カルデアの男子高校生の日常   作:柳瀬悠

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あれから3ヶ月くらい経ったな。評価してくれた3人に感謝します


男子高校生と告白

「なぁ、告白ってどうすれば上手くいくかな?」

 

「ん?」

 

部屋の主人「タダクニ」がベットに座りながら、内にある疑問を尋ねた。

 

別に明確な答えが欲しいわけではなかった。ただ誰かのアドバイスが欲しかった。自分一人の思考では決断できない為に人に聞いた。

 

床でポーカーをしているヒデノリが振り返る。対戦者のヨシタケが2と4でツーペアを出して勝利を確信した顔をするが、ヒデノリが振り返らず自分の手札を出す

 

5から10のストレートで、勝利した。自分の敗北を確定した瞬間、あからさまに落ち込んでいるヨシタケに目も暮れず相談に応じている

 

「それに答える前に、お前の告白の舞台を聞きたい。」

 

「舞台?」

 

「学校の屋上とか、空き教室とかあるだろう。どんな所で告白をするのか気になってな」

 

ヒデノリの要求にタダクニは、えっと少し悩むと、自分の頭に思い浮かべた告白のベストコンディション候補を選別していく。

 

でも彼は恋愛には疎いっというか、元は男子校なので校内に意中の女性を呼ぶ事など普通は出来ない。

 

まぁこれは「仮定」の話で実際するわけでは無いので、深く考えすぎない方がいいのかしれない。

 

「えっと‥‥校舎裏かな」

 

取り敢えず浮かんだステージを答えた。その答えに「ほほぉー」っとそうきたかーと言いたそうにニヤッと笑う。

 

「成る程、コンディション的には悪く無いじゃ無いのか?目撃者の心配を除外する為に屋上などの目立つ場所を避けるか‥‥で問題の告白は?」

 

「えっと‥‥こう言うだろう「あのずっと前から貴女の事が気になっていました。よかったら俺と付き合って下さいって」

 

「ぶふっ!」

 

好きな相手に手を差し出して、頭を下げる動作をした時、その姿に思わずヒデノリが吹いてしまった。

 

「何だよ。何で笑うんだよ」

 

真剣にやっているのに、それを笑われて不快な気持ちになる。「だって」っと今の行動を説明しようと小馬鹿にする顔で答えた

 

「何だよって、分かるだろう普通、ありきたりすぎるんだよ。だからお前いつまで経っても彼女が出来ないんだよ」

 

「全くだな。もっと心に残る事をしろよ」

 

「じゃあさ、ヨシタケお前はどうなんだよ」

 

ムカっときた彼は、自分を笑うヨシタケに指を挿す。指名されるとは思わなかった彼は少し驚いている。

 

「えっ?俺」

 

「そうだよ。そんなに笑うならお前はどんな風にするんだよ」

 

自分を笑うのだ。きっと自分とは違う斬新かつ記憶に留まる凄い事をするにだろう。っと期待と、要求を混ぜて言う

 

少し戸惑うヨシタケはえっと少し悩む素振りを見せた。そしてよっしと切り替えると立ち上がり

 

「俺ならこうするね…」

 

そういうと彼は何を考えたか、ベットの上に登り両手に輪っかを開けて何かに捕まる演技をし始める。

 

「ごめーん待たせたね。あははまさか僕が屋上に隠れているなんて分からないよね。今そこにいくよとうっ!」

 

そのままベットの上から飛び上がるとそのまま地面に着地する。そしてキメ顔で此方を見てくる。

 

「頭上から現れた!え、何屋上から縄を下ろしたのかよ」

 

タダクニのツッコミを無視しながら、ロープを外す動作をした後にこほん、を咳をする

 

「いきなりびっくりさせてごめん。でも君のそんな驚く顔が見たくってちょっとドッキリ仕掛けちゃった。でも君のそんな顔もとても魅力的だったよ」

 

気恥ずかしそうに頭を掻きながら、首を傾げながら、ニコッと笑ってみせる。爽やかな演じたいのか知らないが正直イラッとくるだけで全くカッコよくない。

 

「おぉー、ヨシタケなかなかやるなぁ」

 

「イヤイヤ、可笑しいから好きな子を校舎裏まで呼んでいきなりドッキリされても、反応できないから。まぁ取り敢えずそれはいい、で次はヒデノリ」

 

告白の先陣にもう少し色々と言ってやりたいが今は我慢して、待っている次の候補者にバトンを渡した。

 

「ふん、お前達に人生に一度の告白を見せようではないか」

 

何の恥じらいもなく立つと眼鏡をクイっと上げて、静かになる。役になりきる為の準備時間「ふぅー」と息を吐き切る

 

