色々な没集   作:超人類DX

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これも消す。
消すったら消す!


そして元ネタも変わってます!


※なめ腐ってる一発ネタ(All Must Dieモード)

 『さあ、次はお前等の番だぜ――――畜生共』

 

 

 その少年の心は殺意と憎悪で培われていた。

 人ならざる存在達への果てしなき憎しみ。

 その異常で異質な力を持って生まれてしまったが故に、人ならざる存在達から翻弄され続けた事への復讐が彼の原動力だ。

 

 ありえぬ人生を辿ってしまった彼が信じる者は居ない。

 唯一信じられるものは己の力と――生まれた時から傍に居て共に戦ってくれたドラゴンだけ。

 

 その憎しみと憎悪だけで人ならざる者達を殺し尽くした最後の龍の帝王。

 

 それが彼という男である。

 

 

 肩を並べる友等居ない。

 支えるヒロインも、そうなる筈だった者達は皆彼が殺した。

 覚醒した白い猫すらも殺した。

 

 人以外の生物を確実に殺す男の道は修羅の道そのものなのだ。

 

 

 どこに居ても――何をしても。

 世界(バショ)が変わろうとも……。

 

 

 

 

 

 

 自分の弱さを憎んだ。

 自分の無力さを呪った。

 

 抗えぬ力を欲した。

 

 腐りきったこの人生を変えたいと願った。

 

 けれど欲した所で誰も手を差しのべやしない。

 

 肉親にぶつけられる『地獄』から抜けられない幼き少女は、自分自身を含めた全てを呪い続けた。

 

 自由が――変化が欲しい。

 

 それも、全てをひっくり返して壊してしまう程の変化を。

 

 そんな屈折し続けた少女は本当ならば屈折したまま成長し、屈折した心のままある人物と出会い、屈折した独占欲を爆発させ、やがては死ぬ運命を辿る事になる。

 

 だが少女はその人物と出会う前に知ってしまった。

 

 

『ガキの頃――ああ、まあ今のガキなんだけど、言われた事があるんだよね。

お前達人間の精神(ココロ)の方が化け物だ……ってさ? まあ、そんな台詞を吐いた悪魔はその瞬間ぶち殺してやっちまったから、当時は深く考える事も無かったんだけど、なるほどね――こうして知ってしまうと強ちそういう見方もアリかもしんねーわなぁ?』

 

 

 理不尽や運命の全てをひっくり返す程の――真の人外。

 並の才能や努力では決して到達できぬ領域。

 

 まるで漫画やアニメの登場人物みたいな――――

 

 

『理由なんか無いよ。

強いて言うならさ、蚊が人間の血を吸ったら潰してぶっ殺すだろ? ……それと同じだな』

 

 

 自分以上に――終わった目をしている化け物を。

 

 

『親父、取り敢えずターゲットの女は捻り潰したけど、その娘だと思う子が居るよ。

……うん、胸くそ悪い事をされてたみたいだけど。

え? ああ、わかったよ……』

 

 

 異常でどす黒い殺意を持つ少年。

 自分と然程変わらぬ年の少年。

 

 

『ウチの親父が――ああ、キミの父親の従兄弟がキミを連れてこいって言うから、黙って騒がずに付いてきてくんね? 嫌なら別に断ってくれても構わないけど、ものの数分もしないうちに警察がここに来て、キミの母親はこのまま児童虐待と児ポ関係で逮捕されて、キミは施設行きになるぜ? 俺としてはそっちの方がお薦めできるけど……』

 

 

 そんな化け物が差し出した手を少女は、これが運命の別れ道であるとは知らずに――取った。

 

 

『あ、来るんだ? 一応、キミと俺は遠い親戚みたいなもんらしいんだよ。

んで、ウチの家って――ああ、背中にお絵描きしてる人達社員の会社でさぁ。

そこの社長――つまりキミにとっても親戚になる人が警察よりも早くキミを『保護』しろって言われたから来たんだ。

うんまあ――ゴキブリと間違えてキミの親を潰しちゃった事に関しては一応謝るぜ』

 

 

 これが少女の運命の別れ道。

 決してその屈折した心が直った訳ではないが、それ以上に『終わってしまっている』少年とのありえなかった出逢いが、少しずつ少女の常識を変えていく。

 

 

『まあ、うちの親父含めて顔は怖いけど、少なくともキミの親みたいな真似は絶対にしないと保証するよ。

取り敢えずキミが大人になるまではここに居てもらうけど』

 

 

 普段は隠れているが、何かにたいして強い憎しみを持つ少年。

 誰よりも化け物で、誰よりも強くて、誰よりも理解されない。

 

