森川正太、トランザム作詞・森川正太作曲 グヤグヤの歌
を埼玉県歌にする会
次の日。
伊勢崎でモノたちが拠点としている建物がある。
人間が政治を行った場所を乗っ取った訳で、本当の城ではない。
伊勢崎の城は、宅地開発により、武家門や時鐘楼程度しか残っていなかったのだ。
だから、その武家門や時鐘楼は移築した。
和式な門、レンガでできた灯台のようにそびえる塔、そして、ガラス張りの建物。
この一見カオスな建物群がある場所が、今後、伊勢崎市長が指揮をとる場所になるはずである。
議事堂であった場所の椅子机が全て取り除かれ、一番奥が一段高くなり、二つのモノが従者を連れている。
二つのモノは阿修羅と餓鬼のハーフと地獄の純血種である。
ちなみに、この二つ変装しているのでとても美形な顔体格をしている。
片っぽは子ども、片っぽは大人のふりをしている。
議場には、その二つのモノより偉そうなのがいる。
髪が白くなってる鬼が本になにか書いている。
周りにお付きの鬼が墨をすったり、紙を準備したりしている。
どうも選挙管理人らしい。いや、人でなく選挙管理鬼か…
子どものモノの周りにはぴっちり和装をした親衛隊みたいなのが7人ぐらい後ろにいる。
そして、大人の方には見覚えのある鬼がいる。
トレジャーハンターのあの鬼だ。
地蔵菩薩が現れた直後、あっという間に猪カシラ組の力がなくなったため、敵討ちのため、海美が向かったとされた伊勢崎にやってきたのだ。
鬼自身は、海美もここに現れると思っていたのだが、残念ながら橋の真上で爆殺されてしまったらしいのだ。
この場には、それこそ資金作りのために用心棒としてやってきたのだ。
議場には、モノどもがわんさかと集まっている。
「…あの親衛隊みたいなのはなんだ?」
「あれは、最近現れたモノどもらしい。あの槍で団結しているんだ。」
「あの鬼は?」
「大きな鬼だなぁ。あの親衛隊と戦ったらどっちが強いだろう?」
「親衛隊は数がおおいからな。」
「しかし、あの鬼の棍棒も強そうではないか。」
ワイワイガヤガヤ
「静粛に!みんな静かにしろ!」
白い鬼が大声を出す。
見ているモノどもも阿修羅は武器をもっているが、完全に気を抜いている。
モノどもも投票したい方に大体集まっているようだった。
しかし、大体一対一ぐらい分かれ方だった。
一番後ろにはカメラマンなど、新聞記者がいる。
人間もいれば阿修羅、餓鬼もカメラを構えている。
まぁ、人間はモノにこき使われているんだろうが…
大きな声を出されて、モノどもは白い鬼を見た。
「おほん。では、いまより選挙を始める。規約に則り被選挙人は選挙の印を。」
そう言われると二つのモノは腕をめくり、マークを見せる。
「なるほど、たしかにマークが現れているな。そして、三人目はどうなった?時間までに辿り着けなかったということで…」
鬼はちょっと残念そうな顔をしている。
出来ればあの親子は自分で殺したかった。
「異議あり。」
議場に大声が響く。
「女の声?」
ドン!ドンドンドンドンドンドンドン…
「悪いな…明らかな不正が見逃せず、地獄から舞い戻ってきて…」
そう男の声が響くと、床に大穴が空き、穴からなにか飛び出した。