「全く、約束の時間通りに来るとは思わなかったよ。ほら見てご覧よ。この暗雲を‥あの日と同じだなレネルカ」

 

「誰!告白の相手外人さん」

 

「さぁ、剣を取ってあの日の続きを此処でつけよう」

 

「あの日って!何で戦おうっとしてるの?」

 

紳士風に優雅な立ち姿で剣を持ち戦い始めるヒデノリ、これは剣で決闘をしている。告白というには余りに物騒である。

 

剣を引いたり押し出したたり、時々来る攻撃を横に飛んで、後ろに飛んだりっで避けている。

 

暫くすると、剣を落として膝を曲げ体を地面に付けずに天井を見上げた。そしてふっと口元を緩めるその表情は何故かとてもスッキリしている。

 

どうやら、決着がついたようだ

 

「やはり、君の剣技は日々の研鑽により上がっていたか‥‥あの日、本当は君を殺す任務を帯びていた。けど俺は出来なかった。君を‥‥心から愛していたから、(ガック)こうするな」

 

「長い!って死んでるじゃん!途中から何かが違うよ。絶対」

 

「何を言っているんだタダクニ、告白とは男と女の真剣勝負。言葉とは時に刃となり毒にもなる。それを受け合い、勝ち取る。それが告白ってもんだ」

 

「いやいやいや、可笑しいから、実戦では一切使えないからな」

 

「なら」っと彼は指を指してきた。何だと思ったがこの流れだと「あれ」をやらされると感じていた。

 

「シュミレーションをしよう。お前が校舎裏に呼び出した女性が待っているだろう。ほらあそこに」

 

その先には、オロオロと周りを見ている待ち人がいた。それは決して可憐な少女でも、元気いっぱいの女でもない。ヨシタケである

 

「タダクニ先輩‥‥いきなり呼び出して‥‥どうしたんだろう‥‥ドキドキですよぉ!」

 

「これやるのか。つぅーか何で後輩?」

 

「いや‥‥何別に深い意味はない。お前の目がそれを求めた様に見えてな、どうした。何を臆しているんだ、経験があるんだろう。なら見せてくれ」

 

彼の要求に思わず渋い顔をしてしまうタダクニ、本当は内心分かっていたのかも知れない

 

正直かなり恥ずかしいし、人前で告白練習をするなど、懐を見せてしまう恥。しかし自分が言い出した事だ責任は持たなければならない。

 

「ごめん、待った」

 

このノリに乗る事を覚悟した彼は、自分を待っている少女なヨシタケの元に呼びかける。

 

表情は所々愚こちないが、今は仕方がない

 

呼びかけに気付いた。ヨシタケは此方に近づいてくる

 

「タダクニ先輩‥‥いえ私もさっき来たばかりです。‥‥今日はどんな様ですか?こんな所に呼んで‥」

 

疑問に思うのは必然であろうが、「お前分かってるだろう⁉︎」というツッコミをしたかったが、それを喉の奥に突っ込み、劇の内部に入り込む。

 

顔を赤らめながら恥ずかしそうに、頬を人差し指で軽くかく。チラチラと少女を見ながら全ての想いを吐き出す

 

「実はその‥‥俺ずっと前から君の事が好きだったんだ。こんな俺でもいいなら付き合って下さい」

 

いきなりの告白、狼狽えている少女に時間を空けずに繰り出される思いの言葉。少女ヨシタケは、「えっ」っと悩んでいる

 

「え‥‥‥その‥‥私‥‥」

 

「パラリラ!」

 

そんな二人の間に、部屋の外から来訪者が現れた。それはいつの間にか部屋の中からいなくなっていたヒデノリである。

 

いきなり割って入ってきた彼は、ゆっくり顔を上げると、目元を涙で濡らして悲しそうにしていた。

 

やたら高い声で「もぅ」っと体をくねくねとまるでオネエの様な動きで此方に視線を向ける

 

「マスター、ひどいじゃないのさぁー僕というパートナーがいながら浮気なんて‥‥許さないぞ!」

 

「誰⁉︎」

 

「僕の事をあんなにも愛しておいて、いきなり女に乗り換えなんて!毎日僕の身体をあんなに求めていたのに?」

 

身体をくねらせながら此方に接近して、妙に高い声で近づいてくる彼に思わず引いてしまう。

 

「それとも、僕とは遊びだったのかなぁ〜グリフォンの上で、毎日将来を語り合った日々は嘘だったのぉ〜!」

 

「何か変なキャラが乱入してきたんですけど?」

 

「お前の為にやってるんだろうが、空気を読めよぉ」

 

「知らねえよ、つーか離れろ変態!」

 

