金剛杖物語~青髪の海美の章~   作:仲村大輝

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りんご風味?りんご味のビールを四年ぐらい前に飲んだことあるのですが、そのビールの店長にお聞きしたらその種類が製造中止になってしまったらしく、出会えなくなってしまいました。
りんご味のビール(地ビール希望 理由は次回)見たこと、味わったことある方。教えていただけると嬉しいです。


第十四話 親衛隊と鬼

「うわ!」

「なんだ!」

「親衛隊、前へ!」

「気をつけろ!」

穴は砂塵でよく見えない。

しかしなにかうごめいている。

 

赤いマントだ。

しかし、黒焦げて黒くなったり破れたり、穴が空いたボロボロになったマントだ。

 

「赤鬼だ!駅の赤鬼がほこりの中にいるぞ!」

「赤鬼単体か?」

「そんな訳無い!気をつけろ!」

大人のふりをしたモノの後ろに控えていた、トレジャーハンターの鬼が前に出る。

子どもを取り囲んで親衛隊も構える。

親衛隊は若いが冷静だった。

「どこだ?」

「上か!」

慌てて槍を上に構える。

「ご明察!」

海美が斬りかかる。紐で赤ん坊を連れている。

赤ん坊を左腕で支えて、右手で刀、いや、薙刀を振るう。

槍と薙刀が軽い金属音を立ててぶつかる。

「突け!」

親衛隊が一斉に槍を海美に突き出す。

サッと海美は距離を取る。

しかし、目は子どものフリをしたモノから離さない。

まつりと背中合わせになる。

まつりは向かってくるモノを待っている。

海美は親衛隊を狙う。

海美は薙刀を納めた杖状態で頭の上に掲げる。

まつりもマントを顔だけ外す。

一同動けなかった。

なぜなら、その人は、赤ん坊を連れた人の右腕には、赤い丸字に三角のマークがついていた。

まつりの右頬にも赤丸に三角のマーク。

「また、お前か!また俺の…」

鬼は怒る。

鬼は護るべきモノを守れなかったことより、生きていた海美に邪魔をされたことに怒った。

しかし、その声は小さく、周りの声にかき消された。

「嘘だ…赤ん坊のはずだぞ!」

「なんで、あの女にマークが出てるんだ!」

「親衛隊、なにをぼさっとしてるんだ、あの女を捕まえろ!」

「「おっ、おう!」」

親衛隊が槍を構える。

海美も杖状態から薙刀の状態にモードをチェンジさせる。

そして姿勢を低く構え直した。

 

「俺のことを忘れてないか!?」

「「なんだ?」」

「「どこからだ?」」

「…上だ!」

「ご名答!」

ほこりの噴き出す穴からまたなにか飛び出した。

ほこりと光の中から獅子頭、もとい、ナポレオンが風車で襲いかかる。

獅子頭の下顎がなくなって、人の顔が丸見えになっている。

空中から風車を伸ばす。

「ぎぃゃあ!」

甲高い声が響く。

一同一番奥を見る。

大人に化けたモノが、風車に潰された。

腹部がひしゃげて目が虚ろ。

脚が飛び、目、鼻、口から血が出ている。

 

「貴様!」

鬼は棍棒を唐獅子に振り上げる。

「うおぅ!」

「おりっやぁ!」

ナポレオンの目が鋭く光る。

風車と棍棒が鈍い音を立ててぶつかり合う。

衝撃音で周りの人がびくついている。

しかし、そんな中でも根性あるモノが叫ぶ。

「こっ…殺せ!」

「逃げるな!」

「あのでっけぇ鬼と親衛隊を助けるんだ!」

観覧してたモノも、逃げるモノ、観覧するモノ、向かっていくモノさまざまな種類がいる。

ただ、向かってくるモノには、赤鬼が斬り殺していく。

身長ほどある刀を扱ってるとは思えないほど、バトンで踊っているかのように美しく華麗に、軽やかに殺す。殺す。殺す。殺す。

殺す。殺す。殺す。殺す。殺す。殺す。殺す。

フィギュアスケート選手のように舞う。殺す。跳ぶ。斬る。

「…あの爆発を耐えたと言うのか。」

白い鬼は部下たちに囲まれながら、奥の部屋に逃げる。

考えてみれば、被選挙人を逃がそうとしたものはいなかった。

子どもに化けたモノを親衛隊が護ってはいるが、出入り口に向かえば、赤鬼か、唐獅子に殺されてしまいそうだ。

トレジャーハンターの鬼は渾身の力で棍棒を振るう。

しかし、ナポレオンは笑いながらさばいている。

しかもあることに鬼は気がついた。

攻めているのは自分ばかりで、ジリジリと子どものモノに近づいている。

「はなから狙いは立候補者で俺は眼中に無いとでも言いたいのか!」

鬼は両手に力を込めて、棍棒を叩きつけた。

建物が耐えきれず床が裂ける。

棍棒の先が割れて跳ね返る。海美に飛んでいく。

海美は正面の親衛隊から目が離せない。

しかし、この世界を生きてきた性か、見ずとも薙刀が動く。

軽ければ大丈夫だった。

しかし重かった。

思わず吹っ飛ばされる。

「うっ!」

「しめた!」

鬼が棍棒を上に投げた。

天井の蛍光灯に当たる。

バリン!キラキラキラキラっと海美の上に蛍光灯が落ちる。

「うっ!…」

海美は素早くゴロゴロ転がる。

左手で赤ん坊を守りながら。

上を向いた時黒い棒が4本見えた。

自分に迫ってくる。

慌てて転がるのをやめて、逆に回りだす。

槍が迫る。

割れた蛍光灯も親衛隊に降り注ぐ。

自分のいる位置を狙って槍が次々に刺さる。

親衛隊に蛍光灯が刺さる。

海美は回る。転がるのを辞めたら刺さる。

一層早く回る。

槍が次々に迫る。

すると、刺してくるのではなく、床スレスレを追ってきた。

一生懸命回る。

しかし、それこそ親衛隊の術中でであった。

グラン!と何かに海美が乗り上げた。

身体を四カ所ぐらいで支えられる。

勢い余っていたため、何センチかその四つの支点を転がる。

落ちる。

4本の槍が海美の身体の下にはいる。

ちょうど海美が仰向けになった。

八人全員の親衛隊の顔が見える。

4本の支点は、待ち構えていた残り四人の親衛隊だったのだ。

「「せーの!」」

八人で槍を持ち上げる。

完全に槍の上にいる海美が真上に飛ばされる。

「「死ね!」」

親衛隊が槍を海美めがけて上に向ける。

海美は考える。

しかしどうすることもできない。

天井は高すぎる。

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