ファイアーエムブレム覚醒~Susanoh's lust sin~   作:昆布さん

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と、いうわけで。いよいよヴァルム大陸に上陸します。
あと今回からゲストが参加します。
車校、どうしようかな・・・
では、本編をどうぞ。


二十章 上陸ヴァルム大陸

読者諸兄に分かり易く時間帯を解説するならば、草木も眠る丑三つ時のこと。

ヴァルムの港町を息を切らせて走る影が二つ。

一つは陣羽織のようなものを着た髪の長いシルエット、体格からしておそらく女性でろうと推察される。

もう一つは帽子にマントだろうか、妙になめらかなシルエット。帽子の下からは癖っ毛らしきものがうかがえる。こちらは小柄で、男女の判別はできない。

「セイメイ、追手は?」

髪の長い方の影の問いかけに帽子の影は

「大丈夫。まだ追いつかれてはいないはずだ」

声からして帽子の方は男性、いや、体躯と声の感じからして16,7歳といったところだろう。

と、そこへもう一つの影が舞い降りる。こちらはひょろっとした長身にぼさぼさの髪、ボロボロのローブをまとった明らかな男性。

「ちょいと調べてきたんですがね、サイリ様、この町、駐屯してる兵士の数が増えてますよ」

マシュー(・・・・)それは確かかい?」

ああ。と痩躯の影が頷く。

「酒場の親父に金握らせて無理やり聞き出したんだが、イーリス聖王国の軍が海戦で帝国軍をやっつけちまったそうで、明日の朝にでもそこの浜から上がってくるんじゃないですかね」

「なるほど、応戦の為に軍を集めていると」

「そう見て間違いないと思いますよ?」

「・・・ありがとう、それじゃあ管に戻ってゆっくり休んでくれ」

帽子の影がマントの内側から何かを取り出すと、一瞬だけ近くが明るく照らされる。

その光が収まると、マシューと呼ばれた痩躯の影はその場から消え去っていた。

 

・・・・・

 

さて。ところ変わってヴァルムのとある港町である。

ばれないように沖合に停泊している軍船から数隻の小舟が海を渡ってきた。

「しかし、情報収集なら、拙者とガイア殿で十分だったのではござらぬか?」

そう尋ねるバングにクロムが答える。

「いや、俺の目で確かめたいんだ。敵国とはいえ、民たちを敵に回すことはできないからな」

「そうだな。それにヴァルハルトの手腕ってやつも見てみたいんだろ?聖王としては」

ヨシュアの言葉にクロムが首肯し、ジンはそんな二人を見ながら

「この二人が動くなら、冷却材の僕がいくしかあるまい」

と、ため息交じりに呟く。

と、その時だ。砂浜から街へ続く階段に足をかけたクロムの耳に喧騒が飛び込んできた。

「これは・・・戦闘か?」

「そのようだ。ヴァルハルトはかなり強引な方法でこの大陸を平定したという話だから、レジスタンスの一人や二人、いてもおかしくはあるまい・・・どうする?」

ジンの問いにクロムはいくぞ。とだけ返してファルシオンに手を掛け、階段を一足飛びに駆け上がる。

そんなクロムの目に映ったのは。

光る何かを握った青年の姿。

「――召喚。即時掃滅せよ」

「――なっ!?貴様がサマ――」

ヴァルム兵の驚きを余所に青年の手元から漏れる光は強くなっていく。

やがて光は人の姿を為して行き、一人の青年の姿を形作る。

「賢き射手、ヒーニアス」

その声に応じて、現れた青年が銀の弓を引き絞り、無慈悲にそれを放った。




はいというわけで、ゲストのセイメイさんです。
モデルはデビルサマナー葛葉ライドウ対コドクノマレビトに登場する陰陽師、安倍星命。物腰柔らかで満腹キャラの好青年。スマートな痩身の美形キャラ。しかし・・・というキャラですが、詳しい人柄を知りたい方は全六巻とそれほど多くないので読んでみてくださいね。
セイメイの境遇はパリスと同じようなものだと思っていただければ。
では次回、二十一章 解放軍 でお会いしましょう。
ちゃおちゃおー。
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