 

『畜生共が居ないとこんなに平和に暮らせるとはねぇ……ふふふ』

 

 

 そんな『自由』な生き方に少女は過ごしていく内に強く興味を抱く。

 その興味はやがて強い執着となって……。

 

 

 そして少女が真の意味で彼を知る事になるのは、高校生となった時。

 あまり行く気が無かった少年に少年の父親が『行け』と言うので渋々適当に選んだ学校と同じ学校に自分も受験し、そのまま揃って入学した。

 

 よくありがちなイジメだなんだが横行していたし、無意味で傍迷惑な正義感を自覚もせず振りかざす者が居たけど、少女にとってはどうでも良かった。

 

 何よりも知りたかったのは、人でありながら人であることを終わらせている少年の全てであったから。

 

 だからこそ少女にとって、クラス丸ごと妙な世界に飛ばされたのは僥倖だった。

 

 

「あはははは、まさかだなオイ? 平和な気分を噛みしめてたら、まーた人じゃねぇ畜生共のくだんねーやり取りに巻き込まれたってか? 最高だぜホント―――最高にぶっ殺してやりたくなるくらいにさ? なァドライグ?」

 

 

 人を超越したその理由を。

 その殺意と憎悪の核を。

 

 唯一自分のみが過去に知った龍の事も。

 

 

「一誠くん……」

 

「ああ、大丈夫だ。

今半殺しにしてやったジジイが言うには、悪魔だか何だかを絶滅させたら元の場所に戻してくれんだと? まあ、そんなの一切信じてねーけど」

 

 

 全てを破壊する龍の帝王を。

 運命を変えた中村恵里は知る事になるのだ。

 

 

 

 

 この世で逆らってはいけない者と関わってはならない者。

 天之河光輝という、全てにおいて高水準の才能を持つ少年が知ったのは高校生になってからである。

 

 理屈がまず通じない。

 何をしても相手にすらならない。

 

 そしてどこまでも見下しきったあの目は、本能的に彼を悟らせたのだ。

 

『あれは関わってはならない人種だ』

 

 

 その察知は間違えてはいない。

 現に自分達やクラスメートでもある彼が、所謂異世界に召喚された事で、その質を見てしまったのだから。

 

 

「つまり? 敵対種族をぶっ殺して絶滅させようとしてもテメー等の無能さで何にもできねーから、余所の世界の人間様に押し付けるってか?」

 

「そ、そういうつもりでは――あがっ!?」

 

「そういうつもりだろ? その神ってのもうさんくせーしよ? 取り敢えず今からここに居る奴等をまとめて床の染みにして――」

 

「ストップ。久しぶりにそこまで殺気立ってる一誠くんには悪いけど、ここで皆殺しにしたら情報が得られなくなるよ?」

 

 

 普段は問題等起こす事もなく、されど周囲とのコミュニケーションをする訳でもなく、影の薄いクラスメートの一人となる兵藤一誠の残虐でいて躊躇いの欠片の無い行為に、同じように召喚された天之河光輝を含めたクラスの生徒達は顔を青くしながら震えており、偶々その時授業をしていた社会科教師の畑山愛子も、異質で殺意的な彼の迫力に声すらかけられない。

 

 そんな中を、恐らくは本当の意味で唯一『普通』に彼と話ができる女子生徒で、これまた普段は大人しい中村恵里が顔の判別がつかなくなるほどに、自分達を召喚したと宣う者を殴り続ける一誠の肩に触れて止めに入る。

 

 

「話だけ聞いてからでも遅くはないでしょう?」

 

「…………。まあ、正論ではあるか」

 

 

 誰も止められそうになかった兵藤一誠が止まり、また止めた中村恵里にクラスメート達は驚愕する。

 それ以降、中村恵里と共に祭壇の隅に座り込んだ事で、やっと話が進められるとホッとしたのは、召喚した連中とクラスメート達両方の気持ちだった。

 

 

「……………本当に珍しくあそこまで殺気立ってたね。

確かに意味不明な所にいきなり立ってたこの状況はアレだったし、召喚? ってのをしたのがあの連中だったからっていうのもあるんだろうけど……」

 

「色々あんだよ俺には」

 

「その色々を聞いてみたいんだよね? 結構一緒に居たつもりだけど、一誠くんについてまだわからない事ばかりだし―――ドライグ君の事も含めてさ」

 

「……………」

 

「でもこの体験である程度確信したかも。

一誠くんってひょっとして、こういう感じの世界から――みたいな?」

 

「………。想像に任せるよ」

 

 