流石にこの空気に乗れないタダクニは拒否反応を起こし、それに苛立ちを怯えた彼は素に戻りながら詰め寄った。

 

「先輩‥‥彼女、いや彼氏がいたんですね。信じられません。真面目な人だと思ったのに、もう私に話しかけないでください。さようなら!」

 

「ちょっと待って!俺の話を!」

 

後輩役のヨシタケが唯一演技を続けて、勘違いした彼女は怒りでその場を去ってしまった。

 

ゲームオーバーそんな言葉が似合う結果になってしまった。ショックで床に手をつくタダクニ。

 

それを見下ろす様に見る劇の仕掛け人達は、呆れた溜息を吐いて、目の前の男にダメ出しを食らわす

 

「お前は何をしているんだ。上手く切り抜けろ」

 

「そうだ思わぬハプニングは、おこるもんだ」

 

「対応のしようがないだろう。っていうか何でアストルフォが出てくるんだよ。何で学校にいるんだよ?」

 

「じゃ、辞めるか?」

 

理不尽の塊な状況なのに辛辣な言葉が突きつけられる。

 

「ふざけるな!リトライだ」

 

やはりこのまま引き下がるのは感に触る。もう止められないとことんやるつもりである。二人はそそくさと先程のポジションに戻り。

 

ヨシタケは先程の少女役で、もう片方はもう一度部屋の外に出て行く。

 

そしてタダクニは考える。先程の告白では余り勢いがないように思えた。そして乱入への対応もスマートではなかった。

 

告白を相手の心に響かせる。そして、乱入者の撃破。この二つの項目が最優先事項である。

 

「おい、待たせたな」

 

先程とは打って変わって、引き腰ではなく一歩前に踏み出す強気な姿勢が見られた。失敗の教訓を考え彼が出した答えだ。

 

「タダクニ先輩‥‥」

 

「えっとその‥‥短答直流に言わせてもらうお前の事が好きだ。お前のその姿に俺の心が奪われていたんだ。俺と付き合ぇ!」

 

胸の内を晒す事で、相手に対する正直さをアピールする。口調からして後輩の女性は押しに弱いと見た。そこでモジモジせず、一気に攻撃に殉ずるそうすれば切り拓ける。

 

っで渾身の告白を受けた彼女は‥

 

「えぇ〜、意味わかんないですけど、なにその必死さぁ〜まじウケるんですけどぉ〜?」

 

「分かるだろう!っていうかさっきとキャラが違うじゃねぇか!」

 

今度は恥じらいの少女ではなく、どっかのギャルの様に声高でやり始めるヨシタケにツッコミを繰り出す。

 

渾身の想いの告白を笑われてしまった。空気が一気に抜けていく。慌てて状況の引き戻しを図るが、

 

「おっと、待たせちまったな!」

 

「こっちもキャラが違うじゃねえか!」

 

どっかの兄貴風に出てきた彼は、此方に歩いてくる。余裕のないタダクニとは違う一切恥じらいがない彼は堂々とした足取りで彼女の肩を組む

 

「なぁ、嬢ちゃんこんなモブキャラな男はほっといて俺と茶でも飲みにいかないか。退屈なんてさせねからよ」

 

「誰がモブ顔だ!あのちょっと待てよ。何いきなり話に入ってきて、この子は俺の‥」

 

「別にいいけどぉ〜、嘘とだったらマジ卍だから、覚悟しておいてねぇ〜」

 

慌てるタダクニを背に二人は入り口に歩き出した。

 

急いで止めようとするが「先ず何処行く?」「えぇ〜新宿」っと既に行く場所の相談をしておりタダクニなどもはや蚊帳の外だった。

 

「またも、ゲームオーバーじゃねぇか」

 

「タダクニ、お前本当に何がしたいんだ。あそこはもっと強引に攻めても良かった場面だろうが」

 

先程の失敗を一方的に攻められる。なんとも理不尽何ともしょうもない演出に最早凄い一貫性を感じてしまう程この二人は容赦がなかった。

 

地面に顔をつけず、片膝を屈する姿勢でいた。

 

「まぁ、今のは俺も悪いかもしれない。‥告白する本人が引き腰なのはダメだよ。けど一度言わせてくれよ。‥‥何で乱入者がどれも彼もサーヴァントなんだよ!」

 

先程からどう見ても普段から付き合いのある友人兼仲間達の特徴っとピッタリあってしまっている。

 

ピンク髪の第3の性別と不運な兄貴の男が何故参戦するのか?答えを聞きたいタダクニはそう思った。

 

「いや、これ一応クロスオーバー作品だし、お客さんの為の演出だよ」

 

