鈴木悟の職場の先輩が、ユグドラシルのサービス最終日に新規ユーザー登録しました   作:挫梛道

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タナカ先輩達の昇格(ランクアップ)が決まりました。
  


最上位冒険者

▼▼▼

 

◆アインズside◆

「…いや、無いでしょ?

脚を闘氣で光らせてのレッグラリアートとか、正面から撃ったパワーが その儘 背中突き破る張り手とk

「いやいや、あれは張り手じゃなくて掌打と言ってだn

「そんなの どっちでも良いです!」

現在、執務室にて先輩にOHANASHI中。

理由は勿論、昨日のカッツェ平野での戦闘についてだ。

…そう。この先輩(他2名)、あれだけ悪目立ちしない様に言ってたのに、パーティー揃って、派手な技や魔法を連発してくれやがりました!

何ですか、その『(≧∀≦)ゝ え?何か不味かった?』って言いたそうな顔は?

無自覚系チートですか?

確かにアダマンタイト級で手に余るレベルの敵を用意しましたが、誰が あんなに無双しろって言いましたか?

 

「ん~、ロリっ娘がド派手な魔法使ってたから、あれ位はセーフかな~?…って。」

確かにアレは、俺も遠隔視の鏡(ミラー・オブ・リモート・ビューイング)で見ていて『流石は爆裂系魔法!低位階でも威力パねぇ!』…とか思ったけど、それはソレ、これはコレです。

 

「兎に角、今後は一層、自分達が如何に規格外なのかを意識して、動いて下さい。」

全く…ナザリックとの関わりを隠し、一般の冒険者として活動しながら情報収集するのが、先輩の本来の役割ですよ?

 

「努力するよ…。

それと今回 一緒した冒険者で1人…あ、2人か? 気になるヤツが居たのだが?」

「…何か有ったのですか?」

「そいつ自身、大したチカラは感じないが、もしかしたらユグドラシルのプレイヤーか、その血を引いているって感じのヤツが居てな…

名前が日本人。」

「…詳しく話して下さい。」

 

 

◆アインズside・了◆

 

▼▼▼

 

◆タナカside◆

…そんな訳で、プレイヤーと関わりを持つかも知れない人物を2人、調べる事になった。

1人はエンリ・カルネの冒険者チーム【アクセル】のリーダー、カヅア・サトウ。

そして もう1人はエ・ランテルの冒険者チーム【バビロン】のメンバー、のキュウ・モツロギ。

サトウは直ぐに『ん?』と思ったが、このミタラシに対しても初対面時に怪しむべきだった。

如何にも日本人的な名前。

プレイヤーか その子孫かと疑い調べてみた結果、恐らくだが両者共にプレイヤーの血筋だった。

何しろカツラギの家系を辿ってみた結果、300年以前の先祖が、どうしても確認する事が出来なかったのだ。

その時の転移プレイヤーの子孫と見るのが正しいだろう。

実力的には この世界の常識の範疇で、それなりに強いという程度。

何かのスキルを隠している様子も窺えない。

シモベに このマツナミの自宅等を捜索させたが、ユグドラシル由来のアイテム等は全く見付からなかった。

プレイヤーとしてのチカラは失っていると思って良いし、俺や はにゃーんのチカラも、怪しい目で見る事無く、只のチートな認識しかしてない。

既にユグドラシルとの繋がりは無いと見て、マークする必要は無いという結論に至った。

それと もう1人、プレアデスが調査していたサトウの方も、似たような結論となった。

ついでに言えば、同時期に転移してきたと推測される、ムロヅキとサトウの先祖。

この2人の接点…例えば同じギルドメンバーだったか等の確認は、出来なかった。

 

 

◆タナカside・了◆

 

 

◇その頃のモチツキさんside◇

「だ・か・ら、僕の名前はミツルギだって!

