轟き吼えるは人の許にて   作:allen0811

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前回の後書きで告知したように幕間になります。

また、ハンターランク【HR】につきましては各作品毎に仕様が違いますが、私自身がわかりやすく理解するために1~9迄の仕様とさせていただきます。目安は以下の通りです。
下位:HR1~3
上位:HR4~6
G級:HR7~9
馬鹿げた強さの敵や、ラスボス級は基本的に9の人達が対処する感じです。デカイ単独マップとかのアカムとかミラ〇〇とか。


幕間-2-特異な轟竜【Ⅱ】

 --護衛のハンター--

 

 今回、ポッケ村村長からの依頼にて村の復興隊を護衛することとなった。

 ハンターズギルドからは、まだ極秘裏に調査検討中の件で今回の依頼に関わるとして、ある情報を開示された。

 それが、『大型モンスターの使役』についてである。

 そもそもな話、この依頼にはおかしな点がいくつかあったのだ。

 まず、ただの護衛にしては受注条件が厳しい。ハンターランク(以後はHRで統一)が、5以上の資格を持っている者のみやランス系等の、大型盾の装備者のみ等細かく制約がなされていた。今思えば、奴が暴れた時に対処出来る実力と被害を出さない為の選定だとわかる。

 たまたま休暇を終え、そろそろHR7に上げるためにクエストを熟そうとしていた俺は、条件を全て満たしている上に報酬やギルド貢献度が高かった今回の依頼を、受けることにしいつも担当してくれている上位担当の受付嬢に、クエスト掲示板から依頼を剥がして受注する旨を伝えた。

 ハンターズギルドの受付嬢から、別室に通され担当受付嬢の他に普段接することの無いG級担当の受付嬢や、古龍観測局の職員達が同席するなか今回の依頼で必要になる極秘情報を教わったのだ。

 

 実際に、件の轟竜と相対して思ったことは大きいという感情だ。物理的に、過去見てきたティガレックス中で一番でかいのもそうなのだが、肌で感じる気配や地にドッシリと構える姿は、グラビモスのような巨大な巌を彷彿とさせた。

 そして、同行していたトレニャー殿に詳しい内容が補足されていた手紙を見せてもらい、まだ白昼夢ような感覚だった頭が理解したのだった。

 

 それからは、復興隊一行と旧沼地で一晩を明かし沼地を抜けて雪山手前で一旦の休息を取った。旧沼地での野宿時に、昼間追っ払ったゲネポス達が再度襲ってきたのだが、ティガレックスがその名の如く轟咆で威嚇することで撃退をした。心の底から震わせる恐怖を、感じるとともに敵意が向けられていないからか、心底頼もしくあった。

 そんな沼地でのやり取りを経て、雪山を進んでいたのだが所々に小型の肉食モンスターがいたであろう、新しい形跡を何度が散見する事があった。

 恐らくだが、このティガレックスは普段この雪山にて生息しているのだろう。そして、奴の強さを垣間見た事のあるもしくは体験したモンスター達は、刺激しない様に気配を察知し次第離れているのだろう。正直な話、慣れない雪山行進で体力と注意力が、上手く働かない一行としては有難かった。

 

 そんなこんなで、無事にポッケ村へ到着し復興を支援しながら折角の遠方のフィールドということで、村の新米ハンターと共にいくつかクエストを受けたりソロで雪山に潜ってみたりし、ひと月程滞在した後復興隊と共にまたドンドルマへと帰還した。

 帰還時も、見送り兼護衛としてトレニャー殿とティガレックスに同行してもらい、行きに合流した旧沼地のススキ地帯にて再会することを願いながら別れた。

 

 とまぁ、今までのハンター稼業の中で一番変わった依頼をこなした俺は、ドンドルマの古龍観測所本部で件の轟竜との接触記録を提出し、ギルドで依頼の達成を報告した。

 それから少しして、条件を満たし試験も突破することで念願のG級ハンターの仲間入りを果たすのだった。あの轟竜の迫力に比べれば、そこいらのモンスターなんか屁でもなく、果敢に立ち向かれるってもんよ!。

 

 

 

 

 --ドンドルマの商人隊隊長--

 

 私は、今回の依頼を生涯忘れることは無いだろう。それほど衝撃的な出会いだったのだ。まぁ本当に衝撃波のある咆哮を間近で感じたのだが。

 

 私の所属する商会に、その依頼が来たのは復興隊を編成する五日ほど前だった。

 店長に呼び出され、書斎に伺うとハンターズギルドの職員がおり両名から、今回のポッケ村復興の依頼を説明された。よくある依頼で、モンスターの襲撃があり復興の為の人員と資材の運搬である。何度もこなしてきた事なので、快く承り復興隊の隊長として陣頭指揮をとる事となった。