「お前ら俺の為に手伝ってくれてるんじゃないのか?こんなしょうもない事にあの二人を出すなよ!っていうか全員お前じゃねえか!」

 

「いや、最初の話で出たのは立香とマシュぐらいだし此処で一応「fate」メンバー出さないと期待してもらえないし、だからだ!」

 

「全く理由になってねぇよ。こんなリアルじゃない練習したって意味なんか全然ないよ。やるなら真剣にやってくれ頼む!」

 

 

立ち上がると二人に抗議の姿勢を見せる。ふざける二人にイライラを向けてしまう。その姿の彼に、ふっとヨシタケが違和感を覚えた。

 

 

「待て、タダクニその言い方だと。お前告白したい相手でもいるのか?」

 

タダクニの様子に疑問を持ったヨシタケが指摘する。タダクニはあからさまに目を泳がせ、えっと顔を赤らめる

 

「な、な訳ないだろう。何言ってるんだよ俺は別にただお前らがやりたいからって仕方なくやっていただけど‥」

 

「の、わりには何か真剣っていうか。妙に変な感じだったじゃねぇかよ。」

 

「タダクニくんさぁー、いるのかい意中の相手がいるのかい、俺達馬鹿にしねぇから言ってみろよ」

 

二人はじわじわと近づいて、彼の周りを囲む。しまったと後悔しても遅い、この二人に恋愛関係の話をするは間違いだったと後悔が生まれるがもう遅い。

 

「さささぁー、怖くないよ。さぁお兄さんに話して見なさい少年よ」

 

「お前のキューピットになってやるから‥ひひひひー!」

 

何としても誤魔化したいが、今更何か言っても誤魔化すなと両断される。もし此処で正直に話したら絶対余計なチャチャを入れるそれは阻止したい。

 

そんな表情のタダクニにヒデノリが「ははぁ〜?」といやらしい顔で顎を片手でさする。

 

「‥まさか」っと勘づいたのかと、反応する

 

「じゃ、俺があてようじゃないか。お前の好意を抱いている相手を。そうだなぁーまずは名前の最初に「m」が付く人‥なんてっな」

 

「!?」

 

あからさまに慌てている。どうやら当たっている様だ。その様子を見た二人は素直に驚いた。

 

「え、まさか‥‥お前そうなのか」

 

「そうか、タダクニお前そういう事だったんだな。ごめんな今までおふざけしてて‥‥」

 

「あぁ、そうだよ‥もう言い訳するのもめんどくさいよ。あぁそうだよ俺の好きな相手はお前らが想像する様に‥‥ってどうした?」

 

申し訳なさそうに離れる二人に、ホッとしようとしたが、何故か二人の顔が引きずりあからさまに部屋の隅まで距離をあけている。

 

「いや、愛の形は人それぞれだよな妙な偏見を持つのは良くないよな‥‥今の時代はグローバルだし」

 

「お前が必死に誤魔化そうとするのも分かるよ‥」

 

「いや、何言ってるんだよ。お前ら変な勘違いしてるぞ。いいか俺が言いたい相手はな‥」

 

明らかに誤解して捉えている事に、気づいて慌てて修正しようとするが、ヒデノリが手を前に出し静止する、

 

「いいんだ、お前の苦しみはよく分かる。必死に誤魔化したい気持ちも分かるけど、俺達親友で戦友だ」

 

「今更俺達の、間に壁はない。お前の悩みを責任もって聞こうじゃないか。相手の人への思いを」

 

距離をとったまま、何かを悟ったアホ二人は目の前の戦友に笑顔を向けた。普段の暴言とアホな行動を積極的に繰り出す奴らがやれば不気味である

 

「「さぁマーリンにお前の愛を伝えてやろう!」」

 

「んなわけないだろうぉがぁー!」

 

全く検討違いの方向に勘違いしている二人にツッコミを繰り出す。

 

「いやだって、お前「m」がつく人って言えばその人しか当てはまらないだろう?」

 

「いや、まさかあの男にそんな感情を抱くとは確かに、アーケード版のマーリンはかなりの美少女だけど、こっちの世界は男なんだよね。」

 

「んな訳ないだろうが!よく考えてみろ他にも沢山いるだろうが、俺が男にそんな気持ちを持つわけないだろう!」

 

「「えっ!そうなの」」

 

「なに素直に驚いているの!」

 

「っでタダクニをおちょくるのはここまでにするか‥」

 

手のひらで弄ばれた挙句に急に話を切り上げられたタダクニは息切れでゼーハーっと息を整える。この二人のふざけはある意味罠に近いように思えた。

 

 

「つまり、お前は真剣に告白練習がしたいが、俺達は男だから女性の気持ちが分からないから、本気になれないと」

 

