぐらいいいだろ」

 

出てきたのは老婆。

 

?「わしは元女ヶ島の女王グロリオーサじゃ。元だしワシは私情で島から飛び出したから裏切り者だろうがにょ」

 

レイリー「紹介の通りだ。島を出てからシャッキーの店で生活していたが、君がくる少し前からどこかに行っていてね」

 

ラダン「そうか。で、なぜ着いてきた?」

 

グロリ(のちにニョンに変えますby作者)「何、珍しくレイリーがシャッキーと共に船に乗ったからにょ。そのものも気になるから着いてきたんだ」

 

ラダン「そうか。んじゃ、俺も自己紹介しないとな。俺はクラネル・ラダン。異世界から来た四分の一人間の龍だ。悪魔の実は食べてないから普通に泳げる。以後、お見知り置きを」

 

レイリー「そして、つい十数時間前にマリージョアを襲った張本人だ」

 

グロリオーサ以後ニョンは驚愕し、固まった。

 

レイリー「さらにいうと私や君よりずっと長く生きている。確か千年だったか?」

 

ラダン「大体それぐらいだ」

 

しかし、ニョンは聞いていなかった。

 

レイリー「気絶したか。彼女は私が船まで運ぶよ」

 

ラダン「わかった。夕食になったら起こすか」

 

その後夕食の時間になり、タイミングよくニョンは起きた。

 

ラダン「起きたか。ほら、飯だ」

 

そう言ってラダンはニョンにシチューの入った皿を渡す。素材は船に積んであった食材を使った。元奴隷達はそれを涙を流して食べている。

 

ニョン「大勢が涙を流しながらシチューを食べてる絵はシュールじゃにょ。ん?」

 

ニョンは見覚えのある者を見つけて近づく。

 

ニョン「お主達、もしかして女ヶ島の者ではないか?」

 

?「!なぜそれを!?もしかして貴方も……」

 

ニョン「うむ、ワシは元女王のグロリオーサじゃ。名ぐらいは聞いたことがあろう」

 

?「確か、「裏切り者」だったけ?」

 

ニョン「むう……間違ってないが、そう言われると傷つくにょう……」

 

ラダン「三姉妹はニョンの島出身か?」

 

ニョン「ニョンとはなんじゃ!ニョンとは!まぁ、でも。そうじゃ。手紙で三姉妹の子供が拐われたことを知っていたし、同族のオーラを感じてにょ」

 

ラダン「ニョンは語尾ににょをつけてるだろ。三姉妹はその女々島の出身ならニョンが連れてってくれ」

 

ニョン「うむ、そのつもりだ。小娘ども。お主らは島に帰りたいか?」

 

?「もちろん!」

 

?「「私たちも!」」

 

ニョン「宜しい。ワシが責任を持って送り返す」

 

ラダン「それと、お前ら3人は戒めのために奴隷紋を残したが、絶対にそれを見られてはいかん。いいな?」

 

?「「「はい!」」」

 

ニョン「どういうことだ?」

 

レイリー「ラダン君は彼の能力で希望するものの奴隷紋を消したのだ。そこの三姉妹と他に数名戒めとして残してるんだ」

 

ニョン「もう驚くのが馬鹿馬鹿しくなったワイ……」

 

その後、島のものに説明をして三姉妹は先にニョンが責任を持って故郷に送った。

そしてやってきた約束の日。ラダンはタイガーを海岸で待っていた。

 

ザパンッ

 

ラダン「きたか」

 

タイガー「あぁ、約束通りな」

 

ラダン「今日は全員に集まってもらうように言ってる。行くぞ」

 

ラダンはタイガーを連れて全員の集まってる場所に向かった。集会場みたいな場所に全員の前に立った。

 

ラダン「今日は一週間前に言った通り、故郷に戻りたい者とここに残りたい者、はたまた海に出たい者を確認する。俺たちは最大限援助するが、やるのはお前達でやってもらいたい。故郷に戻りたい者と海に出たい者には船の設計図などを渡す」

 

タイガー「俺もお前達を連れ出した以上確認をしないといかん」

 

ラダン「まず、故郷に戻りたい者はお前達から見て右側に海に出たい者は中央に、残りたいものは左側に分かれてくれ」

 

ラダンがそういうと全員動き三つに分かれた。割合は残りたい者が多く七割。これはおそらく売られたものが多かったりここに生活が居心地がいいのだろう。故郷に戻りたい者が二割で海に出たい者が一割だった。テゾーロとステラは海に出たい者の方にいた。テゾーロとステラや三姉妹以外の戒めのために奴隷紋を残した者のほとんどは海に出たい者だった。

 

ラダン「これでいいんだな?設計図は残していくから別に後から海に出たいと思ってもいいが。とりあえずこれで決定だ」

 

その後、全員に幾つかの設計図を渡した。船のほかに家などもあった。

 

ラダン「さて、これで俺はもういく。元気に過ごしてくれよ」

 

テゾーロ「ありがとうございます!ラダンさん!」

 

ラダン「俺はお前がいつかデカい男になると思ってる。また会った時期待しているぞ」

 

テゾーロ「はい!」

 

ラダン「それと、ステラと幸せにな」

 

テゾーロ「ははは……///ありがとうございます……///」

 

ラダンはその反応に満足して皆に手を振り月歩で旅立った。タイガーもその後すぐ魚人島に戻った。

 

解放した奴隷達は三姉妹の長女は女々島の女王に若くしてなり、王下七武海になった。テゾーロはステラと結婚し世界最大のカジノ島のオーナーになった。他にも海軍、海賊、革命軍などになったものもいる。中には王族と結婚したものもいたりする。

全員共にタイガーとラダンに多大な恩を感じ、敵対するようなことをしないと誓った。海軍、海賊、革命軍と敵同士ではあるが一週間とはいえ一緒に過ごし、辛い奴隷の日々を過ごした仲。戦うようなことはなかったとのこと。

島に残ったものも島を発展させ、のどかながら平和な島になった。攻めてきた海賊も悉く撃ち返して海軍と海賊から一眼置かれている。さらに不思議なことに天竜人が近づくと全員苦しみ出した。それによってバスターコールされそうになったが、判断を下したところでその場に全員が苦しみ出した。それによってその島は最悪の大蛇からちなんで蛇王龍島又はアマンデュ島と呼ばれるようになった。

 

 




今回はここまで。
ほど全員の奴隷紋を消してみました。なるべくハンコックが原作に近くなるように、絶対に見られてはいけないと主人公から言うことによってそれを忠実に守ることにしました。
コアラは船に乗ったがその船が沈没してしまい、タイガー達に拾われることにします。
少しテゾーロを贔屓しすぎたでしょうか?前回の後書きに書きましたが、悪人の中では比較的好きな方で救われてほしっかたのでこうしましたが……。
さて、次はビッグマムに喧嘩を売るところですね。海軍本部にポイ捨てします。
次回、ビッグマムをポイ捨て
それでは、次回もお楽しみに〜

フィッシャータイガーを助けるか

  • 無傷の状態で助ける
  • タイガーに自分の血を輸血する。
  • タイガーがオリ主の輸血を拒否
  • 後にタイガーの死を知る

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