 リーダー格と思われる老人から話を聞いているクラスメート達の輪から離れ、恵里は今まで抱いていた一誠への疑問を、今回の体験によってある種の確信に迫ることができた。

 

 否定も肯定も一誠がしないということは、どうであれ一誠は似たような世界から自分達の世界に流れ着いたということを。

 そしてその偶然なのかは別としても、流れ着いてくれたおかげで今の自分があるということも。

 

 

「あらら、天之河くんがクラスを纏め始めてるね。

ホント、ああいうのだけは得意みたいだよね?」

 

「…………」

 

「逆に一誠くんは全く集団行動に向かないし。ふふ……まあ私もだけどさ?」

 

「随分楽しそうだな……?」

 

「ん? まあ今は楽しいよ? だってやっと一誠くんの事をまた少しだけ知れたしね?」

 

 

 まるで自分達だけは別世界の人間ですとばかりに、クラスメート達の事を他人事のように見ている一誠と同じような目線の恵里に、一誠は特に何も返さなかった。

 

 

「あーあ、天之河くんやそれに乗せられてる連中はわかってんのかな? 彼らに代わって殺しに行けって言われてるのに」

 

「普通に育ったんだから仕方ないだろ」

 

「普通かぁ……。まあそうだね、あの人達は確かに普通かも。

それより、ここで魔人族的な存在と戦うみたいな流れにさせられてるけど、一誠くんはどうするの?」

 

「それは彼等と行動するのかって事か?」

 

「うん、一誠くんの判断によっては私もどうするか決めるからね」

 

「だったらお前は彼等と行動しな。

多分だが、彼等の中に混ざっていれば元の世界に帰れる可能性が高いだろうし」

 

 

 あれよあれよと天之河の言動で異世界で戦います的な流れになってしまっている状況で、恵里の質問に一誠は彼等に混ざれと言う。

 だが恵里は軽く微笑むと『それが当たり前』かのように言った。

 

 

「つまり一誠くんは混ざらないんだね? わかった、じゃあ私も混ざらない」

 

 

 半ば恵里としても予想していたし、一誠がそうするのならそれに付いていく。

 誰よりも理不尽で化け物であろうとも、恵里にとっては暗闇から救い上げてくれた英雄(ヒーロー)なのだから。

 

 

「私だけ元の世界に戻っても、意味なんて無い。

一誠くんが居ない世界なんて要らない――だから、一誠くんについていく」

 

「……………」

 

 

 この世界も、元の世界もどうでもいい。

 恵里にとっての『世界』とは、一誠そのもの。

 それ以外に生きる理由は無い。一誠が死ねば自分も死ぬ――ただそれだけの事。

 

 

「そういうの迷惑なんだけど……」

 

「でも絶対に見捨てないでしょう?」

 

「………………」

 

 

 その言葉に一誠は目を逸らし、恵里は笑う。

 

 そう、誰であろうが一誠の本質を知らせやしないし渡しもしない。

 彼を理解するのは自分だけで良い――その邪魔をする者は誰であろうと許さない。

 

 

「それでその……そちらのお二方は我等にお力を貸して頂けるのでしょうか?」

 

「貸してくれるよな兵藤君、中村さん? その、色々と誤解もあったが、こんな時だからこそ力を合わせて――」

 

「俺はパス。悪いが、独りで元の世界に帰る方法を探させて貰う」

 

「私も」

 

「なっ!?」

 

 

 唖然とするクラスメート達や、一誠に顎を砕かれて喋る事ができなくなっているイシュタルなる老人やその配下達を背に、恵里はこの場から出ていく一誠についていく。

 

 これもまた何時も通りだった。

 

 

 そして、人外絶対殺すマンである一誠は再び破壊の龍帝として再起動する。

 

 

「へ、ものの見事に『別世界でございます』って風景だなオイ」

 

『まさかここに来て再び厄介事に巻き込まれるとはな。

しかし良いのか小娘? 言っておくが、一誠についていくとなると、今まで以上に『見るに堪えないもの』を見なくてはならんのだぞ?』

 

「? 別に構わないよ? だって何時も通りでしょう?」

 

『…………。だ、そうだぞ一誠?』

 

「ガキの頃から思ってたが、そこまで俺についてこようとする奴なんて居なかったのに……」

 

「例外くらいあっても良いでしょう? あはは♪」

 

 

 人からもやがて拒絶された破壊の龍帝に救われた少女の変わった運命と共に。

 

 

 そして『外』を知った少女は焦がれ続けた青年の姿を更に知る。

 

 

「暫く実戦から離れてたからな。取り敢えず――」

 

 

 

 ドラゴン波

 

 

「わー、山森が見事に荒野になっちゃったね」

 