「いやそこまで言ってないけど、まぁぶちゃけるとそうだよ」

 

「成程、お前の要望はわかった。本気の告白練習をしたいっという真剣さに答え、俺達がある人物に協力を要請した!」

 

「ある人物?」

 

部屋の入り口の自動ドアが開き、ある人物が入ってきた。薄紫髪の同い年くらいに美少女入ってきた。

 

その姿を目視で見た瞬間タダクニの思考は一時停止した

 

「ヒデノリ先輩、急に話があると言われたんですが、ご用件で?」

 

「ちょっと待ってぃぃ!ごめんマシュ。ちょっと待ってくんない。俺のベットにでも座ってて、冷蔵庫のジュースでも飲んで」

 

慌てて彼女を離そうと、自分のベットに誘導する。タダクニの慌て様に「は、はい?」っと腰掛け休む

 

そして彼女を呼んだ張本人達に詰め寄った。小声で追求する

 

「おいお前ら何でマシュがいるの、練習の協力者じゃないのか⁉︎」

 

「いや、お前の事だからどうせ告白の度胸がないだろうし。もうめんどくさいから一気に告白させようって、さっき決めた!」

 

「余計なお世話だよ、いいか俺には俺のペースが合ってな」

 

「はいはい言い訳は宜しいですから、俺達はなお前の恋路のキューピットになるっていたろう。俺達は「直接的」な妨害はしない。約束しよう」

 

「本音は‥」

 

「純情的なラブコメ見てると腹立つからさっさと決めて欲しい」

 

真っ直ぐなストレートな言葉で、何とも友達がいの無い言葉に清々しいさを感じてしまう。

 

っていうかどんな理由で呼んできたのか?その内容によっては此処でそれを解消しておかなくてはいけない。

 

「マシュ、来てくれて悪いけど。どんな理由で俺の部屋に呼ばれたの?」

 

「はい、私は先輩達が演劇の練習を手伝って欲しいと言われて此方に訪れたのですが、タダクニ先輩は聞いていませんでしたか?」

 

「演劇?」

 

マシュの口から出たのは、こんな内容だった。最近カルデアにも様々な英雄達が呼び出されており、賑やかになってきた。

 

そこで皆んなを歓迎する企画を俺達が提案し、話し合いの結果、演劇をする事になったという。

 

まぁ全く身に覚えのない話に疑問が浮かぶが、二人は口笛を吹きながら検討違いない方向に視線を向けていた。絶対にこの馬鹿二人の嘘であろう。

 

周りくどいと感じる

 

「っで俺達だけでやってもあれだし此処は女子の手助を借りようとな、俺たちは別にいいんだけどタダクニがなぁー?」

 

「女子の配役じゃないと気合が入らないっていうもんでな。っと言うことで急遽マシュ、君の助けが必要になった。はい台本マシュのやつ」

 

「はい、ありがとうございます。でもヒデノリ先輩ワタシ演劇なんてあまりやったことありませんし、もう少し経験のある人を‥‥」

 

いつの間に書いた台本というには、用紙一枚しかなくそこには、ある程度のセリフが書かれていた。

 

いきなりの要請に困惑しながらも来たのであろう。「いやぁ!」っとヒデノリが遮る

 

「いいかマシュ演劇なんてもんは、その場のノリと勇気で、何とかなっちまうものなんだ。寧ろその初々しさがこの劇の肝なんだよ。」

 

「勇気‥‥私にそれができるか自信はありませんが、皆さんは私を信じてくれるので有れば是非やります!」

 

「その粋だ。さぁ舞台に上がるのだfgo 屈指のヒロインよ」

 

「ちょっとマシュ、頼むから落ち着いてこの話はな‥‥」

 

しょうもない勇気講座をされてしまった彼女はすっかりやる気になってしまっている。なんと哀れで純粋な美少女だろう。

 

タダクニは頭を抱えたくなる。此処で断れば来てくれた彼女の想いを無下にしてしまう。

 

「まぁ、そこまで派手な事はしないから安心しんしな、って事でタダクニお前の台本だ。お前のやつは最初の行だけだから」

 

「はぁ?ちょっと待てなんで俺だけ。それしかないんだよ!」

 

「おい早く行けよ。さぁ愛しの少女に想いを言っちまえよ。はっ倒すぞ」

 

二人は笑顔でタダクニの背を押す、彼女の純粋な心を利用してしまう罪悪感はあった。けど勇気のない彼にとってはある意味いいチャンスかもしれない。

 

マシュの様な美少女に告白をするハードルは思っている通り高い。でももし告白して振られても「役」だと言い切れば交わせる

 

