私もです。
古龍観測局の老人が、橋渡しとなってくれて一先ずは武器を降ろしてくれたようだ。とりあえずは、対話をすることが出来そうで安心した。村の住民としては、ティガレックスが村に近づいたら穏やかじゃないと思うけど、対話を試みようとしている俺も攻撃されないかと穏やかじゃなかったからな。
一先ずは、互いに牽制し合うような空間が開き様子を伺っていたので、こちらから交渉のためのカードを切る事にした。
村を訪れる時に、少しでも友好的に見えるように用意した手土産を渡すために、横に置いておいたネットで包んでいた物の端を口に咥えて老人に向けて歩き出す。当然、モンスターが動くもんだから一挙手一投足にビクビクされてしまうのだが、俺が咥えていたものを見て困惑してしまったようだ。
まぁ、驚きもするか。ティガレックスが、ヒトの作ったネットに物つめて持ってきたら。まるで、ヒトが初対面の相手に挨拶をするみたいな行動だからな。
手土産を老人の前に置き、少し横に身体をズラして尻尾の先で拙いながらもヒトの文字を書き、再度相対した時の位置まで距離を開けるように下がり様子を伺った。警戒されているのだから、無駄に敵対する火種を作る必要はないからな。
--ポッケ村住民--
そりゃあ朝から大騒ぎだった。
女子供なんかは阿鼻叫喚で、収拾をつけるのに一苦労だったがそれも仕方がなかった。なんせ、いきなり凶暴で有名な轟竜が村の入口に佇んでたんだからな。
今朝は、いつもより外気が冷えており濃いめの霧が発生していたから視界も悪かった。門番も、寒さで寝ぼけ眼だったのもあるとは思うが普通凶暴なティガレックスが暴れずに、じっと傍で待機していたなんて夢にも思わなかっただろう。大慌てで村中に、「襲撃だぁ!」なんて叫びまくるもんだから野次馬で皆家や店から出てくるが、自身の目で状況を確認すると再度大慌て。野郎を至急集めて防衛を試み、女子供を集会所に押し込み警戒体制を敷いた。
んでなんだかんだあって、古龍観測局の爺さんがなんとか皆を落ち着かせティガレックスと向き合っていたのだが、奴さんこちらが落ち着いたと見るや何かを咥えて爺さんの方にゆっくりと近づき、目の前にそいつを置くと何やら尻尾で地面を軽く削り、元の位置に戻り伏せてこちらを伺っていた。住民は、皆訳がわからないといった感じだか爺さんは小さな身体を小刻みに震わせながら、奴さんの置いた物と地面を見終わるとティガレックスの方を見て、皆に聞こえる大きさで驚愕のこもった声で叫んだ。
「お主言葉がわかるのか!?」
再度大騒ぎだった。
「嘘だ!?」「ありえない!」など、様々な声が上がるが皆を落ち着けるために村長のオババ様とネコート殿が爺さんの傍によると、地面を確認して驚きながらも肯定した。
「うむ。信じられんが我らヒトの言ノ葉がわかるようじゃな。」
「私も信じられないが、地面には『みやげ』と書かれている。未だに夢を見ているようだニャ。」
皆が、凶暴なモンスターが目の前にいるのを忘れたようにオババ様達を囲み、地面を見つめた。
確かに、若干拙くはあるが『みやげ』と書いてあったし雑貨屋の店主や加工屋の親子なんかが、奴が置いた物を調べていたようだが確かに中々に珍しいものや、我々が入手に苦労するものが詰められていた。
にわかに信じ難い事だが、轟竜ティガレックスと交流できてしまった。
ティガ:やぁ!
住民:!?
ティガ:手土産&文字
住民:!?!?
こうして簡潔に纏めるとマジでギャグだなぁ。