どうして誰も、きちんと覚えてくれないんだよ?!」

「と、どうしたんだ?いきなり?」

「いや…何となくだけど、兎に角 突っ込まなければいけない…そんな気がしたんだ。」

「「「???」」」

 

 

◇その頃のミツナントカさんside・了◇

 

 

▼▼▼

  

◆デミウルゴスside◆

「「「…………………。」」」

私、アルベド、そしてパンドラズ・アクター。

我ながら、珍しい3ショットだとは思う。

…が、今は この3人で話したい気分だ。

此方の2人も、私と同じ心境なのだろう。

私の誘いに抵抗も無く応じ、この私室を訪ねてきてくれた。

事の始まりは、定期報告会議の後の事。

会議室を去ろうとした私達3人を、タナカ様が呼び止めたのだ。

…以下、回想。

 

≪≪≪

「先に言っておくぞ。

俺は別に、アインズ様…いや、鈴木に取って代わろうとか、ナザリック…引いては魔導国を乗っ取るなんて考えは持っていない。

当然、ナザリックを滅ぼそうとも思っていない。」

アインズ様とタナカ様は、昔からの…アインズ様がモモンガ様と名乗っていたより前からの、センパイコウハイの間柄。

その関係では、タナカ様の方がアインズ様より上に立つ。

しかし、このナザリック内に置いては、()()を付ける意味で、タナカ様の方から言動面等でアインズ様の下に就いている。

最初は自分は外様の新参者だからと、我々守護者の下に身を置こうとした程だ。

…尤も それは、アインズ様を含む全員で止めて頂いたのだが。

そんなタナカ様が、私達の前でアインズ様で無くスズキ…様と呼ぶ事から、かなり重大な話なのが察せられる。

 

「これは前々から…俺がナザリックに迎えられた時から、お前達を見て感じていた。

何時か お前達に話そうと思っていた事なのだが…」

そう前置きをしてのタナカ様の発言は、衝撃の一言に尽きた。

 

 

『この儘では近い未来、ナザリックは自滅する!』

 

 

我々からすれば、それは絶対に有り得ない事柄。

しかし、続くタナカ様の言葉は、その自信を打ち砕いた…と迄は行かないが、揺るがせるには十分過ぎた。

 

「俺は、鈴木が()()()()だった頃の事は、それを知る者との僅かな時の僅かな会話でしか知らない。

この世界に流れ、アインズ・ウール・ゴウンとなった後の話も、お前達に聞いた事でしか知らない。

それを聞いた限りでは、偶々 運が良かっただけだった様に感じるんだ。」

「そ…それは一体、どういう意味なのでしょうか?」

アルベドが尋ねる。

 

「つまり、今迄は偶々、鈴木の命令、指示が適格だっただけ。

それをお前達が忠実に、時には その指示以上…鈴木の思惑以上に動いただけ。

或いは結果オーライだっただけ。」

アインズ様の指示が適格なのは、至高の御方の言葉だ。

間違い等 有る筈の無い、至極当然な話。

結果オーライだった…これは、シャルティアの洗脳騒動や、コキュートスがリザードマンの制圧に、最初は不覚を取った事を言って居られるのだろう。

 

「だからこそ、お前達は その何処が悪いのか、俺の言う『自滅』の意味が理解出来てないだろう。」

失礼ながら、その通りだ。

確かにシャルティアやコキュートスの件は、当人は勿論、我々も色々と考えた。

結果的には確かに結果オーライ、アインズ様が望んでおられる、『我々の成長』に繋がったと確信している。

失敗、それ自体は悪でも罪でも無い。

確かに時には即、それを罰っせねばならぬ時も有る。

しかし それを今後に活かせない事こそが、一番の罪で有り悪で有る。

アインズ様の御言葉だ。

それ故に私達の何処が到らぬのか…その真実(こたえ)に至れない。

 

「ストレートに言うぜ。

ワンマンとイエスマンだけの組織は、長くない。

俺も鈴木も、それが原因で倒産した(つぶれた)会社(そしき)を沢山見てきた。」

「「「……………………。」」」

タナカ様の言わんとする事は解った。

成る程、運が良かったとは、そういう意味でしたか。

しかし、それは心配は無用ですよ?

何故ならば、アインズ様が その様な間違った判断をされる訳が無いのですから。

我々シモベは、それに忠実に従っていれば良いのです。

 

「デミウルゴス、違うぞ? そういう事を言っているんじゃない。」

……?! 考えを読まれた?