内心呆れながらも後ろの二人に感謝している自分に嫌気がさしてくるこれは自分の背中に乗る妙な期待に応えたくなってしまう。

 

もう玉砕覚悟でいっちまおう、彼女と出会った時から気になっていた。それは日が経つにつれて想いが溜まってきていた。

 

手元に台本に目を通す。さっき書き出した鉛筆の滲み具合が新しい。セリフとあらすじが書いてある。舞台は学校の校舎裏で、後輩とその先輩による青春物語で、自分は先輩で相手は後輩。

 

先程の設定とほぼ合っている。これはおそらく偶然じゃない。まさかあいつらが俺の為にあの下らない劇をっと後ろを振り向くと、視線を向けずにグッとサインを見せる。

 

ならと先程の流れで行ってみようと、大きく息を吸って吐く。

 

「待たせたな。ごめんいきなりこんな所に呼んじまって、他に用とかある?」

 

「いえ、今日は部活は休みですし。友達との約束もありません。っで今日はどんな用で私を此処に」

 

二人とも緊張している為か、少しぎこちない感じが見てわかる。ぎこちなくて良いような気がする

 

「今日まで俺が込めていたお前に言いたいんだ。マネジャー俺と付き合って下さい」

 

頬を赤らめながら、視線を向ける。やはり緊張する。彼女は同じように頬を赤らめて台本で慌てて顔を隠す。

 

「先輩その‥‥冗談はやめて下さい」

 

そんな彼女のウブそうな行動を可愛いと思いながら、一気に彼女との距離を詰めようと足を一歩踏み出した。

 

「いや俺は本気なんだ。マネジャー俺は本気で君を「ちょっとまたぁぁぁ!」なんか出てきたぁ⁉︎〕

 

その瞬間部屋の扉が開いたと同時に綺麗な女の声が部屋に響く。何だと二人は視線をそちらに向けると

 

「マスターよ今の発言。我は一切聞き逃さなかったぞ。今発した言葉は誠ならば聞き捨てがならぬぞ‥‥」

 

そのにはまたの下着が透けている深紅の赤いドレスを身につけた。金髪のアホ毛が特徴の少女赤セイバーが現れた。

 

目元を涙で濡らし、美しい顔を悲しく歪めていた

 

「マスターは我と婚姻の契りを交わしているはず、まさかあのローマで見た月の元での約束は全て嘘だったのか?マスタぁぁぁ!」

 

「ちょっと待って落ち着いて、っていうか君とそんな約束をした覚えはない!」

 

此方にしがみつくネロを引き剥がそうと必死に両手で手を掴むが全く外れない。ネロは見た目こそ小柄で非力な女性に見えるが、サーヴァント

 

10倍の力を持つ彼女のを引き剥がすのはぶっちゃけ無理である。ネロの必死に愛すべき男性に抱きつく姿を見てマシュは眉間に皺を寄せて、

 

「タダクニ先輩酷いです!まさかネロさんという婚約者がいながら私にも迫るなんて」

 

辛辣な一言タダクニの体に衝撃が走る。たった一言の言葉が全身一度にラッシュを決められた様に痛みが生じた。

 

「絶対に違うからちょっと待って俺の話を‥‥」

 

「もういいです。貴方にはもう懲り懲りです。もう二度話しかけないでください。さようなら」

 

その怒りのままその場を去ってしまう。その背中を必死に引き戻そうと、手を伸ばすがそれが届く事がなかった。

 

またもゲームオーバーしかも、想い人の辛辣な一言と表情をされてしまい。タダクニのメンタルが一気に休止していく。

 

ネロの突然の襲撃の反応出来るはずがない。恐らくこれは誰かが仕掛けた罠

 

「流石芸術を極めた皇帝様!見事な演技で我々下々の目を魅了して頂いた」

 

「全く、我々の願いを聞き入れてくれるなんて何と心が広いお人なのか、我等は貴方様に忠誠を誓います」

 

「うむ、表を上げよ。マスター達よ。ローマ市民の願いを無碍にしては皇帝の名が泣くからぉー」

 

「やっぱりお前らかぁー!」

 

事の黒幕達は少女の前に膝をつき、頭を下げると、感謝と先程の演技の素晴らしさを讃えている。少女は嬉しそうに高らかに笑ってみせている。

 

アホ二人に近づくと猛抗議の声を上げる。

 

「ちょっと待てお前ら、さっきは俺を良く送ってくれたじゃないか?」

 

「確かにお前の手伝いをしたいという思いは嘘偽りは一切ないだが‥」

 

「だが?」

 

「すんなり上手くいくのもなんか不愉快」

 

「話が矛盾してるは!」

 

タダクニを応援している事は嘘を付いている。つもりはない。こいつらは心がそこまで広くもなかった。

 

