まず俺が思ったことは、『VRや4Dの様な凄くリアルな映画だ』という感想。
考えてもみてほしい。
確実に昨晩の就寝までの記憶があるなかで、なにかの物語の導入のように《目覚めると辺り一面宇宙だった!》なんてなったら映像か何かだと思うのが普通の感性というものだ。
しばらくリアルな宇宙空間に揺蕩っていて平衡感覚も時間の感覚も朧気ながら己が置かれている環境に疑問を持つ。
どう考えてもおかしい。
仮にこのリアルな映像にしか思えない宇宙空間が本物だとして、何故ここに俺がいる?
視界があるのに自身の身体を認識出来ない。
段々と焦燥が肥大し、恐怖を覚え良くない思考が溢れ出したタイミングで、身体の奥底から湧いてくるようなゆったりとした声が聞こえてきた。
『我の声が聞こえているな?』
「ッ!?」
そりゃあ吃驚もする。
音も無い空間で寂しさと恐怖を感じていた最中に、いきなり話しかけられればオーバーリアクションになってしまうのも許されるというもの。
『ふむ。意思は正常に機能してそうだな。善き哉、善き哉。』
ゆったりとしかしてどっしりとした声が、身体の内側から聞こえてくることに疑問が尽きないが、一先ず聞こえてくる声を頼るしかない状況な為心を落ち着かせて静かに待つ。
『さて。よくもわからない空間に放り出させれ、焦りや恐怖を感じていたようだがまずは我の話を聞いてもらおう。』
『まず大前提だが、ここは
『まぁ、こんなことを言ってもよくわからんと思うからお主の状況を結論から言おう。すまぬがお主は魂ごと召し上げられた。』
『訳が分からないじゃろうから詳しく語ろう。お主達ヒトは我らカミによって文字通り観察されている。そして一定周期にて一定量の魂を召し上げねば、世界の均衡を保てないのだ。』
『申し訳ないが、お主の魂が他の者より大きかったが故に我がここに召し上げたのだ。お主がいては世界が保てず崩壊してしまう。』
要は俺は世界にとっての不穏分子ということを告げられた訳だが、納得がいかない。いくわけがない。
そりゃあ今相対しているのは神様仏様ってやつだ。創造神なわけで、生かされていたわけだから文句を言うのはお門違いかもしれないが、いざ自分が世界の保管の為に不要であると言われたら反抗したくなりもする。
そんな俺の不満を読み取ったかカミは俺に予想の斜め上の話をしてきた。
『お主の不満もわかる。故にお主が生きられる世界に送ろう。
これで許せとは言わぬが一先ず納得はしてもらおう。』
書かねば。