海賊な蛇王龍様   作:エルにー

7 / 23
ながらくお待たせしました。


6ジャオ 一瞬の龍合戦

ラダンがエドワード・ニューゲート、別名白ひげと酒を飲んでから一ヶ月。最後の三皇、百獣のカイドウが拠点を置くワノ国に着いた。

 

ラダン「ここがワノ国か……これ、どうやって登るんだ?」

 

ラダンはワノ国にやってきたが、目の前の巨大な滝に唖然としていた。

 

ラダン「ここも、人化を解いて行くか?」

 

悩んでも仕方がない。ラダンは人化を解き、そのまま滝を登り始めた。意外にも泳ぎは得意なようだ。巨大な鯉と並列して、変なタコに邪魔されながらも登り切った。

 

ラダン『港がここにあるわけじゃないか……とりあえず、このまま街を探そう。ワノ国が行ったことのある極東と同じなら、後で和服を見繕わないと。タケミカヅチは元気にしてるかな……』

 

ズルズルズルズル

 

ラダンはそんなことを考えながら森を抜けることを優先に進み始めた。

巨体故に進むスピードが早いため、1時間もせずに森を抜け荒野に出た。

 

ラダン『見渡しがいいのはいいな。さて、あの大樹があるところが都というところだろう。このまま進んだ方がカイドウに会えそうだし、このまま進もう』

 

ラダンはカイドウを呼び寄せるために大蛇のまま進んだ。あの巨体がバレないわけがなく、とっくにカイドウにバレている。

 

そのまま進んでると

 

ズドーーーン

 

何かが空から落ちてきた。衝撃で舞った砂埃が晴れると

 

?「ウォロロロロ、とんでもねぇ気配と部下からの情報で来てみたら、とんでもねぇ奴に会えたもんだ」

 

ラダン『お前が三皇・百獣のカイドウか』

 

カイドウ「そうだ。貴様はマリージョアを襲い、リンリンを海軍本部にポイ捨てした禁忌のラダンか」

 

ラダン『当たりだ』

 

カイドウ「ウォロロロロ、おもしれぇ野郎だ。そして、俺よりも強いとわかる」

 

ラダン『悪魔の実で龍になった奴と本物の龍で違いがあるのは当然だ』

 

カイドウ「ほう、本物の龍か」

 

ラダン『自己紹介がまだだったな。俺はクラネル・ラダン。親父にこの世界に放り込まれた、純粋な龍の親父と人から竜になった半竜のお袋の間に生まれた人間の部分が少しある龍だ。以後、お見知り置きを』

 

カイドウ「面白い。俺の海賊船に欲しい」

 

ラダン『それは断る。俺はこの世界を探検する探検家なんでな』

 

カイドウ「それは残念だ」

 

ラダン『そうだ。龍の姿になってくれよ。場合によっちゃ戦いたいし』

 

カイドウ『ウォロロロロ、いいだろう。うおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!」

 

カイドウが叫ぶと肌の色が青くなり、鱗が生え、やがて胴の長い龍の姿になった。長さは人化を解いたラダンと同じだろう。

 

カイドウ『こんなもんだ』

 

ラダン『ほう、翼がないのに飛べるのか。悪魔の実だから出来る芸当か。長さは俺と同じと』

 

カイドウ『逆にお前は飛べねぇのか』

 

ラダン『物理的に無理だろ。翼が無くても飛べる種類はあるが、俺は無理だ』

 

同じ大きさの龍と大蛇が喋ってる絵はシュールであろう。

 

ラダン『んじゃ、このまま戦おうか。兄弟姉妹で戦うことはあるが、俺と同じ大きさの奴と戦うのは初めてだ』

 

カイドウ『ウォロロロロ、楽しい戦いになりそうだ』

 

戦うことが決定し、両者の間に緊張が走った。

 

先に動いたのはカイドウだった。カイドウは口を開け炎を溜め始めた。

 

ラダン『やっぱ、最初はブレスだよな』

 

ラダンも口に青いエネルギーを溜め始めた。

 

そして

 

カイドウ『ボロブレス!!』

 

ラダン『蛇王龍の号砲!!』

 

カイドウの放った赤いブレスとラダンの放った青いブレスがぶつかり

 

ドオオオオオオオォォォォォォン

 

ぶつかった影響で爆風が生じ、大地が揺れた。都にもその影響は強かった。建築中の建物は吹き飛び、そうではない建物も複数崩れた。

ブレスは止むことはなく、逆に激しさを増した。それに比例して被害も大きくなる。

流石に被害が大きすぎると察したラダンはブレスを何倍にもした。それによってカイドウのボロブレスは一気に押し返され、カイドウはラダンのブレスに包み込まれた。

 

ヒュウウゥゥゥゥ

 

ドオオオォォォン

 

負けたカイドウは龍の状態から解除されて落ちた。

 

カイドウ「ぐっ………まさかこの俺が押し負けるとはな」

 

ラダン『ブレスを最初の攻撃に選んだのが運のつきだったな』

 

カイドウ「貴様の本気はとんでもないな」

 

ラダン『まだ威力は上げれるがな』

 

カイドウ「それほどか……何故最後に威力をあれほど上げた?」

 

ラダン『周りの被害を見てみろ』

 

カイドウはラダンに言われるがまま周囲を見る。

 

