ファイアーエムブレム覚醒~Susanoh's lust sin~   作:昆布さん

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祝  !  ル  フ  レ  &  ル  キ  ナ  ス  マ  ブ  ラ 参  戦  !


十二章 再起する者たち

「結局何も取り返せなかった・・・!」

ぎりぎりと歯を軋らせながらヨシュアは吐き捨てるようにそういった。

悔恨に顔を伏せたフレデリクは顔を上げようとせず、リズはエメリナとジンの名を呼んで泣いている。

そんな中フラヴィアがバジーリオに顔を向けた。

「これから、どうするつもりだい?」

「それを俺に聞くのか?」

苦り切った口調で返すバジーリオにフラヴィアは苦笑を浮かべてヨシュアたちを見る。

「うむ、拙者たちは客将。決めるのはクロム殿たちでござる」

バングが頷きを一つ返す。そして内心でここにいない人物を呼ぶ。

(何をしているジン=キサラギ・・・皆貴殿の帰りを待っているのでござるよ)

 

・・・・・

 

「クロム、すまん。俺の策が及ばなかったせいだ」

そういって拳を握りしめるヨシュアにクロムは弱々しい笑みを浮かべる。

「・・・・・・お前のせいじゃない。ヨシュア、お前はよくやってくれた。俺はな・・・・・・自分の無力さにはらわたが煮えくり返ってる・・・!くそっ!俺はどこまで無力なんだ!」

「クロム・・・」

何を言えばいいのか。といった表情でヨシュアはクロムの名を呼ぶ。自分が無力だから、愚かだからエメリナを喪ったと悔恨に涙するクロム。そんな彼にヨシュアは迷うことなく右手を差し出した。

「俺の手をとれ、クロム」

「ヨシュア?」

疑問符を浮かべるクロムにヨシュアは決然と言い放つ。

「俺も自分の無力が許せない。・・・俺たちは、未熟な半人前だ。だから俺が、お前の半身になる。お前が何度倒れても、俺が手を引いて立ち上がらせる。だからお前はもうひとつの手で、エメリナ様がつかめなかったものをしっかりとつかんでくれ。エメリナ様と同じやり方じゃなくていい。お前のやり方で、すべてのひとに希望を見せてくれ。それはお前にしかできないことだ」

それに。とヨシュアは続ける。

「お前が受け継いだエメリナ様の理想がどこに行きつくのか、どんな花を咲かせるのかを、俺はお前に魅せてほしい」

「俺にそんな力が、資格があるというのか?」

そういうクロムに対し、ヨシュアは力強く笑んでみせる。

「足りない力ならみんなが補ってくれる。資格を躊躇うなら相応しい人間にこれからなればいい。少なくとも、ここにいる仲間はみんなお前を信じてる」

その通りだ。と、雪風のような声が響く。

「ったく、遅いんだよ」

「道中賊に絡まれている行商人を助けていたからしょうがないだろう?見過ごすわけにはいかないし、こちらに引き込むことができた。成果としては足止め以上のものがあったと思うが」

涼しい顔でそういうと、ジンはクロムの方を見る。

「クロム、僕の剣を君に預けようと思う。十二宗家の名にかけて君に尽くすことを誓おう」

ジンの言葉を皮切りに、ノノが、サーリャが、ロンクーが、ヴィオールとリヒトがクロムを信じると言う。

「・・・!ヨシュア、みんな。俺は姉さんの仇を討ちたい。ギャンレルを倒し、イーリスの民たちを守りたい。ついてきてくれるか?」

一も二もなく頷きを返す仲間たち。感極まり、目を潤ませながらクロムは決意の言葉を口にする。

「ありがとう、みんな。俺は・・・戦う!」

「よく言ったクロム殿!」

バングがどやしつけるようにクロムの背を叩く。

「いいだろう。もう頭を冷やせとは言わない。我がフェリア国の軍も、あんたの激情ごと、ギャンレルにぶつけてやるよ!」

フラヴィアがそういって不敵な表情を浮かべる。

「若いねえ、おまえさんたち。まあもっとも、俺も血が騒いでいくらか若返っちまったようだがな」

バジーリオが男臭い笑みで言う。

そこに控えめな声がかかる。馬車を手配して、先の退却に一役買ってくれた女性だ。

「私も・・・私も一緒に行きます。エメリナ様には優しくしてもらったことがありますから」

「そう、なのか?」

クロムが問うと、彼女はこくりと控えめに頷く。

「は、はい・・・ですから・・・恩返しをできればって・・・私、踊るくらいしかできないですけど・・・で、でも、あんまりじーっと見ないで下さいね。見られてると・・・うまく踊れないですから」

「オリヴィエの踊りは天下一品だ。みんなやる気が出るぞ、特に野郎はな。戦いの指揮を執るのはお前さんだ。大いに使ってやってくれ」

そういってバジーリオがクロムを見る。

「俺が指揮を?」

ああ。と頷いてバジーリオはにやりと笑う。

「俺ぁ今回の戦では大暴れするって決めてんだよ。俺たちフェリアはフラヴィアの指揮でペレジア軍と正面からぶつかる。その間にお前らの部隊がギャンレルを討て。おいしいとこはお前らに譲ってやるさ」

しかし。と逡巡するクロム。

「俺はお前たち、おまえとヨシュアとジンを認めてる。お前は人を引っ張る器がある。ヨシュアは戦を勝ちに導く才がある。今はまだ未熟で熱くなりがちなところがあるが、そんなお前たちの力を十二分に引き出せるだけの冷静さがジンにはある。これからお前たちは大きくなるんだよ」

「バジーリオ・・・」

「まあそういうことだ。思う存分やってみな」

照れくさそうに言うバジーリオにクロムは頷きを一つ返す。

「クロム殿、ペレジアはこちらの気力が落ちている今を狙っているでござる。おそらく、すでに動いている」

「・・・わかった」

そういってクロムは遠くフェリアの国境を超え、ペレジアに意識を向ける。そこにいる仇敵を睨み据え、クロムは声を発する。

「ギャンレル、今度こそ決着をつける!」




毎土曜更新予定っていったな?スマンありゃ嘘だった。ではなく。アレを見たら投稿せずにはいられなかったのです。
しかし銀さんはまあいいとして、CPでバング殿や図書館組にいろいろ持ってかれたラグナといい今回のクロムといい、CV杉田には主人公(笑い)属性がもれなくつくのでしょうか?
閑話休題(それはそれとして)。第1部もいよいよ終盤に差し掛かってまいりましたが、ワタクシ試験の関係でしばらく新しい話が執筆できません。
つきましては第2部開始はかなりお待ちいただくことになると思います。
エタるつもりはありませんので、どうか気長に且つ暖かい目(のび恐2006のドラえもんのアレ)でお待ちください。
アンナさんを時系列的な疑問符なしで加入させるにはこれが一番だと思いました。前回ジンが殿を務めたのも、そういうメタ的事情があったからでごぜーます。
では次回、十三章 国境の決戦でお会いしましょう。
なくはないです。
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