「タダクニ先輩どうしたんですか?私の台本にはちゃんともう一人の俳優さんが乱入するっと書かれてますが」

 

「悪いさっきタダクニの台本だけ、「そこ」が削れていたんだ。悪いタダクニ」

 

ヒデノリの悪びれていない顔に殺意を抱くタダクニ、マシュの台本にはさっきの状況への説明がされていたのか。

 

対応が早い理由に胸を下ろしてしまう。

 

先程の辛辣な言葉は演技で言ったのだ。きっとそうに決まっている。っと彼は自分に思い込ませる

 

「っでどうするだタダクニ、このまま辞めてしまうか?別に俺達は構わんが」

 

「いや続けるも何もこんなの劇でもなんでも‥」

 

「大丈夫です。次の予定まで時間があります。最後まで付き合わせてもらいます」

 

マシュのやる気に満ちた表情は何処か可愛らしく断るわけには行かなくなった。しかし油断はできない。

 

先程ネロはそのまま帰っていたが、今度も劇中に乱入者が来るのは確定事項になっている。それをいち早く撃破する。

 

自分にそれが出来るのか疑問が生まれる。最初の練習はアホ二人だったが、今度は英雄の皆さんだ。

 

どれもこれもキャラに塊の様な人物達だ。それを撃破するのは容易ではない。

 

っというかアホ二人の要請に快く応じくれる英雄の皆さんはノリがいいように思える。そんな事を考えていると、全員が収まっていた。

 

「よしっ!みんなリトライだ最初っから頼む」

 

「ではtake2‥アクショッッン!」

 

先程と同じ様なポジションに戻るとベットの上に座っているヒデノリが本を丸めて、黄色いメガホンをぽくして、映画の監督気分で始める。

 

先ずは先制攻撃である。奴等が来る前に全てを決める

 

「先輩どうしたんですか?こんな場所に呼ん‥」

 

自分に質問してきた彼女の腕を掴む。そして一気に此方に引き寄せた。

 

「せ、せ、せ、先輩ッ⁉︎いきなり何を」

 

「お、俺はお前が好きだマネジャー。俺はお前に会った時からぞっこんだ。俺と付き合え!」

 

そして震える手を必死に保ち、彼女の身体を包み込む。その彼女の体はとても暖かくいい匂いがする心臓の鼓動を誤魔化しながら体温が上昇している事をお互い認識している。

 

「冗談はやめて下さい!私達は同じ部活の仲間なんですよ。それに部活内の雰囲気が変わってしまいし」

 

「話題を変えないでくれ。これは俺とお前の問題なんだ。部活は関係ない!俺の目をちゃんと見てくれ、そして答えてくれ」

 

じっと彼女の目を見る。それを必死に見ないように顔を後ろに向けて恥じらっているが、必死の声音に少しずつ彼女は顔を向けていっている。

 

これはいけるかっと思われた瞬間また扉が開いた

 

「来たな!」

 

「メカクレ属性No.1マシュ殿。海賊一の貴公子にして貴方のフィアンセが参りました!」

 

「今度も見覚えのある人が現れた!」

 

ハンサムな黒髪の紳士件海賊の頭領を務めていた男「マゼラン」が目の前の少女の許嫁と名乗ってきた。

 

「フィアンセだって、俺はマネジャーをお前の様な何処の馬の骨ともしれない。男には絶対に渡さない」

 

「マゼランさん来てくれたんですね。待っていました」

 

「えぇー!ちょっと待って待って目の前には俺がいるんだよ。もう少し考えてくれない」

 

手を解いて目の前のハンサムの手を取った。さっきまでのいい雰囲気から一点変な方向に走っていく

 

「さぁ、マシュ殿私と共に行きましょう。メカクレのメカクレの為の我が国と言う名の巨大な船へ」

 

「はい、では先輩告白は嬉しかったのですが、私にはこの人以外いないので諦めて下さい」

 

「ちょっと!頑張ったのにそれはないよ。っていうかメカクレの国って何!そんなの絶対に存在しないから」

 

彼女の背に手を伸ばすがもう既に時は遅くマゼランの手を取った彼女は扉の先へと姿を消してしまった。

 

残ったのは想い人を取られた哀れな先輩とそれを見下して大きな溜息を吐くアホ二人だけだった。

 

タダクニは再度地面に顔を向けていた。何度も何度も妨害と小芝居に敗北している体は最早生気を感じない程に疲弊していた。

 

「もう‥‥駄目だ。勝てる気がしねぇよ。もう十分だろう俺を追い詰めるのは‥俺の負けでいいよ」

 

それを見下ろすアホ二人はもう一度深い溜息を吐く。これで何回目か分からないがこれは一際大きいものだ。

 