 

「それでは聞くが、仮に…仮に鈴木が、どう考えても間違っている決断を出した時、その時に お前達は それに対して『No』と言えるか?

それが、ナザリックを滅ぼす結果となるのを分かった上で…だ。」

「「「…………………。」」」

それは たらればの話だが、それでも私達の何れも、即答出来なかった。

 

鈴木(アイツ)が本当に望んでいるのは、そういう存在なんだよ。

お前達の成長を期待してるのも、な。」

「しかし それならば、タナカ様が…」

「駄目なんだよ。

確かに俺の発言なら、鈴木は言う事を聞くだろう。

…でもな、それをやったら今度はアイツが、俺のイエスマンになってしまう。

それじゃ、意味が無いんだ。

これは、お前達でないと駄目なんだよ。

アイツも所詮はプレイヤーの1人、決して万能神なんかじゃない。

絶対に間違わない…そんな事は無いんだ。

言っただろ? 今迄は偶々…だったんだ。

しかし それが、一生続く保証は何処にも無い。

そして その時に それを正すのは、お前達シモベの役割だ。

お前達、()()()の…な。」

タナカ様の発言は間違っていないのは解る。

しかし、私達がアインズ様に反対的な意見を言える筈も無い。

もしも…仮に その様な場面となれば…

私達は…それでもアインズ様に従い、滅びの道を歩むのだろう。

 

「「…………………。」」

アルベドもパンドラも、同じ考えなのか、黙った儘である。

しかし、その滅びをアインズ様が望んでいるのか?…と問われれば、その答えは『否』だ。

 

「まぁ、アイツが そんなに簡単に、間違った事を言うのは想像出来ないが、その時に どう動くかの答え、覚悟は、持っておくべきだ。

主の誤りを正せない臣。

それは、不忠じゃないのか?」

「「「…?!」」」

その言葉を最後に、タナカ様も会議室を出て行かれた。

 

≫≫≫

「流石はアインズ様の恩人…センパイですね。」

「ええ、全くです。

確かに我々はアインズ様を神聖視し過ぎていた…それ自体は悪い事では有りませんが、その方向性を少しだけ、誤っていたのかも知れません。」

「そうね…。セージ様は それを外の視点から見ていたからこそ、気付けた。」

「そして御自身が持っておられる、恐らくはベストアンサーを押し付けるで無く、我々に其を考えさせる。

優しくも冷たく、そして厳しい御方です。」

何故タナカ様が守護者全員で無く、我々3人にだけ、その事を告げたのか…

それ等も含めて、色々と話し合う必要は有りますね。

長い夜になりそうです。

 

 

◆デミウルゴスside・了◆

 

▼▼▼

数日後のエ・ランテルの冒険者ギルド。

 

ざわざわ…ざわざわ…

 

酒場を兼任しているフロアに1組の冒険者チームが顔を見せた時、その場に居た者達が彼等に注目、ざわつき始めた。

 

「あれが…そうなのか?」

「初めて見たぜ…」

「あの認識標(プレート)、あれが、アダマンタイトの更に上に位置する、最上位冒険者の証…」

黄金…それよりも濃い色の、“橙金”という表現が似合う、眩い光沢の認識標(プレート)を付けた3人の男女。

 

「「「「ロンズデーライト…!」」」」

「あれが、伝説の冒険者【漆黒】以来、200年振りとなる…」

「最上級…ロンズデーライト級冒険者チーム、【獣神】!!」

それは先のカッツェ平野でのアンデッド討伐の功績で、冒険者最上位に昇格したタナカ、ベート、はにゃーんの3人だった。

 




 
正式名(ほんみょう)、キュウ・ミツルギ。(笑)
 
②ロンズデーライト…凄く硬い物質。
小説独自設定として、最高に硬物に設定します。
元ネタは、某・黄金で壱番な将軍様。
 
③サブタイの割には、話し合いの方が文章率が多いのは、気にしない方向で。
m(_ _)m
 
 
感想よろしくです。
 
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