 資材や職人達は、問題無くすぐに集まり護衛のハンター殿を交えて行進の概要を詰めていった。

 

 そして、ドンドルマを出立した我々はゲネポスに襲われるハプニングもあったが、同行していたハンター殿が撃退し旧沼地のススキ地帯にて、本日の野宿先をどうしようか相談していた最中に、『あの』轟竜と出会うのであった。

 

 最初見た時は、肝が冷えたし足が震えた。周りの連中や、運搬に利用しているアプトノスも恐怖を抑えきれず後ずさる程だった。

 そんななか、いち早く武器を構えて我々に後退する様にハンター殿が呼びかけて、交戦が始まろうとした時にアイルーの叫ぶような声で待ったがかかる。

 詳しく話を聞くと、我々復興隊を迎えて案内するべく派遣されたようだ。

 しかし、重要なのはそんなことでは無い。モンスターが、ヒトに使役され尚且つその対象が轟竜なのが問題なのだ。

 凶暴かつ獰猛で、誰彼構わずに喧嘩を売り襲いかかる轟竜がヒトの元で使役されるなど聞いたことが無い。小耳に挟んだ噂話に、ポッケ村で人語を理解するモンスターが現れたなどとあったが、どうせ田舎の誇張話程度の認識で聞き流していたが、まさか本当だったとは。そしてまさか轟竜が使役されていたとは。

 

 そんな、驚きと恐怖に満ちた邂逅を果たした我々だったのだが、ヒトとは不思議な事に慣れるもので、自身に危険がないとわかると物珍しさが勝りティガレックスに話しかけたり、モンスター特有の膂力を借りて協力したりもした。

 そしてなにより、ヒトより自然に生きている為外界での護衛には最適なのである。気配の察知能力は、臆病なことで殊更優れているアプトノスよりも早く、再度襲撃してきたゲネポスの群れに対して反応していた。

 更には、大型モンスター特有の威圧するような殺気に轟竜と言われるだけの咆哮もあり、牽制の威嚇行動には最も適していた。

 

 そんな気が休まらない、沼地での行進を経てようやく雪山へとたどり着いた。直ぐ様に、行進はせずにしっかり一晩身体を休めて入山することとした。そのあたりは、ハンター殿はもちろんこの辺りの地形に詳しいトレニャー殿と、意外だったのだがティガレックスからも提案された。

 人語がわかるのは、邂逅初日に直接話しかけて身振り手振りや地面への文字の書き込みで、理解出来ていたが所謂気遣いといった感情もあるとは新たな発見だった。

 そして、充分な休息の後雪山へ行進した我々だが進みは順調だった。当然、慣れない雪山での行動なので速度は遅いし体力は無駄に減るが、トレニャー殿とティガレックスの勝手知ったるテリトリーなので、一番安全で楽な道を選んでもらっているから予定よりも進んでいる。何よりも、この山では同行するティガレックスが恐れられてる存在なのか、肉食モンスターが気配を察知し逃げ隠れており、襲撃の心配が無くしっかりと睡眠による休息を取れたのが大きかった。

 

 そうした雪山での行進も終わり、無事にポッケ村へと到着したのだった。

 着いた初日は、旅の疲れを取るということで村にある温泉に浸かり一晩休んだ後、復興作業を開始した。

 復興自体は二週間ほどで、大体終わったのだがトレニャー殿が羨ましそうに温泉を見つめていたティガレックスを思い、急遽モンスターサイズの浴場を作る羽目になった。材料などは、入る本体自身であるティガレックスが雪山近隣で、トレニャー殿と掻き集めて来れるのでコストは職人と我々の寝食ぐらいなので、新たな縁と各地の特産物や販路の開拓の為に協力をしたのだった。

 

 そんなこんなで、予定より一週間程滞在が延びた我々復興隊だが、依頼を終わらせて帰還をする。行きと同様に、帰りもトレニャー殿とティガレックスが同行してくれて、被害も無くドンドルマ近隣の沼地まで帰還が出来た。

 

 別れ際に、トレニャー殿とは今後とも仲良く出来るようにモンスター便の目処が立つようなら、相談に乗る旨を伝えて縁を残しておく。

 商人たるもの、販路拡大を見逃す手はない。まぁ一番の収穫は、温泉でグデグデにふやけていたヒトに理解のあるティガレックスだと思うが。

 

 

 

 

 

 




予告通りの幕間でした。
ぐでたまスタイルのティガレックス君。
誰か描いて(他力本願スタイル)
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