金剛杖物語~青髪の海美の章~   作:仲村大輝

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ガンダムの対戦ゲーム『機動戦士ガンダムvsシリーズ』で、Ξガンダムを使っていた身としては、閃光のハサウェイが映画化されたのは、とても嬉しいのですが、コロナなのでビビって未だに、鬼滅の刃も、エヴァンゲリオンも閃光のハサウェイも見れてません…


第十八話 海美、まつりを捨てる

「おっそいな、海美、なにやってんだ?」

獅子頭がお茶を飲む。

飲むと言うより、獅子頭が茶碗ごと飲み込んでいる感じだ。

右手で茶碗を獅子頭に入れて、左手で中から受け取っているため、一見すると茶碗ごと食べているように見える。

「…きっとお呼ばれして赤ちゃんのことをしゃべってるんじゃないの?」

まつりは、口元を左手で覆って飲んでいる。

なにせこの待っている店も、目の前の道もモノモノモノ。たまに奴隷のような人間を連れている。

緊張感を持ってないと、バレてしまう。

「しっ!…まつり。なんか来たぞ。」

片腕のない鬼が街の外側からやってくる。

ナポレオンは獅子頭を布で隠す。

まつりも刀を男根に見えるように持ち直す。

棍棒を担いで真っ赤な鬼が店にやってきた。

「ハァハァ…親父、水をくれ。」

鬼はまつりとナポレオンに気づかずドカドカと店の中に入った。

しかし、まつりとナポレオンは緊張していた。

「あれは、昨日、あの会場で見た鬼だ…」

「うん…いた。」

「海美に知らせない…と?…」

街中の方を見るとなにかボロボロの女が歩いてくる。

なにか抱いている。

「なんだあの汚い女は…て、海美だ!」

「海美!」

まつりが走り寄る。

海美は服の裾で顔を拭うと、いつもまつりに見せる顔になった。

「ど、どうしたの?」

「…この子のお父さん、この子のこと知らないって。」

「なんで?お父さんでしょ?…おか、お母さんは、赤ちゃんのお母さんは?」

「………。」

まつりには言ってなかった。

「…お母さんは死んじゃって……」

「じゃあ赤ちゃんは?だって海美は…」

「どうにかしないと……」

急に海美は走り出した。

「海美!」

まつりが呼び止めるが止まらない。

「どうしたんだ?」

二人でキョトンとしていたら、中からさっきの鬼が出てきた。

「よう。鬼の同胞よ。」

毛布を被ってるまつりを見て話しかけてきた。

「こんなところでなにしてるんだ?」

「いえ、あの……久しぶりに伊勢崎の見物をと思いまして…」

「そうかい。ところで君、金に困ってないか?」

「えっ?あっ…まぁ…」

「実はな。ある女を殺せば大金が手に入るんだ。やらないか?」

「えっ?えっと…」

ナポレオンを見ようとする。しかし、そこにいない。

海美を追いかけて行ってしまったらしい。

「………。」

「どうだい?やるか?」

「……まぁ、お金はいるかな。」

「良し。決まりだ。おーい!この鬼に団子とお茶を出してやってくれ。」

「あの、私…」

「これは先払いの給料のようなもんだ。君はこれでも食べて待っててくれ。」

「あなたは?」

「その女が持っている赤ん坊の父親ってのがこの辺にいるんだ。その父親に青髪の女の行方を聞いてくる。」

そう言うと、片腕の鬼はドカドカと街中へ去って行った。

まつりはこの後起こることを予想して後悔した。まさか海美を殺すことになるとは思ってもみなかったのだ。

まつりは毛布をギュッと噛んだ。

懐かしい匂いがした。

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