最近知ったのですが、童謡「こいのぼり」は、
屋根より高い鯉のぼり
大きな真鯉はお父さん
小さな緋鯉は子どもたち
楽しそうに泳いでる
ですが、父子家庭では、結構真鯉は苦労しているんじゃないかと思いました。
次の車両はモノの屍山血河。
「ど、どうしたんだ?」
なにせ通勤電車のように座席はなく広い場所は沢山あるから天井まで死体が積み上がっている。
「はいどうも、みなさん。すみませんねぇ…」
そう言いながら血を踏み締め、死体を押し除け前方へ進む。
たまに死体が崩れるが、まるで人を退かすように死体を退けて進んだ。
するとなんとか次の車両のところまで来た。
次の車両は怪我モノが座席に座らされていた。
「死んじまった。こいつは次の車両に積んどけ!」
誰か怒鳴る。
すると、比較的軽症のモノが元来た車両へ死んだと言われたモノをぶん投げた。
「なるほど、ここが救急車であっちが霊柩車か。その前が主戦場か…」
ただ、前の車両へはモノがゴミゴミして行けそうにない。
「ちくしょう…それなら…」
後ろの死体が積んだ車両に移る。
死体の山を登り、窓から外に出る。
その時、トンネル!
「あぶねえ!」
素早く窓から中へ。
すぐトンネルを抜けたので前を確認して外へ。
死体が2、3体落ちたがなんとか車両の上へあがる。
機関車は猛スピードで走り抜けている。
獅子頭と布がスス避けになっているが、直に見ることなど無理そうだ。
獅子頭は太鼓をデンデン!と叩きながら、前方へ歩き始めた。
ススに隠れているが前方になにかいる。
布の繊維が邪魔でよく見えないが、どうも赤っぽいマントみたいなのがひるがえっている。
太鼓を鳴らしつつ接近する。
赤い布は車両のヘリに刀を滑らせている。
登ってこようとするモノの手や指を斬っているらしい。
ドン!ドン!
獅子頭は接近する。
どうやら、赤い布の足元は壊れて下へいけるようになっている。
「暴れて壊したのか?」
獅子頭はそう呟き、
ドシン!
足を強く踏み込む。
モノと赤い布の動きが止まる。
機関車がトンネルを出る。
すっぽり全身を隠した赤い布と黒光りする獅子頭が対峙する。
「モノども。手を出すな。ここは畜生である浦山の獅子が通る。」
モノは獅子頭を見つめる。
ドンドン!
「おい。君は青髪かい?」
「………。」
「沈黙は同意ととらえるぞ。」
首を2回横に振る。
「そうか。しかし、現状を見る限り君は餓鬼、阿修羅、地獄のモノに襲われているじゃないか。ここに畜生はいない。」
「………。」
「もう一度聞く。…今度は質問を変える。君は青髪を知っているか?」
「………。」
ドン!ドン!カッ!
「………。」
「そうか……なら」
獅子頭は、鯉のぼりの竿を伸ばす。
赤マントはギリギリでかわす。
風車は、車両前方右に突き刺さった。
「チッ…」
獅子頭は素早く風車を短くして次の攻撃の体制に入る。
「これなら!」
次は竿を伸ばしながら横に薙ぎ払う。
ただ、赤マントはその場で身長ほどの大ジャンプ。これも当たらなかった。
「出来るな。」
竿を縮めながら構え直す。
ただ、一つ気になった。
なぜ赤マントはその場から動かないのだろう?
あんだけ身軽なら、自分に向かって飛んでくることも出来ただろうに…
獅子頭がそう考えていると、赤マントがいる車両の窓からなにか出てくるのが見えた。
モノは車両に捕まろうとしたが、ごろごろ転がっていった。
「下の車両にもなにか?…そうか!」
獅子頭は左手に鯉のぼりを持ち直す。
「おい。赤マント。次で決めるぞ。俺を見てろよ!」
赤マントも下段に構える。
「行くぞ!」
獅子頭が前進する。
そして、赤マントの車両に飛び移るのかと思った瞬間、穴に風車を伸ばして突っ込んだ。
「えっ!?」
「ハハハ、赤マント。驚いたか?君が動かないのは下になにか大切なものがあるからだろう。悪いが俺はこれでさよならさせてもらうぜ。」
「……おま…」
「おっと、間違えてこの車両を串刺しにするなよ。中にいる大切なものを傷つけて、泣かせちゃうぜ。」
「………。」
「じゃあな。」
そう言うと、獅子頭は竿を縮める。しかし、身体が浮いて、風車に吸い寄せられるように穴に潜った。
その時、モノも赤マントに襲いかかった。
「チクショ!」
おそらく赤マントの声が上からした。
窓から外を見るとモノ達がさっきよりハイペースかつ、量も多く落ちていく。
「奴は、年齢より幼いのか…」
そう言いながら前を見る。