 

 普通な顔して手からビーム出して、魔物みたいな連中をまとめて消し飛ばしたり。

 

 

「どこの世界も同じか……。散々見下しておきながらイザ殺されそうになると途端に命乞いをする。

なぁ、よーく見てな恵里――こういう奴等を畜生共ってんだ」

 

「うん」

 

 

 龍拳・爆撃

 

 

 英才教育を恵里に施しながら、我が道を行く。

 

 その頃クラスメート達がどうなっているのかなんて恵里には最早関係なかったが、ひょんな事からクラスの大半から何故か嫌われてイジメられてすら居た男子と再会することになる。

 

 

「ひょ、兵藤と中村……?」

 

「? 誰だお前?」

 

「お、俺だよ! 同じクラスの南雲だ!」

 

「南雲……? そういえばよく檜山って人に苛められてた人だよね? なんだか随分と見た目が変わった気がする……腕も片方無いし」

 

「い、色々あってちょっとな……そ、それより二人は何をしてるんだ? あの時二人だけ出て行ってから気になってはいたが……」

 

「色々。それより今キミの傍にいるそれは……人間じゃねーな?」

 

「っ!?」

 

 

 そこそこ修羅場を生き抜いて、色々と変わったらしいクラスメートと何故か行動している人ならざる者に目付きが鋭くなってしまったり。

 

 

「仲間、ねぇ?」

 

「な、なんだその目は?」

 

「別に。俺が知ってる畜生生物共はことごとくそんな言葉を吐いておきながら、後で裏切るようなのばっかりだったもんでね」

 

「そ、そんな事ユエは――」

 

「まあ、キミがそれとどうしようが俺には関係ねーからどうでも良いから好きにしなよ。

ただよ…………俺かこの子に余計な真似をしたら、その畜生を殺すとだけ言っとくよ」

 

 

 あまりにも庇い立てするから、一応見逃してやったり。

 

 

「兵藤君と中村さん……?」

 

「今度は誰だよ?」

 

「白崎さんだよ、クラスメートの」

 

「白崎? ああ、なんかそんな名前のが居たな」

 

「………………」

 

 

 別日に出くわしたクラスメートの事をほぼ忘れていたり。

 

 

「あ、あの……南雲君も言ってたのだけど、私達の仲間になってはくれない? その……最近二人が噂になってるから、仲間になってくれたら心強いし……」

 

「一誠くんが良いって言ったら私は良いけど……」

 

「えーっと、兵藤くんは?」

 

「今のやり方に不自由が無いし、集団行動とか怠いんでパス」

 

「…………」

 

 

 スカウトされたけど断ったり。

 

 

「……ねぇ、白崎さんって一誠くん的にどう思う?」

 

「あ? どうってなに?」

 

「えっと……異性的な意味で」

 

「珍しい事を聞くな?

別にどうも思わねーけど……まあ、作りは良いんじゃねーの? ガキの頃ならナンパくらいはしてたかもしれない程度には」

 

「へー……? クラスでかなり人気があったから、どうなんだろうって思ったけど、一誠くんでもそう思うたんだね、彼女のこと」

 

「お前は俺を何だと思ってんだよ? 人並みの感性くらいはまだ持ってるっつーの」

 

「……………」

 

「なに拗てんだ?」

 

 

 ふと何となく聞いた質問に対し、ちょっと不満のある返しで拗ねたり。

 

 

「……………」

 

「え、な、なにどうした? 怖い本でも読んだのか?」

 

「そうじゃない。でもこうしてないとアナタが私を置いて行っちゃうような気がするから……」

 

「よ、よくわかんないけど別にどこも行かないぞ? それにもう子供じゃないんだから流石に驚くっつーの、まったく……」

 

 

 拗ねた拍子に甘えてみたら、変わらぬ包容力に安心したりするかもしれない。

 

 

「私を置いてかないで……」

 

「…………」

 

『ふっ、とことん変わった小娘だな……』

 

 

 唯一傍に居てくれた赤龍帝にすがる少女の運命は――

 

 

 

封印&終了。




補足

ヒロインどころか全殺しでヒロイン零のまま生きたD×Sタイプの一誠が、別世界で一か誠として生まれ変わったみたいな感じ。

だから人外に対しては『All Must Die』がデフォ。


 そして危険人物中村さんの親戚筋でその流れでプチっとしたら懐かれ、懐かれたまんますくすく成長し、異世界に飛ばされ、早速must dieモードが……。


だからユエさんとかそこら辺も方々も基本危険なんです。
中村さんはそんなモードの彼でも平気ですけど。


続きません。
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