ファイアーエムブレム覚醒~Susanoh's lust sin~   作:昆布さん

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え~・・・ずいぶんお待たせいたしました。
試験とか車校の段取りとかサークル活動とかポケモンとかデビサバとかペルソナ2罰とかいろいろありまして・・・先が浮かばない~なんてこともございましたが何とかできました!
では、本編をどうぞ。


二十四章 神竜の巫女・Ⅱ

斧が飛ぶ、剣が裂く。

鎧がぶつかり蹴りが襲う。

互いに譲らぬ一進一退の攻防。ラグナの若さとセルバンテスの経験がぶつかり合う。

「ガントレット!」

一足飛びに跳躍し、そのまま体を捻って繰り出す右の裏拳。魔道によって作られた偽物であるが故の耐久性も何もない、どれだけ強く叩きつけても瞬き一つで元通りの代物を叩きつけるが、セルバンテスは分厚い鎧に物を言わせて強引に突撃する。

「ふぬぁぁぁっ!」

「っちぃっ!」

振り上げられる斧を右腕で咄嗟に張った障壁で防ぐ。

「まだだ!ベリアルエッジ!」

落下しながら闇を纏った大剣で行う刺突が鎧の隙間を通してセルバンテスの肩を裂く。

「ぐぅぅ・・・やるではないか!だが!」

これで終わりと思うな、と叫び、鈍重そうな見た目に似合わぬ速さで肉薄するセルバンテス。だが、ラグナは右腕で裏拳を叩き込み、斧の軌道をずらす。そしてそのままの勢いで体を捻り、後旋腿を放つ。

ラグナの得意とする裏拳と後旋腿による攻防一体の連携技、ガントレットハーデスがセルバンテスの鎧に突き刺さり、左肩の鎧を砕いた。

「うぬぅ・・・強い・・・!だが、わしは敗れざる将軍!ここは一度退かせてもらおう!次に死合う時まで、この勝負、預けたぞ!」

戦線は精鋭ぞろいの連合軍によって総崩れ、セルバンテスも劣勢となった現在、ヴァルム軍にミラの大樹を占領し続けることはできない。

引き際をわきまえたその様にラグナは不敵な笑みを浮かべると、何時の間にかセルバンテスにつけられた右頬の裂傷に手をやり、その血を拭った。

 

・・・・・

 

「も、もう何段のぼってきたの・・・?」

疲れ果ててジンに背負われたリズが眼下の雲海にため息をついた。

「こんなところに神殿の巫女様が?」

ルキナの呟き、サイリが巫女を呼ぶと、その声にこたえて一人の女性が姿を見せた。緑色の長い髪、ノノのような尖った耳、端正な顔立ちにスレンダーな長身。彼女が神竜の巫女、チキである。

「あなたが・・・神竜の巫女チキ様・・・」

「あなた……マルス?」

「え? いえ、私はルキナです。マルスと名乗っていたことはありますが…その頃の私をご存じなのですか?」

「いいえ、知らないわ。ただ…わたしの知ってる人によく似てたから。でも、そんなはずないわ。わたし、長く眠りすぎたのね」

ルキナの格好を見ながら寂しげな声音で話すチキの様子にジンは伝承にあったチキの記述を思い出す。彼女と英雄王マルスが共にいたのはそれが伝承となるほどの遠い昔のことだ。

「あなたたち親子は、聖王の血を継いでいるのね。『炎の紋章』はまだ持っているの?貴方達一族がかつては受け継いでいたけど・・・」

「炎の台座のことか・・・クロム」

ジンの目線に頷くクロム。

チキは安堵するが、すぐに眉根を寄せた。

「宝玉は一つ、白炎しかはめ込まれていないみたい」

「確かに穴が5つあるな・・・あと4つ、この白い宝玉と同じモノがあるってワケか」

「白炎、黒炎、緋炎、蒼炎、碧炎。ナーガの力を宿す

聖なる宝玉のこと。五つの宝玉がすべて台座に収まることで、覚醒の儀を行えるようになるの」

「初代イーリス聖王様が、神竜ナーガより力を授かった、という伝説のものですか?」

フレデリクの問いに頷き、チキは蒼の宝玉、蒼炎を取り出し、それを紋章にはめ込む。人知を超えた力故にギムレーを封じた後で取り外されたと言いながら。

サイリによると、ソンシンに伝わっていた碧炎の宝玉はヴァルム帝国に奪われたのだと言う。そして、宝玉を持つ者たちが分かれ、いくつかの国が生まれたのだと続けた。

「そのときできた国のひとつがフェリア連合王国ってわけだ」

「えぇっ!? じゃあもしかしてフェリアに宝玉があるの!?」

バジーリオが言うには、緋炎の宝玉が西フェリアの王にのみ受け継がれていたらしい。もっとも、今は失われて久しいようだが。

チキは言う、聖王の血を継ぐクロムに世界を破滅から守れと。そのために5つの宝玉をそろえて覚醒の儀を行う必要があると。

「破滅?」

「蘇ろうとしているわ。破滅と絶望の竜、ギムレーが・・・」

その言葉にルキナとカグラが目付きを鋭くする。

「いつ、どこで蘇る?分かるか?」

ジンの問いにチキは頭を振った。

「なぜ、かもわからない。でも、感じるの。復活の時は近づいている。だから、聖王を継ぐあなたに託すの」

「・・・感謝する」

決意を新たにするクロムに代わってヨシュアが謝意を表すと、チキが少しだけ彼に反応した。

「あなたからは力を感じる。私たちと同じ力を」

「同じ・・・?竜の、力か?」

思案するヨシュアを余所に、チキは今の自分には戦う力が無い、便り、託すしかないのだと言って、彼らに頭を下げた。みんなが穏やかに暮らせる世界を守ってほしい。と。




何故かは知らんがラグナがハーデス厨になってる件。
しかしまずいですね・・・全く違う作品の出だし部分の構想は次々湧いてくるのにこの話の続きが書けない・・・苦難はまだまだ続きそうですが、とりあえずもう1話だけストックができたのでそちらの方はまた来週です。
・・・割とマジでどうにかしないと・・・
では次回、二十五章 指針と疑念 でお会いしましょう。
ちゃおちゃお~。
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