カイドウ「なるほどな。勝負をするには場所が悪いか」

 

ラダン『そうだ』

 

ラダンはそう言い、人化をする。

 

ラダン「今回はほぼ瞬殺だったから、今度は違うところでやろうか」

 

カイドウ「そうしよう」

 

龍合戦はほぼ一瞬で終わってしまったが、また今度やることを約束した。

 

カイドウ「貴様は何故ここにきた」

 

ラダン「三皇に会いにきただけだ。先にビッグマムで次にニューゲート、で最後にお前だ」

 

カイドウ「そうか。お前、俺の部下になれ」

 

ラダン「誰がなるか。てか、負けた相手に部下になれって言うのか」

 

カイドウ「細かいことは気にするな」

 

ラダン「細くねぇわ」

 

カイドウ「まぁいい。ちょうどいい、お前を鬼ヶ島に招待する」

 

ラダン「鬼ヶ島か。気になる場所だな」

 

「カイドウ様〜〜!」

 

ラダン「お前の部下か」

 

カイドウ「そうだ」

 

「突然飛び出さないでください!」

 

カイドウ「うるさい。俺より強い気配を感じたから飛び出したまでだ」

 

「はぁ……所でそいつは誰ですか?」

 

カイドウ「お前達も知ってるはずだ。マリージョアを襲撃し、リンリンを海軍本部に捨てていった。禁忌のラダンだ」

 

「な!?そいつが!?でも確かに顔は同じ……」

 

カイドウの部下は手配書を取り出し比べる。

 

カイドウ「こいつは鬼ヶ島に招待する。さっさと行くぞ」

 

歩き出すカイドウにラダンはついて行く。部下も慌てて後を追う。

 

船で鬼ヶ島に向かった。

 

カイドウ「さて」

 

おそらくカイドウのいつもいる場所にラダンはカイドウと向かい合う。

 

カイドウ「お互いに自己紹介をしよう。知っての通り、俺はカイドウ。百獣のカイドウと呼ばれている。趣味は自殺。能力はウオウオの実モデル青龍だ」

 

ラダン「ご丁寧にどうも。俺はラダン・クラネル。純粋な龍の親父と人から半竜になったお袋の息子だ。次男で上に兄と姉がいる。二人とも俺より強い。龍のモデルは蛇王龍ダラ・アマデュラと呼ばれる古龍だ。趣味は読書。以後お見知り置きを」

 

カイドウ「モデルとはどう言うことだ」

 

ラダン「異種族同士で生まれた場合、ランダムで産まれる。親と同じかもしれないし、違うかもしれん」

 

カイドウ「ようは犬と猫の間にワニが産まれるようなものか」

 

ラダン「極端だがそうだ」

 

カイドウ「ゴクッゴクッゴクッ、ぐうゥゥ。面白い産まれ方だな」

 

ラダン「その影響で両親の髪は両者銀色だが、俺は黒髪になってる。昔はそのせいで荒れた時期もあったがな」

 

カイドウ「ほーう」

 

あ、これ聞いてねぇわ。そう思ったラダンは話題を変える。

 

ラダン「それで、何故俺をスカウトするんだ?」

 

カイドウ「単純に気に入ったからだ。俺を超える懸賞金。手配書にある蛇の姿。何より二つ名だ」

 

ラダン「蛇の姿だが龍だ。二つ名の禁忌はそのまんまだろう。この世界に俺より強いやつはいないだろうし」

 

カイドウ「だろうな。あの威力のブレスを見れば一目瞭然だ」

 

ラダン「とりあえず、これで三皇に会うという目的は達成したが、しばらくはこの国に滞在する」

 

カイドウ「ほう、俺の部下になるのか」

 

ラダン「違う。元の世界にもここに似た場所があるが、俺は好きでな。あえて言うなら和風というのか。それが好きだ。だからしばらく滞在する」

 

カイドウ「わかった。どれぐらい滞在するかわからんが、その間に部下にしてやる」

 

ラダン「どんな方法かわからんが、楽しみにしてる」

 

その後、ラダンはカイドウと数時間酒を飲んだ。ラダン曰く、元はあまり飲まなかったがここに来てから飲む時は結構飲んでるだとか。その量は結構で済むには多すぎるが。

酒癖の悪いカイドウを見るのは面白いようだ。泣き上戸になったと思ったら怒り上戸になったり。暴れ出しそうになったら無理矢理落ち着かせてた。

 

 

 

その様子を枷をつけた少女が見ていた。




今回はここまで。
龍合戦はありましたが、一瞬で終わらせました。こういう感じの戦いもあっていいかなと思って。
さて、前回から取っていたアンケートですが、合計票数は132!ご協力ありがとうございます!
結果は無傷の状態で助ける 58票 タイガーに自分の血を輸血する 62票
タイガーが輸血を拒否 4票 後にタイガーの死を知る 10票
で、62票のタイガーに血を輸血するになりました!この場合、半龍にはなりません。
更新スピードはすごく遅いですが、気長に読んでくれるとありがたいです。
次回はラダンがワノ国を見て回る回になります。ここで光月日和と会わせます。ワノ国編の情報が全くないので、想像になります。Net○ixにもないですし、テレビも見れないので今のアニメの状況も分からないので。もちろん、調べますがそれでもわからないところは想像になります。
次回、ワノ国を散策
お楽しみに〜

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。