「タダクニ、お前本当にいいのか‥今、ある「チャンス」を逃すのか。隕石が頭上に落ちる程の確率の出会いを無にするのか」

 

場を設けてそして友の幸せの障害となったヒデノリは本当に残念そうにしている。

 

しかし本音はもっと深い所に存在している。自分達がこのカルデアにいるのはいわば小さな偶然が重なった結果であった。

 

それもあと半年程で終わってしまう。残る特異点はあと片手で数える程しかない。つまり別れの時が刻一刻と迫っているのだ。

 

二人は本当は理解していた。タダクニはマシュに想いを向けているのを、でもただで応援するのは何かが違うようで、最終的に悪ふざけという形になってしまった。

 

今までの行為が全て悪ふざけではないと言われた瞬間タダクニの眉がピクッと動いた。

 

「俺はお前なら本気で、出来ると思っていたんだけどな。勝手に期待して悪かった」

 

「では皆さん私は此処で、次は特異点の調査報告の書類を提出しないといけないのででは」

 

「いや……ようやくわかっった!待ってくれマネジャー!いや‥マシュッ!」

 

地面ついていた体を上げるとたった一点にいる少女に、話しかけた。顔が引き締まり、一瞬のブレも無い視線を送る

 

まだ演劇が続いているのかと戸惑いを見せる彼女であるが、次のブリーフィングに急がなくてはいけないので

 

「あのすみません。私も練習に付き合いたいたいのですが、その書類を提出しないといけないので‥」

 

「マシュ、何も言わずに来てくれ!」

 

「た、タダクニ先輩!ちょっと待って、」

 

タダクニはマシュの手を掴むといきなり走り始めた。困惑するマシュとは裏腹に彼は必死に走り始める

 

タダクニは好意を抱く異性の手をしっかり掴み、目的地に向かい走る。

 

その姿はまるで恋愛映画で、平凡の青年が勇気を振りしめ、覚悟を決めた姿であった。

 

「まったく、あのヤロウやっと一皮剥けたか」

 

「ふんっ、お前なら出来ると信じていたぜ」

 

部屋に残された二人はニヤリと口を上げると、彼の背中を追う為、走り始めた。

 

「それじゃぁァァァ!!タダクニ、はしれぇぇぇぇ!!お前の前に現れるアホ髪セイバーなど視界の端へ追いやれ、突然現れたヤンデレバーサーカーなど払い除けろ、赤髪の未亡人など見えなくなるまで駆け抜けろ、その手に掴んだチャンスは絶対に離すなぁぁぁぁぁ!」

 

「行けぇタダクニ、決めちまえぇ!!」

 

以外に足が早いタダクニ必死に追いつきながら、メガネをキラリと輝かせながタダクニを支え続ける。

 

彼を迷わせない為にその後をついてくるヨシタケは酷くめんどくさそうにだらきった走りでそれに連なる

 

長い廊下を走り続けると、通りざまに複数の職員が話している姿が確認できた。タダクニ達も姿を確認すると、どうしたとこっちを見てくるそんな事は今の彼には一切問題ではない。

 

そしてある場所に着いた。全力で走っていたのだ息切れもしている。あれから20分程走りそしてついたのだ。

 

「君とこの景色が見たかったんだ」

 

「あの、そのタダクニ先輩」

 

息を整えているマシュがタダクニの顔を見る。顔は赤らめほんのり、恥ずかしそうにチラチラと顔を見てくる。

 

「壁しかしか見えません。何の変哲もない壁ですが?私を何故ここに?」

 

目の前には壁があった。施設の端にある20メートル程の蒼何の変哲もない壁だった。壁の中に隠し扉が存在しているわけでもなく、爆弾が設置されているわけでもない。

 

「壁」たったそれだけである。

 

タダクニはふーんっと悩んでいるとその場に崩れ落ち恥ずかしいさで顔を隠してしまった。

 

「‥‥ごめん。何処行くか考えてなかった」

 

「「バカモンがぁぁぁ!」」

 

「ぐふぅッ!」

 

さっきまでの熱が冷めてしまった事に怒り、アホ二人の飛び蹴りがタダクニ胴体に直撃してしまった。

 

一連の行動を多くの人に見られてしまい、その後タダクニは色んな人にマシュの事で弄られてしまうのだが、これはもっと後の事である。

 

そして意味も分からず連れてこられた彼女は「‥劇の続きだったんですね」っと納得してその場を去ってしまった。

 

 

 

 






はぁー、口調ってむずいな。次回はあのパロディをやってみようかな。次回はあの皆んな大好きな王様が現れるよ。期待してもしなくても待ってて
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